こんな気持ちでいられたら・・・一病理医の日々と生き方考え方

人生あっという間、私の時間もあと少し。
よりよく生きるにはどうしたらいい?

歳をとると難しくなること

2017年05月27日 | 通勤・交通・旅行

臨床細胞学会という、病理医の間では病理学会以外に入っている人数の多いメジャーな学会が大阪であったので日帰りで行ってきた。第58回臨床細胞学会。

仕事に出る人と遊びに出る人が電車の中に混在するという、独特の雰囲気の土曜のいつもより早い横須賀線に乗り、新横浜からのぞみに乗った。

学会で地方に行く時は大抵一人。学生仲間でワイワイ旅していたのとは違い、どこか遠くに行く時、誰かと一緒ということがなかなか難しい歳になってきた。

若いうちは心身ともに身軽だから、互いのことを色々語り合っても心の琴線に触れてしまうようなこと、というか地雷を踏んでしまうことはあまりない。たとえ地雷を踏んだとしても、立ち直ることが可能なことが多いので、深刻なことにはならない。ところが、歳をとってくると、公私ともあれこれ身の回りに付いてくるものが増えてきて、身軽さが失われてしまう。立ち直る、というか修正可能なことも少なくなっている。

同僚とどこかに移動するとなると、最初のうちは仕事のことを話していたらいいけど、そのうち時間が余ってきて、業界の噂話になり、そのうち家族のこと、将来のことなど、個人的なことを話すことになる。何でもかんでも聞いたり話したりしていたら、知らず知らずのうちに相手を怒らせていたなんてことになってしまう。相手のことを気遣いながら会話をするのは当たり前のことだけど、わざわざ席を並べて一緒に移動しようとは思わない。狸寝入りをするぐらいなら、一人の方が気楽でいい。

湿度の低い晴天で、大阪がこんなに美しい街だったのかと感心しながら、大阪駅から大阪国際会議場まで歩いた。歩くのもマイペースで行けるのがいい。

午前中のセッションが終わったところで、ランチョンセミナーにあぶれてしまったので、お昼を食べようと会場の外に出たら、以前いた大学の病理学教室の後輩が少し前を歩いていた。このブログでも何度か登場した優秀な後輩で、私のことを嫌ってはいないと思う。私と同じく、お昼を食べるところを探しているようだったので、声をかけ、次のセッションまでの1、2時間、昼食をとり、食後のコーヒーを飲みながら、私の近況を話したり、彼のいる教室の話をしてもらったりして旧交を温めた。

そんなに長時間となると、さっきと言っていることが違うとなる。彼となら気があうというのもあるが、列車という閉鎖空間でないから大丈夫なのだろうか。いずれにしても人間の感情なんて、勝手なものだ。それでも、出たいセッションが始まるだいぶ前に別れ、前のセッションをやっているところへと潜り込んだ。

帰りは、大阪駅まで歩いた。堂島川沿いに歩けばいいようなので、朝とは反対側を歩いて帰ったら可愛らしいお菓子やさんを見つけた。

今日は、出張ということで休みをいただいたので、留守番をしてもらったお部屋の先生方技師さん方にお土産を買った。

わがままになるということか

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