吉祥寺恋色デイズ 茶倉譲二の妄想小説。譲二目線から本編のお話を眺めてみました。
ネタバレありです。
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茶倉譲二プロフィール 喫茶クロフネのマスター
身長:183cm 体重:70kg
血液型:O型 特技:歴史語り
特徴:歴史オタク
ヒロインの初恋の人。公園でサンドイッチをもらったり、抱っこしてもらったりしてた。
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6話その1
台風が近づく中、商店街の寄り合いから地区の防災の招集がかかった。
百花ちゃんを1人で置いて行くのは気が引けたが、しかたがない。
申し訳なく思いながら声をかけると、健気にも「気をつけて。」と言ってくれた。
でも、心細そうだ。なるべく早く切り上げて帰ってこよう。
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傘は壊れるし、カッパは捲れるしで散々な目にあった。
濡れながら商店街の見回りから帰って来ると、店の中も停電していた。
雷の鳴る中、真っ暗な階段を上がり百花ちゃんに声をかけて、部屋を覗く。
1人でよっぽど怖かったのか、百花ちゃんはびしょ濡れの俺にしがみついて来た。
ちょっと驚いたけど、百花ちゃんは小さい頃雷が苦手だったのを思い出した。
怖がってしがみつく百花ちゃんをしっかりと抱きしめる。
そうだ、昔もこんなことがあったっけ。
少し懐かしく思いながら頭をぽんぽんと叩く。
なんだか…ずっとこのままでいたい……なんて考えちゃダメだよな。
「もう大丈夫?」と聞いたら、まだ怖いというので、落ち着くまでもう少し抱きしめる。
ハハッ、可愛い女子高校生を暗闇の中で抱きしめるなんて、役得だな。
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台風が近づく中で、ヒロインは1人でお留守番。
でも、りっちゃんをはじめ、みんなから次々電話がかかって来たのは心強いよね。
照れ屋の一護君はハル君に電話させるし、剛史君の電話は???だけど、あれも心配してかけてくれたうちに入るのかな?
でも怖い時には大好きな人に抱きしめてもらうのが一番だよね。
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6話その2
やっと落ち着いた百花ちゃんをベッドに寝かせ、俺はシャワーを浴びに一階に下りた。
雨でずぶ濡れになっていたはずなのに、なんだか体は火照っている。
ぼんやりシャワーを浴びていると、さっきの百花ちゃんの髪の匂いや体の感触が蘇ってくる。
何、ばかなことを考えているんだ、俺は。
雷が苦手な百花ちゃんは1人で真っ暗な中でがんばっていたんだ。
俺が帰ってきたら安心してすがりつきたくもなるだろうさ。
男としてみられているわけじゃない。
思い上がるのもいい加減にしろ!
譲二!
百花ちゃんにとって俺は…。
たとえば…父親。
そうだ! 一番近くにいる父親みたいなものなんだ。
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おびえていた百花ちゃんを思い出し、メールを送った。
『百花ちゃんへ
もう寝てたらごめんね。
雷怖かったみたいだから、もしかしてまだ寝てないかも…と思って。
怖いなら一緒に寝る?とか言うのはセクハラかな。
でも、困ってるんだったら、一緒に寝よう。
百花ちゃんは俺のベッド使ってくれればいいから。
俺、下に布団引いて寝るし。
それか、暖かい物でも飲む?
まぁいいや。
百花ちゃんが困ったら、起きてるから連絡ちょうだい。
譲二』
あーだこーだ考えながら文章を作る。
そして、恐る恐る送信ボタンを推した。
だけど、怖かったら一緒の部屋で寝ようとか、暖かい飲み物を飲む?とか馴れ馴れしすぎたかな。
送信後に読み返してみて、自己嫌悪に陥った。
ちょっと反省。
そうだな…。
明日の朝は出来るだけ普通に接しよう。
本編7話へ
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メールはゲームで送られてきた内容です。
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少し気になっている女性、それも女子高生に真っ暗な中ですがりつかれたら、普通の男性は平常心ではいられないよね。
でも、あずかっている大事な娘さんだし、シャワーでも浴びて、心と体を静めるしかない。
抱きしめてもらったヒロインはとても嬉しかったけど、譲二さんは心穏やかではいられないよね。