目を覚ますと同時に、ジャスミン(猫)のバリバリバリ)))という爪とぎの音が聞こえた。
あ、研いでる研いでる♪
先日、オンボロになった爪とぎの端っこをカットしてリニューアルしてやったのだ。
どうですか~? 使い心地は。
それには答えず、突然、カシャカシャびょんびょんと戯れ始めた。
カシャカシャびょんびょんはいつもここにぶら下がっているのだが、気まぐれ猫はいつも突然思い出す。
見られているのに気が付いて、ちょっとバツの悪そうな顔をした。
せっかくなので、私はベッドから下りてカシャカシャびょんびょんを操ってやる。
それなのに、ジャスミンはプィッとそっぽを向いて部屋を出て行った……。クゥ~~。
今日は更に気温が上がり、31度越えになるらしい。
今日も出掛ける用事があるので、早めにアリスの散歩を済ませる。
そして出掛ける準備をしていると、私の部屋からバサッという音がした。
見ると、アリス(犬)が私のベッドの上に飛び乗っていた。 ジャスミン(猫)が居るのに気づかず。
正にジャスミン(猫)の目の前。
ジャスミンは一瞬ビックリしていたが、特に動じていない模様。
一方、アリス(犬)はドギマギしてベッドの裾の方にそそくさと移動した。
さぁ、どうする?どうなる!と期待を寄せたのだが、いつものようにアリス(犬)のにじり寄りが見られず。
私はいつまでも相手をしてはいられず、化粧の続きをすることに。
さ、ジャスミ~ン、それじゃあオカァサン、ちょっと行って来ますね。
アリス~、いい子でお留守番をしていてね。
と言って向かった先は、西荻窪。
そうだそうだ! ここ西荻窪の駅前には、象の背中に乗った「花の童子」像があったんだっけ。
奈良のマスコットキャラクター「せんとくん」の作者・薮内佐斗司(やぶうちさとし)氏の作品だ。
こんな素敵な像が駅前の雑踏の中、しかもパチンコ屋さんの横にひっそりと置かれているのがもったいない!
前もそう言って憤慨したものだ。
ここ西荻窪はアンティークショップの宝庫で、たしか2年ほど前に友人MIっちゃんと散策したのだ。
だが、今日の私の目的は他にある。
「一欅庵(いっきょあん)」と名付けられたこの邸宅。
門の中には、名前の由来となった大きな欅の木がど~んとそびえている。
昭和8年に宮大工に建てられたというこの立派な屋敷は、国の有形文化財に登録されているらしい。
モダンでレトロ♪
ロビー代わりに使われているこの応接間だけにエアコンを付けているらしい。
他の部屋は、当時の建具その他を守る為エアコンを設置していないとのこと。
大きな窓ガラス
歴史を維持していくのは大変なことだ。
現在この「一欅庵」では、イベントや各教室の場として提供しているのだという。
今回私は、数日前の新聞の片隅に小さな記事を発見
是非とも体験したいと思い、一人、申し込んだのである。
それは、向田邦子~思い出トランプより~「だらだら坂」と、
幸田露伴の孫で幸田文の娘・青木玉~小石川の家より~「愛」という作品を、
語りとヴァイオリンとオルガンで表現するというもの。 正に、昭和の建物の中で!
この時計、動いている!
しかも、向田邦子の本は、母が好んでよく読んでいた。
私は不勉強で一度も読んでいなかったので、母がどういう世界を読んでいたのか知りたかった。
そして、「一欅庵」の住所を検索していてビックリした。
杉並区松庵(しょうあん)……たしか母が娘時代に過ごした場所だ。
昔、母から何度か聞いた地名である。でも、当時はさして興味もなかったので、フンフンと聞き流していた。
あぁ、あの頃、もっとちゃんと話を聞いてあげれば良かった! 母にもあった「娘時代」。
いつまでもあると思うな親と金。
カネはなんとかなるとしても、親はなくしてから気づくものだ。
向田邦子の「父の詫び状」ならぬ、不甲斐ない娘の詫び状。
そして。 はい、ただいま。
家に帰れば、連日外出した母の詫び状……アリス~、ごめんよぉ。
アリスはリビングから出迎えたフリをしているが、今日も玄関を開けたと同時に、
脱兎のごとく私の寝室からリビングへ駆けて行ったのである。
玄関まで来たアリスは、また身をひるがえしてリビングへ!
そして、今までケージの中で寝ていて、今起きたばかりをアピールしている。
そんなことをしなくてもいいですよ。だって、見ていたから。
考えてみれば、私の娘時代を語ってくれる人は、わずかばかり。
これからは、せいぜい大人時代……今をいっぱい語り合えるよう頑張ろうじゃないか。
それが、今考えついた、私の案
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