ニュース&スポーツへの出演はなかった南原さんですが、『Get』本編にはVTRで出演してました。
最初は、G-Legendと題し、国民的行事と言われた巨人VS中日の同率最終決戦や、桑田VS清原のKK対決のVTRなどが流れていましたが・・・。
10月に放送される、『神様に選ばれた試合~語り継がれる伝説の真実~』という特番の番宣的な内容で、ちょっと中途半端な感じの特集になっていたのが残念でした。
続いては、ソフトバンク・ホークスの杉内俊哉投手の特集。
栗山さんが奪三振の秘密などを杉内投手にインタビューしてました。
そして、鹿島アントラーズの岩政大樹選手の特集。
"南原清隆 presents 解剖 理系ディフェンダー 鹿島アントラーズ 岩政大樹"と題し、風力発電の風車がクルクル回っている青空の下、鹿島の練習場(?)のピッチの上で南原さんが岩政選手にインタビュー。
南原さんがサッカー選手にインタビューするのは珍しいな~、と思っていたら、岩政選手は今シーズンから狂言の動きを取り入れた体の使い方に取り組んでいるとのこと。
狂言といえば南原さん(笑)。
しかも、岩政選手が狂言を習いに行ったのが万蔵さんとなれば、南原さんが取材をするのも当然、いや、南原さん以外に適役はいません(笑)。
まずは、東京学芸大学に一般入試で合格し、数学の教員免許を持っているという岩政選手に、「ちょっと数学の問題を解いてもらおうじゃないかと」ということで、青空の下、積分の問題を出して経歴確認(笑)。
フリップに書かれた問題を見て、
岩政 「積分・・ですね」
南原 「はい」
岩政 「ま、出来なくはないと思うんですけど」
南原 「はい」
岩政 「正解を教えてもらえないんですよね(笑)」
南原 「正解を教えたら・・」
岩政 「いや、先生は答えを知って教えますからね(笑)」
南原 「ハッハハハ、教え方の先生じゃないじゃない(笑)」
ってなことを言ってた岩政選手でしたが、スラスラと答えを書いて見事正解。
「これは簡単ですね」と言いながら問題を解く岩政選手に、南原さんは「へぇ~~~」と感心している様子でしたが、私もテレビの前で「さすが教員免許」と感心しながら見てしまいました(笑)。
岩政選手は、鹿島ではディフェンダーとして活躍し、先日のオランダ遠征では1年半ぶりに日本代表に復帰。
そんな岩政選手がなぜ狂言の動きを取り入れようと思ったのかというと、海外の選手とは(体格など)違う部分があるというのを感じ、でも、(海外の選手を)真似ていってもたぶん追いつくのも難しいし追い越すのなんて必ず無理なので、日本人の持ってる日本人らしい動き方というものを考えたから、とのこと。
岩政選手いわく、「昔からあるものっていうのはたぶん、もともと日本人が、自然に生まれてきたもので、日本人の体の使い方とか、えぇ、美しいと思うものとか、強いものとか綺麗なもの、無駄がないものっていうか、そういうものを自然にやっていって作られたものだと思うんですよね」「だからそこにヒントがあるんじゃないかって」。
で、今シーズンの前に岩政選手は万蔵さんのもとを訪ねたそうですが、その万蔵さんがVTRで『Get』初登場(笑)。
クーラーがないことでお馴染みの稽古場(笑)で、扇を持って謡いながら舞を舞う万蔵さんの紹介VTRが流れたあと、「三年前から南原とともに狂言とコントを融合させた現代狂言という舞台を行っている野村さんは・・・」というナレシーョンとともに、な、なんと、『サードライフ』の映像も!!
『Get』で万蔵さんの姿を見る日が来るとは思いもよりませんでしたが、さらに『サードライフ』まで見られるとは!?
ビッくら仰天して、寝転がっていた姿勢を急いで正しテレビの前に思わず正座してしまいました(笑)。
ちなみに、このとき映っていたのは、アマテラス様の万蔵さんが「ここまでせねば人間は・・」と言ってる側で猿田彦・南原さんが跪いている場面と、「腎臓、肝臓、オレ万蔵!」と言いながら顔の布を取って信長に戻り橋掛に戻っていく場面が13秒ほど流れてました。
あ、あと、「腎臓、肝臓・・」の前に、「狂言なんて関係ねぇ」と言ってたのではないかな?というところも映っていましたが、ここは音声がカットされてました(笑)。
ナレーションが聞こえやすいようにカットしたのか、あるいは、狂言を習いに行ったのに、その先生が「狂言なんて関係ねぇ」なんて言ってたら話がややこしくなるからカットした・・のかどうかはわかりませんが(笑)、兎にも角にも、ほんの短い時間ながらも『Get』で『サードライフ』を見ることが出来、僥倖の至りでありました(笑)。
・・・現代狂言話はこれくらいにして(笑)。
岩政選手について万蔵さんは、「雲をつかむような感じでいらっしゃったんだと思いますよ。見学だけのつもりだったんだけど、ちょっと休憩時間に、せっかくだからちょっと(能舞台に)乗ってやってみる?って聞いたら、あ、お願いします」と、プーマのTシャツ着て話してました(笑)(舞を舞ってたときはちゃんと着物姿でした・笑)。
で、Tシャツにジャージ姿の万蔵さんが能舞台ですり足を実演。
大事なのは腰を入れる、背筋を伸ばす、あごを引く、「この状態で足を二本のレールを沿って行くように擦って動くわけです」という話をしながら、すり足の基本姿勢をわかりやすいように実演入りで説明。
その後は、前後左右にすり足のまま動き、すり足は腰の位置を固定して重心が体の中心にあることを万蔵さんが実演してました。
岩政選手がすり足を習ったときには、
南原 「万蔵先生が先に、摺り足をこうやって」
岩政 「あぁ(笑)、はいはい(笑)」
南原 「「追っかけてきて」って言ったら、全然追っかけられなくて」
岩政 「(笑)」
南原 「グルっと一周回ってタッチされたっていうのが」
岩政 「(笑)どんどん離されていくんで」
南原 「はい」
岩政 「僕も一応アスリートのこう、プライドがありますから(笑)」
南原 「はい(笑)」
岩政 「何とか付いていきたいんですけど」
南原 「はいはい(笑)」
岩政 「全然追いつかないというか(笑)、もう離れていくだけだったんで」
南原 「はい」
岩政 「ま、ショックでしたね」
ということもあったとのことでした。
岩政選手が何故すり足を習ったかというと、守備のときに背筋を伸ばして体の中心を中心を意識して待つようにすると、足を早く動かすことが出来るから、とのこと。
万蔵さんいわく、前かがみになると足に力が入ってなかなか出せない、体が起き上がって足がリラックスすると早く足を出すことが出来る。
岩政選手も実際にピッチの上で、南原さん相手に背筋を伸ばして体の中心に重心がある姿勢を実演して見せたり、それが生かされている試合のVTRを見ながら、
岩政 「自然にすぐに足が出てるっていう状態ですよね」
南原 「あの~、狂言をやる立場から言うと、狂言の構えに近いところがありますね、一瞬クッとこう(腰が)入ってるっていう」
という話をしたり、
岩政 「以前は、それこそ、僕も体が大きいので、多少俊敏性っていう面が課題だって言われてきて」
南原 「はい」
岩政 「じゃあ、早く動こう、早く動こうと、まぁ自分の課題を克服しようと思いますよね」
南原 「はいはい」
岩政 「その場合に僕がやろうと思ってたのが、早く動きたいから足を早かそうと思ってるわけですよね」
南原 「はい、なるべく早く足を」
岩政 「はい」
南原 「この一歩を早く」
岩政 「早く動かそうと思って」
南原 「はい」
岩政 「一歩を出ようとするときにも、早く出ようとすればするほど足から出ようと思ってたんですね」
南原 「はい」
岩政 「今は足にこう自分の意識を持っていくんじゃなくて、ま、言ってしまえば体幹の部分ですよね、この、もっとこう中心の部分というか」
南原 「はい」
岩政 「そこからこう動いていくっていうイメージなんですけどね」
という話。
それから、かつてJリーグのトレーナーも勤め、現代狂言のトレーナーもやっている荒木政人トレーナーの「重心がフラットな状態から一歩目を踏み出している」という証言VTRなども交え、すり足を基本とした狂言の姿勢の効果を説明してました。
それから、岩政選手は相撲からもヒントを得ているそうで。
立会いの姿勢見て、こういう人(背中の丸まってる人)は勝てない、ということがわかるとのこと。
で、
南原 「今、マイブームは誰ですか?」
岩政 「白鵬さんです、やっぱり」
というやり取りも。
岩政選手は、背中が真っ直ぐな白鵬関の立会い姿勢を自ら再現してみせていましたが、そういえば以前、為末選手が『Get』に来たときには朝青龍関の体の使い方が素晴らしい、というようなことを言ってたっけ。
う~む、陸上の為末選手は朝青龍、サッカーの岩政選手は白鵬と、両横綱に見事に分かれているのは何故なんだろう?というのがちょい気になるところではありますが、それはとりあえず置いといて(笑)。
岩政選手いわく、一歩目が早く出るようになり「前に出て行ってボールに触れるっていう回数は、まぁいちばん今までのサッカー人生の中では多いと思いますね、今年は」とのことでした。
その後は、空中戦に強い岩政選手のヘディングについての話に。
岩政 「ヘディングは(やり方が)正直いっぱいあるんですね、で、誰にも言ってないのがいくつかある」
南原 「アッハハハ」
とのことでしたが、今回は、跳び上がってから落ち際にヘディングする、というヘディングを岩政選手が実演を交えながら説明。
南原さんと岩政選手が体をぶつけ合いながらお互いに跳び上がりますが、南原さんは上手く跳び上がれず「あれ?」。
岩政選手いわく、跳び上がりながらヘディングをする人が多いが、跳び上がって落ち際に(ボールを)叩くほうが(体が上から来るので競り合いに)強いんです。
そんな岩政選手の話を聞き、南原さんは「なるほど、ほう、はいはいはい」と納得の様子でした。
それから、コーナーキックから岩政選手がヘディングで点を取ったVTRを見ながら、
南 「高いですねぇ」
岩 「いいですねぇ」
南 「はい」
岩 「(笑)」
南 「いいです、おぉ、他人事みたいですけど、どこが?」
岩 「う~ん、あの、空中でまず待ててるのがデカいんですけど」
南 「何かちょっと一瞬止まってるように見えますよね」
岩 「はい、それがいちばん、あの、ま、ヘディングにおいてすごく大事なんですけど」
南 「はい」
岩 「ただ待つためには、お腹から跳ぶイメージで跳べないと」
南 「ほぉ~~」
岩 「で、お腹で維持してるような感じなんですよね」
という話も。
「お腹から跳ぶイメージ」というのが、体の中心に重心を置く狂言の姿勢の足の出し方と共通していることなののかどうかはわかりませんでしたが、落ち際にボールを叩くほうが強い、という岩政選手の話には納得でありました。
最後は、
南原 「岩政選手にとって、まぁ敢えて訊きますけども、ワールドカップっていうのはどういうことなんですかね?」
岩政 「う~~ん、僕ん中ではもうまったく現実味のない夢でしたね」
南原 「でしたね、うん。ちょっと今、過去形な感じがしますけども」
岩政 「まぁあの、ちょっと可能性が出てきたので(笑)」
南原 「うん」
岩政 「あの、夢を追っかけてみようかなと思ってますけども」
南原 「追っかけてくださいよ、同じ狂言やってるんですから。僕はもうねぇ、日本人の体格にあった日本人の動きのある日本のサッカーを見てみたいですよ」
岩政 「(うなづく)」
南原 「えぇ」
岩政 「ま、それが、まず体験できるように努力して」
南原 「えぇ」
岩政 「ま、それをいちばん大きな舞台で自然に出せればいいなぁと思うんですけども」
というやり取りで、南原さんが取材した岩政選手の約23分の特集は終了。
「同じ狂言やってるんですから」という南原さんの言葉を聞き、ということは南原さんと岩政選手は兄弟弟子ということになるのか?ってなことを思いつつ(二人とも万蔵さんの弟子かどうかは兎も角として・笑)。
積分から現代狂言、そしてサッカー話(これがメインですが・笑)と、見所満載の特集でありました。
今回特集していた、狂言の姿勢を基にした"一歩目の出し方"という話を聞いて、以前『ナンだ!?』に武術家の甲野さんがゲストに来て、足の出し方の話をしていたのを思い出しました。
甲野さんは「体を倒すようにして(足を抜いて)一歩目を出す」ということを話していたので、体の中心に重心を置いて・・というのとは少し違いますが、足で蹴って一歩目を出さない、というのはどちらにも共通しているのが興味深いところです。
狂言と武術、どちらも日本人が長い年月をかけて作り上げたものですからそれぞれ理に適ったものだと思いますが、それぞれの体の使い方に共通点があるのかないのかなど、今回の特集を見て俄然知りたくなってしまいました。
それから、岩政選手は数学の癖で論理的に物事を考える、とのことでしたが、論理的といえば、先日引退した小宮山さんに為末選手と、南原さんの周りには理論派のスポーツ選手が集まってるな~(笑)。
今までは、小宮山さんと為末選手が南原さんとスポーツ談義をして盛り上がる二大巨頭でしたが(笑)、岩政選手とも話が合いそうな感じでしたので、これからは、岩政選手を加えた"理論派三羽ガラス"として(笑)、この三人と論理的スポーツ話をする機会が増えていってくれればと思います。
ちなみにですが、小宮山さんは二浪して早稲田大学に入学。
為末選手は一般入試で法政大学(これはウィキペディア情報なので真偽は定かではありません。悪しからず)。
岩政選手も一般入試で学芸大学。
このへんの経歴が共通しているのも面白いところです。
あ、それから、為末選手のブログを何気なく覗いてみたら、「先日チャチャチャを習いにいった」なんてことが書いてあり、思わず笑ってしまいました(笑)。
南原さんに負けず劣らず、相変わらず好奇心旺盛な為末選手。
久しぶりに『Get』に来てもらい、南原さんとラテン話をすれば盛り上がること間違い無しだと思いますので、そうなることを切に希望しつつ、長々と書いてしまった今回の感想記を終わりたいと思います(笑)。
あとは、松岡さんの修造チャレンジ。
フィギュアスケートの特集。
でした。
最初は、G-Legendと題し、国民的行事と言われた巨人VS中日の同率最終決戦や、桑田VS清原のKK対決のVTRなどが流れていましたが・・・。
10月に放送される、『神様に選ばれた試合~語り継がれる伝説の真実~』という特番の番宣的な内容で、ちょっと中途半端な感じの特集になっていたのが残念でした。
続いては、ソフトバンク・ホークスの杉内俊哉投手の特集。
栗山さんが奪三振の秘密などを杉内投手にインタビューしてました。
そして、鹿島アントラーズの岩政大樹選手の特集。
"南原清隆 presents 解剖 理系ディフェンダー 鹿島アントラーズ 岩政大樹"と題し、風力発電の風車がクルクル回っている青空の下、鹿島の練習場(?)のピッチの上で南原さんが岩政選手にインタビュー。
南原さんがサッカー選手にインタビューするのは珍しいな~、と思っていたら、岩政選手は今シーズンから狂言の動きを取り入れた体の使い方に取り組んでいるとのこと。
狂言といえば南原さん(笑)。
しかも、岩政選手が狂言を習いに行ったのが万蔵さんとなれば、南原さんが取材をするのも当然、いや、南原さん以外に適役はいません(笑)。
まずは、東京学芸大学に一般入試で合格し、数学の教員免許を持っているという岩政選手に、「ちょっと数学の問題を解いてもらおうじゃないかと」ということで、青空の下、積分の問題を出して経歴確認(笑)。
フリップに書かれた問題を見て、
岩政 「積分・・ですね」
南原 「はい」
岩政 「ま、出来なくはないと思うんですけど」
南原 「はい」
岩政 「正解を教えてもらえないんですよね(笑)」
南原 「正解を教えたら・・」
岩政 「いや、先生は答えを知って教えますからね(笑)」
南原 「ハッハハハ、教え方の先生じゃないじゃない(笑)」
ってなことを言ってた岩政選手でしたが、スラスラと答えを書いて見事正解。
「これは簡単ですね」と言いながら問題を解く岩政選手に、南原さんは「へぇ~~~」と感心している様子でしたが、私もテレビの前で「さすが教員免許」と感心しながら見てしまいました(笑)。
岩政選手は、鹿島ではディフェンダーとして活躍し、先日のオランダ遠征では1年半ぶりに日本代表に復帰。
そんな岩政選手がなぜ狂言の動きを取り入れようと思ったのかというと、海外の選手とは(体格など)違う部分があるというのを感じ、でも、(海外の選手を)真似ていってもたぶん追いつくのも難しいし追い越すのなんて必ず無理なので、日本人の持ってる日本人らしい動き方というものを考えたから、とのこと。
岩政選手いわく、「昔からあるものっていうのはたぶん、もともと日本人が、自然に生まれてきたもので、日本人の体の使い方とか、えぇ、美しいと思うものとか、強いものとか綺麗なもの、無駄がないものっていうか、そういうものを自然にやっていって作られたものだと思うんですよね」「だからそこにヒントがあるんじゃないかって」。
で、今シーズンの前に岩政選手は万蔵さんのもとを訪ねたそうですが、その万蔵さんがVTRで『Get』初登場(笑)。
クーラーがないことでお馴染みの稽古場(笑)で、扇を持って謡いながら舞を舞う万蔵さんの紹介VTRが流れたあと、「三年前から南原とともに狂言とコントを融合させた現代狂言という舞台を行っている野村さんは・・・」というナレシーョンとともに、な、なんと、『サードライフ』の映像も!!
『Get』で万蔵さんの姿を見る日が来るとは思いもよりませんでしたが、さらに『サードライフ』まで見られるとは!?
ビッくら仰天して、寝転がっていた姿勢を急いで正しテレビの前に思わず正座してしまいました(笑)。
ちなみに、このとき映っていたのは、アマテラス様の万蔵さんが「ここまでせねば人間は・・」と言ってる側で猿田彦・南原さんが跪いている場面と、「腎臓、肝臓、オレ万蔵!」と言いながら顔の布を取って信長に戻り橋掛に戻っていく場面が13秒ほど流れてました。
あ、あと、「腎臓、肝臓・・」の前に、「狂言なんて関係ねぇ」と言ってたのではないかな?というところも映っていましたが、ここは音声がカットされてました(笑)。
ナレーションが聞こえやすいようにカットしたのか、あるいは、狂言を習いに行ったのに、その先生が「狂言なんて関係ねぇ」なんて言ってたら話がややこしくなるからカットした・・のかどうかはわかりませんが(笑)、兎にも角にも、ほんの短い時間ながらも『Get』で『サードライフ』を見ることが出来、僥倖の至りでありました(笑)。
・・・現代狂言話はこれくらいにして(笑)。
岩政選手について万蔵さんは、「雲をつかむような感じでいらっしゃったんだと思いますよ。見学だけのつもりだったんだけど、ちょっと休憩時間に、せっかくだからちょっと(能舞台に)乗ってやってみる?って聞いたら、あ、お願いします」と、プーマのTシャツ着て話してました(笑)(舞を舞ってたときはちゃんと着物姿でした・笑)。
で、Tシャツにジャージ姿の万蔵さんが能舞台ですり足を実演。
大事なのは腰を入れる、背筋を伸ばす、あごを引く、「この状態で足を二本のレールを沿って行くように擦って動くわけです」という話をしながら、すり足の基本姿勢をわかりやすいように実演入りで説明。
その後は、前後左右にすり足のまま動き、すり足は腰の位置を固定して重心が体の中心にあることを万蔵さんが実演してました。
岩政選手がすり足を習ったときには、
南原 「万蔵先生が先に、摺り足をこうやって」
岩政 「あぁ(笑)、はいはい(笑)」
南原 「「追っかけてきて」って言ったら、全然追っかけられなくて」
岩政 「(笑)」
南原 「グルっと一周回ってタッチされたっていうのが」
岩政 「(笑)どんどん離されていくんで」
南原 「はい」
岩政 「僕も一応アスリートのこう、プライドがありますから(笑)」
南原 「はい(笑)」
岩政 「何とか付いていきたいんですけど」
南原 「はいはい(笑)」
岩政 「全然追いつかないというか(笑)、もう離れていくだけだったんで」
南原 「はい」
岩政 「ま、ショックでしたね」
ということもあったとのことでした。
岩政選手が何故すり足を習ったかというと、守備のときに背筋を伸ばして体の中心を中心を意識して待つようにすると、足を早く動かすことが出来るから、とのこと。
万蔵さんいわく、前かがみになると足に力が入ってなかなか出せない、体が起き上がって足がリラックスすると早く足を出すことが出来る。
岩政選手も実際にピッチの上で、南原さん相手に背筋を伸ばして体の中心に重心がある姿勢を実演して見せたり、それが生かされている試合のVTRを見ながら、
岩政 「自然にすぐに足が出てるっていう状態ですよね」
南原 「あの~、狂言をやる立場から言うと、狂言の構えに近いところがありますね、一瞬クッとこう(腰が)入ってるっていう」
という話をしたり、
岩政 「以前は、それこそ、僕も体が大きいので、多少俊敏性っていう面が課題だって言われてきて」
南原 「はい」
岩政 「じゃあ、早く動こう、早く動こうと、まぁ自分の課題を克服しようと思いますよね」
南原 「はいはい」
岩政 「その場合に僕がやろうと思ってたのが、早く動きたいから足を早かそうと思ってるわけですよね」
南原 「はい、なるべく早く足を」
岩政 「はい」
南原 「この一歩を早く」
岩政 「早く動かそうと思って」
南原 「はい」
岩政 「一歩を出ようとするときにも、早く出ようとすればするほど足から出ようと思ってたんですね」
南原 「はい」
岩政 「今は足にこう自分の意識を持っていくんじゃなくて、ま、言ってしまえば体幹の部分ですよね、この、もっとこう中心の部分というか」
南原 「はい」
岩政 「そこからこう動いていくっていうイメージなんですけどね」
という話。
それから、かつてJリーグのトレーナーも勤め、現代狂言のトレーナーもやっている荒木政人トレーナーの「重心がフラットな状態から一歩目を踏み出している」という証言VTRなども交え、すり足を基本とした狂言の姿勢の効果を説明してました。
それから、岩政選手は相撲からもヒントを得ているそうで。
立会いの姿勢見て、こういう人(背中の丸まってる人)は勝てない、ということがわかるとのこと。
で、
南原 「今、マイブームは誰ですか?」
岩政 「白鵬さんです、やっぱり」
というやり取りも。
岩政選手は、背中が真っ直ぐな白鵬関の立会い姿勢を自ら再現してみせていましたが、そういえば以前、為末選手が『Get』に来たときには朝青龍関の体の使い方が素晴らしい、というようなことを言ってたっけ。
う~む、陸上の為末選手は朝青龍、サッカーの岩政選手は白鵬と、両横綱に見事に分かれているのは何故なんだろう?というのがちょい気になるところではありますが、それはとりあえず置いといて(笑)。
岩政選手いわく、一歩目が早く出るようになり「前に出て行ってボールに触れるっていう回数は、まぁいちばん今までのサッカー人生の中では多いと思いますね、今年は」とのことでした。
その後は、空中戦に強い岩政選手のヘディングについての話に。
岩政 「ヘディングは(やり方が)正直いっぱいあるんですね、で、誰にも言ってないのがいくつかある」
南原 「アッハハハ」
とのことでしたが、今回は、跳び上がってから落ち際にヘディングする、というヘディングを岩政選手が実演を交えながら説明。
南原さんと岩政選手が体をぶつけ合いながらお互いに跳び上がりますが、南原さんは上手く跳び上がれず「あれ?」。
岩政選手いわく、跳び上がりながらヘディングをする人が多いが、跳び上がって落ち際に(ボールを)叩くほうが(体が上から来るので競り合いに)強いんです。
そんな岩政選手の話を聞き、南原さんは「なるほど、ほう、はいはいはい」と納得の様子でした。
それから、コーナーキックから岩政選手がヘディングで点を取ったVTRを見ながら、
南 「高いですねぇ」
岩 「いいですねぇ」
南 「はい」
岩 「(笑)」
南 「いいです、おぉ、他人事みたいですけど、どこが?」
岩 「う~ん、あの、空中でまず待ててるのがデカいんですけど」
南 「何かちょっと一瞬止まってるように見えますよね」
岩 「はい、それがいちばん、あの、ま、ヘディングにおいてすごく大事なんですけど」
南 「はい」
岩 「ただ待つためには、お腹から跳ぶイメージで跳べないと」
南 「ほぉ~~」
岩 「で、お腹で維持してるような感じなんですよね」
という話も。
「お腹から跳ぶイメージ」というのが、体の中心に重心を置く狂言の姿勢の足の出し方と共通していることなののかどうかはわかりませんでしたが、落ち際にボールを叩くほうが強い、という岩政選手の話には納得でありました。
最後は、
南原 「岩政選手にとって、まぁ敢えて訊きますけども、ワールドカップっていうのはどういうことなんですかね?」
岩政 「う~~ん、僕ん中ではもうまったく現実味のない夢でしたね」
南原 「でしたね、うん。ちょっと今、過去形な感じがしますけども」
岩政 「まぁあの、ちょっと可能性が出てきたので(笑)」
南原 「うん」
岩政 「あの、夢を追っかけてみようかなと思ってますけども」
南原 「追っかけてくださいよ、同じ狂言やってるんですから。僕はもうねぇ、日本人の体格にあった日本人の動きのある日本のサッカーを見てみたいですよ」
岩政 「(うなづく)」
南原 「えぇ」
岩政 「ま、それが、まず体験できるように努力して」
南原 「えぇ」
岩政 「ま、それをいちばん大きな舞台で自然に出せればいいなぁと思うんですけども」
というやり取りで、南原さんが取材した岩政選手の約23分の特集は終了。
「同じ狂言やってるんですから」という南原さんの言葉を聞き、ということは南原さんと岩政選手は兄弟弟子ということになるのか?ってなことを思いつつ(二人とも万蔵さんの弟子かどうかは兎も角として・笑)。
積分から現代狂言、そしてサッカー話(これがメインですが・笑)と、見所満載の特集でありました。
今回特集していた、狂言の姿勢を基にした"一歩目の出し方"という話を聞いて、以前『ナンだ!?』に武術家の甲野さんがゲストに来て、足の出し方の話をしていたのを思い出しました。
甲野さんは「体を倒すようにして(足を抜いて)一歩目を出す」ということを話していたので、体の中心に重心を置いて・・というのとは少し違いますが、足で蹴って一歩目を出さない、というのはどちらにも共通しているのが興味深いところです。
狂言と武術、どちらも日本人が長い年月をかけて作り上げたものですからそれぞれ理に適ったものだと思いますが、それぞれの体の使い方に共通点があるのかないのかなど、今回の特集を見て俄然知りたくなってしまいました。
それから、岩政選手は数学の癖で論理的に物事を考える、とのことでしたが、論理的といえば、先日引退した小宮山さんに為末選手と、南原さんの周りには理論派のスポーツ選手が集まってるな~(笑)。
今までは、小宮山さんと為末選手が南原さんとスポーツ談義をして盛り上がる二大巨頭でしたが(笑)、岩政選手とも話が合いそうな感じでしたので、これからは、岩政選手を加えた"理論派三羽ガラス"として(笑)、この三人と論理的スポーツ話をする機会が増えていってくれればと思います。
ちなみにですが、小宮山さんは二浪して早稲田大学に入学。
為末選手は一般入試で法政大学(これはウィキペディア情報なので真偽は定かではありません。悪しからず)。
岩政選手も一般入試で学芸大学。
このへんの経歴が共通しているのも面白いところです。
あ、それから、為末選手のブログを何気なく覗いてみたら、「先日チャチャチャを習いにいった」なんてことが書いてあり、思わず笑ってしまいました(笑)。
南原さんに負けず劣らず、相変わらず好奇心旺盛な為末選手。
久しぶりに『Get』に来てもらい、南原さんとラテン話をすれば盛り上がること間違い無しだと思いますので、そうなることを切に希望しつつ、長々と書いてしまった今回の感想記を終わりたいと思います(笑)。
あとは、松岡さんの修造チャレンジ。
フィギュアスケートの特集。
でした。