こんな気持ちでいられたら・・・一病理医の日々と生き方考え方

人生あっという間、私の時間もあと少し。
よりよく生きるにはどうしたらいい?

痛みの程度と怒りの程度

2020年10月20日 | いじめ飲酒とタバコとギャンブル
電車を降りたところで、私の目と鼻の先で、体の前で抱えていた男性のカバンが、斜め前から来た男性にすれ違いざま当たり、そのまま少し引っ掛かってたように見えた。二人の動きが止まり、始まるぞ、と私が思った次の瞬間、案の定、双方が「オォー」とか「アァー」とか怒声をあげて喧嘩が始まった。私は先を急いでいたので、言い争う声を背にその場を立ち去ったので、その後二人がどうなったのかわからない。当事者の少なくとも一人は私が降りた電車に乗る予定だったから、ドアの閉まる前に飛び乗っただろうか。それともそのままホームで本格的なつかみ合いになったか、はたまた片方が飛び乗った電車内まで追いかけたか。顛末はさておき、「そんなに怒ってどうするの?」というのが正直なところ。カバンがぶつかった、引っかかった、こっちが避けていただろう、お前がぶつかってきた、なんて瑣末な、実に瑣末なプライドとも言えないような意地にこだわって、下手をすれば傷害罪でも起こしてしまいそうなことをしても仕方がない。

だがこれは岡目八目。私もイラッとかムカッとかして相手を睨みつけることはある。睨み返されるどころか「なんだお前やるか」と酔っぱらいに言われたこともあった。いざ、そう言われた時は、即座に頭を下げて、すごすごと引き下がった。格好なんて気にしてられない。
私が怒りたくなるのは大抵マナー違反だが、その範囲が広かったら、ことによっては大きなお世話だと逆ギレされても仕方ない。参考までに一例を挙げておきます(心に波風 2011年12月14日)。こんな時、私に限らず男の人の方が怒りやすいような気がしていたが、それは戦闘態勢に入るのが早いというだけで、女性にしても怒る人は怒っている。SNSやらブログに怒りをぶちまけている人は、男女ともとてつもなく多い。男女の違いを挙げるとすればそれを実際に表出するかしないかぐらいだ。
怒りとは何か、それにはいろいろな種類があるが、それぞれに程度もある。怒りの程度を痛みと同じように0〜10に例えてみたらどうだろう。
痛みのスケールは
0=痛みが全くなく、幸せである
1=わずかに痛みがある
2=ほんの少し痛い
3=少し痛い
4=とても痛い(中くらい痛い)
5=これ以上ないほど痛い
というのが一般的。私の場合、低気圧で頭が痛いのが1〜2痛み、口内炎が2痛み、ギックリ腰が3痛みぐらい。4痛みともなるとあまり考えたくないし、5痛みとなったらくも膜下出血の痛みということで死線をさまようことになる。

これを怒りに置き換えてみたら。

怒りのスケール
0=怒りが全くなく、幸せである
1=ほんのすこし怒っている
2=少し怒っている
3=怒っている
4=かなり怒っている
5=これ以上ないほど怒っている

こういうのも既にあるかもしれないが、わたしなりに考えてみた。めざすところは常に0怒りだが、まずは1〜2怒りを目指したい。喧嘩に発展するのは3怒り以上のあたりで、どちらかが4怒りぐらだとまず喧嘩になるだろう。4怒り、5怒りあたりは障害とかにも発展してしまうだろうから危険だ。ただ、こちらが1怒りぐらいであるにも関わらず、相手が4怒りで襲ってきたら応じなくてはいけない。アンガーマネジメントが必要なのは喧嘩を売ってきた方だが、売られた喧嘩をどうしたらいいかについての解説はあまりない。とにかく謝り、その場から去ること、逃げること、が最善だと思っている。

怒りなんて、当人にしてみれば大変なことだが、はたから見たら馬鹿馬鹿しいこと。そう考えてみると、怒ること自体馬鹿馬鹿しいということになる。そのあたり、よく自覚して日々過ごしていきたい。
負けるが勝ち

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