京都観光のガイドブログです。定番の楽しみ方から特別拝観、さらには年に1度の御開帳まで。
京都観光では最も詳しいです!
Amadeusの「京都のおすすめ」 ブログ版(観光)
大徳寺20 特別拝観10 孤篷庵1 忘筌席
写真は、玄関の前庭
2011年秋の非公開文化財特別公開で、9年ぶりに特別拝観がありました。
また2014年9/28~10/9には、後述の直入軒と山雲床も共に公開されました。
表門で拝観料800円を納め、石畳を歩き右の玄関に入ります。
玄関を入ると庫裏で、左手に進むと方丈です。
方丈は敷地の最奥で、南面しています。
本堂南庭は平庭で、一見あっさりしていますが、左手の編笠門の前の檜に工夫があります。
地上の枝は刈り込まれ、地下の根の周囲は瓦で囲い檜が大きくならないように細工されています。
こうすることで枝に雪が積もると、牡丹の花のように見えるそうです。
この刈り込みを、”牡丹刈”といいます。
次に方丈奥の檀那の間を経て、衣鉢の間の位置に京都3名席の1つ忘筌席があります。
9畳と相伴席3畳の合わせて12畳の広間です。
入ってすぐに目に付くのが、縁側の上半分に障子が張ってあり、庭園が見えにくいのです。
しかしもちろんこれには理由があります。
忘筌席は西向きなので西日が射しこみます。
この直射日光を上側に襖を設けることでカットします。
さらに天井は砂釣り天井といい白砂で磨かれており、白くなっています。
襖でカットしていない下側からの西日が縁に反射し上行し、天井に当たり部屋を明るく照らすように計算されています。
訪問されるなら午後や夕方がいいようです。
さらにここは小堀遠州にとっては自分の隠居所ですから、客人の都合は考慮しておらず、一番奥の点前座から観た庭園が1番きれいです。
また忘筌席の前庭には”露結”の手水鉢と、寄灯籠がこじんまりとあります。
寄灯籠は、複数の灯籠のよい部分を寄せ集めて1つにしたものだそうです。
笠石は朝鮮、火袋は唐、竿石は天竺のものであるとも云われています。
襖絵は、狩野探幽の水墨画です。
2011秋の特別公開では、ここから玄関に戻って終了でした。
コメント ( 23 ) | Trackback ( )
« 2012 10/21の... | 2012 10/14の... » |
忘筌は私愛蔵の古寺美術全集で初めて見た時、言葉に出来ない怖ろしさみたいなものを感じ、記憶の隅に張り付いていました。しかし、拝観寺院ではないので、それを確認することなく20年程経過してしまいました。しかし、チャンスがやって来ました。無精なもので記録は無いのですが、10年程前(以上前だと思うのですが)に特別拝観で積年のモヤモヤを果たしました。
上手く言えませんが、やはり思った通りのオーラを持っていました!同行の者は予備知識は殆ど無く、私の様に期待していた訳ではないのですが凄く感銘を受けたようでした。万人の心に強く響かせるのは、名人小堀遠州のなせる技なのでしょうか?また、いつかと思い…
今後、気を付けて再訪のチャンスを逃さない様にしたいと思います。
最近思うのは、逆にこういうお茶室はミーハーなのかなと。
黄梅院にある武野紹鴎の作夢軒なんて超シンプル。
何もないって感じです。
そこに行きついた方が逆に深いのかな、なんて分かったフリして思っています(笑)。
僕も再々訪のチャンスがあれば、行ってみたいです。
あとは・・・密庵・・・ですね(笑)!
・・・しつこすぎますね(笑)
ただ、私はまだ待庵にも行っていないので、まずは12月に行ってきます。
毎月行っている如庵内部の特別拝観も行きたいのですが、なかなか遠くて時間もありませんし。通常拝観で外から内部は見ているんですが、折角なら中に入りたいですよね。
国宝三茶室制覇は、遠いです。(笑)
僕も気にはなっていますが、如何せん京都じゃないので、後回しです。
60歳ぐらいまでには行きたいです(笑)。
そもそも犬山城にも興味があるんですけどね。
その時には、現存12天守制覇でしょうね(今までは彦根、松江、松山、丸岡の4つのみ)。
拝観期間:9月28日~10月9日
拝観時間:10:00~16:00(受付終了)
拝 観 料:大人800円 中高校生500円
詳細は、次のとおりです。
http://www.icom-kyoto.co.jp/temple/kohoan.html
庭も様式化していったのかなぁ
オリジナルを作り出せる少数の人がいて、凡人はパターンを読み取って真似するのが精々だったのかも
でもここ直入軒から近江八景の庭が見れないと意味半減なんじゃ…
殺生な話ですよね
僕も最初は忘筌席だけでしたので、2回目は是非奥までという気持ちが強かったです。
「孤篷庵」はこれまで拝観のタイミングが合わず、まだ訪れることが出来ていない大物拝観スポットのひとつです。
しかし、テレビで紹介されるようなので、悔しいですが映像で先に学習しようと思います。
「忘筌席」のほか、「直入軒」「山雲床」も紹介されるようです。
【京都浪漫~美と伝統を訪ねる~】
KBS京都 7月9日 21:00~
https://www.kbs-kyoto.co.jp/now_on_air/tv.htm?p=3
https://www.kbs-kyoto.co.jp/tv/roman/
BSイレブン 7月24日 22:00~
http://www.bs11.jp/education/kyoto-roman/
上のリンク(番組表)はいずれ切れると思います。関西在住者以外はBSで拝観(視聴)ですね。
しかしテレビ映像ばっかりです、上洛したい。。。。
こういうテレビの情報、是非紹介して下さい。
僕が写真をあまり載せないのとは無関係ですよ(笑)。
公開が遅れたのは昨日僕が忙しかったのと、bosunさまoriginalコメントの孤篷庵の漢字が間違っていたので、それを直すの億劫がり、すぐに訂正掲載出来なかっただけです。
今後とも是非情報を教えてくださいね(笑)!
ama会長は既にご存知だと思いますが、先日何気にネットで観光情報を漁っていたところ、「京都春秋」のHPで孤篷庵特別公開の情報を見つけました。公開は5年振りだそうで、公開日は、4/28~5/5、5/12~5/24とのこと。
私にとってはまだ行けてない大物の未訪寺院の一つですので、ちょっとゾクッとしましたね。前期はGW真っ只中なので、行けるとすれば後期か??? なんて考えましたが、最近は思うようにならないので、果たして上洛出来るかどうか。
https://kyotoshunju.com/temple/koho-an/
5年ぶりなんですね。
それだけ期間が空いていたことに驚きです。
告知して頂き、ありがとうございます。
孤篷庵の情報、有り難うございます。
ここは、2011年秋の非公開文化財特別公開で拝観に行きました。大徳寺の他の塔頭よりだいぶ西にありますので、「千本北大路」バス停(バスの向きによっては「船岡山」の方が近いかもしれません)で降りて歩いていきますと、長蛇の列が見えてきて、かなり待ったことを覚えています。
今回は「忘筌席」だけではなく、「直入軒」にも入れそうなので、行く予定を立てています。なお、京都春秋のホームページでは、「直中軒」と間違っているところがありました。また、「山雲床」は何も書かれていないので、今回はダメなのでしょうね。
スタッフさんから「忘筌席は西日があたる夕方は雰囲気が変わる」と聞いて、時間を変えて再訪したいと思っていました。
今回はそのリベンジですが、さて待ち時間がどのくらいか?
太陽の高さ等々とのタイミングは?
連休中は避けるべき?
お教え下さり、有り難うございました。建物の配置が、もう一つわかっていませんでした。
アノマロカリス様
情報、有り難うございます。そういうことでしたら。私も夕方を狙ってみます。なお、9年前は、休日の昼過ぎということもあり、30分は待ったように覚えています。
前回はもう5年も前なんですね。
それなら確かにまた拝観したい方が溜まっている(笑)かもしれないです。
少なくとも後期の方が空いてそうですね。
本格的な茶会ですので、多少の心得が無いと難しいですが。また、ちょっと会費がお高いですが、一生に一度と思えばお得かもです。
小堀遠州顕彰会のホームページがありますのでご興味のある方は検索してみてください。
残念ですが、またの企画を待ちましょう。
早くコロナウイルスが沈静化することを願うのみです。
史上最も消費の少ないGWになるんでしょうね。
感染による健康被害はもちろん、景気の低迷も大問題になるんじゃないでしょうか。
もしかしたら夏休みまで影響が・・・
この春の目玉だったのに本当に残念です。
6月、大丈夫でしょうか?
5/24(火)~6/12(日)、9:30~16:00(受付終了)、1000円
ということです。
詳しくは京都春秋のホームページを、ということですので、開けますと、公開内容として
本堂
茶室「忘筌席」と露地庭園
書院「直入軒」と近江八景の庭
狩野探幽筆障壁画、軸
松平不昧筆書
が掲がっていました。
個人は予約は不要で、当日の先着順ということです。そして、15分毎に人数を区切ってのグループ拝観となり、所要時間は約40分だそうです。