恋、ときどき晴れ

主に『吉祥寺恋色デイズ』の茶倉譲二の妄想小説

話数が多くなった小説は順次、インデックスにまとめてます。

2014-06-28 10:00:49 | 吉祥寺恋色デイズ 茶倉譲二

吉祥寺恋色デイズ、茶倉譲二の妄想小説です。

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茶倉譲二プロフィール 喫茶クロフネのマスター
身長:183cm 体重:70kg
血液型:O型 特技:歴史語り、特徴:歴史オタク
ヒロインの初恋の人。公園でサンドイッチをもらったり、抱っこしてもらったりしてた。

 この話は3年後編でヒロインと結ばれて、数ヶ月経った頃。
実家から帰ってきたクロフネで暮らしている。ヒロインは大学3年生。


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 朝、譲二さんの腕の中、目を覚ました。

 間近に見る譲二さんの寝顔が愛しい。整った瞼にかかる髪を指でそっと撫でた。

 こんな風に目覚めるのは、このところほとんど毎日なのだけど、少し照れくさい。

 特に今朝のように2人とも裸のままの時には。昨夜のことを思い浮かべてしまうから。

 時計を見る。6時。
 そろそろ起きて、何か作ってあげよう。

 譲二さんを起こさないようにそっと体を布団から滑らせる。

 と、手首を掴まれ布団の中に引き戻された。

譲二「まだ、このままでいたい。」

 眠っていると思った譲二さんの瞳が私を見つめている。

百花「いつ目が覚めたの?」

譲二「今」

 譲二さんは私を逃がさないように脚を絡めてきた。抱きしめた腕にも力が入る。

百花「譲二さん、そろそろ起きないと。」

譲二「嫌だ。まだ、百花が足りない。」

 顔を私の胸に埋めると囁いた。

譲二「百花はとっても柔らかくて気持ちがいいなあ…。うん、とてもいい匂いもしてる…。」

 譲二さんの手が私の背中から腰へと動く。

譲二「肌もスベスベして、気持ちいいし…。こんな朝の百花無しに、俺は30年もよく平気で生きて来たよなって、この頃思うよ。」

百花「…譲二さん…」

 裸の譲二さんに抱きすくめられ、耳元に息を吹きかけられて、私は身もだえした。

 この頃、こんな風に2人だけで、甘い時を過ごしている時には譲二さんはとっても甘えん坊になる。
 いつもはとても優しくて頼りになるし、大人の男性だなと思うけど。

 私だけしか知らない甘えん坊の譲二さん。
 それが、とても嬉しい。

 もしかしたら、譲二さんが今までに生きて来た人生の中で、こんな風に人に甘えたことなんて、なかったんじゃないかな?

 うん、きっとそう。

 そう思うととても切なくなってくる。

 今だって茶堂院グループを立て直すために必死で頑張ってる。
 
 甘えられるのは私の前でだけ。

 そんな譲二さんが愛しくて、思わず、唇にキスをしてしまった。

譲二「!」

 恥ずかしくて、目をそらせた。

譲二「え?今の何なに?もう一度してよ。」

 ますます恥ずかしくて、両手で顔を隠した。

 譲二さんはその両手を掴んで外させると、優しくキスをした。

譲二「百花、愛してるよ…。あー、このまま昼くらいまで、こうしていられたらなー。」

百花「譲二さん、ほんとにもう起きないと…。今日は実家にお仕事に行く日でしょ?」

 譲二さんはやれやれというように体を起こした。


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譲二さんて、生い立ちから考えて、あまり人に甘えて来なかったと思うんだよね。
自分の両親も含めて。

プロポーズ編でもハル君に「ジョージさんは、自分から助けてほしいって言うタイプじゃないからね」
と言われたり、ヒロインに「もっと頼ってほしい」と思われたり。

そんな甘え下手な譲二さんですが、ヒロインと2人だけの時にこんな風に甘えてくれたらいいなぁと思い書きました。



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