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大徳寺17 特別拝観8 聚光院
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/5f/28/5b0754381335a19b9ccb3133d4c5d7a0.jpg)
写真は、百積の庭
年1回秋に特別拝観をしています。
戦国武将、三好長慶の菩提を弔っています。
また千利休のお墓もあり、三千家歴代の墓所でもあります。
拝観料は800円です。
表門を入り、左正面に庫裏、左手奥に方丈の玄関があります。
この方丈玄関までの参道の左手に墓地への木戸がありますが、通常は非公開です。
方丈は向かって表に3部屋、裏に3部屋の計6部屋で、典型的な禅寺の方丈です。
向かって右手が礼の間(らいのま)で、客人を招き入れる部屋です。
ここの襖絵は父、狩野松栄の瀟湘八景図ですが、襖絵はここに限らずすべて複製です。
中央の室中は本尊がある方丈の中心です。
室中の襖絵は子、狩野永徳の花鳥図で、内陣小襖は松栄の蓮池藻魚図です。
この2枚はつながりがあり、正面から見ると花鳥図内の水面が、後にあり水面下を描く蓮池藻魚図の上縁にピタリと合います。
室中奥の仏間の中央には、開山の笑嶺宗訢和尚像、左に順に釈迦如来像、三好長慶像、千利休像が並んでお祀りされています。
向かって左手が檀那の間で、襖絵は永徳の琴棋書画図です。
方丈庭園“百積の庭”は苔一面に覆われており、白砂が敷き詰められた庭園ではありません。
方丈の裏に回ります。
檀那の間の裏側が衣鉢の間で、襖絵は竹虎遊猿図です。
2頭の虎と豹が1匹いますが、これは西本願寺の書院と同じく、当時豹は虎のメスと思われていたからです。
方丈裏左手の書院の襖絵は、伝雲谷等顔の瀟湘八景図です。
方丈の右手奥には、重要文化財の茶室 閑隠席と枡床席が隣り合わせにあります。
まず手前に6畳の間が隣り合わせにあります。
左手の6畳の間の奥に隣接して3畳の閑隠席があります。
水屋を挟んで、右手の6畳の間の奥に隣接して4畳と半畳の板の間になっている床の間からなる枡床席があります。
さらに茶室 閑隠席と枡床席の右隣に書院があります。
広い書院の襖絵は、千住博画伯の滝があります。
きれいなブルーと滝の白が印象的です。
利休忌の際には、墓地が開いています。
墓地に入った正面に千利休のお墓が、その右手に戦国武将 三好長慶のお墓があります。
コメント ( 5 ) | Trackback ( )
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大覚寺等は、パッと見ていると本物のように掲示されているから、皆さん実物と思われて拝観されている方が多かったです。相当できがよく、離れてしか見られないので、どちらでもよいといえばどちらでもよいんですが。(実際あの距離では、並べられても私はわかりませんし、気持ちツヤツヤしてるかな程度です笑)
逆に、少し前までは、本物が入っていたというほうが驚きなことですね。
襖絵は、最も保存と公開の難しい例ですね。
本物は、京博に寄託でしたっけ?もし、そうなら来年の特別展『狩野山楽・山雪』に前史として、永徳画の代表として出品されるのでは?と、密かに期待しています。
ここの永徳画は、彼の若い頃の作品か、壮年期の作品かという位置付けで見解が分かれ、論争にもなり興味深いものですよね。