Untersee-Boot

あるいは感想記として

秋桜2020

2020年10月08日 | あれこれ
            

暑い夏の日も終わり、♪今は~もう秋~♪の今日この頃。
いかがお過ごしでしょうか。
私はといえば、相も変わらずという感じであります。
ということで、先日行った落語会の話などをあれこれと(笑)。



かめありリリオホールが行われた『かめあり亭第51弾!新作落語の会』の夜の部へ。

          
(このホールに来るといつも同じ写真を載せてる気がしますが、使いまわしではなく毎回ちゃんと撮ってます・笑)


この落語会のチケットは、発売初日に売れ切れてしまい取り損ねてしまったのですが、公演の直前に追加の販売がありチケットをGet。
以前は、客席の50パーセントという制限がありましたが、それが緩和されたことを受けての追加販売だったようで。
客席は、一席づつ空けて座るスタイルではなく、7~8割くらいの入りになってました。
客席と客席の間には針金と透明のビニールで作られた簡易的な仕切りがつけられ、感染予防対策がとられてました(あと、マスク着用、入場時には検温と連絡先を記入)。



開演は19時。
開口一番は、彦いち師の弟子のきよひこさん。
新作落語の会ということで、前座さんももちろん新作(笑)。
「反抗期」という噺だそうで。
元気な女性のきよひこさんのヤンキー口調、良かったです(笑)。



三遊亭美るくさんは『千葉棒鱈』。
古典でこういう噺があったような??と思っていたら、後にタイトルを知って納得でした。
千葉ネタ満載でよくわからないところも多々ありましたが(笑)、菜の花体操は盛り上がりましたし(笑)、面白かったです。




白鳥師匠は『殿様と海』。
この噺はリクエストで口演することになったそうですが、白鳥師にはめずらしい古典調の新作だそう。
で、噺が始まると、出だしの「三太夫はおるか?」で客席は大笑い(笑)。
白鳥師は「笑うところじゃない!」と言ってましたが、舞台上ではかなり嬉しそうな様子でした(笑)。
その後も、噺とは直接関係ないところで拍手や笑いがたびたびおこったりして、独特の高座という感じ。
途中、三太夫が自分の殿様に対して「お殿様」と言ったりして、古典を話し慣れてない感じもしましたが(普通「殿」と言うんじゃないのかな?笑)、それもこれも含めて、白鳥師独特の空気感が面白く、終始大笑いでした。




15分の仲入りを挟み。

            




20時35分、鮮やかな山吹色の着物の喬太郎師匠が登場。
この落語会は昼夜の二興行で行われ(コロナ対策のため、客席を50パーセントにして昼夜2回に分けて同じ演目で開催。その後、前述した通り客数が増える)、昼公演は喬太郎師匠がトリだったそうですが、喬太郎師匠は他に仕事があったので会場に入るのが遅れ、彦いち師匠がつないでくれていたとのこと。
夜は彦いち師匠がトリですが、彦いち師匠は、今日の落語会が昼夜2回あるのを失念して、下丸子での落語会の仕事を入れてしまい、今、下丸子から亀有へ向かってる途中だと暴露(笑)。
20時44分に亀有駅へ着くと、弟子のきよひこさんにメールが届いたそうで。
喬太郎師匠は「夜は私がつなぎます」と言いつつ、マクラをあれこれと。
タイムリーな時事ネタや、代官山や恵比寿をdisったりしながら(笑)、東京の色々な街の話へ(三丈師匠の、東京と埼玉が足立区を取り合うという創作落語は一度聴いてみたいな~・笑)。
喬太郎師匠の地元の池袋の話もしていましたが、途中、舞台袖を見て「みんな、安田が帰ってきたぜ!!」と叫ぶ喬太郎師匠(笑)。
時計を見ると20時50分。
"安田"こと彦いち師匠は、時間通り亀有に着いたようで、めでたしでした(笑)。
その後も、八百屋さんと風俗店が隣り合わせに存在する池袋の話がありつつ。
本編は『結石移動症』。
途中で客席に子供がいることに気づいた喬太郎師匠は「あれなに?と親に訊かないように」という注意をしたりしてましたが(笑)、笑わせながらも しんみり、そして最後は思わず笑ってしまう『結石移動症』(別名『針医堀田とケンちゃんの石』)。
この噺を初めて聴いた時は、ストーリーを追うことに注力してしまい、噺を楽しむ余裕までなかったのですが、2度目の今回はケンちゃんとみどり、その他の登場人物の想いなどを感じながら聴くことが出来て、良かったです。




そして、夜の部のトリの彦いち師匠が、21時17分に登場。
「喬太郎師匠はつなぎ過ぎ」という話などをしつつ(喬太郎師は41分の高座でした・笑)。
下丸子の落語会の話や、変わらない白鳥師匠の話、釣りに行った時のおじさんたちのモヤモヤっとした面白話などが15分ほどあり。
本編は『という』。
重層的と言いますか、メタ的な展開に大笑いしながらも、ちょっと哀しく、ちょっと怖い、不思議な噺。
面白いだけでなく独特な余韻が残る新作落語でした。




終演は21時51分。
かなり時間オーバーな感じでしたが、白鳥師匠、喬太郎師匠、彦いち師匠、それぞれの個性が出ていた新作落語で大いに笑って大満足でした。
終演後は、ロビーなどが密にならないようにということで順番に退席。
すぐに席を立つことが出来なかったということもあり、焦って家路についてしまいましたので、今日の演目が書かれた演目表(って言うのかな?)の写真を撮り忘れてしまったのが、唯一残念なことでした(笑)。


          


とまれ、秋の夜に大いに楽しんだ新作落語の会でした。



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