to Heart

~その時がくるまでのひとりごと

チェリまほ THE MOVIE ~30歳まで童貞だと魔法使いになれるらしい~

2023-03-09 22:06:19 | the cinema (タ行)

原作 豊田悠「30歳まで童貞だと魔法使いになれるらしい」
脚本 坂口理子
監督 風間太樹  
主題歌「心音」Omoinotake
挿入歌「Gimme Gimme」DEEP SQUAD
赤楚衛二/浅香航大/ゆうたろう/草川拓弥(超特急)/佐藤玲/鈴之助/松尾諭/遠山俊也/榊原郁恵/鶴見辰吾/松下由樹/町田啓太
💒「おとぎ話はいつだって魔法がとけてハッピーエンドだ。魔法がとけたら俺はどこにでもいる30歳の男になってそれで終わりだと思っていた。でも…俺はまだおとぎ話の中にいて、魔法使いのままだ」
童貞のまま30歳を迎え、“触れた人の心が読める魔法”を手に入れたサラリーマン・安達(赤楚衛二)と社内の人気者で仕事も出来る同期・黒沢(町田啓太)は恋人同士。デートを重ねたり、社内恋愛も順調な幸せな日々の中、安達に転勤の話が舞い込む。やりたい仕事ができるチャンスに喜ぶ安達だが、転勤先は遥か1,200km離れた長崎だった―。転勤話をめぐり、互いを想い合うがゆえにすれ違ってしまう安達と黒沢。そして、遠距離恋愛をきっかけにふたりは未来について考え始めて…。はたしてこの恋、どうなる!?

コチラは2020年のドラマを毎週楽しみに観ていました❣
公開初日に観に行ったのに、今頃のアップになってしまいました(^^;)
原作も知らなかったし、本当に偶然第一回目から視聴できたのですが、
ある時「チェリまほかあ~、赤楚クン好きだよ👌」って、コドモがいうのです。
どうやら赤楚クンは、コドモの好物「仮面ライダー」出身の俳優だったのですね。

そして共演の町田クンは、某局の時代劇ドラマ「螢草 菜々の剣」で注目した俳優さんでした。
当時はEXILEのメンバーだとは知りませんでしたが、
物静かな優しい武士の佇まいで、嵌っていたと思いました♪

そんな2人が共演するドラマは、ピュアで何事にも自信のない安達と、
そんな安達の優しさを知る、社内きってのイケメン黒沢の意外な純情ぶりが微笑ましく
目を細めて見守った、可愛らしい社内恋愛から、
映画版は、ドラマから一歩進んだ二人に訪れた、それは自然ともいえる問題を描いています。

これは年齢や性別も関係なく、恋人同士が、
互いに愛しい人を思い、どう応えていくのかを描いているのですが、
ドラマ同様、イヤな人物は誰一人登場しません。
只々、相手を想い心を寄せていく姿に幸せを感じます。



現実には、まだまだ同性愛に対しては偏見や悪意を持つ人も多くいるだろうし、
恋愛や仕事が順調な人に対しての妬みなどもあり、こんなに事が上手く運ばないでしょう。
でも、案外あっさりクリアする終盤の関門(笑)
けれど、そこに向かうふたりの優しさや誠実さがちゃんと描かれているのでいいんです👍

赤楚クン、朝ドラの次は春ドラ「教場0」ですね、愉しみです♪
町田クンは「unknown(アンノウン)」、浅香航大くんも「月読くんの禁断お夜食」と、
揃って春の連ドラでまたお目にかかれますね👌




太陽は動かない

2021-03-28 20:12:09 | the cinema (タ行)

2021年製作
上映時間 110分
原作/吉田修一
脚本/林民夫
監督/羽住英一郎
音楽/菅野祐悟
藤原竜也/竹内涼真/市原隼人/ハン・ヒョジュ/ピョン・ヨハン/南沙良/日向亘/加藤清史郎/鶴見辰吾/佐藤浩市

「怒り」「悪人」などで知られる吉田修一のスパイアクション小説「太陽は動かない」「森は知っている」を藤原竜也主演で映画化
謎の秘密組織AN通信。この組織に属するエージェントは心臓に爆弾が埋め込まれ、24時間ごとに死の危険が迫まるという。エージェントの鷹野は相棒の田岡とともに、死の危険を抱えながら「全人類の未来を決める次世代エネルギー」の極秘情報をめぐって、各国のエージェントたちとの命がけの頭脳戦を繰り広げる。


大好きな羽住監督×藤原竜也×吉田修一!!!おまけに音楽が菅野祐悟ってことで
とても楽しみに待っていましたが、コロナだけが心配でした。。。
本来は昨年のGWに公開予定だったものが1年延期で、、なのに未だに感染者はひきもきらず....
でしたが、
感染予防しつつ、静かに、だけど凄く楽しめました👌

コチラはWOWOWのドラマが前身にありますので、一応ご覧になってからの鑑賞をお薦め。
(一緒に行った友人は、ドラマ版を未見だったのでちょっとついて行くのが大変だったと)
                  
連日がクライマックスのようなシーンを撮影していたというブルガリアでのアクションシーンが最高!!
初っ端からドキドキバクバクの連続で、
竜也クン演じるクールな鷹野や、涼真クンのまだ人間臭い田岡、そしてイッチー演じるベテランの山下それぞれが挑む
スタント無しのアクションは見応えがあります!
流石羽住監督作品です‼

個人的には、ドラマでの鷹野の少年時代からのエピソード。安藤政信演じる桜井との絡みがお気に入りだったので
今回そのエピソードが少しも無くて超残念でした。が、
風間@佐藤浩市さんの車椅子エピや、少年鷹野が桜井と出会う少し前の、今回初めて明かされるシーンなど
やはり、アクションだけではないストーリーにキュンキュンします💔

韓国人エージェントを演じた二人は、踊るようなアクションもなかなかでしたが、
惜しむらくは、終盤の大事なシーンの日本語が何を言ってるのか全く聞き取れず、
あそこはもう字幕が必要なレベルでした
(あ、ハン・ヒョジュさんの日本語は完璧でした

ドラマでも映画でもいいので、まだまだ続編作って欲しいデス







ちょっと今から仕事やめてくる

2017-06-27 21:03:54 | the cinema (タ行)

僕に勇気をくれたのは、
得体の知れないヤマモトでした。

上映時間 114分
原作 北川恵海
脚本 多和田久美/成島出
監督 成島出
主題歌 コブクロ『心』
出演 福士蒼汰/工藤阿須加/黒木華/森口瑤子/池田成志/小池栄子/吉田鋼太郎

ブラック企業で働く青山隆は上司のパワハラに苦しめられ、極度の疲労から危うく駅のホームで電車にはねられそうになる。そのとき彼を救ったのは幼なじみだというヤマモトだった。しかし青山はどうしてもヤマモトのことを思い出せない。それでも、陽気なヤマモトと過ごすうちに本来の明るさを取り戻し、仕事でも成果をあげるようになる青山だったが…。

毎月毎月、未アップの作品が増えて、大分ソレにも慣れてきてしまったのですが、
コチラは鑑賞後一ヶ月近くが経ってしまったのですが、簡単にでもアップしようと思います。
もう、朝夕の2回ほどの上映になっているかと思いますが、
重いモノを取り払って生きる処に辿り着いた、優しい作品でした・・・。


数えきれないほどの会社にエントリーし、やっと就職できた会社だったから、
凄まじい上司のパワハラに耐え、正社員というとこにこだわってきた青山。

どんなに理不尽なイビリに会っても、真面目な青山は長時間労働にも耐え、
憧れのエース営業ウーマン@黒木華のアドバイスに素直に従うが、、、

実際、こういうブラック企業は珍しくはないのだろう。
過酷なノルマを課せられると、汚い手を使ってでも人の上前をハネる手段に出るのかも知れない。
しかし、会社の体質だけでなく、信頼できる人が誰一人居ない環境って!!
コレではどこに生き甲斐をみつけられるのか?!

自分が縛られているものは、本当に健康より大事なのか??
渦中にあってはなかなか本人は、分からないものなのかも知れない。
そして、ヤバイ状況の時に、まさに天の助けのように青山はヤマモトと出会う。―

人は悲しみを知って優しくなる。
優しい人に出会って強くなる。

心が軽くなるラストでしたが、今回も、吉田鋼太郎さん、怖かったです(褒めてます)
黒木華さん、やな女でした(褒めてます、笑)

これから就職する若者にも、就活生の親たちにも観て欲しい作品。良かったです

追憶

2017-05-20 21:55:44 | the cinema (タ行)

会いたくても、
会えなかった、
愛する人へ――

上映時間 99分
原案:脚本 青島武、瀧本智行
監督 降旗康男
音楽 千住明
出演 岡田准一/小栗旬/柄本佑/長澤まさみ/木村文乃/矢島健一/北見敏之/安田顕/三浦貴大/渋川清彦/りりィ/西田尚美/安藤サクラ/吉岡秀隆
1992年、冬の能登半島。13歳の四方篤は、親に捨てられた同じような境遇の田所啓太、川端悟と共に、軽食喫茶「ゆきわりそう」を営む仁科涼子、山形光男を慕い、家族のような日々を送っていた。しかしある事件をきっかけに、幸せだった日々は突然終わりを告げ、少年たちは離れ離れになってしまう……。
そして25年後、刑事となった四方篤は、あの日二度と会わないと誓った川端悟と偶然再会。
幼少期を共に過ごした少年たち3人が一つの殺人事件をきっかけに、刑事、被害者、容疑者という形で25年ぶりに再会。
それぞれが家庭を持ち、歩んできた人生が再び交錯し、封印したはずの忌まわしい過去と対峙することになる。
そして――と、
物語は二つの事件を軸に、刑事・四方篤の行動を追いながらの展開となっていくのですが、
一見、サスペンス色が強いけれども、
終わってみれば、犯人も動機も霞んでしまう、
不孝な少年期を経た3人の、秘めた絆の物語でした。

1992年と25年後と、、、
ほんの僅かな時間に交わった人たちの中にあった、かけがえのないもの…
舞台となる、冬の富山の美しさ、荘厳で神秘的な日本海の映像もまた見所!
登場人物たちの心情に寄り添いながらも美しい風景が、一層ドラマを盛り上げていました。



女優陣はともかく、3少年の25年後を演じる岡田・小栗・柄本クンが嵌ってる。
演技力もあるとはいえ、闇を抱えたまま人生に立ち向かうそれぞれのキャラがぴったりマッチ。

現在の旧友3人が、刑事・容疑者・被害者という所も文句なく、
この三人は、こういう不幸な境遇(の役)が似合ってるというか(笑)
特に柄本くんはロクヨンでも感じた、出てくるだけでその役での男のストーリーが見えてくるというほどの雰囲気があって、秀逸。

題材として特に目新しくはないテーマ、展開なのに、それをここまで沁みるドラマにしたのは
原案・脚本の2人。『脳男』『グラスホッパー』の滝本智行さんと、
東京難民』『ペコロス、母に会いに行く<TV>』『グラスホッパー』青島武さんなのですね。
私は『蒼い瞳とニュアージュ』WOWOWで覚えた方でもあります。

親に捨てられた子供たちが、現在にあがきながらも
悲しくも忘れ難い想い…―シンプルなストーリーと美しい色彩の映像。
その映像美に優しい千住さんの音楽がプラスで、
文字通り、目と心と耳で味わえた満足の1本でした


トマトのしずく

2017-01-16 22:52:31 | the cinema (タ行)

上映時間 91分
脚本 榊英雄 山口晃二 渡来敏之
監督 榊英雄
音楽:主題歌 榊いずみ
出演 小西真奈美/吉沢悠/柄本時生/山口祥行/ベンガル/広澤草/角替和枝/三浦誠己/原日出子/水野美紀/野村祐人/石橋蓮司

ヘアサロンを営む新婚夫婦のさくらと真は、近く開く結婚パーティにさくらの父を呼ぶかどうかで言い争いになってしまう。父子家庭で育ったさくらだったが、母を亡くしたときの出来事が原因で、父に対して心を閉ざしてしまっていた。そんな中、不器用な父・辰夫は、自分の想いを直接伝えるべく、さくらに会う決意をするのだったが…。

昨年の、お蔵出し映画祭2015でグランプ&観客賞に輝いた2012年作品。ですが、
撮影はそれよりももっと前だと思われるので、悠くんも小西さんも若いデス

今回悠くんも登壇した舞台挨拶は行けませんでしたが、榊監督にもお会いしたかったなあ~。
「諸事情ありましたが、青いトマトから赤いトマトへ成熟するのに7年かかったんだろうと思います」との
監督のコメントが、そのまま、劇中の親子の20年を優しいものにしていると思います🍅


物語は、父と娘の、すれ違った絆の修復を描いたもので、
特別な事件もないし、大どんでん返しも、号泣をそそるシーンもなく、
新婚夫婦が営む美容室を中心に、
不器用な父と、頑なな娘が、20年ぶりに再会するまでを、
明るく暖かな日差しのようにみつめます。

父と息子、母と娘、母と息子の亀裂を描く作品には感動モノが多く、
心に残る名作も多いですが、、、
父と娘――は、最近だとラッセル・クロウ『パパが遺した物語』でしょうか、、
ポンと浮かぶ作品は多くない。

いつも書いてますが、血の繋がりは本当にめんどくさい。
他人であるなら「気が立ってたのね」とか「そう云う事もあるよね」と許せる事も、
実の親子だとそれが・・許せない。
「解って欲しい」が「理解して当然」が前提になる......。

それがこの父と娘に起きたのも、教師のくせに伝えるのが下手な父親と、
まだ母が恋しい思春期の娘だったから…。

実をいうと、私にも思春期に、永く父を遠ざけていて後悔した過去があり、
このヒロインと同じく、桜のシーズンに肩車をして貰った思い出があるのです。
そのきっかけや、相手が父親でなくても、
肉親だからこその感情の行き違いは、きっと良くある事なのではないかという気がします。
だけど、
肉親だからこそ、雪解けの後は、、、

この作品は、監督の実体験を基に書かれたものだそう。。。
短いエンドロールの後が、最大のメッセージなのではないでしょうか

吉沢悠くん出演作なので観に行きましたが、時折温かな笑い声が起きて、いい雰囲気でした🍅
監督はテレ東ドラマ「侠飯~おとこめし~」の榊英雄さんなので、
ドラマレギュラーだった柄本時生くん、三浦誠己さんが(^^♪
で、そこでも角替さんが出演されていたんですが、本作でも柄本くん親子共演で
ちょとニヤニヤでした~
ホントに公開出来て良かった~


ちょき

2016-12-18 22:18:03 | the cinema (タ行)

上映時間 98分
脚本:監督 金井純一
音楽:主題歌 おおはた雄一
出演 増田璃子/吉沢悠/藤井武美/広澤草/和泉ちぬ/円城寺あや/芳本美代子/小松政夫
和歌山市の商店街で美容室を営む直人。妻の京子は美容室の2階で書道教室をしていた。
教室に通う7歳のサキは問題児だったが、直人との間に子どもがいなかった京子は、サキを自分の娘のように可愛がっていた。
10年後、直人のもとに一本の電話が入る。それは10年前の「ある事件」以来、会っていなかったサキからの電話だった。彼女は視力を完全に失い、直人も妻・京子を5年前に亡くしていた。サキの思いを知った直人はある決意をする。


東京の上映館が1館だけ。しかも、1日一回、レイトショーのみ、という事で
なかなか観に行けず、その日が東京最終日だという事も気づかずやっと行けた金曜日。
嬉しいことに、チケット購入の時に「混んでますか?」と何気なく聞いたら
「はい。今日が最終日なので主演・監督のトークショー付きなので混んでます」との答え。
思いがけず、初日に諦めたナマ悠くんに会えました


サキが失明するに至った「ある事件」は、結構早い段階で明かされるが、
それは口にするのも憚られる所業の為、簡単にしか説明されない。
それは....サキにとっても、事件を知る大人にとっても重く、忍びないもの。

しかし――、
盲学校の寮にいたサキは、おずおずと一歩を踏み出す。
まだ目が見えていた子供のころ、最後の幸せな思い出をくれた直人の妻・京子に会いたくて・・・

か細い、消え入るような小さなサキの声が、
直人の優しい声に、次第に勇気を出して変化の兆しをみせ、
信頼できる大人という存在から、、甘えられる大人へと変わり…―ただ、心がほぐれて、会いたくて。。。

直人にしても、子供を持てなかった亡き妻が、わが子のように可愛がっていた子が、
不孝な事件で全盲の少女になって現れて。。。
それは全く恋とか愛とかの意識をしない、自然にお互いの時間を補う、必要な存在となっていったのだけど...

大きな事件も、謎もない。
ただ、不幸にもハンディキャップを背負って生きることになった少女と、
子供を持てないまま、妻を亡くし、孤独で単調な日々を送る男性のめぐり逢いがもたらす
心の変化を、静かに丁寧に綴った作品でした。


漫画原作にあるような、奇抜な設定もなく、
あるのは現実に、誰もが少なからず経験、体験してきたような、
思春期の胸の痛むような、嫉妬。
オトナの羨望が人を孤独にしていく段階・・・それは本人たちだけが知らないウワサ。

果たしてこの小さな世界で、二人はどんな結論を出すのか…―
セリフでなく、出演者の佇まい、表情から、ココロを推し量るドラマ
切なく愛しい、ちいさな物語です。


押しつけや、盛り上げよう感もなく、だけど心の芯に触れてくる・・映画らしい作品
館内の彼方此方で、すすり上げる声が聞こえていました。。。

それが静まったころ、プロデューサー、監督に続いて吉沢悠くん、妻役の広澤草さん、その母親の和泉ちぬさんが登壇。
先ず金井監督の若さにびっくり。悠君よりも若い方で、ご挨拶も初々しかったです

吉沢悠くんは、一度芸能界から去っていった過去に触れて、復帰した時の、
現場に最初に入った時の嬉しさと、作品が完成して公開された時が幸せだと、あの素敵な声で仰って
この後サイン会もあるという事でしたが、トークショーが終わってロビーに行くともう
既に数人が並んでいて、、、帰りの時間が遅くなるため諦めました、、、

公開日数や、上映回数の少なさにとても不満ですが、
作品そのままの誠実なキャスト&スタッフにお会いでき、嬉しいサプライズでした

種まく旅人~夢のつぎ木~

2016-11-09 23:41:18 | the cinema (タ行)

心の種はやがて大きな花を咲かせる
上映時間 106分
脚本 安倍照雄
監督 佐々部清
高梨臨/斎藤工/池内博之/津田寛治/辻伊吹/海老瀬はな/安倍萌生/升毅/吉沢悠/田中麗奈/永島敏行

日本の第一次産業で働く人々の人間模様を描く「種まく旅人」シリーズの第3弾。岡山県赤磐市を舞台に、新種の桃の品種登録を目指すヒロインと、東京からやって来た農林水産省の若き官僚が、互いの夢を通して心を通わせていく姿を描く。
桃の名産地として知られる岡山県赤磐市。市役所で働きながら桃を育てる27歳の片岡彩音。女優を夢見て東京に出たものの、兄の病をきっかけに帰郷し、彼の死後はその遺志を継いで新種の桃“赤磐の夢”の品種登録を目指していた。そんなある日、農林水産省の職員・木村治が桃栽培の現場調査を訪れる。最初は軽薄に見えた治に反感をおぼえた彩音だったが、様々な現場を案内して回るうちに、日本の農業政策を改革したいという彼の情熱を理解するようになっていく…。

彩音は女優の夢を諦めて、兄の夢だった新種の桃「赤磐の夢」を品種登録することに懸けている。
その兄もまた天文学者を志しながらも、妹たちを育てるため、家業を継いだのだった。
そんな彩音の住む町に農水省の、良く喋る男・木村が現れ、案内役を頼まれる。。。
木村もまたお役所仕事の中で、本来の自分を見失いかけていて…―


人は誰も、種を蒔かずして収穫の時を迎える事はできない。

種を蒔き、芽吹いたら栄養を与え、花が咲いたら手を添えて、実がなったら守り…
本当に、これは人生のようです。

夢という種を蒔き、愛情を与え育て、絆を強くし、、それが困難な時期に力になる。
まさに、それを教えてくれる彩音の頑張りであり、
彼女を見守る周囲の人たちであり、
木村にとっての出発点である兄夫婦であり、農水省の上司の太田の眼差しであろう。

この物語には悪い人は一人も出てこない。
ただただ、人手不足という厳しい現実と、品種登録というお墨付きを得る事の困難さがあり、
頑張るヒロインの、親戚のおばちゃんになったような気になり、(私ですが
胸があつくなるシーンもありました。

「此処はどこだ?」と訊かれて、「赤磐・・」と答えて微笑みあえる...。
そこが凄い。ってか、羨ましい

後継者不足、地方の高齢化など、深刻な問題も隠れているけど、
愚痴らず精一杯走り回るヒロインも素敵だったし、
最初は空回り気味の木村を演じた斎藤工さんがエロくなくて(笑)よかった


その木村の兄貴夫婦が、最初の「種まく旅人~」の吉沢悠くん&田中麗奈ちゃん♪
この二人は佐々部監督作品「夕凪の街 桜の国」にも出演してましたね。
そして、シリーズを通して農林水産省の太田役に永島敏行さんですが、彼は農林水産物に詳しく、
わが街でもマルシェを定期的に開催されているので、
生トウモロコシを頬張るシ-ンは似合いすぎてて笑った

やたら桃が食べたくなりますが、あの桃の香りのお酒!飲んでみたいです
佐々部監督らしく、派手なところはないけど、温かく爽やかなドラマです

超高速!参勤交代 リターンズ

2016-09-30 22:25:41 | the cinema (タ行)

金なし!人なし!
時間なし!
おまけに帰る
城もなし!?

上映時間 119分
脚本 土橋章宏
監督 本木克英
音楽 周防義和
主題歌 斉藤和義『行き先は未来』
出演 佐々木蔵之介/深田恭子/伊原剛志/寺脇康文/上地雄輔/知念侑李/柄本時生/六角精児/古田新太/中尾明慶/橋本じゅん/宍戸開/富田靖子/市川猿之助石橋蓮司/陣内孝則/西村和彦

幕府からの無理難題に意地と知恵で立ち向かった貧乏小藩の奮闘をユーモラスに描いた大ヒット時代劇エンタテインメントの続編。
磐城国の湯長谷藩。藩の金山を狙う幕府老中・松平信祝の陰謀にもめげず、無事に“参勤”を果たし、胸をなで下ろす藩主・内藤政醇と家臣たち。しかし参勤交代は江戸への“参勤”だけでなく、江戸から国元に帰る“交代”が終わって初めて完結するもの。さっそく帰路についた政醇一行だったが、その道中、湯長谷で一揆が発生したとの知らせが入り、彼らは往路の倍の速さで帰るハメに。ところが、命からがら辿り着いた時には、城は乗っ取られた後だった。全ての黒幕は、湯長谷藩への復讐に燃える信祝だったのだが…。

公開初日と2日目、連続で観たのに記事が遅くなってしまいましたが、面白かったです♪
コレはやはり前作「参勤」の顛末をご覧になってからの鑑賞をお勧めします♪

幕府からのムリ難題は松平信祝@陣内さんの欲が発端で、それはナゼなのか?
どうして貧乏藩の湯長谷なのか?その理由を知ってご覧になるほうが、
今回の「交代」劇の、超高速リターンならねばならない訳も納得でき、愉しめると思います。


で、急いで行った割に随分江戸でゆっくりしていた湯長谷藩士たち。
実は帰りの交代の軍資金のために、皆特技を活かしてアルバイトしていたとか
いい人イイ家臣たちで泣ける(笑)


信祝めは、湯長谷藩乗っ取りだけでなくーーー!!ってことで、今回は大岡越前が味方
でも、敵は尾張柳生一族!しかーしっ
日頃から貧乏藩士たちは武芸のたしなみ怠らず、皆それぞれ、剣や槍や弓の名手。
真っ向勝負出来ない事案は、ソレ、知恵者のご家老の云う通り

でも、「交代」の道中の知恵で乗り切る部分が、前作に比べて少なく
その分が、乗っ取られた城を取り返す為のアクションに比重がかかってしまって
その分コミカルな部分が減っていた印象~。
勿論殿始め、藩士たちそれぞれの見せ場もちゃんと用意されてますし、
大爆笑というより随所に小笑いがあり、
時代劇ならではの笑いがかえって爽やかでさえあります
愛らしい菊千代サイズの、小さな幟が個人的にはツボ


今回も、登場シーンは少ないけど、お咲@恭子ちゃんが可愛い
すっかり武家衣装なんだけど、心は乙女なお咲があんなシーンで炸裂(笑)
それをかわさず受け止めちゃう殿もカワイイ~(笑)
で~~、もう側室というので観れないとは思っていましたが、
はすっぱだけど実は純情なお咲の、飯盛り女の衣装も捨てがたいと思ってしまったわ


恋は異なもの左の方に想いを寄せるのがあの弓の名手んなバカな~(笑)
知念、柄本、六角トリオが何気に可笑しい
お仕事や人間関係に疲れた週末、気楽にご覧になれば、気持リラックスできて
帰りはちょっと元気になれるかも

1年前・・・
ミュージカル『100万回生きたねこ』大阪♪
ミュージカル『100万回生きたねこ』舞台映像!東京公演千秋楽から丁度今日で1ヶ月たったんですね・・・金沢公演を経て、いよいよ、ねこたちの舞台は大阪難しいことは何もない。......

ダーク・プレイス

2016-06-28 20:23:08 | the cinema (タ行)

DARK PLACES
上映時間 113分 映倫 PG12
製作国 イギリス/フランス/アメリカ
原作 ギリアン・フリン 『冥闇』(小学館刊)
脚本:監督 ジル・パケ=ブランネール
出演 シャーリーズ・セロン/ニコラス・ホルト/クロエ・グレース・モレッツ/タイ・シェリダン/スターリング・ジェリンズ/コリー・ストール/クリスティナ・ヘンドリックス/アンドレア・ロス 

1985年、カンザス州の田舎町で母親と2人の姉妹が殺害される凄惨な事件が起こる。目撃者は8歳の末妹のリビー・デイ。彼女の証言が決め手となり、彼女の兄ベンが逮捕される。
28年後。仕事もせず孤独な日々を送っていたリビーは、過去の有名な殺人事件の再検証を行う“殺人クラブ”という団体のメンバー、ライルから誘いを受け、報酬目当てに、彼らの会合に出席することを承諾する。こうして、嫌々ながらも事件のことを振り返り始めたリビー。さっそく刑務所を訪れ、久々にベンと面会した彼女は、次第に封印していた事件の記憶を呼び覚ましていくのだったが…。


血生臭くて衝撃的なシーンも多かった『ゴーン・ガール』よりも、個人的にはコチラの方が合っていたかも。
ヒントとなるシーンも少なく、終盤まで犯人は解らなかったので
ミステリーとしてはなかなか真相に辿り着けない面白さがあり、楽しめました。


最初は、
いかに田舎町の警察とはいえ、わずか8歳の少女の証言だけで犯人を特定、起訴するものだろうか?
どうしてベンは控訴もせず28年も甘んじているのか?
に囚われていたのですが、
問題は、ナゼ母親と二人の姉が殺され、
リピーとベンだけが殺されなかったのか??
でした。

事件後、多額の寄付金によって、30を過ぎた現在まで働かずに自堕落に暮らしてきたリビー。
しかし、それも遂に底をつき万事休すとなったまさにその時、
1本の電話がきっかけで、彼女の人生と28年前の事件が動き出す。――


子供のウソに振り回される大人・・ここは偽りなき者を、
そして、ちょっと『つぐない』を思い出してしまったシーンがありました。。。
が、
“最大の被害者”がぶれない愛に支えられている一点で、哀しいけれど後味は悪くない。

いい年してやさぐれていても(リピー)シャーリーズが素敵!
ベンの少年期のタイ・シェリダンくん、『MUD』からたった2年なのに、すっかり成長して
どこかで観たコと思っていてもクレジットみるまで気づきませんでした。
でも、怪しくて、妖しい雰囲気がとてもよかったです。
そしてクロエ・モレッツちゃん!今回も激しい少女、インパクトありました。

最近、日本でも子供の貧困が問題になって居るけれど、
一人親家庭の大変さ、地域とのコミュニケーションの大切さを改めて感じた作品でもありました。

探検隊の栄光

2015-10-24 23:55:31 | the cinema (タ行)

上映時間 1時間31分
原作 荒木源 『探検隊の栄光』(小学館刊)
脚本 徳尾浩司/金沢達也/ 山本透
監督 山本透
出演 藤原竜也/ユースケ・サンタマリア/小澤征悦/田中要/次川村陽介/佐野ひなこ/岡安章介

落ち目の俳優・杉崎正雄は、“探検サバイバル”というテレビ番組のオファーを受け、出演することに。それは、ベラン共和国の秘境で伝説のUMA三首の巨獣ヤーガをカメラに収めるというフェイク・ドキュメンタリー。探検隊の隊長を務めることになった杉崎は、面白ければ何でもアリというプロデューサーの井坂をはじめ、一癖も二癖もあるスタッフに戸惑いながらも、真面目にストイックに撮影に取り組んでいく。そんな中、一行に思いも寄らぬ災難が降りかかってくるのだったが…。

きっとばかばかし~ンだろうなあ~・・と、
ソレを期待していたのは私です
例によって原作も全く知らず、ただ竜也クンだけを目当てに行きました
だって、天才でも犯罪者でもない、落ち目の俳優ですよ?竜也クンが

で、原作者が『ちょんまげぷりん』の荒木源さんだと知って、なるほど~でした!


人気者だったのは今や昔の杉崎。しかし、彼は純粋、真面目な俳優だったのだ!
の、竜也君に萌え~
「バぁーン」とか「ドぉーン」とか言って、テキトーに撮影を進めるディレクターの小澤さんと
相変わらず、腹が立つほどいいな加減プロデューサーが似合うユースケに翻弄される
ロン毛の竜也クン♪

杉崎がペラペラの台本を読む―
「杉崎……いつもの○×▽な・・~」で、もう私は可笑しかったデス
もちろん、彼らしい、怒涛の超長セリフ捲くし立てシーンも、
10代から変わらぬ彼のムキムキじゃない裸も拝めますです

意地悪な運命に嘆いてるひと、
会社や得意先で厭な気分になった人、
そんな人にオススメしたい
バカバカしくもバカにせず、
くだらなくても真剣に、
アツク取り組む杉崎隊長の姿に、きっと傷は癒されます←ホンマかいな

ま、
大昔の某局の「川口浩探検隊」意識の(笑)コメディですが、若い方はご存じないと思うので
テレ東のドラマ「勇者ヨシヒコ」が好きな方とか、愉しめると思います

映画『探検隊の栄光』メイキング映像「藤原竜也、苦悶の表情!ゲテモノ料理にガチ挑戦!」

Dearダニー 君へのうた

2015-09-24 00:10:38 | the cinema (タ行)

DANNY COLLINS
上映時間 107分
脚本:監督 ダン・フォーゲルマン
出演 アル・パチーノ/アネット・ベニング/ジェニファー・ガーナー/ボビー・カナヴェイル/ジョシュ・ペック/メリッサ・ブノワ/クリストファー・プラマー

脚本家ダン・フォーゲルマンが、ジョン・レノンが新人ミュージシャン宛てに書いた励ましの手紙が、数十年後に本人に届いたという実話をヒントに脚本を書き上げ、監督デビューも飾った作品。
ショウビジネスの世界で大成功を収めたベテラン・ロック歌手のダニー・コリンズ。新曲は何年も出てないが、ステージに上がれば満員の観客に大歓声で迎えられ、往年の大ヒット・ソングを歌えばみな大喜び。まるで充実感のないぬるま湯の日々に、空しさばかりが募っていく。そんなある日、長年マネージャーを務めている親友フランクから、思いがけない誕生日プレゼントを手渡される。それは43年前、雑誌で成功することへの不安を口にした新人のダニーに向けてジョン・レノンが書いた励ましの手紙だった。結局ダニーのもとに届くことのなかったその手紙を、フランクがコレクターから入手したのだ。崇拝するジョン・レノンの言葉に喝を入れられたダニーは、堕落しきった現状を改め、人生をやり直そうと決意する。

冒頭「ほんの少しの真実に基づいた作品です」といった字幕が映し出されます。
なので、
ジョン・レノンが、何の面識もない新人ミュージシャンを励まそうとして書いた直筆の手紙が存在し、
それがまた数十年後にようやく本人に届いたというのは本当だけど、、
その話にインスピレーションを得て書上げられた物語の、事実以外はいかにも・・なお話。
それでも、キャストがいいから心地よく最後まで飽きませんでした



アル・パチーノ、アネット・ベニングはモチロンキュートで良かったけれど、
多動性障害の孫娘ホープ役のギセル・アイゼンバーグちゃんが凄くいい
ウルフ・オブ・ウォールストリート』ではレオの娘役だったのね
順調に育っていって欲しい、キュートな小さな女優さん♪

そもそもダニーのマネージャー役のクリストファー・プラマーから、ダニーが長期滞在するホテルの従業員まで、
全員がイイヒト、みんなが爽やかなキャラで、
お気楽そうなダニーにも、イイヒト故に本音で生きられない苦悩も生まれる―。

ダニー・コリンズの往年の大ヒット曲という設定の「ヘイ・ベイビードール」。
ダニーをスターダムに押し上げたこの曲は世界中のファンに愛されると共に、ダニーが人生の中で憎むものすべての象徴になり、、
けれど、往年のファンに応え続けるダニーの葛藤が伝わってきて、切ない。。。

―もしも あの時―・・・!?

ダニーの場合のそれは、ジョン・レノンの直筆メッセージだもの、
襟を正したくなって当然ともいえる・・。
43年を塗り替えるように、失った大切なものを取り戻すダニーの挑戦。
愛はひとを強くします。


ダニーが音楽に、自分に、誠実であろうとする時――
様々なシーンを彩るジョンの曲の数々がどれも滲みてきて、
初老にして踏ん張るダニー@パチーノに温かく寄り添う

Beautiful Boy John Lennon HD

本作品では、スターとして富も名声も手に入れた男の生き直すことへの道程が描かれている。
が、
一度も会った事すらなかった息子を取り戻すために、
諦めないダニーをアル・パチーノが魅力的に演じて、それは殆ど清々しいくらいで、
秋の昼下がりに観ると心地よい1本となっていました

天使が消えた街

2015-09-06 23:10:14 | the cinema (タ行)

原題 The Face of an Angel
製作年 2014年
上映時間 101分 映倫区分 R15+
製作国 イギリス・イタリア・スペイン合作
監督マイケル・ウィンターボトム
出演 ダニエル・ブリュール/ケイト・ベッキンセール/カーラ・デルビー/ニュバレリオ・マスタンドレア

イタリアで実際に起きたイギリス人留学生殺人事件を題材に描いた社会派ドラマ
容疑者が若く美しい女性だったことから事件の本質とは異なる部分で国際的に注目を集めた同事件の闇を、ひとりの映画監督の視点から重層的にあぶり出していく

2011年、イタリア・トスカーナ州シエナの街で、4年前に世間を騒がせたイギリス人留学生殺人事件の控訴審が始まろうとしていた。事件を映画化するため現地を訪れた気鋭監督トーマスは、大衆向けにスキャンダラスな報道を繰り返すメディアの実態を目の当たりにし、被害者とその遺族に寄り添った映画をつくろうと決心する。

時間が合わずコチラを先に観たんですが・・・
久々に外したと思った作品となってしまいました~。

「ひとりの映画監督の視点から重層的にあぶり出していく」という触れ込みを、
それが事件の真相に導いていくもの、ミステリーだと思ったのが間違いで、
その、中途半端に炙り出されるものは、当時のイタリアのメディアと、
それを肯定するようなイタリア社会だったかも…―

チョット、ここからネタバレ気味感想です。
    ↓
    ↓
    ↓

肝心な主人公の、監督トーマスは、そんな(大衆が喜べば、真実は二の次的な)記者たちに憤り、
ちっとも仕事がはかどらず、
離婚した妻の元で暮らす娘とのPC電話で癒され、
ドラッグに溺れ、
遂には妄想に取りつかれ、現実と幻覚の区別がつかないようになり、、、という、
残酷な殺人事件の、世間の反応に嫌気がさした主人公の苦悩の物語でした。

それにしても、この主人公のキャラが私的にダメで、
もうね、彼を起用したプロダクションや、ケイト演じる記者を振り回している
公私混同オトコにみえて仕方がなかった
どうも、この主人公はマイケル監督が、自身の姿を投影させているのではないかとは
多分、途中からどなたも感じるところではないかな~?
女優陣は美しかったです。

ターミネーター:新起動/ジェニシス

2015-07-13 21:28:15 | the cinema (タ行)

原題 TERMINATOR: GENISYS
上映時間 125分
監督 アラン・テイラー
出演 アーノルド・シュワルツェネッガー/ジェイソン・クラーク/エミリア・クラーク/ジェイ・コートニー イ・ビョンホン/J・K・シモンズ

SFアクションの金字塔「ターミネーター」シリーズの第5弾。
2029年、機械軍との壮絶な戦いを繰り広げていた人類は、抵抗軍のリーダー、ジョン・コナーの活躍により劣勢を挽回、ついに勝利を手にしようとしていた。追い詰められた機械軍は、ジョンが存在した事実そのものを消し去るため、殺人サイボーグ、ターミネーターを1984年に送り込み、ジョンの母サラ・コナーの抹殺を図る。これを阻止するため、抵抗軍側はジョン・コナーの右腕カイル・リースが自ら志願して過去へ向う。ところが1984年に辿り着いたカイルは、いきなり新型ターミネーターT-1000に襲われる。その窮地を救ったのは、タフな女戦士サラ・コナーと敵のはずのターミネーターT-800だった。実はこの世界は、既にカイルの知る過去とは別のタイムラインを進んでいたのだった。
初日の夕方の回、観てきました~。
金曜日の夕方と言う事で、会社帰りのリーマンと、カップルでほぼ満席状態でした
みなさんの期待の程が感じられますが、シリーズの「1」と「2」は覚えていらした方が愉しめる内容。
これからご覧になる方は是非予習してからの鑑賞をオススメ


クリスタナ・ローケン演じる女性型ターミネーターとのバトルだったターミネーター3、
クリスチャン・ベイルが未来のジョン・コナーを演じたターミネーター4(2009)の舞台より11年後の、2029年から始まりますが、、

カイルが辿り着いた1984年のサラは、ターミネーターT-800をオジサンと呼び
もう既に親娘のようなカンケイにびっくり
で、現われるであろうT-1000を、手ぐすね引いて待っていたとは
でもって、カイルも観客も???だらけなのだけど、
サラとオジサンT-800は、ココから“審判の日”を回避する為のタイムマシンを準備していて
それには何故かT-1000が必要だったのね~。
そして、2017年(もぅすぐじゃん)ここからの展開にはお口あんぐり。でした

時間軸をいじり、タイムトラベルが簡単にできるから、何でもアリ

それにしても、正義のヒーローが一転してスカイネットの手先とは
先の相棒シリーズ最終回、「ダークナイト」を思い出しましたよ
そりぁ~ないぜ~!今までのは何だったんだぁ~?!と、言いたくなった、アレです

それでもストーリーは別として、
2Dでも十分、若シュワオジサンシュワも、機能まで老いたT-800と
無敵に思える変幻自在なT-1000やT-3000とのバトルはスリルがあって楽しめました

トラッシュ!この街が輝く日まで

2015-01-12 22:04:18 | the cinema (タ行)

製作国 イギリス/ブラジル
上映時間 114分
原作 アンディ・ムリガン『トラッシュ』(KADOKAWAメディアファクトリー刊)
脚本 リチャード・カーティス
監督 スティーヴン・ダルドリー
出演 マーティン・シーン/ルーニー・マーラ/ヒクソン・テヴェス/エドゥアルド・ルイス/ガブリエル・ワインスタイン/ワグネル・モウラ

リトル・ダンサー」「愛を読むひと」のスティーヴン・ダルドリー監督がアンディ・ムリガンの児童文学をブラジルを舞台に映画化したジュブナイル冒険サスペンス
リオ郊外のゴミ山で暮らす3人の少年ラファエル、ガルド、ラット。ある日、彼らはゴミの中から1つのサイフを見つけ出す。ほどなく警察が現われ、そのサイフを血眼に探している様子に何か裏があると悟った3人は、警察には内緒にすることに。すると案の定、そのサイフには世の中を震撼させる大きな秘密が潜んでいることが明らかとなってくる。正義感に突き動かされた少年たちは、悪徳警官に命を狙われながらも、日頃から世話になっているアメリカ人神父ジュリアードと彼のボランティア・スタッフ、オリヴィアの助けを借りながら、ある驚くべく真相へと迫っていくのだったが…。

リトル・ダンサーでは貧しい炭鉱の町の少年。愛を読むひとで病弱な文学少年と、哀しい宿命の年上女性の愛を描いたダルドリー監督の今作は、
リオの郊外の貧民街を舞台に、ジュブナイル冒険サスペンスと云えないほどの鬼気迫る2時間弱!
とっても面白かったです。

ラファエルが拾ったサイフのことをただ一人打ち明けたガルドの、ある行動によって、
刑事のフェデリコに目を付けられ、執拗に追われることになる。
そしてその異常さが少年たちに疑惑とともに、何としても謎を解きたい正義感に突き動かされ
独りぼっちで生きてきたラットを加えて危険な謎解きに挑んでいく。

開始3分で心拍数が上がり始め、謎解きとサスペンスに巻き込まれていきました。
そんなに過激な暴力描写はないものの、つきまとうフェデリコが十分怖い!
久しぶりに先の解らない展開にドキドキでした!

この、少年たちの逃走のさまは、彼らの日常的差別、貧困、を感じさせます。
暴力や、銃弾、執拗な追跡を、子供の身軽さと地の利と、単純にある心の正義でくぐり向けて――

僅かに14年の人生経験が、彼らに悪とキケンを嗅ぎ分けさせる!
政治家や警察は悪だと、彼らの防衛本能が言っているのが凄いなあと、感心しながら見守りました。

何も持たない少年たちが、ブレない心で大人の悪に挑む。
ちょっとお伽噺っぽい結末でも、最後までスピーディで爽快さがあって良かった


11年ガーディアン児童文学賞を受賞し27カ国語に翻訳された本作は、舞台制作に関わりながらも
後に教師となった原作者の、ムンバイとマニラでの経験を基に書かれたものだそうです。なるほど
2012年のカーネギー・メダル賞にノミネートされたという原作ですが、
少年の持つへこたれない信念と、取り巻くオトナたちが
ムリないギリギリの攻防で見せる脚本も演出もよかったです

ドラキュラZERO

2014-11-05 21:46:00 | the cinema (タ行)

その男、悪にして英雄。

愛する者のため、悪にこの身を捧げよう――

製作年 2014年
原題 Dracula Untold
上映時間 92分
監督 ゲイリー・ショア
衣装デザイン ナイラ・ディクソン
出演 ルーク・エヴァンス/ドミニク・クーパー/サラ・ガドン/チャールズ・ダンス

ブラム・ストーカーの小説『ドラキュラ』のモデルとして知られ、
“串刺し公”の異名で恐れられた実在の君主ヴラド・ドラキュラ
を描くダーク・ファンタジー・アクション。
15世紀のヨーロッパ、トランシルヴァニア地方。この地を治める君主ヴラドは、愛する妻ミナとひとり息子と幸せな日々を送っていた。そんなある日、同国を属国とみなす超大国オスマン帝国の皇帝メフメト2世が、ヴラドの息子を含む少年1000人をオスマン軍のために差し出すよう迫ってくる。もし従わなければ戦争は避けられず、そうなれば全滅を覚悟しなければならない。それでもメフメトの要求をはねのけたヴラドは、愛する家族と国を守るため、古くから伝わる闇の力と契約を結び、強大な力を手に入れる。しかしそれは、あまりにも過酷な代償を伴うものだった。

感想が遅れましたが、公開初日に観てきました。
巷の評判は分かれているようですが、私は普通に楽しめました~

事前情報をほとんど持たずに大抵の作品を観る私ですが、
この作品は、これだけ知っていればそんなに凄いアクション等期待して、落胆することは無いかも。

先ずドラキュラの由来。まあ、これは直ぐに説明があるのですが、
ルーマニア語で「竜公、または悪魔公の息子」という意味を持つ「ドラクレア公」英語読みで「ドラキュラ公」

劇中何度も出てくる「串刺し公ヴラド」の名前の由来―。これは劇中では説明不足かも。
ヴラドの治めるトランシルヴァニア地方は、オスマン帝国とハプスブルク君主国の狭間に位置していたため、戦争が絶えることはなく
その為、敵を串刺しにし、もだえ苦しむのを数日間放置する処刑により、
オスマン帝国軍を恐れさせるのが目的だった…―。

―確かに残酷な所業...。でも、これも民と愛する者を守る小国の知恵。決して非情な男ではない。
しかし、愛する妻との誓いを守り抜くには…―!ってことで、
悪魔との取引開始。。。もし、3日間の誘惑に屈することあれば――の後の展開を妻は知らない...。

果たして鳥のように素早く動け、鳥の目と耳も与えられたヴラドは
たった独りで超大国・オスマン帝国の大軍からヴラドは民と家族を守り抜けるのか?―
という、、孤独な戦いに身を投じる男の物語―。超単純な、解り易さです。


美男俳優が思ったより少ないのは誤算でした(爆)が、
力を持たない小国の王が、孤軍奮闘する姿にはやっぱり感情移入。
だけど、、、オクサンそりゃあ~ないぜ。とも思う.....

悪魔と取引をして僅かに3日間の、悪になり切れない愛される夫、愛される父親の苦悩
ヒーローに付き物の犠牲的精神にやられますが、ラストは好みが分かれるかも知れませんね。
私は嫌いじゃなかったですけど・・