hiyamizu's blog

読書記録をメインに、散歩など退職者の日常生活記録、たまの旅行記など

吉田秋生『海街diary 1~4 』を読む

2012年12月02日 | 読書2
吉田秋生著『海街diary1 ?時雨やむ頃、2 真昼の月、3 陽のあたる坂道、4 帰れないふたり』(2007年5月、2008年10月、2010年10月、2011年8月、小学館発行)を読んだ。

このブログ初(?)の漫画だ。

香田三姉妹の父は、幼い頃に愛人が出来て鎌倉の家を出て行く。散々泣いていた母もやがて三姉妹を置いて男と出ていった。成人し3人で暮らす彼女らに出て行ったままの父の訃報が届く。15年以上会っていない父の死を特に何とも思えない次女・佳乃や、三女・千佳は、長女・幸の頼みで葬式に出るため山形へ行き、駅で年の割にしっかりした中学生の異母妹、浅野すずに出会う。既に母も亡くしていたすずは父の再々婚相手の家族と暮らしていた。
長女幸は夜勤明けだったが、葬式に出席し、その帰り、実情を見ぬいた幸は、すずに亡父の世話をしてくれたことに感謝する。すずは感情を抑えきれず、号泣する。幸はそんなすずに一緒に暮らそうと言い出し、すずはその場で承諾する。

こうして、幸、佳乃、千佳とすずの鎌倉の古い一軒家での生活が始まり、それぞれの恋が・・・。

文化庁メディア芸術祭マンガ部門優秀賞受賞。

『月刊flowers』(小学館)に不定期に連載されている。もうそろそろ第5巻が出ると思うのだが。
同じ鎌倉を舞台にした、本作品の前編に対応する同じ著者の作品に『ラヴァーズ・キス』がある。



私の評価としては、★★★★(四つ星:お勧め)(最大は五つ星)

普段漫画はどうもと言う人にもお勧め。ギャグはほとんどなく、ストーリー性の強い漫画だ。キャラも立っていて、姉妹の絡みも決まっている。1巻、2巻と読めば、どうしても続きが読みたくなる。

男勝りのたくましい坂下美帆の、断られるの必至の告白も良いが、風太のドキドキでガチガチになったすずへのちょっとした対応も微笑ましい。



吉田秋生(よしだ・あきみ)
1956年東京生れ。武蔵野美術大学卒。
1977年「ちょっと不思議な下宿人」でデビュー
1983年「河よりも長くゆるやかに」及び「吉祥天女」で小学館漫画賞受賞
2001年「YASHA-夜叉-」で小学館漫画賞受賞
『無敵のライセンス 青春サバイバル・マニュアル Comic pass』に著者写真が載っていたが・・・。



長女 幸:看護師で、母親がわりで妹達のしつけにもうるさく、怖がられている。時々爆発する。しっかりものの幸の恋は・・・。
次女 佳乃:地元信金勤務。大酒飲みで、恋の狩人。長姉の幸としょっちゅう衝突する。
三女 千佳:スポーツ用品店勤務。浜田店長と同じアフロヘアー。
四女 浅野すず:継母のもとで自分をしっかり抑えていた。サッカーの名手。
尾崎風太:すずと同じサッカーチームで主将。家は酒店で大家族。
多田裕也:サッカーチームのエースだったが、右足の膝から下を切断し、義足。
坂下美帆:サッカーチームのゴールキーパー。腰越漁港の漁師の家の4人兄妹の末っ子。
藤井朋章:高校生で佳乃の恋人。別本の『ラヴァーズ・キス』の主人公の一人。
井上泰之:市民病院のリハビリ科の理学療法士。サッカーチームの監督で通称ヤス。
尾崎光良:尾崎酒店の3代目店主。妹は尾崎美樹(『ラヴァーズ・キス』)、弟は尾崎風太。職業柄、藤井家に出入りがある関係で藤井朋章とも個人的に親しい。尾崎酒店のサイトで椎名和也:市民病院の小児科医。多田裕也の主治医。精神を病んだ妻と別居中。



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