~長文です~
出発前日の夜、荷造りを終えた私に何かを感じているらしい……ジャスミン(猫)。
寝室に行く私のすぐ後に付いて来て、すぐさまフミフミが始まった。
いいこにしているんですよ~。 寂しがり屋で甘えん坊のアリス(犬)をよろしくね。
そう言いながら、頭や頬っぺたを撫で撫で。
夜中、私の寝る掛け布団をそっと持ち上げてやったら、それまで布団の上に居たジャスミンは、
肩口からスルスルスル~と入って来た。
そして、出掛ける日の夕方、身づくろいを整えていると、
アリス(犬)が心配そうな顔をしてやって来た。
何故だろう。 どうしてバレるのだろう……。
さ、アリス~、いいこでお留守番をしているんですよ~。
夜と朝にはペットシッターさんが来てくれますからね。 行って来ます。
そして、東京駅に向かう。
何しろ、出発する当日は早朝6時32分発の列車なのだ。
我が家からはとても間に合わないので、東京駅近くのホテルに前泊することに。
待ち合わせメッカ。 今どきの「東京駅銀の鈴」
同行の友人Fさんにも付き合わせる。
Fさんチは千葉県なのに、東京駅までたったの30分だという。
我が家は東京都なのに1時間半以上要するとはどういうことだッ!?
翌10月24日、朝。
ホームに我々の乗る列車が入線して来た。カッコイイ~♪
わわわ☆!
なんじゃあこりゃあ~☆な、函館行きの「はやぶさ」と我々の乗る「こまち1号」の連結車。
3時間弱。 盛岡の次の停車駅「田沢湖」にて下車。
去っていく「こまち」もカッコ良かった♪
この駅で、JTBツアーの観光バスを1時間近く待たなくてはならない。
ちょうど良いタイミングの列車が満席で予約が取れなかったのだ。
駅前をぶらぶら散策して時間を潰す。
やって来た大型バスから添乗員さんが下りて来て、
『今日のツアーはおふたりだけです。』と告げられた。
ひゃあ~~! それは申し訳ないッ! なんだか恐縮する。
車内、ガラガラ……。
バスは最初の景勝地、「抱返り渓谷」に寄る。
その渓谷の遊歩道は、抱き合わせでないとすれ違えられないほど狭く険しい山道だという。
今では多少道幅も広げられたらしい。
そして添乗員さんは、『この先の吊り橋の所から自由散策となります。』とサラリと言われた。
エッ! エエエエエ======ッ! 吊り橋====?!
何を隠そう! 私は極度の高所恐怖症だ。 街の歩道橋ですらヒクヒクしながら渡っている。
今更行かないとは言えず……。
この赤い大きな吊り橋「神の岩橋」とやらを添乗員さんにしがみつきながら渡った。
その試練を乗り越えたお蔭で、紅葉に染まる山を見ながら遊歩道を進む。
ところが、試練はその1回ではなかったのだッ!
もっと狭い絶壁な場所に、崩れそうな吊り橋が合計13ヶ所!!
私は斜め前方を見据えたまま、カッチンコッチンに身を固め「ス…スミマセン、スミマセ~ン、どいてぇ~!」と
蚊の鳴くような悲鳴をあげながら、1ミリずつ歩を進めた。
その私のただならぬ様子に、すれ違う人みんなが避けてくれたのが嬉しい。
人によっては、欄干に身を乗り出して遥か下を流れる渓流の写真を撮っている。
信じられない!
そんな顔面蒼白な思いをして辿り着いたのは、
「回顧(みかえり)の滝」。
昨日通り過ぎた台風の影響か、水量も迫力がある。
途中の山道も、雨の影響で道はぬかるみ、濡れた落ち葉に足を取られてかなり危険。
心配した添乗員さんからは、何度も『焦って戻らなくてもいいですからね。』と念を押された。
恐ろしい吊り橋を往復で28回渡り、緊張のあまり、全身の筋肉がバリバリである。
我々二人を乗せた観光周遊バスは、「角館」に着いた。
私が来たかった所である。
まずは秋田県の銘菓、「もろこし」で接待を受ける。
「もろこし」とは、「とうもろこし」に非ず。 食感も風味も落雁のようだ。
江戸時代に藩主に菓子を献上した折「諸々の菓子を越えて風味良し」と評価されたことに由来するらしい。
その後自由散策となる。
目指す武家屋敷通りに出る前に、素敵なアンティークショップを見つけて、まずは立ち寄る。
武家屋敷通りは、思っていた以上に道幅が広い。
ひっそりとした通りだと思っていると、時折ドドドドと異国の団体が家々から出て来た。
現在公開されている武家屋敷のひとつ、「石黒家」を訪問。
最も格式の高い家柄だったとか。
現在も子孫が住まわれていて、
屋敷の一部を公開して下さっているのだという。
そして、江戸時代以降の武士の生活や文化を見学出来るように
解説付きで案内をして頂けた。
当時、佐竹北家の財政担当をされていた家柄とのことで、
この重厚な蔵は、もしかして金庫だろうか?
武家屋敷はみな黒塀だが、丈が低いのでびっくりする。
簡単に賊に押し入られなかったのだろうか?
次に訪問した武家屋敷は、「青柳家」。
ここ青柳家は、なんと3000坪の敷地を有していて、武家屋敷では最も代表的な家柄で、
武器を展示、武家道具館を始め、
解体新書記念館、郷土館などを有している。
通りの両側にはまだまだ数多くの武家屋敷が並んでいるが、非公開の所もあり。
時間の関係で、この2家に限られてしまったのが残念だ。
自由時間内に昼食も取らなくてはならない。
遠くではあったが、お薦めの「比内鶏の親子丼」の店まで急いで向かう。
比内鶏の肉は弾力があり、濃厚な味わい。
その玉子も濃厚で、とろっとろな玉子がふわりと乗っていてとても美味しかった♪
ツアーの、次に向かった先は、武家屋敷からバスで5分ほど走った先の「安藤醸造」。
何故、味噌・醤油店に行かねばならないのかわからないが仕方がない。
その分、武家屋敷通りでもう少し時間が欲しかった。
ひと舐め後……。
と、文句を言いつつも、醤油ソフトクリームを食べる♪
そこからバスは、一路「田沢湖」へ。
秋田駒ヶ岳を背景に、田沢湖畔に立つ「たつこ姫像」。
聞くと、絶世の美女だった辰子姫。
その美貌と若さを永遠に保ちたいとの執念で、湖の水を飲み干して仕舞いには龍になったという。
イヤだ、そんな女。 美と若さに執着するにも程がある。
なんで像になって奉られているのか……わからない。
湖畔にはなぜか魚がいっぱい集まっている。
このカラスは、水を飲みに来たというより魚を狙っているに違いない。
秋の日は短くて、
まだ4時前なのに、日が既に傾き始めている。
途中、地ビールでも飲めるのか?という「湖畔の杜レストラン」で10分ほどの休憩。
引き続き「山のはちみつ屋」さんに連れて行かれ……、
ここではツアーのお土産でシュークリームとキャンディーをもらったから、ま、いいけど♪
そして、たったふたりだけ参加の「錦秋の抱返り渓谷と小京都角館散策ツアー」は終了した。
ホテルは、田沢湖をぐるり半周した山の中腹。
ここにてお抱え運転手さんと添乗員さんとはお別れだ。
「プラザホテル山麓荘別館四季彩」。
女性客には、好きな浴衣を選べるという♪
ワイワイ♪キャ~キャ~♪あぁでもないこうでもない! かしましく騒いで選んだのがこちら。
ふふふ♪ 「写真はヤ~よ。」と言っていたFさんを説き伏せ記念にパチリ♪
恐怖の吊り橋で体がカチコチ、角館の武家屋敷通りで歩き疲れクタクタ。
そんな体を温泉に浸かり、足も体ものびのび~リラックス~♪
そして、
お楽しみの夕飯タイム☆
出て来るわ、出て来るわ。 きりたんぽの鍋に刺身に肉の牛・豚・鶏の3点盛り~。
どう頑張っても肉の3点盛りは、途中でギブアップ。
それでいて、デザートの栗のプリンはFさんの分も頂いた♪
こうして旅は、楽しく美味しく充実して一日が過ぎて行きました。
今回のツアーは明日帰るだけの予定でしたが、出発前日にステキな案をみつけました☆!
旅は、もう少し続きます。
では、また。 もし良かったら、またお付き合い下さい。
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