アピール力

アリス（犬）が、赤いホネを持って足取り軽くやって来た。



途中で「ガ～ン…」と気づいた様子。

そう、今、私はこちらの部屋でアイロンを掛けているのだ。
アリスにチョロチョロされると困る時、危ない時は柵を立て掛ける。

不服そうだ。



この位の高さなんか平気で飛び越えそうなのに、アリス（犬）には有効だ。
その点ジャスミン（猫）には無効だけど。

この私の部屋への出入り口は、普段は自由にしてやっている。

先日のこと。

リビングにふたりの姿がなく、静かな朝だった。　ん？　みんなどこに居るんだ？
と探してみれば、



あら!?　ふたり揃って私の部屋に入り浸っていた。

夜はケージに入れられてしまうアリス（犬）は、夜、ジャスミン（猫）がオカァサンと
寝ているとヤキモチを妬いている。



だからアリス（犬）は私のベッドに乗っかって、自分にも権利がある！と主張している。

そんなアリス（犬）を見て、ちょっと不満ではあるけれど、



『ま、今だけね。』と余裕のジャスミン（猫）である。



アリス（犬）、良かったね、優しいおねぇちゃん（ジャスミン/猫）で。

翌朝、私が跳ね除けた布団にしがみついていたジャスミン（猫）。



はいはい。　オカァサンのベッドは、１番目はジャスミンですよ。



でも、２番目にアリスにも使わせてあげてね。

先日夕方遅くに家に帰ると、



いつものように、シッチャカメッチャカな部屋で、アリス（犬）が出迎えてくれた。
そして、焦ってケージ内のトイレに駆け込むいい子。



そうそう！　いい子だね！グ～♪
でも、まだ優しい言葉を掛けてはいけないのだ。



アリスはすっ飛んで来て、私にしがみつきに来た。



ダメ、ダメ！　まだダメ！
アリス！　我慢、我慢！　チッチ…ノー！　チッチはトイレ!!



私の呼び掛けもむなしく、嬉ションちびりが点・点・点……。
せっかくトイレで用を足しても、それと嬉ションとは別物なのだ。

私の帰りをＭＡＸで喜んでくれるのは嬉しいのだが、どうも締まりがない。
そして私も取り締まれない……。



その後は、猛然とチュパチュパ毛布を吸い始めた。



もしかして、ウップン？



吸い過ぎて、毛布の吸い口が三角形。　ウｩｩｩ・・・♪　か、可愛い！

このところ飼い犬飼い猫ちゃんたちの訃報が続く。

そんな中、我が家のこんな毎日が、更に一層愛しくなる……。

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