吉祥寺恋色デイズ 茶倉譲二の妄想小説。譲二ルート続編のお話を彼氏目線で眺めてみました。
ネタバレありです。
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茶倉譲二 続編第三話~その2
〈譲二〉
百花ちゃんと言い合いになってしまった。
一人残されて、さっきの百花ちゃんの言葉を思い返した。
『そばにいたいのに、そばにいる理由が…私を必要としてくれる理由がわからないから…』
俺にとって百花ちゃんが必要な理由…。
百花ちゃんのことが大好きだから…。
そばにいてくれたら安心できる。
なぜなら、俺は大好きな人を守りたいから。
大好きな人にいつも笑っていて欲しい。
これでは理由にはならないのか?
分からない…。
どうしたらいいのか分からなくて途方に暮れた…。
今までこんな時に相談してきたのは…良子さんだけど…。
まさか「娘さんと喧嘩したので」なんて相談できないしな。
俺は頭を抱えた。
他に百花ちゃんのことを相談できそうなのは…。
やっぱり、アイツしかいないか…。
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悩んだ末、明里にメールを送った。
『久しぶり
貴志とは仲良くやってるか?
百花ちゃんのことで、ちょっと相談に乗って欲しいんだけど。
譲二』
すぐに返信が来た。
『どうしたの?
まさか、百花さんと喧嘩でもしたの?
明里』
堰を切ったようにメールを打ち込む。
『彼女に「そばにいたいのに、そばにいる理由が分からない。
私を必要としてくれる理由がわからない」って言われた。
「大好きだからそばでいて欲しい。笑顔でそばにいてくれるだけでいい」というのは理由にはならないのかな?
俺はもうどうしていいか分からない。
譲二』
その3へつづく