ヌルボ・イルボ    韓国文化の海へ

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修能の「日本語」-正解がわからないぞ~ センター試験の「韓国語」-むずかしいぞ~

2011-01-17 23:51:13 | 韓国語あれこれ
 一昨日・昨日はセンター試験。ということで、センター試験の中の「韓国語」の試験と、それに関連して、韓国のセンター試験というべき修学能力試験の中にある「日本語」の試験について前年度に続き見てみました。

 2008年11月実施の韓国・修学能力試験の日本語の問題については、2009年11月16日「★修能の「日本語」の試験★ 出題内容と難易度」と題して記事にしました。
 また、昨年1月のセンター試験の「韓国語」の問題については、2010年1月21日に「センター試験韓国語の平均点148点。難易度はかなり高いが・・・」という記事にしました。

 今回は、両方ひとまとめにして見てみます。まあ、おおよその感想は同じようなもんなんですけどね。

 まず、2011年度の受験者数を比較してみると、
 受験者総数は、韓国の修能試験=約67万人、日本のセンター試験=約56万人。 
 科目の受験者数は、修能の「日本語」=約2万人 センター試験(2010年度)の「韓国語」=167人


 ・・・日本の人口は韓国の倍以上なのに、センター試験よりも修能試験の受験者数が多いんですね。また韓国では受験生の100人中3人が「日本語」を受けるのに対して、日本で「韓国語」を受けるのは1万人中に3人だけ。2ケタも違います。

 ※韓国では第2外国語が独・日・仏・露・西・アラビア・中・漢文の8種類設けられていますが、うち最も受験者数の多いのは意外にもアラビア語で約4.9万人とダントツ。問題が易しいから、だそうです。2位が日本語。3位は漢文で約1万5千人、4位が中国語で約1万人です。仏・西・露・独はどれも3千人前後。日本では、外国語は英語以外に独・仏・中・韓の4ヵ国語があって、中国語が最多、といっても364人。あとはどれも100人台です。

 では問題を見てみましょう。
 まず2010年11月実施の韓国・修能試験の第2外国語の中の「日本語」の試験問題。てっとりばやく見るには→コチラからダウンロードして下さい。表の最下段<제 2 외국어 / 한문(第二外国語/漢文)>中の<일본어(日本語)>欄で、左が問題、右が正答です。

 前の記事で「清音と濁音、長音と短音の違いで、どちらも韓国人が苦手な問題が出る」とか、「問題文自体が日本文化を理解させようという内容になっている」とか指摘しました。また、文化とはちょっと違いますが、学校の「地震の際の注意」から出題しているのはなるほどですね。(日本の地震に対する韓国人の恐怖感はかなり大きいようですよ。)また全体的に実用的な会話文が多いです。

 そして今回、「えっ、これは何だ! 正解がわからんぞ!!」と私ヌルボがあせりまくったのが次の中から正しい発音を選べ、という問題。

 女子学生「あのう、次の電車は(a)なんぷんですか」
 駅員「今10時ですから、(b)さんぷん(c)ろっぷん(d)じゅうよんぷんです」

 (a)~(d)中、正しい発音が2つ。(c)はいいとして、あと1つは何? ヌルボはどれも<ふ>と言ってるかも・・・。ネット検索したら、地方によりor人によりいろいろ違うようですよ。正解を見たら(d)になってましたけどねー・・・。

 ・・・というわけで、日本人なのに満点はとれなかったかも・・・。(しかし、「フンは間違いでブンが正しい!」という明確な根拠はあるのですか?)
 韓国の受験生の皆さんの平均点は、今回もおよそ50点(100点満点)といったところでしょう。

 次にセンター試験。私ヌルボはセンター試験以前の世代ですが、受験科目だった英数国日世生は現在の内容や難易度はどんなものかな、と思って、新聞に載っている問題に本気で立ち向かっています、というのはウソです。この数年挑戦しているのは韓国語だけ。韓国語学習者で、「私もやってみよう」という方は、次のリンク先参照。

 問題は →コチラ
 解答は →コチラ

 あいかわらずむずかしいです。1年前「ヌルボのレベルを正直に申しますと、韓国語能力試験の方は5級の真ん中くらい、ハングル検定試験は準2級合格で、2級はどうだか、という、つまり<上級の下>といった程度ですが、それで今回のセンター試験韓国語の得点は160点くらい。すなわち正答率8割といったところでした」と書きましたが、今回も同じようなものです。
 この1年、マジメに韓国語の勉強やってこなかったからこんなものでしょうが、マジメにやっていても1年間で180点以上のレベルまで到達するとは思えません。5年でもむずかしいかも。以前は初級の上レベルでもできそうな問題がそれなりにあったと思いますが、今回は皆無に近い印象を受けました。ハングル検定だと準2級のちょっと下程度、韓能だと4~5級くらいの問題が多いようです。

 <試験問題評価報告書>を読んでみると、やはり受験生のほとんどは在日とかニューカマーの韓国人で、高校の授業で韓国語を履修した者はほとんどいないようです。したがって難易度は高くても平均点は150点前後にはなってしまうのですね。

 嫌韓サイトなどでは、あいかわらず「在日に有利な試験は認めがたい」という論調の記事があります。たしかに英語の平均点(約120点)とのバランスを考えると不公平にも見えますが、たとえば英語圏からの帰国子女の英語の平均点は当然相当に高いだろうし、しょうがないかも・・・。
 <高等学校教科担当教員の意見・評価>の中に、この際「英語」とは同列にしないで「第2外国語」にして、「英語」+「○○語」という形で40点くらいの配点にしてはどうか、という提言がありましたが、これはいい案かもしれません。

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