幸せに生きる(笑顔のレシピ) & ロゴセラピー 

幸せに生きるには幸せな考え方をすること 笑顔のレシピは自分が創ることだと思います。笑顔が周りを幸せにし自分も幸せに!

「夜回り先生 こころの授業」 水谷修著 ”子どものために新しいことへの挑戦を続ける”

2016-03-20 04:40:20 | 本の紹介
メールアドレスを公開してから、1年半で16万通のメールが子どもたちから届いた。電話もひっきりなしに鳴り続いている。
嬉しいメールの数も増えてきました。初期のころに関わった子どもたちからの現状報告のメールです。昨年二月に学校でのいじめから「死にたい」とメールを送ってきた高校三年生の女子生徒は、私の「人のために何かしてごらん」という一言で、高齢者の施設でアルバイトとして働く道を選びました。彼女からは、「今は元気です。たくさんのおじいちゃんやおばあちゃが私を必要としてくれてます。ありがとう先生」のメールが届きました。
親からの過度の期待で押しつぶされ、学校に通えずリストカットを繰り返していた昨年二月に中学三年生だった少女は、私のアドバイスで夜間高校に進学しました。彼女からは「友達いっぱいできました。まだ親はわかってくれないけど、人は人だよね。自分の幸せつくってます」というメールが来ました。

子どもたちと関わってみて思うことがあります。
一つは、ある程度の期間以上、精神科の投薬を受けている子どもたちに、私にできることがほとんどないということです。向精神薬や睡眠薬が、それ自体ドラッグであり依存性を持つことは、みなさんも知っていると思います。またこのような薬は鬱や自殺願望などの心の症状に対して、一時的に対処するためには有効でも、それらの心的症状のもとにある原因の解決にはならず、単なる対処療法として使用するものです。それを長期にわたって投与されている場合、それらの薬への依存やそれらの副作用にまで対処することが必要になり、医療の力でなくては対処できません。
もう一つは、これらの悩みを抱える子どもたちの多くが「自分病」だということです。気持ちが常に自分の過去と今に捕らわれていて、心がぱんぱんになり、その中でリストカットや自殺願望に追い立てられています。これらの子どもたちにとって、自分は最も哀しい存在であり、時とは自分のことは誰一人わかってくれず、みんなが自分を疎外していると思いこんでいます。意識がすべて今と過去の自分に向いてしまっています。これらの子どもたちに多くを語らせ、また多くを語ることは危険です。ことばは意識をさらに自分の中へと向かわせます。

優しさや愛は空気
なければ生きられない
でも、ふだんは見えない

空気感じるには
手を動かせばいい

優しさ感じるには
優しさ配ればいい

愛感じるには
愛を配ればいい

感想;
チャイルドラインなど子どもの電話はいくつかあります。
しかし、そこには電話せずに、水谷先生に電話やメールをしています。
水谷先生なら、自分のことを分かってくれる、助けてくれる、信頼してくれるとの気持ちがあるからなのでしょう。

子どもの電話だけでなく、チャイルドラインにメールもあると良いと思います。
いのちの電話もネット相談(メール)を開設しているセンターが10センターあります。
電話は50センターです。
これだけネット社会になり、若者が電話からメールに切り替わっているのに、受け皿が対応しきれていません。
きっと既存の社会は電話主体の人が力を握っているのでなかなか新しいことができないのでしょう。
新しい人は今やっている人からはなかなかできないと言われています。
力のある人は、今の専門を捨ててでも新しいことにチャレンジできる人なのでしょう。

水谷先生は子どもたちのために新しいことに日々挑戦されているのだと思いました。