石井伸之の国立市議会議員日記 自由民主党会派所属

東京都国立市の若手?市議会議員(6期目)による日記です。国立市議会議員として国立市政の最新情報を伝えて行きます。

3月16日 本日は矢川プラス1周年記念シンポジウムに参加しました

2024年03月16日 | 矢川プラス
 こんにちは、社会矢川プラスの指定管理者である、社会福祉法人くにたち子どもの夢・未来事業団の活動を応援している石井伸之です。

 本日は、午前10時より矢川プラス1周年記念シンポジウムに参加しました。

 表題は「安心して学び合える園・学校をつくる」です。

 細田直哉矢川プラス館長によるコーディネーターで会が進行して行きます。

 パネリストには汐見稔幸氏(東京大学名誉教授)星山麻木氏(明星大学教授)井本陽久氏(いもいも教室主宰)の3名となっています。

 まずは、3人のパネリストによるそれぞれの話から始まります。

 井本先生からは参加者に対して隣の方へサイレントで自己紹介をして自分の好きなことを伝えるという事から入ります。

 相手に対して自分の鎧を外して、自分を出すことが如何に大切であるか?という部分は、人間関係を構築する上で重要な視点です。

 ありのままの自分を出す部分と授業における正解を出す部分が、相反することから、自分を出すことが難しい状況があります。

 正解を出すことも大切ですが、それよりも考える事が大切というのはその通りです。

 問題に対して正解を出すことは単純に暗記することで終わってしまいますが、問題に対して自分なりの考え方を示すことは幾通りもの回答があります。

 今現在の正解が将来も正解であるかどうか分からないという視点から見ると、考えることの重要性を感じます。

 授業において子ども達に考えることの大切さを伝えると、多様なモノの見方が溢れるように出て来るそうです。

 金太郎飴のような正解を求める授業ではなく、考える力を養う教育が求められていることが良く分かります。

 続いて星山先生からは、発達に課題のある児童を受け持った際に、シューベルトの「魔王」を掛けたところ全員が怖がって教室から出て行ってしまったという話から始まります。

 私も国立第三中学校時代に音楽の先生が「魔王」の音楽を掛け、その曲の中にある物語を熱く語っていたことを今でも覚えています。

 「魔王」は高熱にうなされた子供を乗せて父親が馬車で医者へ向かう場面から始まります。

 激しい雷雨の中を懸命に馬車を走らせる父親に対して、その子供は自分の命を狙う悪魔の姿を感じ、父親にその事を懸命に訴えます。

 切羽詰まった音楽からその情景や悲壮感が映し出されますので、子供達が怖がるのは当然です。

 「魔王」のラストがバッドエンドで終わることからも、幼い子供達には耐えられないかもしれません。

 逆に子供達が望んだのはチューリップの歌だったそうです。

 誰が聞いても笑顔になる優しさに溢れた音楽を子供たちは楽しいと感じ、嬉しいと思うことを学んだとの話がありました。

 また、感覚過敏の児童は全体の5%に上ると言われており、IQの上下に関わらないとの調査結果が示されています。

 すると学力に関わらず、学校の環境に馴染めないという理由で不登校になっている可能性があります。

 様々な児童における特性を把握する中で、自身が馴染むことの出来る環境を整えることがインクルーシブ教育の中で重要な考え方です。

 教育という名の元に画一的な既存教育の枠に嵌めるのではなく、児童の個性や特性という多様性を理解する教育への転換が必要ではないでしょうか?

 ヨーロッパの教育現場では多人数多学年によるカフェ形式の授業が進められています。

 すぐさま日本の学校教育が一足飛びに移行することは難しいかもしれませんが、少しづつ多様な考え方を理解する教育へ変わることが求められているように感じています。

 汐見先生からは「教えない教育の面白さ」について話をされていました。

 生徒児童の両親に教師として来ていただく事例や児童自らに考えさせた結果、大使館を訪問して自ら調査した結果を報告する授業などの事例を話されていました。

 その中で今の教師が学校指導要領によって雁字搦めになっている点について危惧されていました。

 教科書を終わらせることに一生懸命となるよりも、物事を考えることの大切さを伝える授業の重要性を話されていました。

 そして、保護者には学校を応援して欲しいこと、親同士で仲良くして欲しいこと、子供達を後ろから応援して欲しいことについて説明されていました。

 最後にコーディネーターの細田館長より、子ども家庭庁が始まってから100カ月となることから、切れ目のない支えから支える側への移行について理解を深めていただきたいという話でシンポジウムを締めくくられました。

 二時間以上のシンポジウムがあっという間に感じられるほどに内容が詰まっており、グイグイと引き込まれて行きました。

 今後ともこういったシンポジウムには極力時間を作って参加したいと思います。

 夕方にはお通夜の参列、夜には青柳自治会役員会への出席、消防団第一分団点検日に出席して一日が終わりました。

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