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三時知恩寺(御苑周辺散策16)


写真は、蓬莱の庭

室町時代後期に、宮中での1日6回の勤行のうち昼間の3回をここで行うようになったため、「三時(さんじ)」知恩寺というようになったそうです。
知恩寺の名の通り浄土宗で、入江御所ともいわれる尼門跡寺院です。

通常は全く拝観謝絶ですが、2006年の「京の冬の旅」、2011年秋の非公開文化財特別公開、2013年の「京の冬の旅」や2015年秋の非公開文化財特別公開で公開されました。
また毎年3/14には善導大師像の御開帳と法要があり、一般でも参加可能です。

アクセス
地下鉄烏丸線の烏丸今出川駅の3番出口を出て、今出川通を直進。
上京区総合庁舎前のバス停を過ぎ、3本目で大きめの新町通へ右折。
新町通が道なりに右に折れてすぐ先の右手にあります(簡易地図)。

拝観
表門から前庭を経て、玄関で拝観料800円を納めます。
本堂玄関から左手に進み、“本堂”に入ります。
秘仏の善導大師像が公開されました。
善導大師は法然上人が師匠と仰ぐ方です。
善導大師像は2010年に解体修理がなされました。

また京狩野派の狩野永納(山楽の孫)の“四季花鳥図屏風”も展示されていました。

次に書院です。
書院には一の間、二の間、三の間がありますが、2011年秋の非公開文化財特別公開では”一の間”だけが公開されました。
床の間には“久山昌隆尼像”の掛け軸がありました。
久山昌隆は戦国時代の公家近衛前久(さきひさ)の娘で、三時知恩寺を中興したそうです。
また襖には源氏物語の扇面が貼ってある“源氏物語扇面貼交襖(せんめんはりまぜぶすま)”です。

書院の前には”蓬莱の庭”があります。
苔、松などの植え込みや灯籠があり、中央には石組で囲い池を表現しています。
池の中には白砂、石橋まで掛っています。

2013年の「京の冬の旅」ではニの間、三の間も公開されました。
ニの間はお付の方の待合なので、シンプルです。
杉戸絵の鶴が印象的です。

三の間は武家の方をお通しする部屋です。
ニの間の杉戸絵の裏があり、亀が描かれています。
また襖絵は琵琶湖で漁をする”えり(魚編に人)漁図”です。

3/14 善導忌
10:30~11:00まで法要があり、以降は16:00まで善導大師像が御開帳されています。
須弥壇の前でお焼香をします。
御朱印も頂けます。
書院までは公開されていませんが、書院の手前の部屋までは入れて、そこから見える庭園に梅が咲いています。

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コメント ( 2 ) | Trackback ( )
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コメント
 
 
 
気のせいか (2級のほう)
2012-12-30 22:26:59
写真の門の左右の塀が水平でなく、門に向かってなだらかに高くなっているように見えますが気のせいでしょうか。ついつい拡大して見てしまいました。面白い意匠ですね。
 
 
 
2級のほうさま (amadeus)
2012-12-30 23:37:29
そうですね。
撮影した僕が気づいていませんでした。

というか「撮影したからちゃんと見ていない」のでしょうね。

ブログをするまでは撮影はしていなかったので非常によく見ていたと思うのですが、悪いクセが付いてきたようです(笑)。
 
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