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海外ドラマや映画の感想いろいろ書いてます。

パトリック・メルローズ 「Bad News」ちょっとだけまとめ

2018-09-25 11:37:14 | Patrick Melrose E1
Patrick Melrose Episode 1 "Bad News"
ちょっとだけまとめです。


全訳リストはこちらから。

Patrick Melrose Episode 1 "Bad News"


和訳に関してはすみませんとしか言いようがありませんが
何となくこんな感じ?くらいでご笑覧いただければと思います。

E1はイントロデュース的で、
パトリックの過去を小出ししながら
どれだけヤバいのかが映し出されていました。


過去は小出しながらもパトリックが少年時代に囚われてしまっているのがわかります。
ただ、どこまでが現実なのかはこの時点ではわかりません。

わかるのは、
父親が虐待していること、
それが原因でパトリックが壊れてしまっていること。

過去にどんな事があったのかはE2で明らかになります。

ベネディクトはマーベルに出演する傍らThe Child in Timeに続きまたしても
社会問題を映し出した(しかも子ども)おもーいドラマで演じているので
ファンとしても陰鬱な気分にさせられる事が多いのですが・・・・
まあパトリックはコメディカルな場面もあり何よりご本人が可愛かったりするので
前作よりは良いかな、とは思いますけど。


ドラッグ中毒はかなりリアルに演じていると思いますが
プレイボーイに関してはあまり(失礼)
劇中、ずっと薬打ちまくって酒飲み続けているのでつい肝臓を心配をしてしまいます。


ひとまずE1の主要な登場人物です。


少年時代のパトリック。


David Melrose:パトリックの父親。


Eleanor Melrose:パトリックの母親。


Anne Moore:エレノアの友人。


Johnny Hall(左):パトリックの友人。


Debbie Hickman:パトリックのガールフレンド。


Marianne:デイビーの友人。


Julia:パトリックのガールフレンド。


Nicholas Pratt:デイヴィッドの友人でパトリックのゴッドファーザー。


E2に続きます。

パトリック・メルローズ 「Bad News」その11

2018-09-23 10:43:15 | Patrick Melrose E1
Patrick Melrose Episode 1 "Bad News"

Based on Patrick Melrose by Edward St Aubyn
Written by David Nicholls
Directed by Edward Berger


Previous → パトリック・メルローズ 「Bad News」その10



Patrick Melrose:PM(パトリック・メルローズ)
David Melrose:DM(デイビッド・メルローズ)パトリックの父親
Eleanor Melrose:EM(エレノア・メルローズ)パトリックの母親。
Johnny Hall:JH(友人)
青字はパトリックの独白です。


ホテルの部屋に戻り遺骨を納めた箱を壁に投げつけるパトリック。

「Fuck! Fuck! 」

壊そうして何度も投げたりぶつけたりしますがびくともしません。
何をしても壊れないので窓から投げようとしますが強化ガラスの窓は割れません。
窓を開けようとしても開きません。

「窓から放り投げられないのになんで窓があるんだ!」


窓に顔をうずめるパトリック。
ドアに顔をうずめる子どものパトリックと被ります。

PM:死にたい。死にたいんだ。

テーブルにドラッグを並べます。

方法がないわけじゃない。

PM:「最初に麻酔で間違いないですね?ドクター。」
DM:「違うぞ、パトリック。まずはメスで次に麻酔だ。」

怯えてベッドの下に隠れるパトリック。

しーっ。大丈夫。誰にも見つからないよ。

PM:で誰にも見つからなかったらどうなるの?


ドアが空きスーツケースを持ったデイビッドが入ってきます。
ベッドの下から様子を窺がうパトリック。


DM:なんて汚いホテルなんだ。

後ろから子どものパトリックがついてきます。

DM:私も成り下がったものだ。
お前の母親は喜ぶだろうな。お前が報告した時の彼女の満足そうな目が見えるようだ。
報告するか?

パトリックは首を横にふります。


DM:左?それとも右か?

デイヴィッドはベッドを手で示します。


PM:どっちでもいいよ。

ベッドの下で脅えながら泣く大人のパトリック。


DP:私は疲れているんだ。
こっちにきて話をしよう、パトリック。
パトリック。
こっちにきてお前の老いた父と話をするんだ。

無言の子どもパトリック。

D:頼むよ。

優しい顔から少し怖い顔に変わっていくデイビッド。
子パトリックは諦めたようにドアを閉めます。



ヘロインを火であぶるパトリック

Come on, come on, come on, come on, come on, come on.


足首に注射をします。



PM:ママ?
EM:ごめん、起こしちゃったわね。

PM:今何時?
EM:まだ早いわ。
PM:もう行く?

うなずいて抱き合うふたり。

行きたいんだ。



バスタブの中で眠るパトリック。


起き上がります。


部屋を歩き窓から街を見下ろします。


太陽は輝き、選択肢は他にない。

窓を閉めて帰り支度をします。
注射器も処分。

そして老ベルボーイに先導されます。

PM:人生は袋に入った汚物なだけではなくその汚物が漏れていくんだ。
感動せずにはいられないぞ。
そう思わない?
ベルボーイ:それが一般的だと私は思います。



父の声がします。

DM:血の川があり、悪人が溺れる。
高いところにいても回避できず橋は流されてしまう。
世界の終末がくると男が言う。
彼らには良いところがある。とても良いところがある。

PM:彼らに示しを。わかりやすい示しを。


フロントでお会計。

P:僕が遊び方を知らないとは誰も言わないだろうね。

ポケットからお札の入った封筒を出します。


スタッフ:リムジンが待機しております。
楽しく滞在いただけたのであれば幸いです。
PM:楽しんだなどという言葉では表せないよ。最高だった!

パトリックは札束で払い出口に向かいます。

Sir! Mr.Melrose,

遺骨の入った箱を持ったベルボーイが追いかけます。

ベル:これをお忘れするところです。
PM:忘れようとしたのに。
ベル:Sir?
PM:ウィーンに電話する必要はなくなったってことだ。

パトリックはチップを払います。

PM:それで、血の川は・・・
ベル:Sir?
PM:なんでもない、なんでもないよ。


空港。


ジョニーに電話をかけるパトリック。

PM:ジョニー、聞こえる?
JH:パトリック、元気か。
PM:元気だよ。昨日は自殺するところだった。
JH:頼むよ。どこからかけてるの?
PM:地の底
JH:おい、大丈夫か?パトリック?
どこにいるか教えて。会いに行くから。


泣き出すパトリック。

PM:長続きしなかったんだ。聞こえる?
JH:うん。
PM:決めたよ。自分の人生は自分で支配する。
ちゃんときれいにしたい。ジョニー、聞こえてる?
JH:聞こえてるよ。最高じゃないか。今度こそは本当だろうね。
PM:もちろん。
この手の事になるとみんな騒ぎすぎなんだよ。
JH:で、君はどうしたい?パトリック?パトリック?
一体どうする気なんだ?聞いてる?

再び泣き出すパトリック。



E1はここで終わりです。
次で簡単な感想を書きます。

パトリック・メルローズ 「Bad News」その10

2018-09-18 12:51:42 | Patrick Melrose E1
Patrick Melrose Episode 1 "Bad News"

Based on Patrick Melrose by Edward St Aubyn
Written by David Nicholls
Directed by Edward Berger


Previous → パトリック・メルローズ 「Bad News」その9



Patrick Melrose:PM(パトリック・メルローズ)
Marianne:M(マリアン)デビーの友人
David Melrose:DM(デイビッド・メルローズ)パトリックの父親
青字はパトリックの独白です。



時間が経ち食事をとったあとのマリアンヌの皿と、
何も手を付けていないパトリックの皿が映ります。
そしてパトリックは恍惚の表情です。

M:あなたアルメニア料理気に入っていると思ってたけど。
P:マティーニは最高に気に入ったよ。
M:「きみの母親と父親は、きみの人生をめちゃくちゃにした
彼らにはその気がないのだろうが、結果はこうだ」(フィリップ・ラーキン)
P:その気がないなんて誰が言ったんだろう。

M:お父さんの事をどう思っているか本人に話したことある?
P:生きてるうちはなかったな。それでよかったと思ってる。
M:なぜ?お父さんに何か言いたいことがあったんじゃないの?
P:そうだね、もし言うとしたら・・・「他の誰にもそんなことはするな」と言いたいかな。

ウェイターが皿を下げに来たのでお礼を言うマリアンヌ。
パトリックの返事と被さってしまいます。

P:僕は真面目に質問に答えたのに。
M:え、あ、ごめんなさい。なんて言ったの?
P:いいよ、何でもない。
M:パトリック、私はそろそろ帰らないと。
P:え、それはダメだよ、マリアン。

席を立ちマリアンの隣に座ります。

P:僕たち、ずっと気が合ってたよね?
気のせいではないと思うけど。
M:私はあなたとデビーがすごく好きよ。

マリアンにキスをしようとしますが拒否されます。

P:クエールードがほしいんじゃない?

マリアンは怒って店を出ます。
追いかけるパトリック。

P:変な事してごめん。
M:魔が差したのよね。(タクシーを呼びながら)おやすみなさい、パトリック。
P:うん、おやすみ。

一旦はマリアンヌを見送りますが再び追いかけます。

P:時々考えるんだ、もし理想の女性に、知性的な女性に会っていたら、
彼女は恐れずに僕をたしなめ、僕は人生を取り戻せるかもしれない。
M:お願いだからバカな真似はやめて。

マリアンヌはタクシーに乗ろうと歩き出します。

P:行かないでくれ。一緒にいてくれ。
さもないと自分が何をするかわからないんだ。

パトリックにつかまれた腕をふりほどくマリアン。

M:離してよ!冗談じゃないわ。あっちへ行って!

タクシーに乗るマリアン。
パトリックが車の窓越しに話しかけます。

P:バカだよね、本当にごめん。でも頼むから行かないで。
今日はひとりでいたくないんだ。
他に誰もいない。一緒に座っているだけでいいから。ひとりにしないでくれ!
M:あなたはひとりではないでしょう。
(タクシーに)出して。

走り去るタクシー。


彼女の言う通りだ。おまえはひとりじゃない。この先もずっと。

歩き出すパトリック。


「死と破壊。」

上からヘリコプターがパトリックを照らします。



「恥と暴力」


「抑えきれない恥と暴力」


ヘリに向かって叫びます。


「Just fuck off!」


続きます。

いやー、しんどいですね。
ストーリーもしんどいですがフラッシュバックや妄想が飛び交っているので
文字で表すのはかなり無理があり、意味不明状態になっていると思います。
次で終わりますのでおつきあいいただければ嬉しいです。
(E2もやりますけど・・・・すみません。)


エミー賞は残念でしたね。もう何度目・・・・(泣)

そしてまさかのダレン・クリスでびっくりしています。
アメリカン・クライム・ストーリーのヴェルサーチ暗殺は
ずっと見たかったのでこれを機に見てみようかしら。

パトリック・メルローズ 「Bad News」その9

2018-09-15 12:47:18 | Patrick Melrose E1
Patrick Melrose Episode 1 "Bad News"

Based on Patrick Melrose by Edward St Aubyn
Written by David Nicholls
Directed by Edward Berger


Previous → パトリック・メルローズ 「Bad News」その8



Patrick Melrose:PM(パトリック・メルローズ)
Marianne:M(マリアン)デビーの友人
Nancy Banks:NB(ナンシー)マリアンのお母さん
Jerry Banks: JB(ジェリー)マリアンのお父さん
David Melrose:DM(デイビッド・メルローズ)パトリックの父親
青字はパトリックの独白です。


トイレで吐くパトリック。
そのあとトイレの個室でヘロインを打ってぐったりしています。
手には血の付いたハンカチがありました。


時計を見ると起き上がります。

PM:そうだ、父さんを引き取りに行かないと。

床に転がっている注射器を拾って外に出ます。
全力で走るパトリック。

斎場につくと閉まっているドア越しに叫びます。

PM:すみません、父を受け取りにきたんだけど。
女性:今日はもう終わりなんです。
PM:父の残骸を持っていかないと。
女性:申し訳ありません。
PM:朝一番の飛行機なんだ。
手ぶらでは帰れない。デイヴィッド・メルローズだ。


仕方なく女性はドアを開け父の遺骨を納めた箱を受け取ります。

PM:紙袋もらえないかな。

マリアン。
僕は半グラムのコカインと5回分のへロイン、1回分のクエールードとブラックビューティを持っている。
流れるような会話のために粉末ドラッグを、マリアンをその気にさせるためのクエールード。




ドラッグを含みながらマリアンの家のチャイムを鳴らします。
母親のナンシーがドアを開けます。

PM:パトリックです。マリアンの友人の。
NB:ナンシーよ。ナンシー・バンクス。会った事あるわね。
PM:ありますよ。
NB:マリアンから聞いてるわ。(箱を指して)あの人よね。

うなずくパトリック。

NB:ディナーの前に一杯飲むとコンスウェラに伝えるわね。

NB:マリアンもあなたに会いたがってるわ。

父親がやってきます。

NB:ジェリー、パトリックを覚えてる?デビーのボーイフレンドよ。
PM:バスルームで青くなってました。
JB:それでドアを外したんだっけ。
PM:そうです。
JB:さあ、入ってくれ。

マティーニをパトリックに渡すジェリー。

JB:お父さんは卓越した人だったとマリアンから聞いたよ。
PM:発言を聞かせたかったですね。
NB:複雑な関係だったんでしょう?
PM:そうなんです。
JB:いつから?
PM:1906年6月9日。父が生まれた日です。
JB:その頃から父親らしくするのは難しいんじゃないか。
NB:そうだわ、多分お父さんは愛情表現の仕方がわからなかったんじゃない?
PM:虐待は愛情とは対極、表現できないものなどありません。

M:当然だわ。

マリアンが入ってきました。

パトリックは立ち上がります。

M:私が心配してるのはそれじゃないけど。
Hi, パトリック。
P:Helo.
M:ご愁傷様でした。

君が解決策なんだ。
僕を救うのは君だって言ったよね?僕はここに埋葬されたい。
もしそれが叶うなら僕は一生クスリをやめるのに。


マリアンに抱き着くパトリック

驚くマリアン。

もしくはせめて誰かと一緒に。

PM:(マリアンヌの手を握り)外でディナーしない?いいよね。


レストラン。



M:ここで大丈夫だった?
PM:もちろん。アルメニア料理好きだし。
M:コート着て暑くないの?
PM:君が気になるんだったら・・・
M:ちょっとね。
PM:じゃあ脱ぐよ。(コートを脱ぐ)アイパッチもとらないと・・・・・
(マリアンヌが表情がこわばるので)これはつけておく。
(ウェイターに)マティーニ2つね。
M:ひとつでいいわ。私は飲まないから。
PM:そうなの?

ヤバいぞ。非常にヤバい。

M:視界がぼやけて感覚が鈍くなるってわかったの。

だから何だ?

PM:まったくその通りだよ。
僕も普段は飲まないけど、でもほら、喪失感がね。

何となく気まずい空気が流れています。

何か言うんだ。うそや嘲笑や侮辱以外の何か、何を言えばいいのか思い出すんだ。

PM:デビーがよろしく言ってたよ。

何を言ってるんだ、バカ!


M:デビーは元気?
PM:彼女は素晴らしいよ、すごく支えてくれるんだ。

話題を変えるんだ。

PM:君が法律の勉強をしてるって言ってたよ。
M:そうなの。コロンビアでね。
すごく難しいけど、でも好きなのね。

PM:法律を勉強しようと思ったこともあったな。
「Twelve Angry Men(十二人の怒れる男)」で自分をイメージしてた。明確な弁論で不正をただし・・・
M:良い弁護士になれたわよ。
PM:ありがとう。
M:なるべきよ!やってみれば?
PM:ハードワークだし、それに野心を抱くのは低俗だ。
M:うそでしょう、あなた本気でそう思ってるの?
PM:いや違うよ、あれは父の言葉だ。
M:あなたには教養があるしそれに・・・

マリアンヌのたばこに火をつけようとしますが手が震えています。


M:ありがとう。それに、あなたはお父さんとは違うわ。
PM:そうだよね。
わかる?インスピレーションだ。飛行機を降りたらすぐに行動を起こすよ。
生まれ変わるぞ。(骨壺に向かって)聞こえた?父さん。僕は弁護士になるよ。

M:その箱、気になるんだけど。
PM:大丈夫だよ、手荷物扱いだと思う。
M:違うの、それを下に置いてもらえる?
PM:いいよ。

骨壺を床に下ろします。

PM:ウェイターに蹴ってもらうかな。
やっと復讐を果たせるんだ!

叫ぶパトリックにマリアンヌが驚きます。


PM:なんで逃れることができたんだ、ただ死んだというだけで。
M:苦れるって何から?
PM::(気分悪そうに席を立つ)ごめん、ちょっといいかな。

パトリックはトイレに向かいます。


続きます。

多分あと2回くらいで終わると思います。

パトリック・メルローズ 「Bad News」その8

2018-09-12 05:47:37 | Patrick Melrose E1
Patrick Melrose Episode 1 "Bad News"

Based on Patrick Melrose by Edward St Aubyn
Written by David Nicholls
Directed by Edward Berger


Previous → パトリック・メルローズ 「Bad News」その7

Patrick Melrose:PM(パトリック・メルローズ)
Marianne:M(マリアン)デビーの友人
George Watford:GW(ジョージ・ワトフォード)父の友人?
Nicholas Pratt:NP(ニコラス・プラット)父の友人?父の死を知らせてきた人。
Ballentine Morgan:BM(バランタイン・モルガン)父の友人?
David Melrose:DM(デイヴィッド・メルローズ)パトリックの父。
青字はパトリックの独白です。



お風呂にテレビを持ち込みお湯を入れてるパトリック。
画面から「Video Killed the Radio Star(ラジオ・スターの悲劇)」が流れています。
テレビが普及しラジオから生まれたスターが消えていく、という歌なのである意味皮肉的な?
↓Youtubeです。
The Buggles - Video Killed The Radio Star



歌に合わせてパトリックが歌っています。
♪マリアン、マリアン、マリアン。
僕たちは巻き戻せない、遠くまで来てしまった。

(電話でのマリアンの声)
M:ハイ、パトリック。会うのを楽しみにしてるわ。
PM:よく知ってる人と話すのは嬉しいね。

薬を酒で飲みますが氷がない事に気づきます。
氷を探しますがどこにもありません。
部屋を出て廊下に居るスタッフに氷を頼みます。

アイスペールを手に部屋に戻るとお湯が床にまであふれていました。
バスタブを栓を抜こうと手を入れますが熱すぎてやけどをしてしまいます。

氷で腕を冷やすパトリック。


腫れている腕を見るパトリック。



バスタブの中で頭から酒をあびます。


そして沈んでいきます。


ドアベルが鳴ります。
届いた荷物を受け取ります。

(す、すみません。)

スーツに着替えて右目に黒いアイパッチをします。


注射器を2本胸のポケットにしまい鼻歌まじりでご機嫌パトリック。
コート着て部屋を見回し外へ。


Key Club。
ジョージから声を掛けられます。

JW:時間に正確じゃないか。
PM:ジョージ!
JW:お父上のようだな。彼は君の事をすごく褒めていたよ。
知ってると思うがね。



ニコラスも来ます。

NP:やあ、坊や。お悔やみを。
顔色が悪いな。目をどうした?
GW:女か?
NP:今では道徳的指導をする責任が私にはあるからな。
PM:そんなんじゃない。
飛行機で物を拾おうとしてこうなったんだ。
NP:派手なスーツだ。ここに馴染んでるな。
GW:ここの楽しさがわかってくるんだ。
お父さんもそうだったから。
イギリスではもう出会える事のないすべてがここにある。
ブルショットを飲んだことは?
PM:ないよ。
GW:ウェイター!ブルショットを3つ頼むよ。
バランタイン・モーガンを招待したよ。恐ろしく退屈な男だけど。
PM:ファミリーが銀行を持ってるね。
質問をしたんだけど聞くに堪えない答えが返ってきた。
役者がそろったな。
バレンタイン・モーガンだね。

BM:父上は残念だった。
個人的に知っていたわけではないがジョージの話だと彼は偉大な英国紳士だったようだ。
PM:ジョージ、彼に何を話したの?
GW:類まれな男だったとしか話してないよ。
PM:そう、父のような人には会ったことがない。
NP:信念を曲げない男だった。
GW:「最高のものだけを、そうでなければ何も要らない。」
NP:まったくもって同感だ。
PM:「謝罪はしない、釈明もしない。」
もうひとつ。「すべてを注視せよ。誰も信用できない。」
BM:非常に賢明だな。
PM:「挑戦はするな。努力など下品だ。」「18世紀は良かった。」
ああ、それと、「すべての女を軽蔑する、とりわけ君の母親をだ。」もある。

一同、無言となってしまいます。
そこにウェイターが酒を運んできます。

GW:ブルショットがきたぞ。
ビーフコンソメとウォッカ、ちょっとした嗜好品だな。

パトリックはウェイターからグラスをひったくると飲んでしまいます。

PM:おかわりを。

GW:彼の父親は素晴らしいピアニストだった。
PM:言ってみれば寄せ集めだけど。
NP:会話もだ。
PM:時と場合による。
延々と続く耳障りな話が好きじゃない人もいる。
その人たちって?
GW:本当だよ、私は彼に議論を吹っ掛けるのはやめるよう頼んだことがある。
BM:彼はなんて?
GW:失せろと言われたよ。
PM:忠実な猟犬ばかりだな。
BM:なんだって?
PM:あれだよ。

バランタインの後ろにある犬の絵を指さします。


BM:狩猟に興味があるのか、パトリック。
NP:始まった。
BM:彼が興味を持っていたんじゃないかと思ったんだよ。
NP:君は、みんな興味を持たないかもしれないとは考えないんだな。
BM:私はタンガニーカ山のヤギを撃ったんだが、
その種では最後の雄だったのだ。あれはほろ苦い瞬間だった。
PM:あなたに聞かせたいハンティングの話があるんだバランタイン。父から聞いた。
ニコラス、君も知ってるネタだよ。
NP:慌てるな、パトリック。今はよせ。

PM:騎兵隊の将校だった父は1920年代にインドに駐留していて、よくイノシシ狩りに行っていた。
高い草の中を槍を持って馬で駆け、野生のイノシシを狩っていた。
野生のイノシシはとても危険だ。
イノシシは馬を倒し騎手を牙で突き殺すんだ。それがスリリングでもある。
ともかくこの刺激的な体験にも汚点があった。僕が聞いた話では、
狩猟パーティのひとりが野犬に咬まれ、狂犬病の症状を引き起こした。
最寄りの病院から3日かかるので司法官と将軍の狩猟パーティは縛り付けることにして
網の中で暴れている友人を持ち上げた。
ディナーでは・・・・・

パトリックが父のデイヴィッドに変わります。
デイビットの話に耳を傾ける若いニコラスやジョージ。

DM:テーブルにランタンが配置され、シルバーが輝き、熟練の使用人たちがいた。
しかし、まだディナーを楽しめる者は誰もいなかった。
だから私は席を立ちピストルを手にすると狂犬病の男のところに行き、頭を撃ちぬいた。


みんなが呆然と見ています。

パトリックとデイヴィッド:最大限に思いやりのある行動だ。
みんなも同意したよ。結局はね。


DM:これがきっかけで医学に夢中になっていったのだ。

父が横を向くと子どものパトリックが離れたところに座っていました。


ピアノの音が流れてきた瞬間脅える表情をするパトリック。


子どものパトリックが部屋に入る場面が出ます。


気分が悪くなったパトリックは席を外します。


続きます。

お風呂は予告によく出てきていたお馴染みの場面です。
酒浸り薬漬け、って人生すぐにでも詰みそうですけど、ギリギリのところで持ちこたえているのでしょうか。


それしにてもヒューゴパパ、かっこいいです。
ものすごいダメオヤジ(笑)とわかっていてもつい見とれてしまいます。