今日は朝から講義の準備。午前中に、木曜日の二年生の近代史の方を先に済ませる。大日本帝国憲法発布から日清戦争までの政治史。午後は水曜日の一年生の日本文明。先週から中世に入った。先週は、鎌倉・室町を通じての新しい日本の社会の誕生について全般的な見通しを立てた。明後日の講義では、鎌倉時代の執権制度と歴史思想・鎌倉仏教について。私自身の関心からすれば、親鸞、道元、実朝、西行の話だけしたいところだが、まさかそうも行かない。講義の方は一応準備を終えることができたが、演習のほうがまだ。今晩中にやってしまわないと。明日は一日イナルコの講義の準備に充てたいから。
ピアノ曲を特に偏愛しているわけではないが、今住んでいるアパルトマンでは音量を上げて聴くわけにもいかず、装置もお粗末であり、音量を絞ってもそれなりに味わえる曲を選ぶことが自ずと多く、結果として器楽曲に偏り、その中ではピアノ独奏が圧倒的に多い。特に夜に聴くとなると、静かな曲想のものに限られる。これまで「私の好きな曲」で取り上げてきた曲を見てもそれは瞭然であろう。今日の一曲もまさに深夜音量を抑えて聴くのにふさわしい曲。ヴィルヘルム・ケンプの演奏は、穏やかで優しく慈しむような美しい音で紡がれており、何度繰り返して聴いても心に染み透るよう。精神の疲労をそっと和らげてくれる。アンヌ・ケフェレックの演奏はさらにテンポが遅く、メヌエットという舞曲にふさわしいとは言えないかもしれないが、アルバムの最後に収められており、何かそれまでの人生をゆっくりと回顧しつつ瞑想に耽るかのようだと言えばいいだろうか。ケフェレックも愛聴しているピアニストの一人でいずれまた取り上げることだろう。
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