お寺さんぽ Ver.03

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太元帥明王 (仏像・明王) 前編

2007年12月02日 | 仏像
のんびり気軽にさんぽがてら。
本日は明王シリーズの最上位(?)、ひでるさん好きな「太元帥明王」です。

「太元帥明王」と聞いて真っ先に思い出すのが…やっぱり「地獄大元帥」ですよね。
(※グレートマジンガー)
その名前の元となった「元帥・大元帥」という軍隊階級の語源こそが、今回紹介する「太元帥明王」なのでした。

インドでは「アタバク」と呼ばれています。
これを直訳すると「曠野鬼大将(こうやきたいしょう)」となり、これは別名となっています。
徳がやたらめったら広大で、諸明王中でも最強の存在。(※ゴジラみたいなもん)
そんな訳で、全ての明王の総帥…ゆえに「太元帥明王」と訳されたのでした。

昔はそりゃー悪いヤツでして、林に住んで子供を食い殺すという悪鬼でした。
それが仏によって国土を守護する明王となったのです。
梵名「アータヴァカ」、ってこれはちょっと…覚えやすい感じですよ。
若干昔に一世風靡した音を思い出しながら、「アンタ馬鹿ぁ?!」で記憶して下さい(笑)

承和七年(840)
むかーし昔、「小栗栖常暁(おぐるすじょうきょう)」という方が唐で「太元帥法」を習得しました。
その常暁さんが日本へ連れて帰った神様が噂の「太元帥明王」なの。
彼が道場としていたのが奈良「秋篠寺」でして、その縁あってそちらに六面八臂な「重文 太元帥明王像」が残っているのでした。
この像は別名「小栗栖さま」と言うんだって。
ただしこちらは異形でして、本来は六面のうち上の一面が仏相、ほか五面が憤怒相。
八臂のうち、胸前で合掌印、他の手は輪宝(りんぽう:丸いやつ)とか武器を持っておられます。
脇侍は天女と獅子、足下に薬叉(やしゃ:鬼ね)を踏みつけて、火炎光背です。
ほか、二面四臂、三面八臂、十八面三十六臂なんてのもあるようです。
びっくりですね。

ただ、像として残るものはほとんどなく、醍醐寺・東寺などには画像などがあるようです。
そんな訳で、見分け方もくそも出合ったら超ラッキー系な仏像です。
ゆえに覚えなくてもOK。


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