シャンテ サラのたわ言・戯れ言・ウンチクつれづれ記

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お国ものじゃない?

2013年01月06日 | 音楽界よもやま話
2006年8月6日投稿分__

手持ち音源から__「春の声 Fruehlingsstimmen」にキャスリーン・バトル (S) が参加した、カラヤン/ウィーン・フィルによる「こうもり序曲 / 天体の音楽 / アンネン・ポルカ / うわごと / 観光列車 / ピツィカート・ポルカ / 雷鳴と電光 / 春の声 / 憂いもなく / 美しい青いドナウ / ラデツキー行進曲」(87年 DG) は、カラヤン唯一の新年コンサート Neujahrskonzert ライヴのウィンナ・ワルツ集です。 世界中に映像中継されたものと同じ音源です。

「ウィーンの森の物語り G’schichten aus dem Wiener Wald 」にはツィター演奏を加えた、カラヤン/ベルリン・フィルの「ウィーンの森の物語り / 狩りのポルカ / エジプト行進曲 / ピツィカート・ポルカ / 雷鳴と電光 / 朝の新聞 / ペルシャ行進曲 / ウィーン気質」(60年代 DG) は、シュトラウス一家のワルツ・ポルカ集です。

沼尻指揮/都響による「日本管弦楽名曲集 Japanese Orchestral Favourites ~管弦楽のためのラプソディ / 越天楽 / 日本狂詩曲 / 交響管弦楽のための音楽 / 管弦楽のための木挽歌 / 朱鷺によせる哀歌」(2000年 NAXOS) は、日本人作曲家によるオーケストラ曲集で、外山雄三作曲の「ラプソディ」は、日本各地の民謡「あんたがたどこさ / ソーラン節 / 炭坑節 / 串本節 / 追分節 / 八木節」が繋ぎ合わされた、私の気に入っている7分ほどの曲です。
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これらを聞き比べると、日本の民謡は幼児から聞いて 我々日本人の骨身にしみていますから、練習などしなくても コブシの聞かせ方は日本人奏者だったら、大概できてしまうと思いました。

同じことが、ウィーン生まれ育ちのウィーン・フィルの奏者には、シュトラウスの「ズンチャッチャ」が骨身にしみているだろうなとも。 四分の三拍子も正確な拍子ではなく、ウィーン独特の癖があるそうですが、私には分かりません。 従って、ベルリン・フィル盤とどう違うかも聞き分けられません。
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これを拡大解釈すると、今我々がクラシック音楽と呼んでいる、モーツァルト・ベートーヴェン・ブラームス以降の名曲の多くは、ウィーンで初演され、育まれたものですね。 勿論そうでない名曲も多いですが。 ということは、ウィーン・フィルは地場の音楽を演奏していることになりますから、素晴しい演奏解釈で彼らの曲を表現するのは当然です。

指揮者の違いは、料理の味付けのちょっとした違いで、素材は基本的に露地もの・地場もの野菜といったところでしょうか? ベルリン・フィルは地理的にも近く、言語は同じですから 地場の情報は多く入っているでしょう。 米国や日本のオーケストラは音符通り 正確に演奏しているのでしょうが、総譜に書かれた情報以外のものは掴み取りようがありません。 地元の奏者から「そこはこう演奏するんだよ」と聞いて初めて分かることも多いでしょう。

しかし、今やベートーヴェンの「運命」はウィーンの地方音楽ではなく、世界中の愛好家が聞き、オーケストラが演奏する「定番定食」になっていますから、演奏技術の優劣はあるでしょうが、 99.9% は違いがないのでは? シュトラウス一家のワルツ・ポルカは、まだそこまで行かないと思いますが …

以上

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