ビールを飲むぞ

酒の感想ばかり

サントリークラフトセレクト ヴァイツェン

2016-03-31 20:54:20 | ビール

これはかなり濃厚なヴァイツェンだ。

薄いのを想像したが。本格的な風味。冷やしすぎたので味が隠れてしまうと思ったが、それに負けない強さがある。実質的な濃厚さはなく、さっぱりした食感だが、味・風味は濃厚だ。クラフトラベルのハローヴァイツェンと比較してみたいところだ。

多分こちらに軍配が上がると思う。


サントリークラフトセレクト ペールエール

2016-03-31 19:47:39 | ビール

これは、前回飲んでから結構期待している。その前回のペールエールは完全に抹殺されているが。確かに飲んだような気がする。

 缶のデザインも同じようだ。間違い探しをするなら、「限定醸造」の表記。そして下部にある、どんなタイプのグラスに合うか?というグラスの一覧。前はその上に適したグラスにはチェックがついていたが、今回はなく、その一覧はただのデザインと化している。これだけ前回と酷似していながら過去を消し去る不可解さ。

そんな事情は放っておいて、まずは再発売を喜ぼうではないか。

味は。確かに以前のペールエールだ。後味に麦芽感がある。


サントリークラフトセレクト ゴールデンエール

2016-03-31 19:20:56 | ビール

因みに全部表記すると、サントリークラフトセレクト香り彩るビールゴールデンエール華やかな香りのゴールデンエールだ。

過去に発売していたように思う。再発売か、要望に答えて復刻。人気のあった商品を再発売。と思うが、ホームページを見ると何も書かれていない。過去の経緯も消されている。何があったのか?

飲む。何だか昔を思い出す、ワクワク感を感じる味。薄くないがそう感じさせる。なぜか?それは宣伝にあるように、白ワインを思わせる華やかな香りだからかもしれない。ビールっぽいコクはなく、苦味がある。といってもその苦味は麦芽やホップの苦味ではなく、ワインの苦味のようだ。

これはビールと言うよりは、確かに白ワイン的だ。

ビールを求めると物足りないが、白ワインの風味を求め、なおかつコクを味わいたいならいいかもしれない。コクがないと書いたが、白ワインよりはビール的なコクはあるということだ。なおかつ、ワインよりアルコール度数が低いので、花見にいいのではないだろうか?(飲酒運転できるという意味ではない)

白昼にアルコールを、泥酔することなく(泥酔までの量が比較的多く⬅表現が難しい)飲める点でいいのではないかということだ。


「Xのアーチ」 スティーヴ・エリクソン

2016-03-28 23:55:09 | 読書
久しく絶版だった。ところがこのところエリクソンブームだ。と、感じるのはファンだけだろう。エリクソンを知らない人からすれば気づきもしない。ファンの自分からすれば、まず、昨年末にいきなり文庫訳し下ろしで「君を夢みて」が出版された。年が明けると、「ゼロヴィル」が2月に出版予定との情報が。それと前後して、やはり2月に「Xのアーチ」が文庫化されて出版されるという。これはどうしたのだ?と思わずにいられない。Xのアーチ文庫版を買って柴田元幸の訳者解説を見たらその謎が判明。3月にスティーヴ・エリクソンが来日するらしい。なるほど。しかし、それもエリクソンを知っていてファンでなければ、それがどうしたとなりそうだが。ファンとしてはこれを機に一気に文庫化されればいいと思っている。(恐らくあり得ないだろう)しょっぱなから、時代が猛スピードで駆け抜ける。さらに、その間に悲しい出来事がいくつも起きる。これだ、エリクソンだ。この感覚。これが自分にとっては、猛烈な寂寥感を感じ、怖くなるくらいの暗さを感じる。黒い時計の旅とやはり空気感が似ている。君を夢みてとは異なる。冒頭からトマスが成人するまで一瞬のうちに時間が飛躍する。その奴隷であったサリーが愛人になる。そしてある日サリーがトマスを刺して殺害する。その捜査を担当するウェイドに話が移る。その世界ははっきり言って夢だ。地名などは現実ではない名前だし、ルールもファンタジーだ。その部分を読み没頭していて、現実に返るとそのギャップに、このエリクソンの描く世界の濃密感に気づかされる。p168特徴的なのは、年老いてからローレンはと、新しいキャラが登場する。簡単にローレンの話が進んだ直後、突然カーラという新しいキャラが登場する。この飛躍感が妙な感覚を誘う。植物園やXの華というストリップ劇場。この幻覚を見ているような、平板で狭い空間。ある意味心地よい閉塞感がある。エッチャーとサリーの愛。これがまた幻想的だ。時代もどこの世界かもわからない、ただ、淡々と語られていく。この現実感の感じられない幻想的な世界に我知らず浸ってしまう。自分の今いる現実とのギャップがあまりにありすぎて、小説から現実に帰るのもひどい落差で、逆に現実から小説の世界に戻ろうとしても、戻るのに気合がいる。毎回思うがストーリーに何の意味もないようだ、ある意味ナンセンスだ、だからいつも、意味なんかどうでもいい、ただ描かれる世界に浸るだけでいいではないか、という結論に落ち着く。この小説は柴田元幸の訳だが、黒い時計の旅もそうだった。柴田元幸の訳によるエリクソンは、奇妙な幻想的世界の様に描かれる。「真夜中に海がやってきた」や「きみを夢みて」とは違う雰囲気だ。柴田元幸にかかると、幻想的であるが、そこに、途轍もない暗さや、吐き気を催しそうなくらいの寂寥感が混ざっている。これが何とも奇妙で暗い印象を与える。ポール・オースターを訳す柴田元幸はハートウォーミングな空気があるのに、不思議なものだ。いやしかし、ここで思い出したが、オースターの訳でも「孤独の発明」などは途轍もなく暗かった。柴田元幸の中に、暗さが潜んでいるのかもしれない。p343サリーが死んだ?もうどれが現実かはわからなくなっている。そこで一旦話は終わる。次から新しい話が始まる。p347面白い表現。5:55:55という時計の表示。その1秒後、助手のリュックが中庭の門から去って行く音で回想を中断されたときには、5:55:54となっていたのである。この解説に、夜は時間をつかいはたすどころか、逆に時間を獲得してしまっているのだった。それまでの濃密な愛の物語があった後のこの展開はすんなり入り込めない。
エッチャーが盗んだ無意識の歴史無削除版。これは協会にとって大切なもの。何としても取り返さなければならない。エッチャーは自分の身を守るために、1ページずつ返していく。もし協会側が彼を手にかけようとするなら即座に廃棄してしまうと脅す。中盤に、そういいながらそのエピソードはどこかに消えてしまう。そして、終盤に数年たった、つまり、1ページずつ協会に返しながら、それと引き換えに食料を与えられ生き伸びていた。その世界は地殻変動によって廃墟とかしている世界だ。そんな世界で廃人の様にサリーやその娘のポリーのことを思いながら生き続けている。ただ、無意識の歴史無削除版を返している様に見せかけ、実は自分で中身を改ざんして返しているのだ。あたかも、それによって実際に起こった過去を書き換えてしまう様に。ここはオーウェルの「1984」を想起させる。
最終盤に至って、また新しい展開。ジョルジュとマクシミリアンが出てくる。この期に及んで何を語るのか?凄まじい執念。幻視というのは誰が言い始めたのだろうか?この例えはしっくりこない。まるでドラッグでおかしくなった状態か、精神疾患を患っているかのようではないか。
Aという人物とBという人物。同じ設定、関係を保ちながら、次の場面では名前が変わり、時代も変わる。ホログラフ的というのか、四次元的というのか。ある現象を見て、同時に別の現象を見るようなものだ。
そしてシュールではあるが、シュルレアリズムの様にわざとらしく、あざとくはない。狂気も孕んでいない。真摯だ。
長く絶版状態だったが、文庫として再発売した。手にとってこのボリュームに驚いた。そして読むとその密度の高さにさらに驚いた。これは濃密だ。植物園の描写や、壁にタロットカードを貼る描写など、そのまま「真夜中に海がやってきた」の雰囲気につながっているように思う。吐き気を催すほどの暗さ、寂しさは、「黒い時計の旅」から引き継いでいるように思うが、柴田元幸の訳による影響かもしれない。

20160229読み始め
20160328読了
 
帯付きの写真

サッポロクラフトラベル「Hello!ヴァイツェン」

2016-03-27 12:59:28 | ビール

サッポロビール製造だが、ジャパンプレミアムブリューが販売とのこと。

注ぐ、ヴァイツェンらしく薄い色。香りはまさにヴァイツェン。期待させる香りだ。ただ酵母は含まれていない透明だ。従って粘度も低そうだ。しかし香りが強い。注いだら離れていても香る。

 

飲む。これまたヴァイツェンのバナナのような風味がとても強くいい。これだけ香りがあると酵母入りで粘度の高い本場のヴァイツェンを連想するが、香りはそのままで、粘度の低い、さっぱりした飲み口。夏場、もしかして埴見の席でジュースのような感覚で飲むことができるかもしれない。

後味はこれまたヴァイツェンらしい、お寺の香りと形容される味が残る。