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ジェイエスピー社員が綴る日替わりブログ

基礎は大事

2016-10-24 08:26:46 | 日記
 ノーベル医学生理学賞の受賞が決まった大隅良典さんの言葉があちこちで評判になった。特に基礎研究の重要性と「誰もやっていないもの」を探求する面白さについては多くの人がうなずいたようだ。しかし、大隅さんのような科学する心を持った人たちばかりが社会を構成していたら大隅さんのノーベル賞受賞は無かったろう。つまり現実には極めて特殊な人だからこそ、ここまで来ることが出来たと言えなくもない。
 
 資本主義社会が行き詰って来ていると唱える人がいるそうだが、その証拠の一つとして国際的な名門大企業が相次いで不正事件を起こしていることが挙げられるという。急坂を登るように拡大して来た経験を持つ経営者や株主の要望に応えて拡大の結果を即時出すことが求められると、どう頑張っても期待に応えられないとわかった時、幻の結果を提示して期待に応えざるを得ないのではないか、ということらしい。
 
 大隅さんの言う基礎研究は即時「役に立つ」と明言できるようなものではない。いつまでたっても経済的な結果に結びつかない可能性も十分ある。それでも基礎研究があるから未来がある。基礎研究は未来への種だ、という。この言葉には非常に大切な意味合いが隠されているように思う。
 
 経済の発展が鈍化し、もしかするとこれから先、拡大どころかどんどん縮小して行くかもしれないまさにその分岐点に、今私たちは立っている。だからこそ余計に即時結果が欲しくなる気持ちもわからなくはない。しかし、基礎的な研究は大切だと私も思う。それだけでなく、もっと根源的な所に戻って、一人一人の基礎的な知識をもっと増やさないといけないのではないか、と考えている。
 
 最近特に思うのだが、利用できる技術はどんどん高度になるし、多種多様な情報にアクセスする方法は増々お手軽になって行くが、反面、一人一人の人間が持つ本当に基礎的な知識や理解、何もない原野で科学の力を使って生き残るための人間力のようなものは増々減少して行っているのではないだろうか。飛躍しすぎているかもしれないが、これが経済の行き詰まりにも繋がっているのではないかと思うことがある。一人一人の人間力が弱くなっていて、その集合体である社会そのものの力が弱くなっている。大事な基礎をおざなりにしてきてしまった結果だ。根本は何かと言えば教育の問題に起因するように思う。
 
 会社でも新入社員研修はじめ様々な研修がある。ここでも同様のことが起きている。基礎的な学習より、すぐ役に立つテクニックの学習が好まれる。その傾向が強いという感想が大隅さんの言葉に共感した原因のひとつともなっている。「なぜそうなるのか?」についてはあまり興味を持ってもらえない。それよりも「この局面をうまくやり過ごす方法」に興味が集中する。しかし、その局面はつまりその局面にしかなく、すぐ別の局面が表面化して今までのやり方では対応が出来なくなる。基礎的な知識を持っていないと永続的に高度な対応をすることは出来ない。基礎は大事だ。(三)
 
 
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株式会社ジェイエスピー
  横浜に拠点を置くソフトウェア開発・システム開発・
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