今年も終わろうとする平成28年の師走に、色々なものが見えてきた。世界は明らかに混迷に向かっている。それが一時的な現象なのか、それとも世界的な潮流になるかどうかは、今の段階では予測がつかない。しかし、日本は自主防衛力を増強し、将来的には核武装をすることになるはずだ▼安倍自民党政権だから、そうなるというのではない。日本の政治指導者が誰であろうとも、それを避けては通れないのである。キッシンジャーがかつて予言したことが現実のものとなるのだ。朝鮮半島は近いうちに、核武装をした北朝鮮の手によって統一されることになるだろう。トランプは韓国防衛のために、アメリカの若者を死なせはしない。現在の混乱する韓国情勢をみれば、いくら自由と民主主義の大義名分があったとしても、ベトナム戦争のようなことにはならないのである▼大きな流れができ世の中が一新する事態は幕末期にもあった。大隈重信は『大隈伯昔日譚』において明治維新について回顧している。「維新改革の原動力は薩長の手に存したるにも非ず、公卿の間に出たるものにも非ず、又幕府の中に宿せしにも非ず、総て九州の端より奥羽の辺に至る迄、天下各地の青年書生の頭脳に煥発し、時勢と共に其力を養うて遂に我国空前の偉業を奏したりと。維新の歴史を描く者は之を特筆大筆すべし」。厳しい東アジア情勢にあっては、日本が国民の平和を安全を守り抜くために、国家として再生することが喫緊の課題なのであり、その大きな流れに逆らうことは、誰にもできないのである。
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