百休庵便り

市井の民にて畏れ多くも百休と称せし者ここにありて稀に浮びくる些細浮薄なる思ひ浅学非才不届千万支離滅裂顧みず吐露するもの也

凄い方です、『久木綾子』さん。 &  『 百休庵 』近影

2020-11-25 23:19:30 | 日記
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 恥ずかしながら オイラ 久木綾子さんて お方、この R2.7.17『産経抄』(後日、文春文庫⇒新宿書房と訂正)を読むまで、知りませんでした。(お顔写真は、Net 画像を編集させていただいたものです)

何と 89歳で処女作上梓。その 周防の国『瑠璃光寺』さん五重塔を題材にした小説と もうひとつ、出羽の国『羽黒山』さんの五重塔の小説も お出しになってらっしゃる と。

どちらの塔も オイラ 見ておりまして、特に白無垢・素木造りの塔である羽黒山のほうは、数ある塔の中でも 一等 好きな五重塔ともなりますと、『メルカリ』さんで売りに出されていた 2冊セットは、忽(たちま)ちのうちに SOLDラベル が付きました。
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で 今日 取り上げましたは、延々 4か月ほども掛け やっと読了 ということにありますが、こんなに日数を要しましたは、これらの本が面白くなかったという訳ではなく、何かの理由で 直ぐ眠くなってしまうのと、他にも読む本があったり、また 家のウチソトのことで やらなくちゃダメなことがワンサとあってと・・でも 最大の理由は 元来がナマケモノということにあります。

彼女はホントにスゴイお方です。
 ・ 大正8年(1919)東京生まれ東京育ち。旧制高女⇒専門学校卒
 ・ 昭和15年(1940) 21の時、天台座主さんとのご縁もあり、1年間 叡山入門
 ・ 松竹大船撮影所報道部記者業務の傍ら、同人誌に席を置き 小説を書き始める
 ・ 昭和20年(1945) 26で 山口県人 池田正氏とご結婚。以後 専業主婦
 ・ 平成元年(1989) 70で ご主人と死別
 ・ 平成 2年(1990) 71歳、 国宝 瑠璃光寺五重塔(山口市)と初対面の折り、これを建てた
     番匠 (ばんじょう) さんについて書くべし というインスピレーションが熾った模様
 ・ 以後14 年間、その準備に没頭
   記載されている 数多くの、探り当てるだけでもタイヘンな参考文献に その痕跡の一端が
   覗えますが、仏教・修験道 地理的・歴史的背景 関連人物像 土木建築技術 等々の研修
   に努める一方、関連分野 各々のトップレベルの方々の知己を得、薫陶を受ける
     大内氏や新田氏の歴史研究 『竹中大工道具館』および『金剛組』於いての 学び
     平成4~6年・・・岡山県総社市 国宝『備中国分寺五重塔』修理 立会い 
     平成9年/春~14年/夏・・・姫路市 兵庫県立歴史博物館での『中世史講座』受講
 ・ 執筆に 4年、書籍化に 1年、で 遂に
 ・ 平成19年(2007)『見残しの塔ーー周防国五重塔縁起』上梓

 ・ 平成4年(1992)初めて羽黒山五重塔と対面
 ・ 平成22年(2010)『禊の塔ーー羽黒山五重塔仄聞』上梓

読んでまず思ったことは、城山三郎さんに似た感じの、淡麗・簡潔 清潔感に溢れる 格調高い文章をお書きの方って、どんなお顔を なさってられるのだろうということでしたが、拝見しまして 大いに納得です。まさしく、このお姿から想像できる通りの文章であると申せます。

オイラは思いました。久木綾子さんは、西行さんが恋した『待賢門院彰子』さん、または『細川玉(ガラシャ)』さんの生まれ変わりではないだろうかと。つまり " (美形+才媛+高貴)さ " に於いて、日本歴代トップテンに入る お方ではないかということ。旦那さんの池田正さんが羨ましく (?) なったものですから、 この方を ネットで検索してみましたが、何ら手掛かり得ずで終えてます。

彼女は、綴り終えた文章の内容に 間違いが有りや無しやを常に、トップレベルの その道の識者さんに 検分してもらっているのです。久木さんのような女性に頼まれますと、男なら誰だって 喜んで 協力するでしょう。この点、彼女は大いに ”得” されてるのではないでしょうか。

更に ”後書き” の文章の中で使用されている年号は、すべて和暦表記であることも 嬉しい限りです。そうですねぇ、斯程に素晴らしい 大和撫子さん、この時代『曽野綾子』さんと オイラとオナイドシ『櫻井よしこ』さんぐらいしか思い浮かばないのですが・・・

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     R2.11.17 Am7時頃、当庵ハバカリからの情景に、ハッとさせられました

 近松門左衛門さん劇作の心中場面のような、美しい情景だと感じました。で この写真を皮切りに、以前と違ってきている 当庵内部のご紹介をと、思い付いた次第です。

        これは 入り口の真上に拵えた クラシック音楽CD 置き場 

    ぶら下げている『坂の上の雲』と『雨ニモマケズ』の暖簾のラインは、障子戸です

                 入口の正面の 飾り棚 。模様替えしてます
 
寝袋を掛けてる 仮眠 & 寝転がり本読み用 簡易ベッドです 。読書用の ↑ LED照明スタンド。
古道具屋さんで購入した古い木製電気スタンドの骨格をベースに、足許には 置時計の分厚い木枠、本体とのツナギは 太い塩ビパイプ というように、廃材利用で 背高スタンドに改造。灯りは 和紙を透かした 柔らかな白色光であります

  ↑ 現時点の ジャケット書き停滞 CD 46枚 。この渋滞解消見通しは 全く立ってません
..
万年筆立て を作ってます。” ふでDEまんねん ” を主体とする、ジャケット書きに供する 万年筆は、今や 40本になってます

 < 追 伸 > R3.2.16 記

 雑然さは相変わらず、本日の様子ですが、CDプレーヤー リモコンスペースを少しでも楽にすべく、ノミで、万年筆立ての裾廻り全周を 削ぎ落としております。温度の低いこの時期は インクの出が悪いため、CDジャケット画きに向かう元気が起きず、プールされるばかりです。
...
   なお この筆立てには、”ふでDEまんねん” タイプの万年筆ばかり 34本、入れてます。

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『夏の終わり』『俺と生きような』、いいですねぇ

2020-11-05 15:59:30 | 日記
 徳久広司さんの作曲された『俺でいいのか』『俺と生きような』という連作、めっちゃ好いですねぇ。詞は 吉田旺さん かず翼さん、歌い手は 坂本冬美さん 島津悦子さんと 違いますが、まさに双子歌 もしくは 兄弟歌と言える楽曲。オイラは大好きです。

島津悦子さんの最大のヒット曲になりそうな気が・・・そうなること、心から 願っています。

BS朝日『人生 歌がある』では、より熟(こな)れた 3コーラスが聴けました。(R2.11.11 追)
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ひと月ほど前になりますか、NHK『うたコン』で歌われた 森山直太朗さんの『夏の終わり』という歌、うっとりさせてもらいました。高い音楽性はもとより、文学性 詩情性たっぷり漂わせた 美しさは 格別 !!! 。直太朗さんの芸術的センス、素晴らしいです。で、こんなCD、拵えました。
   

 オイラは 3/4世紀、"夏 大好き" で生きてきました。夏の歌の常套句である "燃えるような" とか "ひと夏の" とかの "恋" があった訳でも何でもないですが、好きなのです。ひょっとして、そういう夢がみられるから 好きなのかもしれません。ですから『夏の終わり』だなんてタイトルに接するだけで、別世界に入ったような気がします。

だからでしょうか、夏に咲いてくれる ムクゲが 大好きです。世界で一番 嫌いな国の国花がムクゲであったとしても、揺るがずです。気難し屋としたら考えられないくらいです。この花のある限り、オイラの夏は続きます。


     オイラが作っている ムクゲ畑の ひとつ。まだ花は咲いてます。


ふた昔以上前 描いた絵、撮り直して再掲示します。お粗末ですが・・・
  

 <追 伸> R5.9.20 記
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                       ムクゲ畑の近影です。
 <追 伸> R5.9.24 記

今年は 相当な労力を掛け、ムグゲの足元に米糠を撒き、刈り草を敷き詰めてやりました。

                  傍らの クモさん。見事な巣に感動 !!! です。

 <追 伸> R5.9.25 記
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