忘備録の泉

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パレスチナ④

2019-09-03 16:11:12 | 読書
1942年5月、アメリカのシオニスト大会で「ヒルトモア綱領」を採択し、それが世界シオニスト運動の公式綱領として採択された。
これは全パレスチナをユダヤ国家として独立させることを宣言し、移民と土地取得の自由を求めるものである。
これがアメリカのシオニストの決定であることは重要である。
アラブ独立国を認めたパレスチナ白書をイギリスの裏切と考えたユダヤ人が、自分たちの後ろ盾をイギリスからアメリカに乗り換えたことを意味していた。

ユダヤ人のテロ組織によるイギリス攻撃が激化した。
イギリスは問題解決の主導権獲得を試みて、ユダヤ側・アラブ側に働きかけたがまったく進展はなく、パレスチナは騒乱状態に陥ってしまった。
イギリスは結局、この問題の解決能力がないことを認め、これを国連の手に委ねることを決定した。

当時の国連は加盟国も少なく、主として第二次大戦後の戦勝国の政策を国際的に追認するような組織だった。
国連は特別委員会を現地に派遣し、委員会はアラブ国家、ユダヤ国家、エルサレムとベツヘレムの国連統治地区、の3地区に分割する案を採択した。
この分割案は、パレスチナ人に完全に不利な内容だった。
アメリカの巧みな下工作が功を奏した結果である。
(つづく)


コピーの学校
大人には、いい休暇をとる、
という宿題があります。