百休庵便り

市井の民にて畏れ多くも百休と称せし者ここにありて稀に浮びくる些細浮薄なる思ひ浅学非才不届千万支離滅裂顧みず吐露するもの也

美しい一事に出会えた歓びは格別です ~ 鏑木清方さん『築地明石町』 & 仲道郁代さんの ショパン『ノクターン(遺作)』、そして 『カルテット・アマービレ』の 篠原悠那 さん

2022-05-14 14:28:35 | 日記
 R4.5.8 NHK『日曜美術館』のメインテーマは、1975年の展示以来、45年もの間 行方不明になっていたという、美人画の最高傑作、鏑木清方(かぶらききよかた)さんの『築地明石町』でありました。
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本作品は、昭和2年、氏が 49歳の折、お描きになったとの由。今まで まじまじと拝見したことがなかったのですが、云われる通り本当に、美人画の頂点を極める絵にて、例うるに、美人画の世界に於いて、日本画に於ける 長谷川等伯さんの『松林図』と同じような位置を占めるに値する作品ではなかろうか と思いました。

浮世絵は その性格上、細やかな感情表現は叶いません。日本画では 上村松園さんが有名ですが、オイラには、取り澄まし過ぎてる印象で 近寄り難く、肌の ぬくもりも感じられないため、心から ええなぁ~ と、融け込めないのです。

ところが、この絵は違います。日本のオノコにとって、理想の女性像が そこに在るって感じです。顔・スタイル・髪型・着てるもののセンス・色っぽさ・品の良さと庶民性の絶妙なバランス・・・あるゆる美的要素の最高レベルの調和・・・・日本人にとりましては、ダヴィンチさんの『モナリザ』を 遥かに凌ぐ 名画である と言って差し支えない絵と存じますが、如何?。

 ↑ は 国立京都近代美術館さんホームページ掲載画像を 編集させていただいたものです。
 ↓ は 小学館さん発行『鏑木清方原寸美術館』掲載写真を撮影させていただいたものです。

 ↑ ふんわりウエーブの やはらかな髪の毛 一本一本が描かれています。まさに神業!! ! 。

             ↓ 内向きの おみ足が、えも言われぬ雰囲気を 醸しております。


 < 追 伸 > R4.5.28 記
 R4.5.27 京都国立近代美術館さんに行ってきましたので、その写真を添付します。

             ↑ 地下鉄『東山駅』改札を出たところにある ディスプレイ
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           会場の内外にある看板 ↑     ↓ 当庵内部の飾り付け状態

目的は『築地明石町』ただ一点 でした。図録写真は 期待外れにつき 手を出さず、他のグッズは全て購入しました。(天窓横の縦長の全体図が 今回追加分です)

で、現物を拝観した感想ですが、正直なところ、期待した感興は得られず です。照明が反射し やけに白っぽく見え、作品が台無しになっていました。また いくら三部作と言っても、直ぐ横に並べて 展示しないでもいいではないかと。名画中の名画です。たっぷり間を取って、最高の環境に 身を置いてあげたいです。


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 「これは、ただ事ではないぞ」と思いました。録画していた、R4.4.25 NHK-BSP『プレミアムカフェ 選 ピアノの詩人ショパンのミステリー』の導入部分で 数小節 流れた、仲道郁代さん演奏 ショパンさんの『ノクターン(遺作)』を耳にしたとき。
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やはり そうでした。それは、2007.11.11 サントリーホールで開催『仲道郁代さん デビュー
20周年記念コンサート』の本番最後の演奏曲。

この楽曲は オイラ、もう 飛びっきり大好きな楽曲ですから、多くのピアニストさんの演奏を聴いてきているのですが、今回の仲道さんの演奏ほど、ジーンときたことはありません。ピアノが STEINWAY & SONS さんでなく、YAMAHA さんだったのも、えろう嬉しいことでした。

感情移入が ハンパじゃ無いのです。タダでさえ きれいすぎるメロディが ココロに沁み、オロオロ なっちまうっちゅうに・・・。仲道さんの目は(左下は演奏後写真)、今にも涙が こぼれ落ちそうでした。
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そして、アンコールで演奏されたのは『別れの曲』。このときは もう こらえきれなくなっていらして、ぽと ぽと、涙を落してらしたです。(演奏後写真:右上) 

で、いつものコトでありますが、このような CD 、拵えています。
    


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 オイラは ひたすら、この日が来るの 待ってました。やりたいことがあるのです。R4.5.23 、待ちに待った NHK-BSP『クラシック倶楽部』『カルテット・アマービレ』さん演奏会 再放送。
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”アマービレ” とはイタリア語で「優しく」とか「愛らしく」の意だそうですが、お3方 いらっしゃる女性メンバーさんは、まさにその通りの、とってもチャーミングな方たちばかり。中でもオイラは、第1バイオリンの 篠原悠那 さんに魅せられっ放し。で これが、その やりたかった一事。これら画像を オイラ、幾度も幾度も 見返しするのです。
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なお、改めて このような CD、こしらえています。
    

R3.10.24 NHK-E『クラシック音楽館』『いま届けたい音楽』では、沼尻竜典さん指揮で、特別編成された交響楽団『スーパー・クラシック・オーケストラ』さんが、同年9月6日 東京芸術劇場で演奏された楽曲が放送されていますが、当楽団の第1ヴァイオリンパートに、 篠原悠那 さんも加わってらっしゃるようです。

      ↑                      ↓




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