百休庵便り

市井の民にて畏れ多くも百休と称せし者ここにありて稀に浮びくる些細浮薄なる思ひ浅学非才不届千万支離滅裂顧みず吐露するもの也

刹那の煌きをキャッチする 神懸かり的カメラマン 保山耕一さん ~ NHK-Eテレ『こころの時代~宗教と人生~命の輝きをうつす』より

2019-06-29 21:03:20 | 日記
 本稿は、H31.3.2 NHK-Eテレ で放送された『こころの時代 ~ 宗教と人生 』『命の輝きをうつす』に甚く感動したオイラの 備忘録であります。

番組は、6年前 余命数ヶ月と宣告された 奈良市在住の映像作家 保山耕一(ほざんこういち)さんの、生き方 考え方 作品世界について述べられた、謂わばドキュメンタリー番組とも言えるものでありました。
:
オイラが氏の何に共鳴し感動したのかと申しますと、とりもなおさず 氏の捉えられた映像の 突出した美しさというものが挙げられるのですが、そういった作品を生み出した 氏の考え方

・諦めず 極めて粘り強く 真剣に模索し 突き詰めた先でしか 極上の美は見いだせない
・しかもそれは ほんの一瞬の 奇跡の輝き と言えるようなものであり
・それは、己の能力の上に さらに別の力が付け加わったように感じられ、つまり
・まるで、神様が お恵み下さった光景であるかのように 思える
・そして 余命数ヶ月というのを このように生き存えさせてもらっているのは、そういった
 本当の美の存在というものを、多くの人々に詳らかにするいう役割を果たすための
 その時間を 神様から授けていただいている、ということではないだろうか

に、心底 ココロが揺り動かされたからに他なりません。

では いったい氏が、どれほどの美に対する切れ味を有しておられるのか、オイラはこれを見、ゾクッとすると同時に、それはもう 感動させられたのでありますが、まずこれをご覧下さいますか。

新月は真っ暗で見えなく、認識できるのは 3日目か4日目というのが一般的ですが

実は 月は、2日目から顔を見せてるのだと。

日没後 追い掛けるように、糸を引くようなお月さん、一番キレイな 生まれたての お月さんが、このように ほんの短い間 出てるのだと。

オイラは これほど繊細なお月さんを見るのは、もちろん初めてのことであります。

 では、保山耕一(ほざん・こういち)さんとは どういう経歴の方なのかなど、箇条書きします。
・昭和38年(1963) 奈良で生まれ
・高3時、学園祭向けに作った映画を見たお客さんが泣いてくれたのに感動
・カメラマンになることを決意、アシスタントからスタート
・研鑽を積み、あらゆる撮影機材を使いこなす
・特に 特殊機材の扱いに長けた フリーカメラマンとして頭角を現す
・H25(2013)年 50歳時、白神山地の仕事の後、倒れる。末期直腸ガン 余命1,2ケ月との診断
・直腸と大腸の一部 全摘手術、しかし肺へも転移してしまい
・化学 放射線 抗がん剤治療 および孤独感に苛まれる日々に、七転八倒 悶え苦しむ 
・5年後の生存率 10%と宣告され、でも3年は生きたいと思うも
・TVカメラマンの仕事は もう無理と覚り、でも30年間 カメラマンやってきてるので
・それしかでけへん、そんなら故郷 奈良を撮るんや
・奈良公園(春日大社や飛火野)を撮るんやと、ある日
・スマホで撮ったら、しんどいのを忘れることができ、夢中になれ、生きてるやん!!! と思え
・また 見慣れている風景が 別の見え方をしてきたと
・特に ”色” に対する感覚が、とてつもなく鋭敏になってきたと自覚





大賀ハスは、日が昇る前の2,3分、特別の色で 微笑んでくれてるように見え

春日大社さんの藤は ”神様の花” と言われるに相応しい、特別な色を見せてくれるが、いつも

見せてくれる訳でなく、年一度 日の出前のちょっと明るい折、薄暗いところで咲き始める

その時の5~10分くらいだけ自ら光ってるように見え、ここしかない美しさを呈してくれると。



夕日の中でだって、一瞬だけ鮮やかになるときがあって、それを撮るのだと。


さらに、すべての生きものを根源的に支える役割を果たし、天に昇り また降りて といった循環を繰り返す ”水”というものの存在に、氏は 生きてゆく希望を見出すと同時に、それを一方の制作テーマに据え

自然の中で放たれている ホンモノの色というものを忠実に捕らえた映像を皆さんに紹介すれば、古代より日本人のDNAに組み込まれている色の記憶を刺激できるのではないか という思いで配信を重ねてゆくうち、注目を集めるようになって

H30(2018).9 開催『なら国際映画祭』で、自らの 病と向き合う日々の 心の内を描いた作品が、春日大社さんに奉納するという形で上映されるという運びになるのですが











本作品制作の最終段階に於いて、不思議としか言いようのない出来事があったのだと。

それは 春日大社さんの宮司 花山院洋匡(かざんのいんひろただ)さんとの出会い

3才で小児がんを発症、過酷な治療に耐え 5年もの間 奇跡的に生きられた宮司さんの次女
彩生(さき)さんの生涯と、その彩生さんが 春日大社と、このベンチから眺める 御蓋山
(みかさやま)が大好きだったということを知り

このままではダメだ、何か彩生さんに捧げる映像を取り込まないと!!!、そうだ、虹だ !!!
あの世とこの世を結んでいる虹、御蓋山に架かってる虹、無理かもしれへんが挑戦しよう!!

すると 10日ほど経った頃、たった 10秒ほどですが このように薄い虹が掛かったのだと・・・
他の人は 誰も 気付いてない、保山さん たった一人が 目にすることのできた 虹 !!!!!!!

氏はこの体験から、たましいを込めて取り組めば、何か目に見えない力が働くのではないだろうかと思うようになり、この映像も自分で撮ったというよりは、彩生さんに撮らせていただいたように思えます と。

そして、人間は亡くなった後も このように、会ったこともない人間に対しても、持っている力以上のものを引き出すパワーを持っているのだ。死んだら終わりということでは 決してないのだ、と 思うようになったと。

現在も氏は、自分は 日々 一番美しい瞬間を撮り続けることでしか、人の役に立てないとの思いから、苦しくとも毎日 日の出前から、心の命ずるまま 撮影に出掛けておられるのだと。で、そうした中の 昨年暮れ (H30.12.22) には、本当に不思議な 100年に 1度 あるかないか情景が 目の前で繰り広げられたのだと・・・

高貴な方や高僧は 傘をさして移動されるが、それは神様は傘を目掛け降臨されるので その目印と言われているが、御蓋山のてっぺんだけが あたかも その傘のように覗いている あたり一面の雲海を、目の当たりにすることができたのだと







以上は その映像の 数カットでした。


オイラは、ここで紹介された 保山耕一さんに、本当に共鳴できるのです。と申しますのも、例えば もう20年ほども前のことですが、今はもうそのエネルギーは使い果たし、燃えカスすら残ってない状態でありますが、

当時、花の絵を描くことに熱中したことがありまして、その絵は 最初のほうの当ブログで、色紙に描いた下手くそな絵を ”木端絵ギャラリー” と称し 紹介させていただいてますが、自画自賛するしか 浮かぶ瀬がないだろう オイラの絵にして、あるとき 無意識なうちに手が動いて、「どうして こんなエエ表現ができたんやろ、”神の手”ってホントにあるんやなぁ~」と思うほかない出来栄えの絵が、極めて希なことであれ 得られたり、

冬を除いて草刈りに追われているオイラ、あるとき キレイだったのでアザミだけ刈らず 残してあげたら、そのアザミの花が、ハッとするような 一段と鮮やかな色して応えてくれたり、

また、花が綺麗なのは ほんの一瞬しかないということを、つくづく思い知らされてますから、描けるときは 極めて限られた ダイヤモンドが如き その一刻(いっとき)。ですからオイラは、何回か年休を取って描いたことがあるのですが、まぁ こんなことは どうでもイイことですが

”色”には絶対 妥協したくないと仰る 保山耕一さんの、研ぎ澄まされて めっちゃ美しい 映像作品が、一作でも多く 一日でも長く見られること、願わずにいられません。 

 < 追 伸 > R2.5.4 記
 保山さん映像を追加します。NHK-BS1『目撃! にっぽん』からです。
.

 以下は R2.8.3 NHK-BS1 『映像詩「飛鳥」』から、二上山映像です。上にも 1枚 ありますが、このお山様の上に、中将姫さんのように みほとけ ≡ 阿弥陀如来様 がイメージできたらと思い、並べさせていただきました。
.............
                                  




  
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ふたつの その後 ~ プレスラーさんと 俄然 面白くなってきた オウムアムア

2019-06-25 22:32:42 | 日記
 ほぼ 11ケ月前(2018.7.27)の 当ブログに こんなことを記しています。

  * * * * * * * * * * * * * * * * * * * 

 ここんとこ、二日にいっぺんは聴きたくなるのです。メヘナム・プレスラーさんのピアノ ショパンさんの『ノクターン(遺作)』 & ドビッシーさんの 『月の光』。
ソースは、H30.6.24 深夜(25早朝) NHK-BS103『プレミアムシアター』で放送の、H29.10.16
サントリーホール 『メヘナム・プレスナー(93歳10ヶ月)リサイタル』。

当初、どれほどの方か判らなくも 当番組で放送されるぐらいだから かなりの人かなぁ と、番組途中からでしたが録画していたコンテンツ。CD に取り込み 聴いてみましたら、実に実に素晴らしく、宝物を見つけたような心持ち。これ以上ない 神様の領域まで達してるであろう 楽曲解釈のもと、奏で出ずるは、楽器と演奏家が まさに一つとなって、ピアノ美を極致まで究め尽くし、光り輝く高貴なる超生命体なりしや。聴いてるオイラも とろ~りとろとろとかされて ひとつにまぁるまる吸い込まれちまって。

           


39歳で亡くなられている ショパンさんは、『ノクターン(遺作)』が メヘナムさん演奏ほどの味わいある楽曲に昇華されようとは、恐らくは想像されてなかったのではないかと思えるのです。なお 無知のなせる技か、録画は CDに取り込み直後 消去 ですから、上掲写真は、91歳時のメヘナム・プレスラーさんご出演の YouTube 画像を 撮影・編集させていただき 拵えたものです。

  * * * * * * * * * * * * * * * * * * * 

 NHK-BSPさんでは、こちらは Am5:00~と早くからの放送ですが、『クラシック倶楽部』という1時間弱の番組が 週に5日ほどあり、オイラは毎回 チェックを欠かさないのですが、R1.6.19の日に 再構成された 上記演奏会が放送されたのです。

で 気付きました。赤面するような間違いに です。何となんと ”メヘナム”さんでなく ”メナヘム”さんでした。恥ずかしい限り・・・。CDも新たに作りました。なお今回は、生憎 ショパンさんの『ノクターン(遺作)』はカットでしたので、本CDには、前回録画分から、さらに 仲道郁代さんと 山本貴志さんの当該演奏も並べて 収録してます。
       
 そして、前回の画像は YouTubeさんからの借り物でしたので、ここは ホンマモンの画像を載っけます。ただし 2回目となる今回の オイラの目線は、メナヘムさんでは決してありませんで、譜面めくりされてらした とても品のイイ 美しい お嬢さんにばっか 向かってたこと、白状しとかねばなりません。


: :









 次は H30(2018).11.21付 当ブログ

 NHK-BS103 『コズミックフロント✩NEXT』という番組から、面白かった 2件についてです。
 ● まずは、H30.10.4 NHK-BS103 『すべてが想定外! 太陽系外からきた訪問者』

H29.10のこと、観測史上初めて、太陽系外からの訪問者を発見、世界中の天文台が連携し観測した結果、正体は、細長い葉巻型、世界一高いドバイのビルと同じくらいの長さの(ハワイ語で「初めての使者」という意味の「オウムアムア」と名付けられた)炭素の氷でできた彗星であったという内容でして、生命は太陽系外からもたらされたのではないか という説が、かなり近づいたように思えた次第です。


と書いている件の、続報とも位置づけられる放送があったのです。

 それは、R1.6.23 NHK-G『NHKスペシャル スペース・スペクタクル 第1集「宇宙人の星を見つけ出せ」』での、次のようなお話であります。

2017年暮 観測史上初めて、太陽系外からの訪問者が猛烈なスピードで走り抜け、世界中が色めき立ったのでありますが

遠方からの訪問者という意味で名付けられた この『オウムアムア』は、物理法則では説明できない ”謎の加速”をしているのだと、

自然にできるとは考えられなく、すなわち人工物である可能性が高いのだと、

ハーバード大学天文学科長の アブラハム・ローブさんは仰ってられまして、

『欧州宇宙機構』の マルコ・ミケーリさんは、半年かけて オウムアムアの軌道を遡(さかのぼ)る計算を行い、出発点と目される星を絞っておられるのです。

と このように、
スッゴイ展開を見せてまして、ワックワクが止まらず、次回放送が待ち遠しいです。






 

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探し物が見つかった歓び ~ 都はるみさん『十三湖(とさ)の雪うた』 これぞ 後世に残すべき 名曲中の名曲、最高の名曲です

2019-06-14 18:29:15 | 日記
 オイラは、最新のニュースや話題を手短にチェックしたい場合、 ”5チャンネル” を、ロクデモナイ めっちゃめちゃ目障りな 漫画風のワケの分からない 誠に以て 下品で 不愉快極まりない画像に この上ないほどの嫌悪感を抱きつつも仕方なく しょっちゅう閲覧しているのですが、

多分 この過程でだと思うのですが、イギリスの著名なアカペラグループが YouTubeで、素晴らしい ”君が代” を披露していることを知り、 ”君が代” こそは、世界中でイチバン美しい国歌であると確信しているオイラは、直ぐに試聴したのであります。

はじめの一小節は、極めて静かな 控えに控えたデダシでした。しかし 2小節目からオイラは、コトバを失いました。スゴっ !!! 、この澄み切った声と、未だかって聞いたことのない 極上のハーモニー、思わず 天上から降り注いでる御声ではないか と思いました。
 

    英国の『アカペラの王様』 『ザ・キングズ・シンガーズ』の皆さん

       メンバーの クリストファー・ブルトンさんが編曲されたと


  * * * * * * * * * * * * * * * * * * * 

あまりの素晴らしさに触発されてか、オイラに ふと インスピレーッションが下りました。あのこと 検索してみたら、ひょっとして あるかも・・・・・・・

あったのです。Googleで Amazonで、何回 検索しても得られなかった情報が もたらされたのです。Kazu1spx さんという方が、2012.3.3 投稿して下さってる動画が 正しくそのモノ、累計 約64,600 視聴とあります。

嬉しかった なんてもんじゃありません。オイラの、真の まぼろしの 最高級の 名曲中の名曲と言えるものなのですから。いくら はるみさんが キムヨンジャさんのためにプロジュースされた歌とは言え、キムヨンジャさんの歌では ダメなのです。あの、NHKホールでの 復帰コンサートでの あの歌でなけりゃダメなのです。それが あったのです。

 最初に聴きましたのは、いや そもそも唄われたのは あれっきりだったかもしれないですが、今や伝説となりましたが、NHKハイビジョンで放送された、平成2年5月10日 NHKホールで開催『都はるみさん復帰コンサート』特別番組でありますが、以来 オイラは この歌が好きで好きで堪らないのです。

その歌とは、吉岡治さん詞 弦哲也さん曲『十三湖の雪うた(とさのゆきうた)』。津軽三味線 アコギ 拍子木など 巧みに取り入れた編曲も 群れを抜いた出来栄え !!! 。オイラは この歌に ぞっこん参ってしまうと同時に、

昔むかし(鎌倉~室町時代)  この地は、全国有数の商業地であったことを知ったりで、この十三湖(とさこ)という 実際の場所に、心底惹かれるようになりまして、ついには、オイラの遠い祖先が ココに住んでいたのではないかと思うようになってきまして、連れ合いには よくこのように話すのです。

「俺の先祖はなぁ、サモアへんから舟に乗って北上してきた南方系のアンタたぁ違ぉて、モンゴルからじぁなぁ、カムチャッカ半島を通ったかもしれんが、北海道へ渡って、それでじゃ 十三湊へんに永い間住んどったんじゃねえかと、証拠も何にもねぇんじゃが、この血にじゃ いわば DNA へじゃ じくっと刻まれとるように そんなふうに思えるんじゃ。じゃから俺は 北に憧れるんじゃろう思うし、お岩木山なんか見りゃぁ そりゃぁもう 堪らんようになるんじゃ!」

で、何としても 行きたいと思うようになりまして、

主に 日本海沿岸を北上

                       お岩木さんの熱い眼差しに支えられもし
     
                      クルマを走らせたです。それにしても、

                   お岩木山さんを通り越してからの その道のりの

     遠かったこと 長かったこと と言ったら ハンパじゃなかったですが、ついに
      
      ついに やって来たのであります。
      
          ↑ 橋の下の河原(かわら)に建てられている案内板です

                   ↑ お岩木山です
見る景色 触れる大気 吸う空気、どれもこれも まったく違和感なく すぅーっと、
我が細胞に 溶け込むのであります。

             ↑ 橋の南端から 北方向を向いた景色です

                       ↑ お岩木さんが かすかに写ってます

十三湖大橋の上から、日本海 夕日を望む ↓   




                 ↑ 吹き付ける風に 松が斜めに立ってます
  道の駅『十三湖高原』で購入の 直径 約15cm 高さ20cm の ナラ材の花台、重いです
                  
なお この ”道の駅” の中年の女性店員の方に 『十三湖の雪うた』を知っておられますかと尋ねましたら、何と何と 知りませんとのこと。オイラはガクッと オナカの力が抜けました。”歌枕” となっている重みや値打ちが 全く分かっておられません。言うなれば、おらがチームのスタープレーヤーを ご存知ないということでありますれば、猛省を促したいと存じます。でも歌謡曲とか一切関係ないオラが在所と違って、”十三” という地名の織り込まれている歌が ワンサとあるとしましたら、話は少し変わってくるのでありまして・・・多分そうなのでありましょう。羨ましい限りです。


 と 以上は、オイラの『十三湖の雪うた』および『十三湖』に対する思い入れの深さを お量(はか)りいただくため、平成23(2011)年 6月 既投稿ブログの何編かをダイジェスト風に仕立てたものでありますが、ことほどオイラは 強い思い入れを抱いておりますもので、

今回 当該コンテンツが見つかったというインパクトは めっちゃ強烈で、この後、容易に その感激を何回も味わえるようにしたい との思いから、直ぐ様 CD 作りと 当ブログ 作成作業に取り掛かったという次第であります。

 
                  YouTube より
 

    

で これが今回 こさえた CD です。『十三湖の雪うた』は 初っ端 リピートで、『君が代』はラストに、後は 手持ちの 市販CD音源 からを主体に、現時点 浸り切りたい 名曲ばかり集めました。そして 今更ながら思えますのは、山本直純さんの オーケストレーションの見事さと言うか 編曲の素晴らしさであります。そして この頃の前川清さんは まさに絶頂期、切なさ最高潮で めっちゃGood!!!。フランクさんの 包み込むような歌声 醸し出される えも言われぬ 大阪ムード、痺れます。

どれもこれも ええ歌ばっかし、80分が あっという間に過ぎて・・・・・・
    こんなことして、アッという間に 1年が過ぎて・・・・・シアワセなんでしょうか


 < 追 伸 > R1.6.15 記
 実は数年前、 H2年5月の 都はるみさん復帰コンサートの再放送を、NHKさんのホームページを通し リクエストしたことがありまして、○月○日放送しますよとの返信メールをいただき、喜こび勇んで 見たことがあります。ところが実際は、はるみさんの”ビッグショー”の再放送で、がっかりした経緯があるのです。

本当に オイラは、『十三湖の雪うた』という歌は、極めて秀でた 歴史に残る 名曲中の名曲だと 心底 思っています。詞も曲もアレンジも もちろん歌唱も、まさしく”これぞ という冠(かんむり)が乗っかる超一流レベルであります。あの誰しも 名曲であると認める『風雪ながれ旅』に 勝るとも劣らない、いや 歌そのものが内包する 重層性 奥深さを鑑みますと、較べようのないほどのスケールを有する歌であると評価しています。なのに、どうしてメジャーになれないで 埋もれたまんまになってるのか、それは こういうことではないかと思います。

キムヨンジャさんは 確かに歌はお上手です。感情移入もトップレベル。でも、彼女の歌唱では、この日本の 東北の 青森の 津軽の 十三湊の 情景や 歴史や 風土や 情緒や 人情を 思い浮かべることができないのです。

まして これほど 民族性 地域性 土俗色 を強く帯びた歌は 他に見当たらないですし、さらに付け足しますと この歌は、この日本の 中世 の匂いは もとより、縄文時代 の嗅ぐわいすら、びんびん その奥底から立ち上ってきている楽曲なのです。

キムヨンジャさんには たいへん申し訳ないですが、やはり 着物着た 日本人の歌唱でなければ、絶対 ノーグッドなのです。そうでない方には期待するほうが どだい無理な話しと考えるべきでしょう。理屈じゃなく 本能の支配する感覚 さらに言えば 同胞同士のみで共有できる感覚 なのです。

ですから、ここは はるみさんに最後のご奉公をお願いしたいと思うのです。ぜひ この歌を、本家筋の はるみさんがカバーして欲しいのです。この CD を キチンと遺して、御身を引いていただきたいのです。この名曲を 真の名曲として残すため、ぜひ この願いを叶えていただきたいのです。

もし はるみさんご自身が どうしても無理と仰るなら、どなたか日本人の方に引き継いでいただきたいです。オイラは 森山愛子さんが最適任ではないかと思っています。はるみさんが為さったと同じように、全身 全霊 投げ打って、この歌世界を 存分に表現して下さると思うのです。

とは申しましても、はるみさん、歌が上手過ぎます。代わりに歌える人なんて、ホントは いないってのが、正直な気持ちです。はるみさん、なんとか 再吹き込み、お頼み申します。伏して伏して お願い申し上げます。

 < 追 伸 > R5.5.1 記
 R5.4.3 BSテレ東『デビュー60周年 都はるみスーパーライブ ~ 熱唱!蘇る魂の歌声』 という番組で、これぞ生涯最高のパフォーマンスではないだろうか と思われる『王将一代小春しぐれ』が放送されました。

素晴らしいのなんちゅうもんじゃない、坂田三吉さんと小春さんが乗り移ったと言いますか、超天才が ゾーンに入ったときに放つ ”至高の芸" とでも申しますか、もう とにかくスッゲー舞台 で、国宝級、めっちゃめちゃ偉大な、まさしく 永久保存版・パフォーマンス でありました。
   
で、こういったCDを拵えたのでありますが、作るにあたって、このステージは、いつどこで催されたライヴなのか突き止めるべく webを当たっていたところ、思いがけず、━━都はるみさんは、

S60 (1985) .12.31『NHK紅白』出演をラストに引退したものの、日本中から 社会現象と言えるような 熱烈な復帰コールが沸き起こり、これに応え H2 (1990) .5.10『NHKホールコンサート』で復帰なさった訳ですが━━

その CD (実際には LDでした) 、 オイラにとっては 幻の音源と言える媒体を見つけたのです。販売元は 駿河屋さん。もちろん中古品ですが、即 購入です。

と申しますのも、R1 (2019).6.14付 当ブログに【 探し物が見つかった歓び ~ 都はるみさん『十三湖(とさ)の雪うた』 これぞ 後世に残すべき 名曲中の名曲、最高の名曲です】と題した投稿がありますが、

ここで取り込ませてもらった YouTube『十三湖の雪うた』は、ほんの少しですが最初の音が切れているように感じられますので、叶うならば 完璧な音源を との想いが燻っておりました。 そのためには、その時しか歌われていない、唯一無二、NHKホール・コンサートの音源を収録した媒体を入手するしか 手が無いのでありますが、

その願いが叶うのです。ところが、到着した荷物を見て びっくり。CDと思いきや 直径が30cmもあるレーザーディスクだったのです。かなり狼狽しました。が、多くの音響機器を取り揃えてられる知人から LDプレーヤーを借り受けることで事態を打開。このCDが示しますように、20年以上になるだろう念願を、あり余る形で 叶えることができたという次第に存じます。
   
   
こうして 改めて聴いてみますと、このコンサートは 都はるみさんのあらゆるコンサートの中でも、最も優れて かつ 別格のコンサートではないだろうかという思いを深くしております。

熱狂感 緊張感 初々しさ はるみさんのときめき 観客のときめき 鳴りやまぬ拍手 絶ゆることない声援・掛け声 等々、盛り上がりと感動の要素が 何しろ破格、ハンパないのですから。すなわち、当該コンサートの有する すべての要素のエネルギーの総和というものが、桁違いということでありまして、

分野は まったく違いますが、”世界一の書” と呼ばれる 台北故宮博物館さんの至宝『顔真卿(がんしんけい)さんの「祭姪文稿(さいてつぶんこう)」』に似たような位置付けに 例えられるのではないでしょうか。

 なお、オイラが固執する『十三湖の雪うた』の舞台 十三湖は、13の湖から構成されている湖とばかり思っていましたら、実際に行ってみますと、海と繋がった ひとつの大きな湖でありましたし、安部龍太郎さんの『十三の海鳴り』という小説の中には、
   
「その姿が着物の袖を広げて迎えてくれるように見えるので、アイヌの人々はこの地を袖(トウサ)と名付けた。やがてその発音に十三の字を当てるようになり、十三湊の地名になった。」という記述があります。

 ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ 

 さて、こっからが 当ブログの最終目的であり本番でございまして、オイラが国宝級の ”史上最高のパフォーマンス" と評する『平成10年12月19日 日本武道館コンサート』於ける、はるみちゃんの 一世一代・渾身の名舞台『王将一代小春しぐれ』の幾許かの場面を、拙い編集ではありますが 掲示させていただきます。皆さま方にもご鑑賞いただけますと 嬉しいです。
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なお、これらはすべて、R5.4.3 BSテレ東さん放送『デビュー60周年 都はるみスーパーライブ~熱唱!蘇る魂の歌声』の当該場面の一端を撮影させていただいたものでして、配列は順不同にございます。

 < 追 伸 > R5.5.20 記
 昨日の当ブログ【NHK-BSP『新 街道をゆく』『北のまほろば』で取り上げられた民謡『十三の砂山』】を転載します。

  R5.5.15 NHK-BSP『新 街道をゆく』『北のまほろば』で、竜飛岬にほど近い、オイラがこよなく愛する『十三 (とさ) 湖』が かなりのウエィトで取り扱われまして、

H2.5.10 NHKホールで開催された 都はるみさん復帰コンサートで、実はこのコンサートでしか歌われてなくて、オイラが名曲中の名曲と認ずる『十三湖 (とさ) の雪うた』という歌に挿入されている『十三の砂山』という民謡が、佐々木蔵之介さんの語りと 田中泯さんの朗読と 当地の風景とを連れ立って 流れたのです。
...
オイラは嬉しくて嬉しくて、早速、佐々氏蔵之介さんの語りから入って 演奏が終了するまでの音を、はるみちゃんの歌の前に置き、よりドラマティックで臨場感あふれる、実際、誠に素晴らしいまとめ方であると自慢できる演歌組曲に構成、
    
締め括りは、R5.3.2 NHK-G『SONGS』を締め括った 中島みゆきさんの『倶 (とも) に』を据えた、このようなCDを拵えました。

さすが、みゆきさん。見事に大トリを務めて下さいました。もうホント、最高です !!! 。







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初めての ”文楽”、好かったです ~ 平成31年4月24日のことです

2019-06-09 17:42:13 | 日記
 H31.4.24 のこと、生まれて初めて ”文楽” を見てきたです。大阪日本橋『国立文楽劇場』、
午前と午後の部 通すと帰宅は無理で、難波のホテルに泊まりまして、前 前々回ブログの 奈良と京都の国立博物館さんへは、その翌日 動いたということであります。

一度は と 思ってました。人形の美しさ・日本語の優美さ・名調子・語りの見事さ を味わいたかったです。特に 名作中の名作、近松門左衛門さんの『曽根崎心中』なんぞには、痺れまくりです。こんな 素晴らしい文章、この先 誰も書けないのではないでしょうか。

     

この新聞記事にも 強くココロ 惹かれてました。








切り抜きに失敗してますが、かなり前に こんな記事もあったです。
     
で、↓ 行ったのであります。


::



なんたって、午前の部の『仮名手本忠臣蔵』は、めっちゃめちゃ好かったです。ましてや 当日、NHK さんの TVカメラが入っていたこともあってか、それはもう スッゴイ熱演 !!! 。
初心者のオイラには 声掛けは 絶対 無理ですから、精一杯の拍手で盛り上げるしかなかったですが・・・ザンネ~ン !!!
  
直ぐ上の 3つの写真は、↑ 別途購入(650円)の本公演のパンフレットから、
イチバン上の 口上文写真は 海竜社さん発行『文語名文百撰 日本語はこんなに美しい』↑ から いただいております。

で 次は、名作中の名作『曽根崎心中』『心中天網島(しんじゅうてんのあみじま)』、そして『桂川連理柵(かつらがわれんりのしがらみ』なんぞを 観、現実世界では 109ナインの確率で有り得ない、切なく甘美な世界に 揺蕩うてみたい と思ってますが・・・・・


 < 追 伸 > R1.6.15 記
 ご参考までに、2010-03-01 投稿 既ブログ
『百休推奨名言綴り(3)【近松門左衛門】【曽根崎心中】』を掲示いたします。

    此の世のなごり、夜もなごり、
    死に行く身をたとふれば、
    あだしが原の道の霜、
    一足づゝに消えて行く、
    夢の夢こそあはれなり、
    あれ数ふれば暁の、 
    七つの時が六つ鳴りて
    残る一つが今生の、
    鐘のひゞきの聞きをさめ、
    寂滅為楽とひゞくなり。
       ・
       ・
    二つ連飛ぶ人魂を
    よその上と思ふかや、
    まさしう御身と我が魂よ、
    なんなう二人の魂とや、
    はや我々は死したる身か、
    オヽ常ならば結びとめ
    繋ぎとめんと歎かまし、
    今は最後を急ぐ身の
    魂のありかを一つに住まん、
    道を迷ふな違ふなと、
    抱寄せ肌を寄せ、
    かっぱと伏して、
    泣きゐたる、
    二人の心ぞふびんなる。

 ご存知 近松門左衛門の名作浄瑠璃「曽根崎心中」、「お初、徳兵衛」の道行き場面でございますが、もう これだけで、うっとりしてくるのであります。記紀万葉の昔から 日本人が育んだ えも云われぬ情緒の一端を、大天才 近松がものの見事に、語り言葉に紡いでおられるのであります。

日本人だけが感じ得る世界でありましょう。日本人に生まれてよかったなぁと、つくづく思うのであります。意味は たといファジーでありましても、情緒に浸るだけで好いのでは、とさえ思えるのであります。

なお、上記原文は、水上勉さん著「いまもむかしも愛別ばなし」文化出版局 から転載させていただきました。


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目に留まった 産経新聞記事 いくつか & 京都国立博物館さんで 国宝『一遍聖絵』を観て来ました

2019-06-07 16:45:12 | 日記

 → まず この範囲を ご一読願えませんか ← 
 オイラはなんだか泣けてくるのです。確かに、文化面では一日の長があるのは認めますが、これが日本を代表する新聞かと思えば、情けなくて情けなくて・・・・・
でも こんな新聞を読んでる人が多いということのほうが、深刻かも・・・・・


この加藤達也さんの書かれた”韓国のジョーク”は、良く出来てて、切なくも 面白かったです。


まったく 同感 !!! 。このこと、日本人たるもの 深く 肝に銘じるべし であります。

坂村真民さんの詩のベストテンが出てました。高橋尚子さんの”座右の銘”、イイですねぇ。
::
「なにも咲かない寒い日は 下へ下へと根を伸ばせ。やがて大きな花が咲く」めっちゃ Good !!!

で です、真民さんは 一遍さんを敬愛されてたと、記事に書かれてますが、嬉しいですねぇ。
オイラも今まで こんな本を揃え、読んでいるのです。

 

 

ですから、京都国立博物館さんで開催されている『国宝 一遍聖絵と時宗の名宝』展は絶対
見逃せない催しと言え、4月25日のことですが、奈良国立博物館さんを観た後、出向いている
のです。


なお、R1.5.12 には NHK-Eテレ『日曜美術館』で『踊らばおどれ~一遍聖絵の旅~』と題し、放送されました。絵巻の中でイチバン見たいところは、言わずと知れた オイラの在所と 直線距離で 5Km しか離れてない『福岡の市』という有名な場面です。

以下、当番組と上記展覧会の図録 ↓ の中から、 オイラが気に入っている場面を抜き出し、
ここにピン止めで 残しておきたく存じます。





                             全 12 巻 総長 135 m

 以下 福岡の市 の部分です

        




 一遍上人さんの肖像画(図録 掛け軸の 当該箇所を切り抜き、かなり加工を施してます)
:



絵巻物全体についての具体的なことは触れませんが、この絵巻物は確かに スゴイ !!! です。まさしく国宝 !!! 。素晴らしいっす。それに、こういった絵巻物を創り、大切に残しているのは、おそらくは世界で 日本だけではないでしょうか。世界一の劇画や漫画を創作し得るルーツ、
ここにあり !!! と言えるものです。

なお 本絵巻は、一遍上人御入滅の 10年後、お弟子さんたちの手により編纂されたとのことですが、実際に筆を取られたのは、この方であります。








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抹茶茶碗蒐集は これでオシマイ !!! & 藤田美術館さん蔵 国宝の曜変天目茶碗 を、奈良国立博物館さんで観てきてます

2019-06-03 19:09:36 | 日記

 ↑ は R1.5.21 産経新聞に掲載、生物学者 本川達雄 東工大名誉教授氏 へのインタビュー記事です。

人間 50 過ぎれば、その後は、本来 次世代の人が使うはずの 莫大なエネルギーや食料をぶんどって生き存えている、謂わば 人工的に生み出された特別な 贅沢な時間であるという認識が要るのではないかと、

だから 次世代の役に立つ 生き方をしなければ、生きる許可証は得られないと考えるべきではないかと、そして 50 以降は 保証期間が過ぎてるのだから、健康でないのが 当たり前と考えなさい との由。

オイラは、本川先生の仰る通りだと痛感してます。めっちゃ高額なリウマチ治療薬の処方なしでは、寝たきり状態となるは必定の わが身を鑑みますと・・・・。

それにしても オイラは、まず 次世代を生み出すという大前提が、あまりに脇に追いやられてるように思えてならないです。自分を産み 育ててもらった それと同じことを、何故 返そうとしないのですか?、生き物としての循環を 何故 途絶えさせてしまうのすか? と問いたいです。

子育ては 正真正銘、個人が成しうる 最大の社会貢献であり、人生に於ける 最も 崇高 かつ 重要な 大事業なのであります。このような観点から、出生率の劇的回復を図るを第一優先に据えた施策の ダイナミックな運用が、今 何より肝要なのではないだろうか と思っています。


 ところで 5.28 同新聞 には、88 歳となられた 宗教学者 山折哲雄さんの、断捨離 についての記事が出てました。
       
最後の段は割愛してますが、ついに親鸞さんの全集を手放し、残るは 賢治さんの全集のみになったと・・・。山折さんよか 14,5 歳若いオイラも、1 年ほど前からでしょうか、そろそろ 終活に取り掛からんといけんなぁ と思い始めてまして、

で 半年ぐらい前、ある決断をしてるのであります。それは 26歳のときから ちょこちょこ購入、6年前からは まぁ頻繁にと言うべきでしょうか アプローチしていた ヤフオク抹茶茶碗蒐集に、ケリを付けているのです。これで オシマイ と。

決断し易い状況にありました。ファイナルを飾るに相応しいモノが手に入り、満足感・達成感 が得られたからです。わが賢妻は信じてないですが、オイラは 名前や地位なんかに左右されることなく、実際に使ってみて本当にイイモノというモノを見定める 目 を持っていると自負してます。

で そのモノとは、直線距離で 17 Km ほどしか離れていない 謂わば 地元の窯場 ”虫明焼”の 昔の名人の手になる抹茶茶碗でして、しかも競ることなしに入手できました。どちらも 間違いなしの名品であると思います。

 
         ↓                      ↓

        
 
香山さんの入札写真を見た途端、この道入さんの楽茶碗が浮かんでき、いっぺんに気に入ってます。なお 上の 香山さん・英山さんの解説は、事後に取り寄せた 今は絶版の 日本文教出版さん S48発行 岡山文庫 桂又三郎さん著『岡山の焼物』より頂いてます。


 奈良国立博物館さんで開催中『藤田美術館展』での目玉である 国宝『曜変天目茶碗』を、観てきてます。分厚そうなガラスケースのなか ライトエミッティングダイオード白色光に曝されたその器は、思っていたよか小振りでしたが、スゴっ!!! の一言しか発せられない シロモノでありました。









  京都・大徳寺龍光院    東京・静嘉堂文庫美術館    大阪・藤田美術館

 

 < 追 伸 > R1.6.8 記
実は 抹茶茶碗蒐集ファイナルは、この格好のものは初の、萩焼 椋原佳俊さんの作品を加えた三本締めでした。やはり無競争でした。相当 水漏れしましたから、それでびっくりし 手放されたのでしょう。漏れ止め処理を施し、問題なく使用してます。
::
ふと思いついたことがあります。”志野”という焼物、桃山時代にのみ 現れ、荒川豊蔵さんが復元されるまで、この世から姿を消してしまってたのですが、お茶文化は依然として隆盛を極めていたのに、何故 廃れてしまったのかということについてです。

それは、茶人が ”志野” を敬遠したからに 他ならないではのではないかと思うのです。豊蔵さんの"志野"は、本当に綺麗だと思います。うっとりします。でも、オイラには、使い込んだ 姿・形・様相 が 想像できないのです。"志野"は、使うものじゃなくて、飾っておくものではないのだろうかと。

萩焼は、”萩の七変化”と言われるように、使い込むことによる 器の移ろい を楽しむ文化があります。しかし ”志野”は、そうではないのではないかと、使えば 美しさを失ってしまうのではないかと。だから 茶人の好むところじゃない器になってしまったのではないかと。

オイラも 白い 赤い ねずみ色 それぞれの茶碗を持っていますが、ふんわりした 雪のような釉薬のお茶碗は、心なし そのように感じられます。 

 < 追 伸 > R2.4.27 記  
 虫明焼は、地元の大好きな焼物なので、ネットで ついつい手が・・・一楽さんと 香泉さんのお茶碗です。R2.8.6 追記⇒これでおしまい とはいかなくて、一樂さんと香山さん 泊舟さんが増えてます。
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......  本当に、もうおしまいにしなければ・・・ 
上の図録に 虫明焼は『日本一清楚な焼物』と書かれてますが、何十年も 日本全国 いろんな産地のお茶碗で飲んできてるオイラの実感を申し上げますと、普段遣いのお茶碗としては虫明焼が最高である ということです。地元からくる身贔屓なんかでなく、本当に好いお茶碗である と言えます。

何故かと申しますと、掌(て)にしたときの感覚・・・重心が直ぐ上にあるという感じが とても好く、お茶の香りとトロミを損なうことなく 何処の抹茶茶碗よりも 引き立ててくれますし、充分な品格を有しているのですが、構えることなく 閑かに向き合えるし、ベタベタした感じがしないと言うか 人間との距離感がとても素晴らしく、使い勝手が非常に良く、使い込んでゆく変化も楽しめるという、まさに 理想的なお茶碗であると言えるからであります。









 
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