百休庵便り

市井の民にて畏れ多くも百休と称せし者ここにありて稀に浮びくる些細浮薄なる思ひ浅学非才不届千万支離滅裂顧みず吐露するもの也

【【UNSUNG HERO】&【照千一隅】】百休推奨名言綴り(20)

2013-09-20 15:38:21 | 日記
 約2年前の 平成23.11/23付【産経新聞】紙面於いて、元アサヒビール会長・元NHK会長の【福地茂雄】さんの書かれた【「こころ」と「かたち」】のなかで 素晴らしい言葉が紹介されていましたので、ちょっと時間が経っておりますが、ご紹介申し上げたいと思います。

それは【UNSUNG HERO】という言葉であります。英語の からっきし駄目な老生でありますから、正直、このブログに取り掛かるまでは、UNSONG HERO と思い込んでしまっておりまして、それもそのはず、UNSUNG なんて単語は 識りもせで、気付いたがいいわ「ミスプリントしとるわい」と思ったのでありまして、でも「一番 肝心な単語、間違うはずないか」と、辞書を引いたのであります。いや 電子辞書ですから、正確には キーを叩いたのであります。「UNSUNG」: ① (まだ)歌われていない ② (主に詩歌で)たたえられていない (不当にも)世に知られていない とありました。結果的には SONG であっても まあ ほとんど同じでありまして 救われたのではありますが・・・

【UNSUNG HERO】、初めて識った言葉です。たいへん いい言葉でありますので、その新聞記事を 下に掲載させていただきました。どうぞ お読みになって下さいませ。

で、終わりのほうでは【一隅を照らす】にも触れておられますが、この言葉、漢字文では【照千一隅】と書くのですが、実は 老生 最も好きな言葉でありまして、ちなみにオイラの携帯 eメールアドレス は 「syo1001gu」 と設定しておりますほど で それと同時に、古くから、「心訓」というか「座右の銘」というか「信条」というか、オイラが生きてゆくうえで最上位に据えております「心構え」「基本理念」「価値観」「美意識」でありますもので、この際 その原点を、【照千一隅】という言葉を、↓この本【新潮社】発行【栗田勇】さん著【最澄】からの転載となりますが、簡単に、まとめてみることを思い付いたであります。

  


               ↑ 【最澄(一)】 に綴じ込みの「伝教大師坐像」(観音寺蔵)

    
上は本扉に薄く印刷されている【最澄】さん筆「天台法華宗年分縁起」(延暦寺蔵)と その読み下し文。なおこの読み下し文は 【最澄(三)】の P345,346ページ の一部分を編集したものです

わたしは【最澄】さんが、とてもとても好きであります。たとえ わが家が【天台宗】でなかったとしても同じだろうと思います。そうです【宮沢賢治】さんと同じくらい好きであります。【空海】さんは、おそらくは東アジア史上最高、否、人類史上最高の頭脳の持ち主だったであろう と評価いたしておりますが、何もかも とにかく超デキスギのお方でありまして、どうも好きにはなれないのであります。その点【最澄】さんは、ほんに 優しいええお顔 なすっておられますし、何よりも評価できるのは、後の仏教指導者の そのほとんどが、叡山で修行を積んだ方であるということ であります。【法然】さん【親鸞】さん【日蓮】さん【道元】さん、叡山ではないものの天台宗のお寺で修行された【一遍】さん【空也】さん・・・そんだけ 包容力溢れた 人間味溢れた 魅力溢れた 頼り甲斐のあった 素晴らしい伝統を植え付けられた指導者であり教育者でありんさった ということでござりましょう。


 < 追伸 > H25.11/21 記
 ああ、頭の回転の何と鈍いことよ! 思い知らされております。たった今 気付いたのです。『UNSUNG HERO・アンサングヒーロー』とてもいい言葉ということで 反復すればするほど脳裏に、アサヒビールが刷り込まれていっている ということにであります。ングーロー、サースガ! 元会長さん、恐れ入りやした。
 


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【耄碌というフレグランス】【100q耄碌録(3)】

2013-09-14 22:44:45 | 日記
 私は「耄碌」という言葉に 妙に惹きつけられるのであります。【大辞林】によりますと、「耄碌」は「年を取って心身の働きが鈍くなること」「おいぼれること」とあり、さらに 老生自慢の辞書【白川静】さん著【字統】によりますと、「耄」は「としより」「おいぼれる」と読み、古代中国の文献資料には「年九十なるを耄と曰う」や「八十・九十を耄と曰う」旨 書かれており、また「碌」は「いしころ」と読み、同じく資料には「石の形なり」にて、石がごろごろしているさまをいう とのことであります。

オイラ自身、そこまでの状況には至っていない気安さもあってか、この言葉に触れますと、飲んだことも吸ったこともないのですが、麻薬とか、はたまた媚薬とかの 甘美なフレグランスに触れたような、妖しく ユメウツツ な気分に浸っているような感覚に 一瞬 囚われるのでありまして、

ですから、毎金曜日連載【産経新聞】【坪内稔典】さん【モーロクのススメ】は、老生必読記事と相成っている次第でありますが、今回 そのうち 特に惹きつけられた記事2題につき、以下 ご紹介かたがた 述べさせていただきたいと思っております。


これを読みまして、すぐさま 買ったのであります。
 

【森】さんの【耄碌寸前】は、稔典さんの紹介記事(いま於菟の菟が一箇所 兎となっている誤植に気付きました)や、本の帯に記されている池内さんのコピーほどの 出来栄えではなく期待外れでありました。それは於菟さんの諸々な事象に対する所見を知りたいのに 解剖に関する話がほとんどだったことに起因しますが、専門外でありながら これほどの文章を認(したた)められる於菟さんが、紛うことなく、自分は凡人で 父の鴎外さんは天才 と言い切られているのですから、天才とは何とスゴイのだろう、想像すら難しいぐらい と感じた次第であります。

一方、【松田正平】さんの絵は ええですねぇ。飄々としていて、周りの景色も 絵を見ている人間も なにもかもが、正平さんの醸す えも言われぬ のどかな心持ちの世界 と一体化し 溶け合えるのであります。稔典さん ご紹介いただき 感謝です。こんなん たいへんうれしいです。


                         ↑ 周防灘風景  1979年

                          ↑ 周防灘  1987年

                    ↑ 大きな魚(おひょう)  1967年

                       ↑ 周防灘(祝島)  1980年
              

                       ↑ 月と犬と裸婦  1978年
 
          ↑ バラ図  1995年        ↑ バラ  1994年  

                          ↑ 周防灘  1981年  

       ↑ 自画像  1996年

これら↑は、上の【求龍堂】さん発行【松田正平画文集 風の吹くまま】を 16ページ分 撮影し、編集させていただいたものです。





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【【菅原はじめ】さんの【よだかの星】が、花巻の【林風舎】さんから飛んで来たよ】

2013-09-01 12:04:16 | 日記
 


                      ↑ 右側の方が【菅原はじめ】さんです
 【林風舎】さんに展示されていた【菅原はじめ】さん作 木口木版画【よだかの星】が、無性に欲しくなりました。それは 取りも直さず 当庵に飾っておきたい ということであります。【よだかの星】という物語そのものに惹きつけられていることは勿論ですが、彼女の作品そのものが、よくその世界を表現されているよう 受け止められたのが第一と申せます。で【林風舎】さんへお勤めの彼女宛 電話しまして、このように当庵に 常設展示されることとなった次第であります。




11月、花巻で 個展をなさるとか、さして遠くなければ お伺いするのですが・・・
ご盛況、心から 祈念いたしております。  

  < 追伸 H25.10.27記 > 
 上記 個展につき、このような案内を送って下さっています。お人柄が偲ばれます。
 

  < 追伸 H25.10.29記 >
 H25.10.22 【BS朝日・日本風景物語】にて、賢治さんの8歳年下の弟の【宮沢清六】さんと、そのお孫さんで【林風舎】さんを経営なすってらっしゃる【宮沢和樹】さんが紹介されていましたので、その画面を掲示させていただくとします。この番組は【山本一力】さんが案内人となって、賢治さんゆかりの地を訪ねるといったもので、一昨年オンエアされた番組の再放送でありました。








 < 追伸 H26.1.9 記 >
 花巻の、東北の香りする、素晴らしい賀状をいただきました。芸術家さんは違いますね。感服です。


 < 追伸 H27.1.10 記 >
 今年も、永久保存版の 素晴らしい賀状をいただきました。「今できることを 精いっぱい ガンバリマス!」とありました。精一杯がいいですねぇ。それが どんどんどんどん可能性を拡げるんですよねぇ。期待してますよ!。


 < 追伸 H28.1.13 記 >
 今年も、永久保存版の 素晴らしい賀状をいただきました。形のせいだけではないような・・・円熟味が より増したような気がします。ますます期待いたしております。


 < 追伸 H29.1.8 記 >
 本年も、ますます奥深くなった賀状を いただきました。当該場面一帯を読み直し、掴みドコロおよび描写の素晴らしさに感嘆いたしております。特にピックアップされてる文章の奥深さに、今回 目覚めさせられました。


 < 追伸 H30.4.17 記 >
 遅くなってしまいましたが、今年も頂いておりますので、掲示させていただきます。3色刷りとなりました。素晴らしいです。
    

 < 追伸 H31.1.3 記 >
 昨年1月、施設に入っていた 96歳の婆さんが旅立った関係で、現時点 オイラは喪中です。
なので ハレの日のご挨拶は控える がシキタリのようですが、狡いことに、敢えて ある方には喪中ハガキを送りませんでした。ですから今年も、その方から年賀状いただくことができました。
                   
菅原はじめさん、申し訳ありません。深くお詫び申し上げます。そして今年も、素晴らしい
賢治さんの年賀状、ありがとうございます。
ちなみに、H31.1.3 時点の戸棚上面の状態は、このようであります。




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