お寺さんぽ Ver.03

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千手観音菩薩 (仏像・菩薩)

2008年01月20日 | 仏像
のんびり気軽にさんぽがてら。
本日は…大して仏像について興味がない方でも、「なんかよくわからんけれどスゴイっぽい」と感じるだろう(←たぶん)、無数の手と顔を持った、スペシャルなお方「千手観音菩薩」です。

ちょっと似た方で、顔がいっぱいの方「十一面観世音菩薩」は過去に紹介しております。
こちらの「千手観音」さまは顔だけでなく、手も沢山お持ちで、なにかと色々便利そうなのですよ。
ブログとかいっぱい書けそうですよね。

一見、あまりな異様さにギョッとする容姿なのですが、じっくり見ているうち不思議と違和感なくなり、その特異な雰囲気に圧倒されることでしょう。
…たぶん。
わかんないけど(笑)

さて、そんなこんなで「千手観音菩薩」さま。
正確には「千手千眼観自在菩薩(せんじゅせんげんかんじざい・ぼさつ)」と言います。
ほかに「蓮華王(れんげおう)」という別名もあります。

梵名は「サハラスラブジャ」
「千」は無量円満…えーっと、「果てしなく満ち足りている、数多くの願いを成就する」ってところですかね。
最も早く考え出されたという「十一面さま」と並び、変化観音では早期に現われたそうなのです。
誰が考案したのか知りませんが、えらく豊かな想像力ですね。

なお、千本ある手は”多くの人々に救済の手を差し伸べる慈悲”の表現。
千個の眼は”人々を教え導く知恵”の表現。
同じく顔がいっぱいある「十一面さま」とは、その意味が微妙に異なっているんですね。

千本の手で救済の手を差し伸べ、千個の眼で教え導くという、その広大な誓願の内容を現わしているのです。

また、六観音の一人として活動する場合は、”あらゆる人々の苦悩を救済する無限の力がある”と説かれていることから、特に地獄へと落ちた者を済度(※)する観音とされております。

見分け方としては…まぁ、ここでわざわざ書き記すこともないでしょう。
手がいっぱいの方です。
千本の手ですが、ほとんど実際は四十二臂に作られることが多いそうです。
これは、中央で合掌印を結ぶニ臂を除く、残り四十の手が一手につき二十五の衆生を救う…すなわち、
 25×40=1,000
…という訳なの。
なるほどねぇ、テキトーに見えてちゃんと意味があるのですよ、そこの方(笑)
それぞれの手には救済の力を示すものとして、日、月、錫杖、剣、弓、輪宝(りんぽう)、宝珠(ほうじゅ)、などを持っております。

頭上には十一面の顔(化仏)、本面(正面の顔ですね)は三眼。
実は掌にもそれぞれ一眼あったりするのが本当ですが、仏像・絵画で表現するのは困難であるため、たいていは省略されているそうです。
あったら気持ち悪いですもんね。
眷属としては「二十八部衆」、「風神」「雷神」を従えることが多いようです。

実際に千手ある作例として、大坂「葛井寺(ふじいでら)」
こちらは天平期の傑作というべき仏像。当然ながら国宝で、写真で見てもモノスゴイです。
必見。ひでるさんもいつかナマを見に行きたいですね。
ほか、奈良「唐招提寺」、こちらは立像。
有名な所では、京都「三十三間堂」、こちらはあの「運慶」の嫡男「堪慶(たんけい)」作なのです。
修学旅行などで行く機会が多いところなので、たいていの方が覚えて…ないか(笑)
ぜひ、もう一度見に行ってあげて下さいね。

一切の衆生を利益し、安楽を与えるという、観音の慈悲のはたらきを最大限に表現した尊格。
先の「二十八部衆」な皆さまが使役され、あらゆる願望に応じてくれる万能の仏さまです。
ご利益としては「千手敬愛法」という男女が長く相思相愛でいられるというものから、除病、安産、果ては破地獄という「大悲心陀羅尼」というものまであったりします。
本当は色々やらんといけないのですが、とりあえずこちらの真言を唱えましょう「おん、ばさら、だるまくりく」…


(※)済度[さいど] →goo辞書より抜粋
1) 衆生を苦海から救い、彼岸へ導くこと。〔「済」は救う、「度」はわたすの意〕
2) 困ったり苦しんでいる境遇から助け出すこと。

[関連記事] 【観音・菩薩・天部などいろいろ】
⇒ 国宝・弥勒菩薩半跏思惟像 (京都・広隆寺)
⇒ 弥勒菩薩 (仏像・菩薩)
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4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (Unknown)
2014-05-15 14:00:41
あああああああああああああああ
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Unknown (Unknown)
2014-05-15 14:01:35
いいいいいいいいいいいいいいいいいいいい
返信する
Unknown (Unknown)
2014-05-15 14:01:53
うううううううううううううううう
返信する
Unknown (Unknown)
2014-05-15 14:02:56
すいませんでした
調子のりすぎました
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