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酒の感想ばかり

「婆沙羅/室町少年倶楽部」山田風太郎

2020-10-29 21:14:21 | 読書
「婆沙羅」
この作品に関しては単行本で購入しており、9年前に一度読んでいる。今回再読だが、ほとんど内容を忘れている。
検非違使である佐々木道誉と幕府軍目付である高ノ師泰が六波羅探題で会話する場面から始まる。後醍醐天皇が六波羅探題を攻めようとし捕らえられ牢に入れられている。2重の牢獄の奥に後醍醐天皇、手前の1重目には、北畠具行、一条行房、千種忠顕が入れられている。後醍醐天皇は隠岐へ流されるが、3人の側室を連れていくことを許された。21名の中から3人を選ぶため真言密教の占いによって選ぶという。比叡山から僧を呼び、儀式が行われる。それを探題北条仲時に打診したのが道誉。仲時は難色を示し、鎌倉に相談しなければならないとしたが、それでは間に合わない。3人の側妾を連れていくことは許可されているのだから、密教の儀式を行うのは付随的なことなので問題ないのではないかと押しきる。道誉や仲時も手伝わされる。儀式は立川流であった。儀式により選ばれたのは、阿野廉子、藤原一門の女、堀川大納言の縁戚の女だった。
後醍醐天皇の儀式に参加してまで、佐々木道誉は後醍醐に心酔してしまっているのではないかと疑われる。疑っているのは足利高氏の弟で武骨な直義だ。道誉は幕府から呼ばれる。その際北畠具行を連行するように言われる。普通に考えれば北畠は後醍醐と共に倒幕を図った犯罪者なので、北畠の方が悪いと思う。しかし、道誉は思う。自分は幕府から疑われている。後醍醐帝に心酔してしまったのではないかという疑いをかけられている。そこへ北畠からその言質を取ってしまえば道誉を処罰する理由になる。足利直義の前では平然を装っていた道誉だが、自分は罠にはめられているのではないかと疑心暗鬼になり不安でならない。そこで、北畠をやさしく連れながら、途中でばっさりと斬り捨てる。史実的には、北畠は単に後醍醐帝に肩入れしたから処刑されたとなる。一旦北畠を安心させておいて自分に都合の悪い証言をするのではないかと不安に駆られ始末してしまう道誉。ここは作者の創作となるのだろう。何だか史実と読み比べていくと面白い。
土岐頼遠という婆沙羅。道誉と悪友だが、二人で輿に乗り進んでいると、後醍醐帝の例の儀式の文観という僧に出くわし、本当は文観の方が目上だが、バサラを発揮して、道誉は割って突き切る。まあ無礼な行為だ。いちいち波風を立てる。道誉と合わせて婆沙羅二人組と呼ばれている。土岐頼遠は後年に狼藉を働き、直義によって処刑されている。婆沙羅というのは面倒な奴のようだ。
足利尊氏は幕府の大司令官だったが、突如宮方に寝返り六波羅を滅ぼし幕府にとどめを刺した。この功によって鎮守府将軍に任じられ、後醍醐帝の諱尊治の一字を与えられ、尊氏と改めた。しかし何の実権もない。また鎮守府将軍という古臭い名でなく、源氏の伝統、征夷大将軍という名前と地位を拝領したがった。しかし天皇は難色を示し続ける。そして今日その征夷大将軍の許可が下りるかと期待していたら、その場に大塔宮が現れた。足利が征夷大将軍の名を求めるのは頼朝の世に返す気か(武士中心の世)それでは何のために討幕したかわからない。自分が征夷大将軍になるとのこと。帝はそれを聞いて意味深な表情を浮かべながら無言。つまり自分の代わりに大塔宮に発言させて様子をうかがったようだ。つまり足利が邪魔だと思っておりいずれは始末したいと。
道誉は帝、大塔宮のあちらを自滅か共倒れにすればと提案。帝の溺愛するのは三位の局、阿野廉子だが、大塔宮はの阿野廉子の子ではない。そこを突いてみようというのだ。
道誉は足利兄弟、高兄弟の中では直義が苦手のようだ。道誉は今は雑訴決断所に勤めている。同様に勤めている楠木正成のことをマトモだと思っているが、道誉が考えるほどにはマトモではないと正成は言っている。
吉田兼好に興味を覚え、対話したいと考えている道誉。自分は反道徳ではなく、無道徳という。
高師直がこれまた婆沙羅だ。塩冶判官高貞という大名の妻を略奪せんとする。それを救うべく、道誉は策を練る。塩冶邸で徹夜の宴が催され、その隙に、塩冶とその家族を故郷の出雲に向け脱出させたのだった。気付いた師直は追うが、追い詰められた妻と五歳の若君は自害。隠れた家に火をつける。妻の腹には子がいたが太平記ではその最期が凄惨な描写で書かれている。塩冶判官もその知らせを聞き自害する。道誉が関わっていることを知る高兄弟に報復される恐れがある。そこで光明天皇の弟、妙法院にいる御連枝亮性法親王に狼藉を働き、さらに妙法院を焼き、隣の建仁寺にまで延焼。わざと流罪になるよう仕向け、逃げたのだった。ただこれだけの狼藉を働いたわりに流罪で済んだのは道誉の憎めない個性であったからかもしれないと作者は言う。この処断を決めたのは足利兄弟。塩冶判官は雑訴決断所に勤めていたようなので、道誉の同僚になるのかも知れない。また妙法院の焼き討ちは実際にあった話で出羽に流罪となったのも事実のようだ。法門軽視とされているが、作者によって、塩冶判官を救う義から出たものと創作されている。
足利兄弟。兄の尊氏は優柔不断で大雑把、反対に弟の直義は厳格で几帳面。全く反対の性格だが、不思議と噛み合うのだ。ただ最後の数年を除いては。最近まで読んでいた、田中芳樹「アルスラーン戦記」の登場人物でルシタニア国のイノケンティスとギスカールの兄弟のようだ。出版はアルスラーン戦記の方が先なので山田風太郎が参考にしたのだろうか?いや足利兄弟は事実そうだったので、田中芳樹が足利兄弟をモデルにルシタニア国を設定したのかもしれない。あと、佐々木道誉の陽性な会話口調、「わはははは」など軽薄ともとれる笑い方は、大河ドラマ「太平記」で佐々木道誉を演じる陣内孝則は参考にしたとしか思えない。大河の原作は吉川英治なので山田風太郎の方が後だが、風太郎の連載が1990年。大河が1991年で時期的にも重なる。
道誉は命を狙われる。正体は噂から予想がついていた。上杉家の三浦左衛門と畠山家の吉江小四郎。咄嗟に翌月に将軍家に謁見する予定となっているのでそれまで待て、その結果が出るまで待てと告げ、その場はしのぐ。直義と高兄弟は反目しており、師直にくっついている道誉を始末しようと、直義のブレーンである、上杉重能と畠山直宗に密かに指示していたのだ。将軍謁見の日、尊氏、直義、道誉、上杉、畠山が顔を揃える。その場で道誉は太平記を持ち出し、場をはぐらかす。その時高兄弟が将軍邸を囲む。これの道誉の策略で、直義は高兄弟を始末しようとしている。だから今日集まった場で直義を成敗しようとさせた。そこで道誉は両者の間に入り交渉役を引き受けるという。結果高師直が出した条件は、直義は政治から手を引き寺に入ること。上杉、畠山は越前へ配流とすること。命には変えられないと合意する。こうして直義は失脚する。悲惨なのは上杉、畠山で越前の足羽郡江守ノ庄の配所へ流された直後、師直の手の者に惨殺された。
幽閉された直義の養子の直冬(本当は尊氏の実子)は九州へ逃れ反師直軍を組織し反乱を起こす。これに苦戦し死を覚悟するところまで追い詰められたが、道誉が現れ直義と交渉する役を引き受ける。直義が出した条件は、尊氏には京へ帰りこちらの指定するところへ入ってもらう。高兄弟は監視付で高野山へ送って遁世すること。因果応報というべきか、高兄弟が高野山に送られる途中で、かつて自分が暗殺した上杉、畠山の遺臣の三浦と吉江によって殺害される。それを影で膳立てしたのが道誉だった。とどこまで作者の創作かはわからない。因みに高師直は塩冶事件によって後年の仮名手本忠臣蔵の大悪役のモデルに実名をあげられているらしい。その後あれほどの兄弟喧嘩をした足利兄弟はまた仲直りする。
とはいえ尊氏の子義詮に政治を任せたいのに直義が邪魔をするため、また喧嘩し直義は反旗を翻す。ただ今度は直義は敗北する。尊氏は道誉に相談すると、今のうちに直義を始末すべきと助言する。しかしそれでは兄弟殺しの悪名が立つと懸念する。そこで2月26日が近いことを利用する。その日は高兄弟が討たれた日。それに関わった人物が同じ日に死んだとなれば怨霊の仕業と世の人は思うだろうと。そして道誉自ら直義に毒を盛る。黄疸で死んだと言われているが、太平記においても毒殺されたのではないかと書かれているようだ。2月26日という同じ日に死んだというのは事実だが、偶然なのか、作者が道誉の策略としたように意図的なものなのかはわからない。
直義が死んだあと尊氏は精神的におかしくなってくる。ある時に尊氏は皆の前で、直義や師直を殺したのは道誉だとバラす。しかしそんなものは証拠もないし、皆も最近の尊氏の精神状態を知っているので妄言だろうと思うが、尊氏は道誉を成敗する、追って沙汰を出す。と宣告する。ついに年貢の納め時か。
ところが、その夜尊氏は夢を見る。後醍醐天皇、直義、師直から背中に矢を受ける夢だ。よく朝目覚めると背中に3つの瘤ができていた。これによって尊氏は苦しめられ、道誉は死を免れた。作者によると黄色ブドウ球菌が毛嚢の化膿させるものだという。現在なら抗生剤や外科手術で治療できるが当時は死に至る病でもあった。尊氏の死の直前、道誉は何事もなかったように病床に現れる。そして背中の瘤が、それぞれ後醍醐天皇、直義、師直の顔になっていると耳元でささやくという嫌がらせをするのだった。
その後は時代が飛び、3代将軍義満の時代。道誉は申楽や能に造詣が深く、観阿弥やのちの世阿弥である鬼夜叉に目をつけていた。特に鬼夜叉は美少年であり特に気になっていた。義満もまた鬼夜叉を気に入り、観阿弥・世阿弥親子を同朋衆として迎える。鬼夜叉を取られたような気持になり胸を痛める道誉。ある日義満から能を創ったから見に来るようにと誘いを受ける。たった一人招かれ、義満の創作能を見せられる。17歳の義満と、12歳の鬼夜叉の能である。これに感服した道誉は「あっぱれでござる!」「将軍家こそ、いやはや日本一の大婆娑羅、道誉、これにて、、、」とまでいって事切れる。胸を痛めるという前振りから、心筋梗塞で絶命したということだろう。
初読は2011年なので9年ぶりの再読になる。初読時よりも、室町時代のことや、人物の知識を多少得ているので、それなりに楽しめたが、やはりこの時代は人間関係が複雑で難しい。誰が敵で味方かわからないし、下克上も茶飯事。作者の中でもこの作品は異質な印象。時代が複雑なため説明に多くを割く必要があり、教科書的になってしまっているからかもしれない。逆にフィクションを加える余地も多くあり、作者得意のトリックも組み込みやすいのかもしれない。どこまで作者の創作かはわからないが、佐々木道誉の婆沙羅ぶりがいかんなく描かれている。同じ作者のお気に入りのキャラクターである柳生十兵衛の
ような豪快で破天荒な性質に似ているが、佐々木道誉の場合、豪快ではあるが悪賢い。付き合い難い人物だ。まあ道誉はまだいいほうだが、他の婆沙羅者に関してはめんどくさい奴としか思えない。とりあえず誰かに盾を突くという、思春期のヤンキーみたいなものだ。それと同時に怖い時代だと思う。罠の掛け合いで、いつ命を狙われるかわからない。ページをめくるごとに小説自体の楽しさと同時に、恐怖も感じた。
「室町の大予言」
籤引き将軍と呼ばれる6代将軍足利義教。「柳生十兵衛死す」でも登場したが、こちらの方が先だ。作者は足利義教に思い入れがあるのだろうか。こう言った残虐なトップ像を題材にしたいという欲求があるのだろう。青蓮院義円と呼ばれて僧であった頃に楠木籤という今でいうあみだくじで決まった将軍だ。三管領四識の一人である赤松満祐はとりわけ将軍から疎まれている。義教は事あるごとに赤松に嫌がらせをする。いつか仕返しをしようとする赤松。法華宗の日親が、鍋かぶりの日親と呼ばれるゆえん。本能寺の変遷。伊達政宗の同名の先祖、春日の局のオリジナル、武田信長など、筋とは関係ないが余興で登場。そして嘉吉の乱に至り、密かに逃れた赤松満祐の弟佐馬助が朝鮮へ逃れ高麗の一将となったなど。源義経→ジンギスカン伝説と同じかと思ってたら、これは事実のようだ。
「室町少年倶楽部」三人の少年少女が蹴鞠をしている場面から始まる。足利三春丸義成と、異腹の弟、義尋(ぎじん)、少女は日野富子。そこへ少し年長の細川勝元が来る。イセイセが南蛮から珍しい土産があるとのこと。その土産とはインコだ。イセイセとは伊勢伊勢守貞親のこと。
三春丸の父の義教が暗殺されたのが4年前のこと。そのあと長男の義勝が7代となったが、10歳で病死。そして8代将軍に会うためなったのがおととしの8歳の時。
管領の細川勝元16歳。三春丸は10歳。侍女を連れて町を散歩するが、侍女がやからにさらわれる。ひと騒動あるが、そこへ助けに入ったのが山名宗全42歳。山名宗全は三管領に次ぐ四職の一人。豪快な男だ。助けた宗全は自分の館に3人を連れてくる。幕府は3人がいなくなって騒いでいることと思われるが、幕府には既に、自分(宗全)がお願いしたいことがあってお呼び立てしたからであって、決して行方不明になったわけではないと遣いした。こんな身分の上の人を自邸に迎えて誇らしいことだ。しかしそのお呼び立てする名目がない。未成年と女人である3人を前に酒を飲む宗全。13、4歳の娘の阿古に酌をさせ一人飲む宗全は突然名案を思い付く。自分の娘阿古を勝元に見合せたい。そしてその見届け人に三春丸と侍女を呼んだというのはどうかということだ。阿古は赤入道の父宗全にそっくりで美女とは言いがたいようだ。しかし、突然の発案に赤くなる勝元と阿古。そのあと三春丸たちは宗全に武功話をせがみ聞く。赤松満祐は将軍義教を猿楽に招き、そこで暗殺する。そして切った首を槍の先に刺して掲げながら播磨に帰った。それを追討した中心人物が山名宗全だ。これはどこかで聞いた話だ。先程の「室町の大予言」だ。
4年経つ。三春丸は天皇の許可を得ることで将軍となる。しかし三春丸は将軍になることを嫌がる。自分は出家するから弟の義尋を将軍にすればいいとさえいう。重子の勝元に依頼した内容とは、足利の血を伝えること。そのためには正室として日野富子をと考えているが、先に側妾(側室)をめあわせて、出家するのを阻止しようというのだった。その側妾の候補が乳母役のお今だった。勝元にそれを説得させ、伊勢貞親はお今を説得することになった。勝元は三春丸を説得する。跡継ぎさえ作ってしまえば出家するということで納得。あと年上の勝元より先に嫁をもらうことが憚られるので、一緒のタイミングで嫁をもらうようとのこと。勝元は、では阿古を嫁にもらうかと笑う。一方伊勢が説得したお今だが、意外とすんなりと受け入れてくれた。ただこのお今は権力欲が強く。今まで結婚しなかったのは、自分が望む四識に匹敵するかそれ以上の男でないと嫁にいかないと考えていた。今回は武家の最高峰から白羽の矢が立ったので、表には出さず了承したのだった。しかしこのお今は何か企んでいそうだ。ここまではお膳立てだ。これから本題が始まる。
お今は将軍義政となった三春丸を欲の海に沈めていく。いずれ正室を迎えたら自分は用済みになろう。しかし男子を産んでおけば、正室が子供を作れない、男子が産まれないかも、病死するかも、と期待を繋げる。力を強めていく。義政は適齢になった日野富子を正室に迎える。お今と富子の子作り合戦。ほぼ同時期に懐妊する。先に出産したのは富子であったが、男児であったがまもなく死ぬ。富子の兄である日野大納言が藁人形を見つけ、お今が呪ったからだと断定される。真相は不明だが、お今は妊娠したまま琵琶湖の沖ノ島に流罪となるが、着くや否や伊勢の刺客によって殺害される。腹の子は男子だった。藁人形を仕掛けたのはそもそも日野大納言自身だった。富子をはじめとして勝元までもこの企てに咬んでいたと知って世の中をニヒルに見るようになる義政。その後も裏切りや寝返りが繰り返される。作者が言いたいのは、「人がいかに変わるものか」ということらしい。確かに、乳母だったお今、兄弟のように育った細川勝元、豪快であこがれた山名宗全、もともと怪しい伊勢伊勢守、母の重子、正室の日野富子。全員が変わった。人は変わり、争う。それを子供のようだと斜に構える義政が、ある意味一番まともだったのだ。
義政はお今が死んで以来、周りの者が好き勝手にふるまうのなら、自分もそうしてやると考え、文化や芸術に没頭する。この世に浄土を造ろうとでもしているように建築物に多額の金を使いだす。義政の目指したのは幽玄の世界だったが、実際には一切の人間味を排した人間拒否の世界。なるほど、その二つは紙一重だ。
義政のこの浪費ぶりが狂ったように後世語られるが、狂っているのは義政以外の周りの者たちであって、義政自身は正気であったということなのだ。
 
「婆沙羅」
20201007読み始め
20201012読了
「室町の大予言」
20201017読み始め
20201018読了
「室町少年倶楽部」
20201027読み始め
20201029読了

カキフライと日本酒

2020-10-26 19:48:11 | つまみ

カキフライを作ったが、失敗。

カキが小さくなったし(いや元々小さい?)、衣もついていたり付いてなかったり。

フライと言ってもノンフライヤーで作ったのだが。

そもそもノンフライヤーでからあげは作りやすいが、フライを作るのは難しい。さらに今回のカキのように素材に油が無いものに関してはさらに難しい。

ノンフライヤーは素材の油を利用して揚げたように料理できるのだが、

素材の油が無ければ、例えばオイルスプレーのようなもので後から油を付加するというテクニックが必要だ。

それを承知で今回はカキフライにチャレンジした。

まず、ポリ袋にカキを投入。素材に油がないので、サラダ油を適量加える。

そこに、日清のラク揚げパン粉をふりかけ、ポリ袋の中で振り混ぜる。どれだけ手を抜くのか?って感じだが。

味はサクッとしたパン粉の香ばしさがあるが、カキの主張が強い。ミルキーなカキではなく、カキの干物でも食べてるような海の味が強い。

実は、個人的にはそれが嫌いなわけではない。しかし、これはカキフライですと他人には出せない。

カキを小さくさせないため塩水で洗う。パン粉を付けて、もう少し長い時間馴染ませる。どうせ加熱するわけだから水分を吸ってふにゃふにゃになってもいいのではないか?

失敗作ではあるがこのカキフライに日本酒を合わせるなら、同郷の広島の酒だろう。丁度、天寶一がある。

なんて思ったが、別に天寶一の蔵元はカキフライ、いや百歩譲ってカキに合わせようと酒は造ってないだろう。

それを言ったら、広島の酒はもみじ饅頭と合うのか?というはなしだ。

そんなわけだが、カキの磯風味感満点のカキフライもどきもおいしいし、一緒に飲んだ天寶一もうまい。

それにしても写真を見れば見るほどカキフライというより、カキのかき揚げではないか?


若波純米吟醸雄町

2020-10-25 17:39:14 | 日本酒

むらかみ酒店で購入。

おなじみの若波だが、雄町を使ったバージョンは初めて見る。

ラベルも立体感のある和紙に銅色のマーク。

口に含むち、微妙に発砲している。

雄町らしい涼やかな甘味。先ほどの天宝一と違い苦みがほぼない。後味までしっかり甘味が持続する。

甘味の傾向としては、上の方でエグ味のようなものが感じられる甘味。

しかしそれは基本の甘みによってネガティブには感じられない。

これもすいすい飲んでしまいそうな危険な酒だ。

因みにこの雄町は福岡県筑後産の米とのこと。


天寶一生酛純米特別限定酒

2020-10-25 17:24:25 | 日本酒

西条のむらかみ酒店で購入。

広島の酒を愛媛で買うとは思わなかったが。

この蔵元は株式会社天寶一といって広島でも東にある福山市、しかも神辺町の蔵元だ。

少し琥珀かかった色。

香りは辛めの日本酒らしい香り。

飲む。

うまい。

日本酒らしい味が全開と思いきや、甘く濃い。

果汁感いっぱいで濃厚な甘味だ。後半は苦みが加わる。

ただ後味がドライなのか、濃い甘さは抜けてしまう。

後味にナッツや穀物っぽいが残るのが今まで感じたことのない風味。

もしかしたらしばらくするとこれが広島らしいウニっぽさに変化していくのだろうか。


アサヒ贅沢搾り洋なし

2020-10-24 21:18:21 | ビール以外

アルコール4%、果汁31%

と果汁が立派だ。それでいて果汁1/2とは?

色は確かに薄琥珀色。

近づけただけでなしの香り。

飲むと果汁31%らしく、しっかりした梨の味。

それでいてアルコール度数が4%なので、アルコール臭がほぼ感じられない。

つまり、飲みすぎてしまう可能性が高い。