朝食 5時。皆さんの豪快な食事の様子を見せて頂き、今日も快調に歩けそうな気がし安心でした。 早めに外に出て待機。外には現在実施中の「トランスジャパンアルプスレース」の選手が出発準備をしていた。 神奈川県から参加の選手を見かけ声援した。
このレースは日本海富山湾から太平洋駿河湾までの約400kmを1週間で踏破する鉄人レースであります。
出発前に小舎に御礼の声を掛けたらコーヒーを御馳走して頂けました。 今では飲み物、食べ物など下界の喫茶店や食堂での器と同じもので出して頂け、山小屋の進化も素晴らしいです。 また、山に入ると水の大切さを身をもって知ることができます。
皆さん満足し黒部五郎小舎を5時50分に出発。 小舎の裏手に回り、昨日 黒部五郎岳より見た三俣蓮華岳への直登の涸れ沢登山道に取り付いた。 お世話になった黒部五郎小舎と黒部五郎岳。
急ではあったが西側斜面であり早朝のヒンヤリした空気の中、意外と心配することもなく登り切る事ができホッとした。 三俣山荘に向かう分岐に7時36分通過。
今日も連日同様、素晴らしい天気で今年の天気運を全て使い果たしてしまいそうな気がした。 下のピークは左が水晶岳、中央がワリモ岳、右が鷲羽岳、ワリモの下部が黒部源流になります。
樹林帯を抜けると、またまた素晴らしい山岳風景が目を楽しませてくれ、カメラを手から離せない。 そう好天に恵まれる訳でもないので、気に入った風景は全てカメラに収めた。
三俣蓮華岳山頂着、8時25分。10分休憩。 360度の展望で以下の山々を望むことができた。
薬師岳(2926m)、鷲羽岳(2924m)、水晶岳(2986m)、大天井岳(2922m)、槍ヶ岳(3180m)、笠ヶ岳(2897m)まさしく、これぞ夏山 である。
次は笠ヶ岳を前方に見ながら丸山、双六岳(2860m)を目指して南へ進んだ。 稜線上の登山道は、お花畑に目をやったり、東側下部には三俣蓮華岳カールのプロテーラス・ランパート(カールが作った半円形の急な岸壁から岩石が崩れ落ちて、急な雪渓や雪田の上を滑り落ち、雪渓の無くなった所に岩石を積み重ねて作った堤防状の地形)を見たり、左手前方の槍ヶ岳を見たりと飽きない。
丸山への登りを過ぎれば、ほぼ平坦な登山道で双六岳へ。丸山通過、9時05分。
双六岳着、10時15分。
双六岳の山頂を踏むのは2度目、南東方向に伸びた尾根の先に槍ヶ岳が見え、初めての時はビックリするほど感動したのを覚えています。 10時35分出発。 今回は私が皆さんを先導したので、写真ばかり撮っておられず、またゆっくり単独で来てみたい所です。
双六岳を下った所の双六小屋では昼食を予定していたので、時間を見ながら下った。 双六岳頂上付近の平坦地ではソリフラクション(凍結破砕作用によって岩が砕かれ、その礫が霜や氷の力で動くこと)による自然の造形が見られました。 礫が一面に広がるなだらかな所では、石ころが円形になっていたり、少し傾斜があると列状に並ぶよう変化するようで、環状砂礫とか円形砂礫と呼ばれているようです。
中道合流点通過、11時15分。 もう下部に双六小屋の赤い屋根が見える。 食事となると足取りは軽い。
双六小屋到着、11時36分。 それぞれ好きなものを注文し、食堂にて全員一緒に頂いた。 昔と違い小屋で昼食が取れるので、便利になったものだとつくづく思う。 双六を12時20分出発。
今日の宿は鏡平山荘。双六小屋からでは約2時間で着く予定の山荘である。 双六小屋を出るとキャンプ場の脇を抜け、南へ進む。 樅沢岳と弓折岳中間部の尾根に出るまで登りであるが、その後は花見平(通過、13時45分)、弓折乗越までは尾根歩きで、乗越からは鏡平山荘に向けて下るのみである。 ここまで来ると槍ヶ岳が、もう目の前で、飽きるほど良く見えるのである。
鏡平山荘到着、15時10分。 理想の時間に到着できてホッとしました。
夕食は18時で、余裕時間が沢山あり、鏡池の上に張り出されたテラス上のテーブルベンチで、仲間の方々と山の話に花が咲き、楽しい時間を過ごすことができた。