恋、ときどき晴れ

主に『吉祥寺恋色デイズ』の茶倉譲二の妄想小説

話数が多くなった小説は順次、インデックスにまとめてます。

ドキドキバレンタイン彼目線~その1

2015-02-13 07:53:18 | 吉祥寺恋色デイズ 茶倉譲二

蛇足ではありますが、『ドキドキバレンタイン』の彼目線の話も、考え出したら止まらなくなったので(;^ω^A書いてみました。

よろしければ、お付き合いください。(^O^)

 

♥♥♥♥♥♥♥

ドキドキバレンタイン彼目線~その1

夕食の時に百花ちゃんがおずおずと言った。

百花「あの…マスター…。片付けが終わってからでいいので、厨房をお借りしてもいいですか?」


今日は2月12日。

今日厨房を使いたいというのは手作りチョコを作りたいからだろう。

譲二「今日使うということは…手作りチョコを作るのかな?いいよ、好きに使って。
片付けは百花ちゃんのチョコ作りが終わってからゆっくりするから、終わったら声をかけてね」


何でも無いように答えながら少し動揺している。

そっか…、百花ちゃんにも好きな人ができたのか…。

もう高校生なんだから当たり前だよな…。

自分の部屋にこもって、いつもの歴史小説を読んでみるが、集中できなくて内容が頭に入って来ない…。

もういいや…。

小説をパタンと閉じた時だった。

何かをひっくり返す音と百花ちゃんの悲鳴が一階から聞こえて来た。


(大丈夫かな…)


心配になってこっそり覗きにいくと、顔にチョコをつけ、クランチを髪にちりばめた百花ちゃんが必死で床を掃除していた。


♥♥♥♥♥♥♥


結局、掃除を手伝い、成り行きでチョコ作りも手伝うことになってしまった。


我ながらお人好しだなって思う。

できたチョコは誰か…野郎のお腹に収まるものなのに…。


そして、これを貰ったヤツは百花ちゃんの笑顔も自分のものにするんだろう…。

だけどチョコとクランチにまみれた百花ちゃんを目にしたら、どうしてもそのまま放っておくわけにはいかなかった…。

そして…二人でのチョコ作りはとても楽しかった。

 

♥♥♥♥♥♥♥

何種類か作ったチョコのうち、バットの上にたくさん並んでいるものがある。


譲二「これは?」


百花「あ、それはみんなにあげるチョコで…」

譲二「そっか…。じゃあ、俺もそれを貰えるのかな?」


俺はにっこり笑った。


譲二「14日、楽しみにしてるよ」


それは精一杯の強がりだった。

 

 

その2へつづく



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