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海外ドラマや映画の感想いろいろ書いてます。

The Great Game by John's Blog その3

2017-09-06 20:30:23 | Sherlock S2 JW's Blog
続きです。


元ブログはこちらから。
The Great Game

フラットに戻り、次の電話を待った。
だけどかかってくる気配はなさそうだったから僕はガールフレンドのサラを訪ねることにした。
外に出るとすぐにタクシーが僕の前で止まった。
ドライバーに「乗るか?」と聞かれたから、僕は「地下鉄に乗るから」と答えた。
するとドライバーは「聞いてるわけじゃない」と言った。
彼を見ると銃が僕を狙っていた。だから僕はタクシーに乗ったんだ。


塩素の匂いで目が覚めたことしか覚えてないから僕は気絶させられていたんだろう。
僕はスポーツセンターにあるプールにいた。身体に爆弾を巻きつけられていた。
着せられたジャケット越しにそれを感じることができた。
耳の中から声がして、イヤホンのようなものが耳につけられていると気がついた。
僕は軍事訓練を受けたからわかっているはずだ、彼の言葉を一言一句違わぬよう繰り返せ、
さもなければ、2度とブログは書けないぞ、と声が言った。

プールサイドまで歩かされるとシャーロックが待っているのが見えた。
聞き覚えのあるその声が指示してきたセリフは、すべて僕の仕業のような印象を与えようとしていた。
ジョン・ワトソンはモリアーティだったと。


シャーロックのまなざしに怒りはなかったけど傷ついたような目をしていた。
その目は迷子になった子どものようだった。
ほんの一瞬でも彼が僕を疑うのが怖かったけど、何というか、すごく彼は人間的だった。
彼は僕たちの友情を大切にしてくれていたんだ。彼自身も気づかぬうちにね。
彼は僕に巻かれている爆弾を見て状況を把握したようだ。


モリアーティが姿を現した。ジムだった。
モリー・フーパーのIT部門にいるボーイフレンドだ。
あの初対面のわずかな時間さえゲームの一部だった。
ふたりはついに対面できたことを喜んでいた。やっぱり僕は彼らのゲームの駒なんだと思う。
ライフルのレーザーに僕の心臓が狙われたときに実感したよ。

少しでも変な動きをしたら狙撃手が爆弾ごと撃つだろう。
彼らの会話をずっと聞いていた。
ジム・モリアーティはシャーロックとは対極の存在だが似た者同士でもある。
彼はコンサルティング犯罪者なんだ。
彼に依頼をすれば望み通りに手配をしてくれるそうだ。

ふたりが会話をしている間、僕はここにいる全員を殺せるほどの爆薬を着て突っ立っていた。
誰もこのことに気づいてすらいないようだ。
僕は不意を突いてモリアーティを羽交い絞めにした。
彼の助手(彼にとってのジョン・ワトソン?)は彼を殺せないはずだ。


でもレーザーの照準がシャーロックの頭に移っただけだったから手を離すしかなかった。
シャーロックが僕のために同じことをするかはちょっと疑問だけど、
確かな事はその瞬間、僕は死ぬつもりだった。

だけどモリアーティの気が変わって僕は死ななくて済んだ。
いつかシャーロックを殺すけど、今回は解放すると言った。
やっぱりこれは彼のゲームだ。彼が去り、シャーロックが僕の爆弾を脱がせた。


一息ついたころ、大量のレーザーの照準が現れた。
モリアーティが戻ってきて、やっぱり気が変わったと言った。
どのみち僕たちは死ぬつもりだ。
シャーロックははぎ取った爆弾に銃を向けた。僕たちはモリアーティとともに死ぬ。


数か月間と思えるほど長い間息を殺していた。彼らが何をするのか僕にはわからなかった。
モリアーティにはおよそ人間らしい感情がなく、シャーロックは感情は不要だと言い切っている。
これは現実なのか?本当に僕は死ぬのか?スポーツセンターで?

そんな時、モリアーティの電話が鳴った。彼は電話をとり、ガンマンを引き上げさせた。
彼は僕たちを生かした。彼が立ち去り、僕はようやく息を吐いた。

こうして、シャーロック・ホームズと僕の新たな日々が始まった。



コメント

アハハ!エイプリルフールでしょ。あんた今日のお昼に更新してるし。
Harry Watson 01 April 12:11

ハリー、全部本当の話なんだ。
John Watson 01 April 12:22

PMSL!!!
(Pissed MySelf Laughingの略だそうです。
笑いすぎてチビった、のような意味なんじゃないかと。)
Harry Watson 01 April 12:24

その略の意味がなんなのか知りたくもないよ。
John Watson 01 April 12:30

すごい友達ね。
Harry Watson 01 April 12:36

シャーロック・ホームズは天才なんだ。
Jacob Sowersby 01 April 12:37

君の文章はひどいね。
theimprobableone 01 April 12:38

※コメントは削除されました※
Harry Watson 01 April 12:39

失礼ね!
Marie Turner 01 April 13:12

私よ、ハドソンさん。
Marie Turner 01 April 13:13

クリスマスにパソコンを贈りましょうか?
John Watson 01 April 13:14

私はこんな話が好きですよ。
Anonymous 01 April 13:25

まだ生きていたのか?
Sherlock Holmes 01 April 13:28

おかげさまで。また会いましょう。
Anonymous 01 April 13:33

コニーの死は今も悲しい。
Joy 01 April 13:56

落ち着いたらいつでも電話してね。
Sarah Sawyer 02 April 01:03

以上です。


13 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
えええー! (Misty)
2017-09-06 21:20:10
こんばんは。
今夜はあんまり時間がないのですが、ふと覗いてしまったら…え?これって公式ですか?dicoさんの二次創作じゃなくて?ホントにこの頃の公式は最強の二次創作じゃないてすか!(今頃言ってる私・・・)

ジョンが実は黒幕だったかもとシャーロックが思って傷ついてることを、ジョンはちゃんと分かってくれてたんですね(涙)←だから、今頃言うなって・・・(笑)わーん・・・この頃のジョン、どこへ行っちゃったんですか~?

・・・と、どうしても言わずにいられませんでした。また続き(?)は日を改めて…
ブログ (あきこ)
2017-09-06 21:36:23
移り変わりのスピードが速すぎて、「今」を描くのが本当に難しい時代になってきましたね。
モファットさんが言っておられたように「S1E2のロンドンAtoZのガイド本なんか、今は誰も持って歩かない。スマホがあるから」っていう・・・たった数年で「今」のものが「古いもの」になってしまう恐ろしさ!
ジョンブログが「3つの兆候」(しかもシャーロックのイタズラ)で終わっているのは、「今」だったらツイッターかインスタでしょ?みたいなことがあるのかもしれませんね。しかも数年後には新しい「なにか」が生まれているかも・・・という!?
dicoさんがあげてくださっているこのS1E3の画像も、ほんの数年前なのに「なつかしいな〜」って気分になります。みんな可愛いんだけけど、なぜか気恥ずかしい・・・。
Re.えええー! (dico)
2017-09-06 22:44:00
Mistyさん
限られたお時間の中、コメントありがとうございます~
ですよねーですよねー、だから公式が最大手とか言われるんですね。
意訳はしてますけど(笑)でも内容はそのままです。公式恐ろしいです。
私もジョン黒幕説でシャーロックが怒るのではなく傷ついてるって読んだときは涙が・・・
きっとジョンもそれが嬉しくて張り切っちゃったのではないでしょうか(笑)
このあたりはグレートゲームを観ながら読みたいです。
思えば、この頃のブログは全盛期だったかも・・・

そんなわけでまたいつでもお越しくださいませ。
Re.ブログ (dico)
2017-09-06 22:51:18
あきこさん
本当にその通りで、特にツール関係はすぐに無用の長物になってしまってますよね。
たかが数年前のドラマでさえ、使っている携帯電話を見るだけで時代を感じてしまいますもん。
きっと、今のスマホも少しすれば、古!ってなるんでしょうね。
おばちゃん、ついていけないわ(涙)

ブログの更新がないのはなぜなんでしょうね。
ナポレオンでジョン、ブログ書いていたのに・・・・
諸説いろいろありますが、インスタ説も面白いですね。
数年前とは言ってもS1はもう7年も前なんですよ。びっくりですね。
なぜ気恥ずかしいのかしら。ある意味気恥ずかしさはありますけど(笑)
うわお! (篠田真由美)
2017-09-07 16:48:08
ジョンのブログはほとんどチェックしていなかったので、「こっ、こんなことが、書かれていたのか!」といまさらのようにたまげたり、椅子に座ったまま足踏みしたり、気恥ずかしくも嬉しくも、ジタバタしておりますです。
どこがってそりゃもう、皆さんおっしゃるとおり、シャーロックの目に浮かんだ表情を、ジョンがちゃんと「迷子になった子どものよう」と気がついているところです。

でも、やっぱりぶちぶちいいたくなっちゃいますよね。ジョン、おまえここではちゃんと気がついていて、その上で果敢な男らしい行動を取っていたのに、S3E3以降はやっぱりおかしいよ。ふたりで敵と対峙する瞬間なら、マグヌッセンとのシーンだってそれじゃないの。あんたの嫁のことなのに手をこまねいたまま、シャーロックの決意にも全然気がつけないなんて、なんでそんなニブチンになっちゃったんだい~

ifは空しいから止めようと思ったけど、どうしても考えてしまいます、別案。ピストルを突きつけるのはジョン。しかしマグヌッセンは平然とせせら笑う。
「君には撃てませんよ。君はもう兵士じゃない。日常に慣れた平凡な市民だ。ほら、目撃者もいる(マイクロフトのヘリを指さす)。私を撃ったらあなたは人殺しですよ」
ためらうジョン。そのピストルを横から奪って撃つシャーロック。以下同。 
Re:うわお! (dico)
2017-09-08 07:14:16
篠田先生
ですよね、ですよねー。わかります、そのお気持ち!
「迷子になった子ども」いやー、本当にこっちが恥ずかしくなるというか・・・
この場面はシャーロックの表情もその通りで大好きな場面です。いえ、私はSではありません。

こんなジョンだったからこそ、S3E3以降が悔やまれます。
先生が書かれていた通り、顔パッチンされてなぜ怒らないのでしょう。
そして、シャーロックのわずかな表情にさえ気づいたのに、
マグヌッセンに対峙した時の決心に気づかないなんて・・・

などと愚痴ったあとですが別案にのたうち回ってしまいました!
このようなところに書いてしまわれるのは勿体ないけど嬉しいです。
マグヌッセンの言葉にぐっときました。
ジョンはマグヌッセンにこれぐらい言わせてほしかったですね。
そんなジョンの銃をかっさらうシャーロックならヨヂとできますね。
やはりS3E3からやり直してほしいです。
シャーロック回顧更新しました (篠田真由美)
2017-09-08 13:08:36
dico様
お褒めをいただいたのでいい気になって、シャーロック回顧10を書きました。グレート・ゲームを引き合いに出して、S3E3の別案を少しだけ膨らましてあります。

オリジナルの「今回はヒーローになり損ねましたね」「ぼくはハイファンクション・ソシオパスだ。メリー・クリスマス!」も、あの場面だけとしてはとても衝撃的だし格好もいいのですが、ジョン・ファンとしてはやはり彼の置いてかれ方が納得できない。S1E3のときも、シャーロックとモリアーティの対決に「あ、忘れられてる」なんて思いながら、忘れられてるからこそモリアーティに組み付いて、我が身を盾にシャーロックを助けようとするのが、すごく格好良かったのに。
結局愚痴です。
Re.シャーロック回顧更新しました (dico)
2017-09-08 23:12:13
篠田先生
おおー、すごい!びっくり!!嬉しいです。ありがとうございます!
やっぱりジョンにはこれくらい参戦してくれないとですよ。
シャーロックファンでもあのジョンは納得いきませんでした。
本当にまるっきり置いてかれてましたよね。
それでもきっと裏があるさとS4に期待していたあの頃・・・
着地点が同じでも全然違いますね。
銃を構えるジョンの姿が浮かんで久しぶりに萌えましたしワクワクしました。
しかも(クリスマスプレゼント)にちょっとホロっときましたし。
もう私の中ではこれを公式にします。
差し支えなければ次回でこのお話もさせてください。
どうぞどうぞ! (篠田真由美)
2017-09-09 09:30:46
S1の頃を思い出させていただいたおかげで、改めてS3以降のジョンがいまいちになってしまったわけが、自分でも納得できた次第です。ジョンはアドレナリン・ジャンキーっていうのなら、ここでこそ無謀にでもなんにでも暴れて、マグヌッセンに襲いかかってくれないと、説得力が無いですよね。
顔パッチンは、マグヌッセンの陰湿さと、暴力は振るわなくても人間をおとしめる方法はあるのだと見せつける意味でも、優れた発想だとは思うものの、やっぱりジョンの性格付けがぶれている感じ・・・

画像を貼っていただいてるおかげで、マグヌッセンに銃を構えているジョンの表情も、その銃を奪い取るシャーロックの流れるような動作も、自分の頭の中には浮かんできています。有り難いです。
というわけで、私の「別案」は、引用していただいても、リンクしていただいてもまったく差し支えありません。
再び… (Misty)
2017-09-09 19:05:12
こんばんは。
時間ができたので改めて…
今回ジョンブログを読ませてもらったおかげで、本当にこの頃は、ジョンにしても二人の友情の話としても、なんて細やかで行き届いているんだろうと、改めて思いました。このプールサイドのジョンの捨て身の行動はこの上なくかっこよくて惚れましたし、それに戸惑いつつ嬉しかったであろうシャーロックもかわいすぎるほどかわいくて、モリアーティは本気で怖くなる上に妙にお茶目で新鮮な悪役でした。

ドラマで見ただけでも私の中ではシリーズ中ベストのシーンですが、ジョンブログを読むとさらに魅力倍増ですね!ありがとうございます~

それにしても、この頃はシャーロックの細やかな表情もちゃんと気がついて(ジョンってこんなに細やかな人だったんだ…と今頃びっくりしています)、シャーロックが自分でも気がつかないうちに自分との友情を大事にしてくれていたとか…ちょっと読んでるこっちが恥ずかしくなるぐらい直球なこと書いてるジョンが、S4では一体どうしちゃったんでしょう…と、やっぱり思わずにいられません(涙)モファティス…どうしてこの路線のまま二人の成長を描いてくれなかったんですかー!(心の叫び)

ともあれ、いいもの見せていただきました。やっぱりS1はいいですね。しみじみ…

そして、篠田先生の別案素晴らしいです!そんなジョンが見たかったです。うう…

ところで、ハリー姉さん(妹ということになってしまったんでしょうか…私のイメージは姉のままなんですが)楽しそうなキャラなのに…出てほしかったです。二人にGet a room!とコメントしちゃう人ですし(笑)今コメントを見ると、theimprobableoneはモリアーティでAnonymousはマイクロフトかな…という気がしますね。

それから、この記事でジョンが狙撃手のことをΓモリアーティにとってのジョン・ワトソン?」みたいなことを言ってるのを見て、やっぱりそれがメアリーだったら面白かったのにな~と思ってしまいました。

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