百休庵便り

市井の民にて畏れ多くも百休と称せし者ここにありて稀に浮びくる些細浮薄なる思ひ浅学非才不届千万支離滅裂顧みず吐露するもの也

詩人 茨木のり子さんのこと ~ R4.1.19 NHK-G『クローズアップ現代』より

2022-01-23 21:18:42 | 日記
 この方の作品に触れた方ならどなたでも、折に触れ、この方の詩を呼び起こしながら生きてられるのでは と思うのですが、R4.1.19 NHK-G『クローズアップ現代+』では、此度 見つかったとされる 100分ほどの ご本人の肉声テープをもとに、

『詩人・茨木のり子 ”個”として美しく△発見された肉声』との表題で、『汲む』『 自分の感受性くらい』『倚りかからず』といった超有名な詩についての言及・その他 がありました。(オイラは、正しくは ”発見"でなく ”オープンになった” であろうと思ってますが・・・)

彼女は詩人としてデビューする前、22歳のときということですが、
.
『新劇の聖女』と称されていた山本安英さんから、生きるうえで大切なことを教わったと。

「 早く 世慣れたい すれっからしに ならなくちゃ 大人になれないんだと 思ってですね 
 そういうのは たぶん(山本さんは)キャッチなさったんですね 
 それで いいことを教えてくださったんです よね
 いろんなことに「たかをくくるな」「なめてかかるな」ということを
 教えてくださったような気がするんですね 」 


で このご体験を下敷きに、36歳の時 お書きになったのが 『 汲む ーY・Yにー 』。
                       
オイラは この詩の、『大人になってどぎまぎしたって』から『震える弱いアンテナが』の行までの記述が、特に好きです。「これこそが 詩人なんだよなぁ」と、つくづく思えるのです。

次に 49歳のとき 発表された『 自分の感受性くらい 』という詩については

皆さん 思い当たるままに 解釈されてるはずなんですが、で オイラは、それが正解だと思ってるのですが、まぁ 作者としましたら、こうとしか言えません。
「『ばかものよ』って みんな自分に言っているんですよね 」。『 自分の感受性くらい 』







次は、これは NHKさんの 何や意図的なものが感じられるのですが、韓国人についてのお談話。

かの国 および かの国の御仁の、現 為し様を鑑みますれば、如何に 先生のお言葉といえども、これには納得しかねますので、敢えてここに切り出させていただいた次第であります。

どうやらこれは、優れたノンフィクションライターの梯久美子さん(昨年 オイラは『サガレン』という、宮沢賢治さんの樺太旅行を題材にした視察旅行記を読了してます)が、茨木のり子さんの足跡を取材されてる中で クローズアップされた件でもあるようでして、

彼女の好きな『小さな渦巻』という詩にかこつけて、かの国と相互理解を図るべきだなんて、キレイゴトで〆めてられましたが、日本を貶めることが 唯一の国是であるかに思われる かの国に対しては、もうだまされないぞ という、怨念のほうが遥かに勝ってる自分の感受性が露わになったことは、紛れもない確かな事実にございます。


これは テレビ初公開、茨木のり子さんが 詩をお創りになられていた お部屋 とのこと。

 なお、縦書き詩の写真は、2016年9月投稿『茨木のり子さん と 山本安英さん ~ 「夕鶴」 と 「汲む」 と 「自分の感受性ぐらい』のコピペです。

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東京タワーに展示された 孫の絵 と 聖徳太子様に関連すること ふたつ ~ サントリー美術館さん『太子展』& 法隆寺さん ~

2022-01-21 20:44:19 | 日記

           孫は 現時点 3年生ですが、リードタイムが それなりに要るようです
 大阪代表でエントリーされたらしい孫の『福井恐竜博物館』という絵が、幸運にも銀賞に撰ばれ、1月8,9,10と 東京タワー地下フロアに展示され、さらに 3月 ルーブル美術館さんにも展示されるっなんちゅう、青天の霹靂としか言いようのない慶事に見舞われまして、何はともあれ  9日、その東京タワーへ ANA(1便発 最終便戻り)で行ってきたのであります。

行きの窓から 富士山がクッキリ見えましたが、東京タワーからも、このように望めました。また、帰り道 増上寺越しに見た オレンジ色の東京タワーが、それはそれは見事でありました。

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 その日 大阪組とは、Pm4時頃 待ち合わせでしたので、それまでの時間、オイラは 京急:大門駅から 歩きで これに行ってるのですが、迷ったなんてもんじゃありません。どうも 地下鉄利用と スマホ所持が前提で 街づくりが成されてるようです。セブンイレブンさんの若い娘さんに当該徒歩ルートを表示いただき、何とか行き着けました。本当に 有難うございました。

これほど多くの 太子様のお姿に拝謁させていただけるとは・・・・・大層 幸せに存じました。
大阪 四天王寺さん所蔵の文物が、ずいぶん多くあったやに 感じています。

 なお サントリー美術館さんの後、上野の国立博物館 表慶館さんで開かれている『体感!日本の伝統芸能 特別展』を見てきてますが、これは 別途 稿を改めて と 思ってます。 

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 以下、時間が遡ります。太子様は 622年に お亡くなりですから、令和3年は 1400年遠忌ということで、太子様ゆかりの寺院では 大きな記念行事が催されていまして、

去る R3年 7月13日 ~ 9月5日 には、東京国立博物館さんで『聖徳太子と法隆寺』という特別展が開かれてまして、BS日テレ『ぶらぶら美術博物館』さんでも取り上げられてましたが、

コロナ渦という時節柄 展覧会には 行けておりませんで、いつの日か法隆寺さんに行くということで、ココロの折り合いを付けていたところ、

例によって長男から、「使う予定だったが、他用あり 使えなくなった」と、『18切符』1回分が回ってきまして、これ幸いと、1月7日(金)、念願の法隆寺さんへ行ってきてるのです。 

天王寺発 奈良行き大和路快速 先頭車両 前方座席には、このような愉快な方が お座りでした。


          JR法隆寺駅から 片道 1.5Km。ウオーキングには、ちょうど良い距離
.
                山門の『金剛力士像』

                     お馴染み、法隆寺さん正面の景観
 法隆寺さんは、別格です。現地で拝謁する仏様、やっぱり違います。本来のパワーを 遺憾なく発揮されてらっしゃいます。

中でも特別 親しく感じましたのが 国宝『釈迦三尊像』様。まさしく生きてらっしゃいました。


次に ほほえましく めっちゃ 身近に感じましたのが、重文『伝六観音像』様 各位。 
..
    観音菩薩立像        勢至菩薩立像        文殊菩薩立像
..
    普賢菩薩立像        日光菩薩立像        月光菩薩立像

上掲写真は、東京国立博物館さん特別展の図録を、撮影させていただいたものです。そして  国宝の真打とも言えるでしょう『観音菩薩立像(百済観音)』様は、もう何度も TV や 書籍で 拝見しておりますが、現物の 背の高さ 細さ は、想定を遥かに超えたものでありました。

 なお 隣接の『中宮寺』さんへも伺い、国宝『弥勒菩薩半跏思惟像』様と拝謁。3年ほど前、東京国立博物館さん於 以来の再会ですが、本宅では、やっぱ 落ち着いてらっしゃいましたです。
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令和4年、新年のご挨拶 & 反田恭平さんの ショパンコンクール での『ピアノ協奏曲 第1番』は、史上最高の出来栄えでした。

2022-01-12 16:57:38 | 日記
 例年通り、実際の年賀状の写真をもちまして、新年のご挨拶に 代えさせていただきます。


 この ↑ 縦書き部分は『What A Wonderful World』の日本語訳ですが、判読困難につき、
以下 参考までに、記載いたします。

   緑の木々が見える
   赤いバラの花々も
   私と君のために咲いているんだ
   そして ひとり思う
   なんて素晴らしい世界なんだろうって

   青い空が見える
   白い雲も
   明るく祝福された日
   暗い神聖な夜
   そしてまた ひとり思う
   なんて素晴らしい世界だろう

   空に架かった虹が何とも美しい
   行き交う人々の顔も まるでそんな感じさ
   友人たちが握手して 「ごきげんいかが?」って言ってるよ
   でも彼らは本当は心で こう思ってるんだ
   「愛してる」って

   赤ちゃんたちの泣き声が聞こえる
   彼らの成長を見守ろう
   彼らは私よりも もっとたくさんのことを学ぶだろう
   そうして ひとり思うんだ
   なんて素晴らしい世界だろうって

   ひとり思う
   なんて素晴らしい世界だろう

 CDの 次の収録曲は『テネシー・ワルツ』ですが、この 日本語バージョンは、パテイ・ペイジさんのオリジナルとは、まったく違った意味合いの詞が振られてますので、そうではない オリジナル版 歌詞の 日本語訳を、オイラ流 アレンジを施し、記しておきたく存じます。

   私は愛しいあの人と テネシーワルツを踊ってた
   そのとき 思いがけなく 古い友達に出会ったの
   私は 彼女に 彼を紹介したわ
   すると 二人は いっしょに踊るようになって
   ついに 彼を、大好きな彼を、横取りしてしまったの

   私は あの夜と、テネシーワルツを 忘れはしない
   今 私は、どれほど大切なものを失ってしまったのか 分かる
   私は 大切な 愛しい人を失ってしまったの
   美しい テネシーワルツが 奏でられてる あの夜に


  * * * * * * * * * * * * * * * * * * *


 恐らくは 世界最高のピアノ・コンクールであろう、5年にいっぺん開かれる『ショパンコンクール』で、反田恭平(そりたきょうへい)さんが、2位に入られました。これは めっちゃめちゃ スゴイことなのですが、でもオイラは、本当は 1位だったのではなかろうか と思っています。

と申しますのも、コンクール・ファイナルで弾かれた『ピアノ協奏曲 第1番』は、いろいろ聴いてきた中で、ピカ1の出来栄えだったからであります。これほどの情感・これほどの繊細さ・これほどの音の多様性や厚み・これほどのオーケストラとの整合性・・・未だかって無い、空前絶後の素晴らしい演奏だったのでは と思うからです。
.
と申しますのも、1位になられた ブルース・リウ さんが来日され、尾高忠明さん指揮の NHK交響楽団さんと共演なさってますが、その演奏と聴き比べましても、感動の度合いが 比べ物にならないくらい、反田さんのほうが 優っているからです。

リウさんも N響さんも よほど気分が乗らなかったのか 肌が合わなかったのか、感興に乏しい 乾ききった、言うならば 素っ気ない演奏のように 感じられたのです。
.

オイラは思います。ショパンコンクールは、30歳までという制限を設けているように、世俗にまみれてない、若くて清廉で 類 稀なる技量を有する、さらに神秘的な雰囲気をも漂わせてる、取って置きの才能を発掘する といった 基本理念があるように思えるのです。

ところが、反田さんは 日本では とっくに 人気NO1 の 有名人で、見るっからに ”金満家” といった風貌をなすってられますから、当コンクールのイメージに からっきし 合わないのです。

もし反田さんが、高校生当時の面影を残しておられたら、きっと チョ・ソンジンさんなんて 何のその、史上最高の優勝者と 超絶賛されてたことでしょう。そうに 違いありません。きっと きっと きっと ・・・ きっと そうなったに違いない と 思っています。
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