迷歩録 迷い

　蝉の声　　残りの夏を　　なきじゃくる　　朝の気温や　　暑さ忘れる


　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ひのひら　　ろくべえ


　　　　不安定な天気が続いている。予報は雨だが、雨は降らず曇り空、今日も予報は

　　　雨だが、薄雲の向こうには青空も見えている。なんだがはっきりしない迷いを生

　　　じる天候である。

　　　　はっきりしない、迷いとは日常的な人生そのもののような気もする。竹を割っ

　　　たような明確な時などは人生にはないのかもしれない。何事も迷いながら、あー

　　　でもない、こーでもないなどと迷いながら物事を進めるのが人生であろう。だか

　　　らこそ、自分の考え方、感性こそが大事となる・一度きりの今日という日をどの

　　　ように過ごすか、そのことに人間は迷って当たり前、迷わない方が不思議である。

　　　　同じ日は二度と来ないのだから、迷って迷って決断して、悔いのないように突

　　　き進む、そのような生き方が大事なのかもしれない。天気も人生もはっきりと予

　　　想はできない。だからこそ感性と考え方を確立して、悔いのない人生を送りたい

　　　ものである。