hiyamizu's blog

読書記録をメインに、散歩など退職者の日常生活記録、たまの旅行記など

東野圭吾『沈黙のパレード』を読む

2019年01月31日 | 読書2

 

東野圭吾著『沈黙のパレード』(2018年10月10日文藝春秋発行)を読んだ。

 

ガリレオシリーズ公式サイト」の宣伝は以下。 

容疑者は彼女を愛したふつうの人々。哀しき復讐者たちの渾身の謎が、湯川、草薙、内海薫の前に立ちはだかる。

突然行方不明になった町の人気娘が、数年後に遺体となって発見された。容疑者は、かつて草薙が担当した少女殺害事件で無罪となった男。だが今回も証拠不十分で釈放されてしまう。さらにその男が堂々と遺族たちの前に現れたことで、町全体を憎悪と義憤の空気が覆う。秋祭りのパレード当日、復讐劇はいかにして遂げられたのか。殺害方法は? アリバイトリックは? 

超難問に突き当たった草薙は、アメリカ帰りの湯川に助けを求める。

 

ガリレオシリーズの最新刊で、書き下ろし。

 

 

キクノ・ストーリー・パレード:東京郊外の菊野市で10月に開催されるコスプレ・チーム戦。

キクノン:パレードのためのゆるキャラ。募集、発表された「キクノン」が文藝春秋から公開されている。

 

登場人物

 

湯川:ガリレオ先生。アメリカ帰りで、帝都大学准教授から教授になった。性格が丸くなったと言われる。

草薙:警視庁捜査一課係長。湯川とは大学からの友人。

 内海薫:草薙の相棒。美人、鋭い目つき。30代?

 間宮:管理官(昇格)。草薙の上司。 多々良:捜査一課長に次ぐ理事官(に昇格)。 岸谷:主任。警部補。

 

並木祐太郎:定食「なみきや」の主人。  並木真智子:祐太郎の妻。

並木佐織:祐太郎の長女。有望な歌手の卵だったが、3年前に殺害。 並木夏美:佐織の妹。大学2年。

 

新倉直紀:音楽スタジオを持ち歌手を育成。佐織に期待。資産家。 新倉留美:直紀の妻。以前は歌手希望。

戸島修作:並木祐太郎の小学校以来の親友。食材加工業の社長。

高垣智也:殺された佐織の彼氏。会社員。母は里枝(りえ)。

宮沢摩耶:大型書店「宮沢書店」の跡継ぎ娘。パレードの実行委員長。

 

蓮沼寛一:23年前の優奈ちゃん事件と、9年前に殺人の容疑で逮捕されたが、無罪となる。

増村栄治:蓮沼の元同僚。以前傷害致死事件で逮捕。狭い倉庫で蓮沼と暮らす。

本橋優奈:23年前に殺害された。当時12歳。

本橋誠二:優奈の父親。会社の経営者。6年前に食道がんにて亡くなる。 

本橋由美子:旧姓藤原、優奈の母親。事件後、飛び降り自殺。  沢内幸江:(旧姓:本橋)、本橋誠二の妹。

 

 

私の評価としては、★★★☆☆(三つ星:お好みで)(最大は五つ星)

 

殺人を2件も犯しながら、自供に頼りすぎる警察をあざ笑い、証拠不十分を良いことに、完全黙秘で無罪を勝ち取る蓮沼を憎みながら読むと、最後に騙されて、さらに最後に……。

意外性はある。複雑にすれば、そりゃ……とは思うが。

 

ガレリオ先生の活躍が、物理学から人間分析に移りつつあり、シリーズの特徴が薄れた。

 

事件が2件あり、登場人物が多く、年寄が相関図を思い描くのが大変。

 

 

東野圭吾の略歴&既読本リスト

 

 

湯川が語る。(p422)

「僕には苦い経験があるんです。以前にもにたようなことがありました。愛する女性のために、すべての罪を背負おうとした男がいたんです。でも僕が真相を暴いたため、その女性は良心の呵責に耐えきれなくなり、結果的に彼の献身は水泡に帰してしまいました。同じようなことはもう繰り返したくない、という気持ちがあります」

 

 

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香山リカ『女性の「定年後」』を読む

2019年01月28日 | 読書2

 

香山リカ著『女性の「定年後」 何をして、何をしないか』(2018年7月1日大和書房発行)を読んだ。

 

表紙裏にはこうある。

老い方がわからない

57歳はまだ若いのか、それとももう年寄り?

振り回されず、軽やかに迎えたい「定年後」の心がまえ。

 

57歳の香山さんが、定年後、そして老い方についてパラパラと思ったことをつづる。

「いつまで働くか?」、「あまりにも若く、老いから逃げる」、「定年後の恋愛」など、など。

 

50代から60代あたりで……、まわりからも自分でも「女かどうかなんて、いまさらあまり関係ない」と思われたり思ったりする、……

 

…「80歳になっても女らしさ……もうそういうのから卒業させてよ」という気持ちになる。

 

(信じられないことに、)1969(昭和44)年には、定年が「男子55歳、女子30歳」の企業が裁判に訴えられていた。

 

女性が職場で定年まで仕事をする。それは申し訳ないことでも恥ずかしいことでもなく、あたりまえのことだ。

 

50代を超えたら異性よりも同姓の友だちが大切。

とくに女性の場合、50代になると「親の介護や看取り」……同時に「更年期を迎える自分の体調やメンタルの調子」も次第に気がかりになってくる。そうなったときに頼れるのは、なんといってもそれを経験した「ちょっと年上の先輩」と力を貸してくれる「同世代の同姓の友だち」ということになる。

 

 

香山リカの略歴と既読本リスト

 

 

私の評価としては、★★★☆☆(三つ星:お好みで)(最大は五つ星)

 

おじいさんの私でも、「そうなんだよな」と思うことが並ぶ。大方の高齢者予備軍の女性の共感を呼ぶだろうことが書かれている。

 

しかし、友達とおしゃべりするように、パラパラとまとまらないうちに話題は移る。こうゆう考えも、またこうゆう考えもあると、並べるだけで、香山さんも迷ったまま。押しつけがましくないので、良いと言えばよいのだが、並列でなく、どちらかに振って欲しかった。

 

 

香山さんはp196で、こう言っている。

私は、日本の社会にいまも根づいている「終の棲処」という価値観が、あまり好きではない。

私にも終の棲家(IMEではこう変換される)はない。子供から成人まで30年住んだ家も借家で既に跡形もないし、以後、7回くらい引越していて、実家、故郷はなく、拘泥する住処はない。最後は多分どこかの施設になるだろう。施設から、病院から、家族に負担をかける自宅に戻りたいとも思わないだろう。

 

また、p199では、

「キャンピングカーに積める荷物以外は捨てる」という片づけ法の実践を宣言した女性がいた。

私も、施設の多分6畳くらいの部屋で最後を迎えられるように、ほとんどの荷物は捨てて、日常必ず使う物だけにした。長年のコレクションも寄付など整理し、思い出のアルバムなどはスキャナーで読み込んでDVDにした。

 

 

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東野圭吾『天使の耳』を読む

2019年01月25日 | 読書2

 

東野圭吾著『天使の耳』(講談社文庫ひ17-11、1995年7月15日講談社発行)を読んだ。

 

裏表紙にはこうある。

深夜の交差点で衝突事故が発生。信号を無視したのはどちらの車か⁉ 死んだドライバーの妹が同乗していたが、少女は目が不自由だった。しかし、彼女は交通警察官も経験したことがないような驚くべき方法で兄の正当性を証明した。日常起こりうる交通事故がもたらす人々の運命の急転を活写した連作ミステリー。  (『交通警察の夜』を改題)

 

ほんの些細なちょっとしたことで起こる交通事故を題材にした6編の短編小説

 

「天使の耳」

深夜の交差点で車同士の衝突事故が発生。一方の友野は信号は青だったと証言。もう一方の軽自動車の御厨は死亡。どちらが信号無視なのか? その時、軽の後部座席の盲目の妹・奈緒が、車内で聴いていたユーミンの曲をヒントに、相手に非があると言い出す。。

陣内(交通課の警察官)、金沢(交通課主任)

友野(黒い会社の運転手、軽症、23歳)、畑山瑠美子(友野の車の同乗、女子大生)、石田(目撃者)

御厨(みくりや、軽自動車の運転手、死亡)、御厨奈穂(御厨の車の同乗者、妹、高2)

 

「分離帯」

深夜、車を走らせていた望月は前方のトラックが分離帯を越えてしまうという事故を目撃。直後に路上駐車していた黒い車が発進した。

世良(交通課の警察官)、福沢(交通課主任)

向井(トラック運転手。死亡)、彩子(向井の妻、旧姓菅沼、世良の高校の同級生)

望月(トラックの後方を走っていた車の運転手)。

石井(黒い車の運転手)

太田(目撃者)

 

「危険な若葉」

森本が抜け道を飛ばしていると前に若葉マークの遅い車がいる。森本はあおり運転をし、事故を起こさせた。車を降りて覗くと、運転手は何か言ったが、彼はそのまま立ち去った。

三上(交通課の警察官)、篠田(交通課の主任)斉藤(刑事)

福原映子(事故を起こした初心者運転手)、福原真知子(映子の妹)

森本(煽った運転手)

 

「通りゃんせ」

佐原に、車をこすってしまったという男・前村から電話があり、修理代を払いたいと言う。雪道に路上駐車していた佐原の車に傷を付けられていたのだ。修理費の交渉を終えた翌日、前村は別荘を使ってくれないかと依頼してくる。

佐原雄二(当てられた車の持ち主)、尚美(佐原の恋人)

前村(佐原の車を当て逃げした男)

 

「捨てないで」

高速で、高級車から投げ捨てられた空き缶が真智子の左目にぶつかり、彼女は失明した。深沢はその空き缶を頼りに投げ捨てた車を探し始める。

田村真智子(空き缶が左目に当たり失明)、深沢伸一(真智子の婚約者)

斉藤和久(高級車の運転手)、春美(斉藤の愛人)、斉藤昌枝(斉藤の妻、資産家)

 

「鏡の中で」

深夜の交差点で奇妙な事故が発生。右折しようとした車が反対車線に入り、停止中のバイクと衝突。中野はスピンしたというが、スリップ跡はそれほどではなかった。

織田(交通課警察官)、古川(交通課主任)

中野文貴(事故車の運転手、東西化学陸上部のコーチ)、高倉(東西化学陸上部の監督、元マラソン選手)、山本和美、堀江順子、田代由利子(東西化学陸上部のマラソン選手)

 

初出:「週刊小説」1989年11月10日~1991年10月25日(6回)

1992年1月実業之日本社刊行の「交通警察の夜」を改題

 

 

東野圭吾の略歴と既読本リスト

 

 

私の評価としては、★★★☆☆(三つ星:お好みで)(最大は五つ星)

 

6編もある短編集だが、テーマは交通事故で統一されていて、パターンも同様なので安心してスラスラ読める。意外性のあるポイントは、短編らしく、各話ひとつだけで、すっきりしている。

書きたい気持ちより、読者の読みやすさを優先させるベテランぶりは新人作家の頃から身に着けていたのだろう。

 

 

解説の山崎洋子(ミステリー作家)が書いている。

ようするに、東野さんとわたくしは、最初からいろんなタイプのミステリーを書いてしまった。そのため、看板になるものをまだ持っていない、ということらしい。

 

『商売』とか『イメージ』ということを後回しにして、つい、好奇心と意欲のおもむくままに、次を書いてしまうーーそういうことではないだろうか。

 

作家になる人間は、たいてい子供のころから読書好きなものだが、彼は小説など大人になるまで読んだことがなかったという。なのに……。

 

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三浦しをんの略歴と既読本リスト

2019年01月24日 | 読書2

 

三浦しをん(みうら・しをん)

1976年、東京生まれ。女性。1999年早稲田大学第一文学部卒。
2000年、書き下ろし長編小説『格闘する者に◯』でデビュー。
2005年『私が語りはじめた彼は』で山本周五郎賞候補、『むかしのはなし』で直木賞候補
2006年『まほろ駅前多田便利軒』で直木賞受賞。
2012年『舟を編む』で本屋大賞受賞

その他、『秘密の花園』『まほろ駅前番外地』『天国旅行』『風が強く吹いている』『まほろ駅前狂騒曲』,]『神去なあなあ日常』、『木暮荘物語』、『政と源』、『』、『あの家に暮らす四人の女』、『ののはな通信、『愛なき世界

エッセイに『ビロウな話で恐縮です日記』『お友だちからお願いします』

書評などに『三四郎はそれから門を出た』

 

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三浦しをん『愛なき世界』を読む

2019年01月23日 | 読書2

 

三浦しをん『愛なき世界』(2018年9月10日中央公論新社発行)を読んだ。

 

宣伝文句は以下。

恋のライバルが、人類だとは限らない――!? 洋食屋の見習い・藤丸陽太は、植物学研究者をめざす本村紗英に恋をした。しかし本村は、三度の飯よりシロイヌナズナ(葉っぱ)の研究が好き。見た目が殺し屋のような教授、イモに惚れ込む老教授、サボテンを巨大化させる後輩男子など、愛おしい変わり者たちと地道な研究に情熱を燃やす日々……人生のすべてを植物に捧げる本村に、藤丸は恋の光合成を起こせるのか!? 道端の草も人間も、必死に生きている。世界の隅っこが輝きだす傑作長篇。

 

「円服亭」(えんぷくてい)東大赤門の向かいあたりにある洋食屋

円谷:店主。70歳位。花屋の店主「はなちゃん」(還暦前後)と花屋の2階で同棲中。

藤丸:2階に住込む店員。調理師専門学校卒。料理大好き。

 

T大学大学院理学系研究科 生物科学専攻(理学部B号館361号室)

松田賢三郎:教授。40代半ば(?)。黒いスーツで殺し屋風。

中岡:秘書

川井:助教。30歳前後。 岩間はるか:ポスドク、20代後半。遠距離恋愛中。 加藤:院生。サボテン命。 

本村紗英:院生。シロイヌナズナの葉を研究。葉の表皮の気孔をプリントしたTシャツにジーンズ。

シロイヌナズナ:植物として初めて全ゲノムが解読されていて、ゲノムサイズが小さいこと、一世代が約2ヶ月と短いこと、室内で容易に栽培できること、多数の種子がとれることなどからモデル生物として使われる。

諸岡:老教授。イモを研究。

 

 

「好書好日」三浦しをんさんインタビュー  

 

本書は、読売新聞朝刊に2016年10月12日から2017年9月29日まで連載作品を加筆・訂正。

 

 

私の評価としては、★★★★☆(四つ星:お勧め)(最大は五つ星)

 

浮世離れした基礎研究者の面白味が無い日常を描き、447頁の大部をともかく読ませてしまう三浦さんの筆力には恐れ入る。

社会の真っただ中で日夜奮闘し、しのぎ合う一般の人からみると変な人々を、暖かい目ながら、面白がって描いている。確かに基礎研究者に、こんな人いると思うのだが、少々奇異な目を感じ、抵抗も覚える。

 

研究描写がすこし長ったらしく、必要最小限に抑えて欲しかった。どうも、作家さんは、のめり込みすぎる傾向があるようだ。

 

そのな小説が多いのだが、丁寧にじっくり進んできた話が、エンディングでバタバタを急ぎ足でともかくまとめてしまったように見える。二人の行く末以外でも、もう少しほのかな先の道筋が匂う最後にして欲しかった。

 

三浦しをんの略歴と既読本リスト

 

以下、蛇足。

 

私自身は基礎研究ではなかったが、ともかく研究所に30年勤務した。生活能力はなく、人が良すぎるが、極めて限定された分野で抜群の頭脳を持ち、研究に必要な力、例えば英語力などもいつのまにか身に着けている世界的学者を、私は何人か知っている。

例えば、廊下を飛行機の真似をして左右に揺れながら進んでいく彼は、世界レベルの抜群のIT能力を持っていた。そのぐらい変わっていなくては超一流になれないのかというと、そうでもなく、ごく常識があり、なんでもスムーズに答えれれる官僚のような一流の学者もいたし、ただ変わっているだけの、あるいは変人をよそおっていた凡人もいた。

長年ごく狭い分野に驚異的な集中力を発揮するためには、他のことに注意力がいかないようにする、いやそうなってしまいがちなのだろう。

 

 

仄聞=そくぶん:噂などで、少し耳に入ること。人づてにちょっと聞くこと。

 

 

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今年初の富士山

2019年01月21日 | 日記

 

元旦に富士山を拝むのをすっかり失念し、いまさらとなっていた。

18日、ベランダから戻った相方が「きれいよ!」というので、のぞいてみた。

 


確かに真っ白な富士山は神々しい。

しかし、スマホでそのまま撮ったのではぼやぼやだが、雰囲気だけでもお届けしたい。

 

想像力で、どこまでも広がる雄大なあの裾野が見えそうだ。

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1月の花

2019年01月19日 | リタイヤ生活

  

チューリップもフリージアも好きなのだが、ちょっと寂しいかな。

 

 

 開いたチューリップを上から見ると、ちょっと不気味。

 

 

1月は下旬が都合が悪いので花の配達は今回の1回のみ。

代わりの散歩で見かけたピラカンサの生垣の写真を。

 

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浜田文人『怒濤』を読む

2019年01月17日 | 読書2

 

浜田文人著『怒濤 鹿取警部補』(ハルキ文庫は3-29、2018年10月18日㈱角川春樹事務所発行)を読んだ。

 

裏表紙にはこうある。

所轄から警視庁捜査一課に異動となった女性刑事・吉田裕美は、中野区で発生した殺人事件の現場に向かった。そこで同じく捜査一課に所属する鹿取信介と組むよう指示を受けたが、鹿取は別件で起きた窃盗事件の捜査で問題を起こし、捜査本部への出入りを禁止されていた。同時期に発生した殺人と窃盗事件。この二つの事案が複雑に絡まり、公安部をも巻き込む大きな事件へと発展していく──。話題沸騰の人気シリーズ第二弾! !

 

佐川が木島幸子のバッグを奪い、鹿取が逮捕するが、乱暴な取調べで佐川は釈放されてしまう。5日後、木島が殺され、金庫に2億円が発見される。鹿取は捜査本部出入り禁止になりながら、相棒の新人・吉田裕美、元の職場の公安の浅井、さらに元やくざの松本の協力を得て、宝石泥棒、中国のスパイに迫る。

 

登場人物 

山賀:警視庁刑事部捜査一課強行犯三係。係長 鹿取と吉田の上司

鹿取:同。56歳。食事処『円』(女将は郁子)の2階に居候し、松本のカラオケボックスを事務所とする。

吉田裕美(ひろみ)同。異動したばかり。父はやくざにより殉職。

廣川:同。警部補。

松本:民間人だが、鹿取の相棒。カラオケボックスとステーキハウス(M&M社)経営。元三好組若頭補佐。

 

米村:中野署刑事課捜査一係。鹿取と対立。

浅井:警視庁公安部公安総務課。44歳独身。

 

木島幸子:57歳。路上で窃盗の被害に遭い、5日後自宅で殺される。

佐川健一:木島からバッグを窃盗。「ケン」。  李正孝:韓国料理店「東栄門」の店長

黄志忠:「黄龍楼」の専務、公安の情報屋。   安建明:中国大使館の一等書記官

武陽漢:元外国語学校中国語講師。      馬輝東:首にタトゥー。鹿取を襲う。

 

浜田文人(はまだ・ふみひと)

1949年生まれ。高知県出身。関西大学法学部卒業。フリーの記者として新聞、週刊誌等に寄稿。
96年筆名、浜田文太の原作劇画「浪花梁山泊」が大ヒット。以降、小説に転じ、「公安捜査」を発表。

同シリーズのほか、『捜査一課』、『捌き屋』、『若頭補佐 白岩光義』、『CIRO』、『麻布署生活安全課 小栗烈』シリーズ、『禁忌』、『烏合』など。

 

 

私の評価としては、★★★★☆(四つ星:お勧め)(最大は五つ星)

 

久しぶりのハードボイルドだど! 血と暴力はそれほどでもないが、現役の刑事なのに、食事処の2階に居候し、元やくざを舎弟とし、そのカラオケボックスで拷問し、白状させる。「いいね!」

 

鹿取だけが、目立ちすぎ。新人女性刑事も活躍や大失敗すれば、もっとメリハリがついたと思うが。

 

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東野圭吾『天空の蜂』を読む

2019年01月14日 | 読書2

東野圭吾著『天空の蜂 新装版』(2015年6月16日講談社発行)を読んだ。

 

宣伝文句は以下。

超大型ヘリ「BIG-B」が乗っ取られた。無人操縦で飛行するヘリに搭乗しているのは一人の少年。ホバリング位置は原子炉の真上。国内すべての原発を使用不可にしなければ、エンジンは停止し落下する――日本国民全員を人質にしたテロが始まった。
怒濤のクライムサスペンスの金字塔を、豪華新装版でお届けします。

 

錦重工業の試験飛行場から、軍用の巨大ヘリコプター「ビッグB」が乗っ取られた。「ビッグB」は自動運転かので、テロリスト「天空の蜂」に制御され、遠隔操縦によって高速増殖炉「新陽」の上空に停止された。

稼動中の原発の発電タービンを全て破壊せよ、さもなくば巨大ヘリを「新陽」に墜落させるとの脅迫状が日本政府へ届いた。燃料切れまでは8時間ほどで、しかも機内には見学の子供が潜り込んでいた。

本書は、書き下ろしで1995年発売の『天空の蜂』の新装版

 

 

私の評価としては、★★★☆☆(三つ星:お好みで)(最大は五つ星)

 20年以上前に原発問題をテーマにした東野さんに敬意!

 ただ、原子力発電(高速増殖炉もんじゅ)の細かな内容説明が、本筋には関係ないのに多すぎる。「わかっよ。よく調べたことはもうよくわかったから勘弁して」という感じ。

 

それにしても、これだけ原発について書いていて、賛成、反対の立場を鮮明にしないのは、さすが作家という商売に徹する東野さん。

まあ、たとえ原発が悪の権化だとしても、忌み嫌われながらも運営や研究に実際従事する人たちにはご苦労さんと言っている東野さんの気持ちには私も賛同したい。廃炉にするにも研究や長期間の運営が必要で誰かが従事しなくてはならないのだから。大学の学科名からも「原子力」の文字が消えて、「エネルギー」などに変わっているのも、技術継承の点から心配だ。

 

子供がいなくなったヘリは、かなり上空にあるようなので、砲撃してバラバラにしてしまえばよいと思ったのだが、なぜまったく検討しないの?

 

東野圭吾の略歴と既読本リスト

 

 

登場人物

錦重工業㈱航空機事業本部(新型ヘリを開発)

湯原:開発責任者、入社16年、妻は篤子、息子は高彦。 山下:湯原の同僚、妻は真知子、息子は恵太(9歳)。

赤嶺淳子:エンジン開発一課、

 

高速増殖原型炉「新陽」

中塚:高速増殖炉「新陽」発電所所長

三島:錦重工業㈱プラント開発事業本部原子力機器設計課の技術者

 

福井県 金山:県知事

福井・愛知県警 木谷:刑事部長、今枝:警備部長、高坂:捜査一課刑事、室伏:刑事、

 

自衛隊 上条:航空自衛隊救難員、雑賀(さいか):元自衛隊員

 

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白髭のシュークリーム工房

2019年01月12日 | 食べ物

 

吉祥寺の末広通りに最近できた「白髭(しろひげ)のシュークリーム工房に行った。

トトロのシュークリームしか作らない偏屈な(店主談)店だ。

いつも子供連れのママが並んでいて、店の前の看板で写真を撮るのが定番だ。

 

 

 

ご購入は、ストロベリー・クリーム(左)と、カスタード&生クリーム(右)。

 

 

トトロ好きとしてはちょっと残酷でためらわれたが、真っ二つにすると、

 

 

中はたっぷりのシュークリーム。420円、460円は高いが、たまにはいいか。

 

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白石一文『一億円のさようなら』を読む

2019年01月11日 | 読書2

白石一文著『一億円のさようなら』(2018年7月31日徳間書店発行)を読んだ。

 

表紙とその裏にかけて、こうある。さらに裏表紙にもごちゃごちゃあるが略。

連れ添って20年。発覚した妻の巨額隠し資産。
続々と明らかになる家族のヒミツ。
爆発事故に端を発する化学メーカーの社内抗争。

俺はもう家族も会社も信じない
加能鉄平は妻・夏代の驚きの秘密を知る。いまから30年前、夏代は伯母の巨額の遺産を相続、そしてそれは今日まで手つかずのまま無利息口座に預けられているというのだ。結婚して20年。なぜ妻はひた隠しにしていたのか。そこから日常が静かに狂いはじめていく。もう誰も信じられない――。鉄平はひとつの決断をする。人生を取り戻すための大きな決断を。夫婦はしょせん他人か? お金とは? 仕事とは? めくるめく人間模様を描く、直木賞作家・白石一文、文句なしの最高傑作!


登場人物

加能家

加能鉄平:医療機器会社をリストラされ、祖父・正平創設の加能産業の試験機器調達本部本部長になる。52歳。

夏代:妻、伯母からの遺産二億円を受取る。耕平:息子、真由は高校の1年先輩。 美嘉:娘、本城卓郎と交際。

 

加能産業(医薬品素材の製造・販売など福岡の会社)

加能正平:創立者。鉄平の祖父。

俊之:正平の長男。鉄平の父。学者一筋。

孝之:前社長。正平の次男。鉄平の叔父。

尚之:現社長。孝之の息子。妻は圭子。娘は真由。

金崎:総務部長。社長の腰巾着。

菅原:財務本部長。鉄平の理解者。

川俣:常務。製造本部長。

青島:鉄平の部下

 

その他

藤木遊星:鉄平の親友

藤木(高森)波江:藤木遊星の妹で中学の後輩。「木蓮」を経営

櫛木穣一:「木蓮」の板長。妻は周子。ふわふわしていて、ついどうでもいい女に手を出してしまう。デラシネ。

高松宅磨:鉄平の同級生。遊星をいじめる。大地主の息子。

木内正胤:嶺央大学病院の主任研究員からカナダのベンチャーを興す。夏代の不倫相手。

表莉緒:「はちまき寿司」の後継者

 

 

初出:「読楽」2017年4月号~2018年6月号

 

 

私の評価としては、★★★★☆(四つ星:お勧め)(最大は五つ星)

 

次々と展開があり、541頁の大部だが、あきない。著者の白石一文氏はストイックな求道者で突き詰めた真面目な小説を書く人というイメージだったが、完全なエンターテインメントだ。私としては歓迎したい。

 

2億円を使わないで、自分の金でないとする理由がわからない。早く寄付してしまえばいいのにと思う。

落語に拾った大金を女房が真面目に働くなると心配して、隠して、夢だったとごまかす話があるが、例えば手切れ金だったなど、理解し易い話が欲しかった。

 

金沢の風景描写が多く、雰囲気は良く出ているのだが、長すぎて、流れが滞る。

 

鉄平が悪い奴を叩きのめした場面が出てくるが、相手が車いすになっても反省の弁がない。出世したとはいえ。

 

夏代は最初2億円を遺産相続し、10年前にベンチャーに投資して34億円になったのに、著者自身が混乱しているのではないだろうか。昔から34億円の資産があるかのような記述が何か所かある。(詳細未確認)(例、366頁)

 

 

 

白石一文(しらいし・かずふみ)
1958年福岡県生れ。早稲田大学政治経済学部卒業。
文藝春秋勤務しながら、2000年『一瞬の光』でデビュー。
2009年『この胸に深々と突き刺さる矢を抜け』で山本周五郎賞
2010年『ほかならぬ人へ』で直木賞を受賞。
他に『幻影の星』、『不自由な心』、『すぐそばの彼方』、『僕のなかの壊れていない部分』、『私という運命について』、『どれくらいの愛情』、『この世の全部を敵に回して』、『砂の上のあなた』、『翼』など。

 

 

「昇降籠」は、エレベーターの動く部分のことらしいが、あまり聞きなれない。

銀行名が必要ないのに実名(三菱東京UFJ、みずほ)で出てくる。

 

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「台湾カフェ月和茶(ゆえふうちゃ)」でランチ

2019年01月10日 | 食べ物

 

昨年12月に行ったらこの状態で、今吉祥寺ではやりの閉店かと思ったら、

 

 

張り紙があった。

 

大正通りを数分行ったところにあった、19年続いたフレンチレストラン「LAPIN AGILE(ラパン・アジル)」も、和カフェ「茶の愉」も消えていて、大きなビルを建設中だった。吉祥寺も特徴ある小さな店が消えて、どこにでもあるチェーン店や大規模店に置き換わっていくようなきがする。月窓寺よ!地代を下げろ!

 

1月5日に再度行ったら、土曜日の昼時のせいだろうか、中の階段に4組ほどの行列。15分ほど待っただろうか。

 

 

店内は狭く、テーブルが込み合う。他店と同じく女性ばかりで、にぎやかな話し声。

店内の様子は「TAIPEI naviの紹介記事」が詳しい。

 

 

私が頼んだのは、「人参鶏(レンスンチー)」

鶏肉と朝鮮人参のスープ蒸し。青菜の台湾茶を使った特製ソースがけと日替わり小菜・ごはん付き。

 

 

相方は、「紅焼牛肉・茶醤バン青菜(ホンシャオニュウロウ・チャージャンバンチンツァイ)

 

 

今度また、平日の空いた時間帯にお茶でも楽しみに来よう。

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原田マハ『スイート・ホーム』を読む

2019年01月08日 | 読書2

 

原田マハ著『スイート・ホーム』(2018年3月20日ポプラ社発行)を読んだ。

 

高台からの眺めが美しい小さな洋菓子店の家族を巡る心温まる物語。

 

表紙は、アンディ・ウォルホールの“Multilayered Cake on Stand”

 

「スイート・ホーム」

 「スイートホーム」は小さいが近辺で人気の洋菓子店。腕利きだけれど口下手で引っ込み思案な父・香田がパティシエで、社交的な母・秋子が自称看板娘。長女陽皆(ひな)が主人公で、梅田地下の雑貨店に勤める引っ込み思案な二十八歳。妹は華やかな美人で要領の良い女子大生の晴日(はるひ)。

近所の人たちはスーパーマーケット「オアシス」のテラスで一息つき交流する。

 

陽皆はある日、勤め先の店で山上昇(やまがみしょう)と出会う。

彼が顔を上げてこちらを向いた。とたんに、胸の中で何かがふわりと揺れた。

しかし、なかなか想いを告げられない陽皆はクリスマスのケーキを手作りして‥‥。

 

あしたのレシピ

スーパーマーケット「オアシス」に付属する料理教室の講師・未来(みく)は35歳独身。

未来は、「スイートホーム」で真剣に洋菓子を選ぶメガネ男子・辰野に出会う。

ひとつひとつのスイーツをなぞるように見て、こくんとうなづいた。そして、にこっと笑顔になった。

その笑顔を見た瞬間、胸の中で、ことん、と何かが小さく動いた。

辰野は29歳、ウェブデザイナーでスイーツ男子歴24年。未来の切ない恋。

 

希望のギフト

晴日の現在の彼は明野真、関西学院の講師。いままでとは違う「我が道をゆく」タイプだ。香田秋子の妹・郁子(いっこおばちゃん)は香田家に同居することになった。陽皆は娘・さくら4歳の母となった。

 

めぐりゆく季節

秋の桜/ふたりの聖夜/冬のひだまり/幸福の木/いちばんめの季節

 

 

初出:阪急不動産(株)のHPへ連載

 

 

私の評価としては、★★★☆☆(三つ星:お好みで)(最大は五つ星)

 

高台の住宅地に広がる暖かく、ぬるいホームドラマ。ずいぶんと、ハートウォーミングじゃないか。悪い人は出てこないし、秘めた恋は成就してしまう。

おじいさんだって読むんだモン!

 

関西方面の不動産会社のホームページに書き下ろされた小説たちであるかららしい。

 

 

 

著者に度胸一番の人生が痛快だ。

原田マハ (公式サイト「naked Maha」より) 

1962年小平市生まれ。兄は原田宗典。

1985年関西学院大学文学部卒。専門学校卒。

1986年NYへ留学

1988年「マリムラ美術館」(現在は閉館)に就職

1990年結婚。伊藤忠商事に中途入社

1993年「森美術館」の構想策定のチーフコンサルタント

1994年早稲田大学第二文学部の美術史科入学、学芸員の資格を取得。1996年卒業。

2000年ニューヨーク近代美術館(MoMA)と森美術館が提携関係を結ぶ。人的交流の一環で、MoMAに派遣され、6か月間のニューヨーク駐在。

わが人生のキーワードは「度胸と直感」だとわかった。

アート系(絵画)の著書が多い。

 

 

 

母は陽皆に言う。

小さくても古くてもええから、気持ちいい家に住みなさい。

 もしも窓がなければ、窓辺のように花を置けばいい。光が入らなければ、明るい絵を掛ければいい。家は、そこに住む人が、明るく、あたたかくするものなのだから。

 

オーガンジー:平織で薄手、軽く透けている生地。固い風合いと光沢が特徴。ドレスによく使われる。

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東野圭吾『むかし僕が死んだ家』を読む

2019年01月06日 | 読書2

 

東野圭吾著『むかし僕が死んだ家』(講談社文庫ひ17-16、1997年5月15日講談社発行)を読んだ。

 

裏表紙にはこうある。

「あたしは幼い頃の思い出が全然ないの」。7年前に別れた恋人・沙也加の記憶を取り戻すため、私は彼女と「幻の家」を訪れた。それは、めったに人が来ることのない山の中にひっそりと立つ異国調の白い小さな家だった。そこで二人を待ちうける恐るべき真実とは……。超絶人気作家が放つ最新文庫長編ミステリ。

「最新」と書くべきではない。古くなることを想定していないのだろうか?

 

7年前に別れ、既に結婚しているという元カノ・倉橋沙也加から私に電話がかかってくる。彼女には幼い頃の記憶が全然なく、一緒に長野県にある古びた洋館「幻の家」に行って記憶を取り戻したいと頼まれる。その家には亡くなった彼女の父親が何年もこっそり行っていたという。

今は無人のその家は玄関がボルトで閉じられていて、地下からしか入れなくなっている不審な構造で、数年しか経過していない程度の汚れだが、家に残っていた日記には23年前と書かれていた、など不可思議いっぱいだった。

その家に残るかつての主人の遺品を頼りに、沙也加の記憶を探し始めるが、そこで待ち受けていたのは、‥‥。

 

不思議(伏線)は、数々ある。沙也加の父が残した真鍮の鍵、沙也加の幼児虐待、家に残されていたアルバム、冷蔵庫の缶詰、11時10分で止まっている複数の時計、佑介の日記、啓一郎の手紙、家に電気製品がない、などなど。

 

 

登場人物

私:理学部物理学科第七講座研究助手。30歳前後。養子。養父は町医者。

中野沙也加旧姓倉橋。「私」が高2から大学4年まで付き合っていた元彼女。専業主婦・夫は商社勤務で米国出張中。30歳前後。娘は美晴を虐待してしまい、夫の両親に取られている。

御厨(みくりや)佑介:松原湖畔にある家に住んでいた。小学六年のときの日記を書き残している

御厨啓一郎:松原湖畔の家の元住人

おかあさん(御厨藤子):御厨佑介の日記に登場を出産し、勤めを中断した。

あいつ(御厨雅和):御厨佑介の日記に登場。啓一郎の息子。教師になったが、身を持ち崩し、再婚も……。

運転手:家政婦と結婚。

チャーミー:御厨佑介の日記に登場

中野政嗣:御厨啓一郎の恩師

小倉荘八:神奈川県警の刑事

磯貝:実業家

  

本作品は1994年5月双葉社より単行本刊行された。

  

私の評価としては、★★★★☆(四つ星:お勧め)(最大は五つ星)

 

冒頭からそのまま引き込まれ、読み切ってしまう。

意外性は十分あり、実際に登場する人物は主人公と沙也加だけで、舞台も「幻の家」だけなのはすばらしい。とくに家そのものの建築目的にはなるほどと感心した。

しかし、人の入れ替わりは余計に話をややこしくする。どうしても必要だったとは思えないのだが。

 

 

東野圭吾の略歴と既読本リスト

 

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リストランテ プリミ・バチへ(3回目)

2019年01月05日 | 食べ物

 

吉祥寺の井の頭公園手前の「リストランテ プリミ・バチ Ristorante Primi Baci」へ行った。

2016年12月、2017年1月に続き3回目。

 

1月2日の18時で真っ暗とあって、窓の真下に見える井の頭公園入口の階段もときどきアベック(死語?、男女二人連れのこと)が何しに行くのか、寄り添って通るだけ。

 

連れの若い人たちはコースを頼んだが、我々は本日のスープと一品のみ。

 

まず、パン(フォッカチオと何とか)とバルサミコ酢入りのオリーブオイルが運ばれてくる。

 

 

スープは意外と皿が深くてたっぷり。しかも美味。

 

 

パスタは「フジローニ 牛ホホ肉の煮込みのソース」

 

 

これも結構量があって、年寄にはこれで十分。

らせんに巻かれたパスタはソースを吸い上げて美味。

牛ホホ肉も崩れるほど柔らかくご満足。

 

相方は「ピッツァ マルガリータ」だったが、写真撮り忘れ。

 

久しぶりのディナーで、結構だったのだが、1月2日なのにそれなりに客が多く、作り手が少なかったのか、えらく時間がかかり、子供たちが遊びだして、大変だった。

 

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