ヌルボ・イルボ    韓国文化の海へ

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韓国の2015年度大学修学能力試験(修能):第二外国語「日本語」は今年も良問だがちょっと疑問も・・・

2014-11-21 19:24:28 | 韓国語あれこれ
※この記事は2014年11月実施の修能についての記事です。2015年11月の修能「日本語」については→コチラの記事をご覧ください。

 14日の記事で書いたように、11月13日韓国では大学修学能力試験(修能)が実施されました。
 その第二外国語の中に「日本語」があります。
 本ブログでは、2009年11月以降毎年この「日本語」の問題を解き、分析した記事を載せてきました。(あ、初回はうっかり2008年実施の問題を載せてしまいましたが。)
 今年の問題もさっそく見てみました。→コチラのリスト中の<일본어Ⅰ_문제>(日本語Ⅰ 問題)をクリックしてPDFファイルをダウンロードして下さい。正答はその下をクリックすればOK。

 さて、そこでわかったことのひとつは、私ヌルボのようなふつうの日本人でも必ずしも満点が取れないということ。2年に1度は首をひねってしまう問題があります。
 たとえば2011年度の問題。(→コチラ。)
 時間の(a)何分 (b)3分 (c)6分 (d)14分 の「分」の読み方、どれが「ふん」でどれが「ぷん」だか、いまだによくわかりません。(正答を見ると、「ぷん」と読むのが(c)と、(d)なんですと!)

 また2013年度の問題(→コチラ)では、「①去年 ②人形 ③住所 ④ニュース ⑤コップ の中で長さ(拍子)が他の4つと異なるものは?」という問題。
 「あれ、どれも2音節じゃないの?」と考える日本人は多いのでは? もちろん字数でもないし・・・。(②だけが4拍子で、他はすべて3拍子。)

 そして今回の2015年度ではこれ。

 「文法表現が正しいものだけを選べ」という問題です。
 まず、aはまず問題なし、ですね。bは、「あとに」より「あとで」の方が自然じゃないか?とか、もしかしたら「飲まれました」に何かちょっと引っかかるものが・・・という人もいるかもしれませんが、まあいいでしょう。
 問題はcで、「日本に来てすぐなので」とか「日本に来たばかりなので」ならわかりますが、「日本に来たところなので」は不自然。しかし言わんとしているところはわかります。これを正しくないとすべきか否か? 私ヌルボは自信のないまま誤りと判断し、またそれが正答となっていました。サークル仲間に訊くと、ほぼ同様の意見でした。

 上記のような問題はあったものの、全体としては昨年と同様良問だったと思います。
 ※昨年については→コチラ参照。

 さて、この修能「日本語」の近年の出題傾向・特色としては、次のようなことがあげられます。

[A]会話が多い。
 ・・・全30問中11問と、3分の1以上が会話文の問題になっています。挨拶や、友人等との会話、買い物や医者との会話等、内容もさまざまです。

[B]韓国人が間違いやすい発音は必出。
 ・・・母音の長短、清音と濁音の区別等で、毎年必ず出題されています。
下は今回の問題。

 日本人にとっては簡単ですけどね。あ、清音と濁音の区別はむずかしいか?

 なお、発音以外でも韓国人だから間違えやすいかなという問題が今回2つありました。

 正答はもちろん②ですが、韓国語では「薬を飲む(약을 마시다)」でも「薬を食べる(약을 먹다)」でもOKなので、③を選んでしまった人が多かったかもしれません。

 韓国語の「보다」には「見る」と「会う」の両方の意味があるので、韓国人にとっては引っかかりやすいかも・・・。正答の①ではなく③を選んで人はけっこういたと思います。

[C]日本人の生活様式や、日本の伝統文化を説明・紹介するような問題文が多い。
 ・・・毎年必ず出題されています。これまでも「寿司」「温泉」「こたつ」「タクシーの乗り方」等が取り上げられました。今回は「花見」と、そして次の「駅弁」の問題です。

 駅弁の歴史が130年というのは知らなかったな。

[D]日本の街などで見かける掲示物、広報等に関する問題が出る。
 ・・・上記[C]のような日本の生活・社会にも関係するもの。昨年は地下鉄の「ひらくドアにご注意!」という貼り紙についての出題でした。今回は、「のんだら のらない」というポスターと、次のような銭湯の注意書きについての2つが出題されています。

 こういう実用的な問題は良いと思います。銭湯のマナーについては、小樽の「外国人お断り」裁判等いろいろ問題になったりしましたねー・・・。

[E]日本語会話というよりも、日本人の会話の特色についての問題文がある。
 ・・・「日本人はよくあいづちをうつ」という問題文が2012年度にありました。(→コチラ。) 今回は「あいまいなことば」についてです。

 ①は「‘お茶、おかわり どう?’はあいまいな表現である。」
 ②は「‘あ、いいね’は拒絶する時に使用することができる」。
 ③は「‘いい’に‘もう’をつけると承諾の意味にもなる。」
 ④は「‘飲みたいね’はひかえめに辞退する時にも使う。」
 ⑤は「‘いい’は場合により相反する意味としても用いられる。」
 ・・・もちろん⑤が正解。

 さて、これら[A]~[E]の他に、日本のセンター試験や多くの語学検定試験と比較して特筆すべき特色は、昨年にも書きましたが「小説やエッセイ等の読解問題は皆無!」ということです。
 つまりは実用性を重視しているということ。日常会話だけでなく、日本でよく見かける掲示物や、社会的なマナー等、日本への旅行や、仕事・留学等による日本での生活に役立つような内容になっています。
 ※上にあげたお医者さんとの会話は3年前も出題されていたなー。(→コチラ。)
 ヌルボが先に「良問」と書いた理由はその点にあります。
 一方、日本のセンター試験「外国語」中の「韓国語」はむずかしいばかりで楽しくありません。
修能試験の「日本語」の受験生は8千人近くいる(今回)のに対して、センター試験の「韓国語」の方は200人足らずの「精鋭」しか受験しないという違いも難易度の差の原因の1つでしょう。
 しかし、中学・高校の英語の授業&定期テストなんかはもっとこんな実用的な内容を増やした方がいいと思います。それでも昔に比べるとかなり変わってきてはいるのかな?

 ちなみに、このレベルの修能の「日本語」で受験生が何点くらい取っているかというと・・・。
 下の表は昨年(2014年度)の「日本語」の得点別等級区分です。
    (50点満点)
 これをみると、大体半分くらいできて平均程度といったところですね。
 しかし、最上級の1等級に入るには、3つ以上の間違いは許されません。(配点が1点の問題と2点の問題がありますが。) そんなにむずかしくないといっても、トップクラスに入るのはさすがにたいへんだと思います。

 今回の修能試験についてこれが3つ目の記事です。
 他の科目はどうかなと思い、さっき無謀にも「韓国語」の問題をちょつと見てみましたが、やっぱり無謀でした。
 2012年度「国史」では、独島関係の問題が出たことが日本でも報じられました。それ以外でも、歴史関係では日本とは「歴史認識のズレ」があるようです。・・・ということで、ちょっと見てみようと思います。あ、2014年度(昨年)「国史」から「韓国史」に科目名が変わったのですね。知らんかったわ。

金正恩はいつか国際法廷で裁かれる? 北朝鮮の人権侵害に対し国連で処罰決議採択

2014-11-20 18:46:47 | 北朝鮮のもろもろ
 昨日(11月19日)NHK(→コチラ)その他のメディアで伝えられた通り、18日国連総会の人権問題を扱う第3委員会で、北朝鮮での深刻な人権侵害が国際法上の「人道に対する罪」に当たるとして、国際刑事裁判所(ICC)に付託して責任者の処罰を求める決議案が出席185ヵ国中111ヵ国の賛成で採択されました。 反対は中国、ロシア、イラン、ビルマ(ミャンマー)など19ヵ国、棄権は55ヵ国でした。
 決議案はEUと日本が起案し、60カ国が共同で提出したものです。
 
北朝鮮の人権侵害問題に対するこれまで国連の取り組み[須田洋平弁護士の講演より]

 先週12日、アムネスティ日本東京事務所で開かれた須田洋平弁護士の講演によると、北朝鮮の人権侵害問題に対するこれまで国連の取り組みはおよそ次のようなものでした。

 公開処刑、政治犯収容所での拷問や強制労働、そして拉致問題等々、北朝鮮の人権問題は周知のように以前からありました。
 衛星写真で収容所の存在が知られるようになり、そこで嬰児殺しがあるとも伝えられて、欧米でも問題として取り上げられるようになったのが2002~03年頃です。そのような中で、2004年国連人権委員会(国連人権理事会の前身)では北朝鮮の人権状況を懸念する決議が通ってこの問題が重要なテーマに設定され、以後「特別報告者」に任命されたムンタボンさん(タイ)が2010年まで毎年報告をすることになりました。
 しかし北朝鮮はムンタボンさんの入国を拒否したため、彼は周辺国で調査をして報告書を書いてきました。その2010年の最後の報告書では、北朝鮮には「組織的な国家による人権侵害」があり、またその「責任者の追及が必要」とするなど、一段と踏み込んだ表現になっている上、「「人道に対する罪」に関する調査委員会を立ち上げよ」とも提言しました。これが以後運動が盛り上がるきっかけになったのです。
  調査と事実認定がこの調査委員会の役割で、聞き取りを中心に調査をして報告書にまとめ、その原因や責任を明らかにして国際社会に提言をします。この調査委員会の報告は、先の特別報告者による報告よりも国際世論への影響力がはるかに大きいものです。

 北朝鮮の人権侵害に対する調査委員会の設置に大きな役割を果たしたのが2011年9月に東京で結成されたICNKです。これはアムネスティ・インターナショナル、ヒューマンライツ・ウォッチ、FIDHをはじめ世界各地の40団体で構成された際NGOの連合組織です。
 以後ICNKは、北朝鮮における「人道に対する犯罪」を調査・査察する国連調査委員会(COI)の設立を求めて世界各国でロビイングを続け、その結果2013年に人権理事会の決議で調査委員会が設立されました。

 2013年夏から調査委員会の調査が開始されました。委員はマイケル・カービーさん(オーストラリア.委員長)、ムンタボンさんの後を受けて特別報告者となっていたマルズキ・ダルスマンさん(インドネシア)、そしてソーニャ・ビセルコさん(セルビア)の3人です。
 ところが北朝鮮は聞き取り調査のための入国を認めず、脱北者の送還等で北朝鮮に加担している中国も協力を拒否したため、日本・韓国・アメリカ・イギリスで公聴会を開いて脱北者や専門家の話を聞いたほか、多くの拉致被害者や脱北者がいるタイでも現地調査が行われました。
 このような過程を経て、今年2月調査報告書が公表され、3月に正式に人権理事会に提出されました。その調査報告書は→コチラで見ることができます。このリンク先の最初にある<Report>のリスト上段は36ページの概要版、下段は372ページの詳細報告書です。ただ、前者は英・仏・スペイン・露・中・アラビア語の6ヵ国語、後者は英語だけです。
 また、外務省の公式サイト内に「北朝鮮における人権に関する国連調査委員会(COI)最終報告書」というページがあり、その「本文(英文)及び和文仮訳」、「詳細版の拉致問題関連部分仮訳」、「北朝鮮における人権に関する国連調査委員会ウェブサイト」とのリンクが張られています(→コチラ)が、とくに、「本文(和文仮訳)」はぜひ目を通してほしいと思います。(→コチラ。)
 これには、数々の人権侵害が列挙されているばかりではなく、調査に対する北朝鮮当局の非協力や、国外居住者さえも北朝鮮当局の監視や報復を恐れて証言をためらうことが調査の大きな障害となったと記されています。

※本ブログでは今年2月の<国連・北朝鮮人権調査委員会の報告書にある全巨里教化所の衝撃的なイラストについて>と題した過去記事(→コチラ)で調査報告書の内容の一部を紹介しました。

調査報告書(今年2月公表)の衝撃的な内容と、ICCへの付託を求める厳しい提言

 調査報告書の内容について、日本ではとくに拉致問題に焦点が当てられて大きく報道されました。しかし北朝鮮国内の住民に対しても「人権侵害のデパート」ともいうべき重大な人権侵害が数多くあることが記されています。また、それらが最高指導者の意思の下で、あらゆる国家組織が関わっているとされています。つまり北朝鮮の人権侵害は北朝鮮の現体制と不可分一体のものであるということです。
 公開処刑のような殺人、政治犯収容所での強制労働(奴隷行為)や拷問・拘禁・性的暴力等の他、「絶滅させる行為」についても報告書では言及されています。これは「食料や医療へのアクセスを妨げて人を死に追いやる行為」のことです。収容所での餓死の事例だけでなく、1990年代、深刻な食糧難に陥っているのに国際社会からの援助を断ったことは国民一般に対する「絶滅させる罪」に当たるのではないかということが示唆されています。調査委員会は「北朝鮮は、食料を国民統制の道具として使っている」と言い切っています。
 強制失踪に当たるのが拉致問題です。また北朝鮮国内である日突然に収容所送りになってしまうのも強制失踪です。日本人政府は17人が拉致され、うち5人が帰国したとしていますが正確な数はわかっていません。(警察の発表では883人が拉致された疑いがあるといっています。) 調査報告書は、詳細な調査の結果100人以上の拉致被害者がいると記しています。
 報告書で脱北者についても言及しています。中国に多くいる脱北者は基本的に難民であり、中国はノン・ルフールマン原則にしたがって彼らを拘束して北朝鮮に送還すべきではないとしています。
 このように、一般国民(や外国人拉致被害者)を対象とした、組織的で広汎な人権侵害が行われているという点で「人道に対する罪」が成立するとして、報告書では安保理が北朝鮮の人権問題をICCに付託するか、または特別裁判所を設けることを提言しています。
 3月、人権理事会は国連総会に対してこの調査報告書を安保理に提出することを求めました。つまり、北朝鮮の人権問題のICCへの付託あるいは特別裁判所の設置です。
 調査報告書によれば、かりに安保理でICCへの付託や特別裁判所の設置が否決されたとしてもそれで終わりではなく、国連総会で特別裁判所の設置を決めることができます。

拉致問題も、北朝鮮国内の問題など数多くの人権侵害のひとつとして訴えるべき

 以上が前述のICNKにも設立時から関わってきたという須田洋平弁護士の講演の要旨です。北朝鮮人権問題に対する国連のこの約10年の流れの現在の状況がよくわかる内容でした。
 とくに私ヌルボが共感を覚えたのは、次のような提言です。
 拉致問題について日本政府は積極的にアピールすべきですが、その際日本人の拉致のみを強調するのでなく、まず北朝鮮国内で人権侵害を受けている人たちを助けるべきこと、そしてヨーロッパや東南アジア等の多くの国に拉致被害者がいることを広く訴える必要があります。それがより多くの力を結集することにつながります。

 北朝鮮のさまざまな深刻な人権侵害は、政治的立場以前の問題だと思います。

    「脱北者・申東赫(シン・ドンヒョク)氏の証言は捏造」だって!?
北朝鮮の必死の「逆宣伝」も通じず、非同盟諸国の多くも決議案賛成に回る

 さて、上述のような経緯を経て、今秋に入り国連で北朝鮮の人権問題のICCへの付託が現実の課題となると、北朝鮮の動きが「活発化」してきました。
 11月17日の朝日新聞は「北朝鮮、異例の国連外交 DVD配り「人権侵害ウソ」」との見出しの記事を掲載しました。(→コチラ。)
 その記事によると、「国連総会第3委員会では今週にも、安全保障理事会に北朝鮮の人権問題を国際刑事裁判所(ICC)に付託するよう促す決議案が採決される見通し。最高指導者の責任にも触れる決議案が総会を通るのを何としても避けたい北朝鮮は、異例の対話姿勢に転じた」とのことで、北朝鮮国連代表部は10月7日に独自の人権報告書を配布して人権問題の存在を否定し、また「嘘と真実(Lie and Truth)」と題するDVDも配布しました。「米国と悪意に満ちた勢力が、我が国に存在しない人権侵害を子どもじみた策略で広めている」と訴え、脱北者の申東赫(シン・ドンヒョク)さんの実父とされる男性等が「収容所で暮らしたことはない」などと証言を否定する映像が流れるというものです。
 ※申東赫さんについては→コチラと→コチラの過去記事を参照のこと。 
 この「嘘と真実」の動画は、北朝鮮の公式サイト<ウリミンジョクキリ(わが民族同士>中の→コチラの記事で見ることができます。(英語字幕付き) また、YouTubeにもアップされています。→1・→2
 この動画については、10月31日の毎日新聞の記事「東アジアの気になるあれこれ:対外宣伝用動画から見える日朝協議の困難」(→コチラ)に詳述されています。
 また11月6日BLOGOSには、「北朝鮮メディア:人権問題について脱北者の「うそ」を暴く動画を公開」との見出しのついた新華ニュースが翻訳・掲載されています。(→コチラ。)
 そして11月19日韓国紙・東亜日報にはファン・ホテク論説委員の「シン・ドンヒョクは捏造か?」と題したコラム(韓国語)が掲載されています。(→コチラ。) それによると申東赫さんはFACEBOOKで動画中の人物が父であることを認めつつ「北朝鮮が父を人質にした」と非難しているとのことです。コラムは申東赫と国家情報院に北朝鮮に具体的に反論せよと述べています。
 「最高尊厳」の訴追(&人権問題の解消→体制の破綻)をなんとか阻止しようという北朝鮮側の「逆宣伝」は結局実を結ばす、冒頭に記したように国際刑事裁判所(ICC)に付託して責任者の処罰を求める決議案は採択されました。北朝鮮に好意的だった非同盟諸国の相当数も賛成票を投じたそうです。

安保理の見通し等、今後の展開はどうなる?

 今回の国連決議について、韓国メディアの中では、進歩陣営の代表紙「ハンギョレ」がICC付託の部分を除いたキューバによる修正案(否決された)のことも含め詳しく報じているのが注目されます。(→コチラ.日本語版。)
 一方、保守系3紙はいずれも今日20日の社説でこのニュースを取り上げています。→「朝鮮日報」「東亜日報」「中央日報」(いずれも日本語版)で、「韓国政府も北朝鮮人権に関連した韓国の役割と責任をしっかり検討して、必要な戦略と措置を用意しなければならない。人権弾圧に対する沈黙は、結果的に擁護と変わらないというのが国際社会の見解だ」(「中央日報」)と政府に注文をつけたり、安保理で反対するとみられる中国とロシアに対して「両国は、北朝鮮をかばう前に人権の普遍的価値と北朝鮮住民の苦痛を考えなければならない。人権は決して他国が干渉できない一国の内政問題と見ることはできない」(「東亜日報」)と牽制している点は3紙に共通しています。
 また「朝鮮日報」はこの社説で、また「東亜日報」は→コチラの記事で、10年間も韓国内で棚上げ状態のままで成立をみていない北朝鮮人権法について言及しています。
 北朝鮮の劣悪な人権の現実に厳しく対応しようとする保守陣営に対し、「人権問題の提起は南北関係に否定的な影響を及ぼす」と反発し、南北間の対話や人道支援の活性化を通じて人権状況の改善を図ろうというのが進歩陣営。その両者の対立でここまで平行線をたどってきたというものです。
 上述した調査委員会のマイケル・カービー委員長は、実態調査後の2013年11月、「東亜日報」の取材の場で「北朝鮮の人権に対する韓国の無関心にがっかりした」と述べました。(→コチラ参照(日本語)。)
 今回の国連の決議が、はたして韓国の世論になんらかの影響を及ぼすでしょうか?(かなり疑問・・・。)
 今後、安保理の常任理事国の中国やロシアがどう出るか注目されるところですが、上述のように安保理で否決されたとしても国連総会で特別裁判所の設置を決めることができるとのことですから、この問題は長く続きそうです。
 なお、ICCは規定では2002年7月1日以降の犯罪しか裁けないとされているそうです。ということはそれ以前の拉致事件等は裁けないということなので、特別裁判所を作った方がいいのではと、須田洋平弁護士は語っていました。

※蛇足、かな?
 講演の後の質疑で、韓国人留学生という方から「現地調査のない中で、脱北者の証言の信頼性はいかに確保されるのか?」といった質問がありました。
 「脱北者の証言」や「元慰安婦のハルモニの証言」等への信頼度は、聞く人の「政治的立場」によってずいぶん違ってくるんだろうな、と思った次第です。(この方は「政治的立場」と関係なく質問したのかもしれませんが・・・。)

韓国内の映画 Daumの人気順位 と 週末の興行成績 [11月14日(金)~11月16日(日)]

2014-11-18 23:51:35 | 韓国内の映画の人気ランク&興行成績
 「毎日新聞」(夕刊)の1面トップは高倉健さんの訃報でした。私ヌルボの青春時代以来のスターが亡くなることが多くなり、寂しい思いにかられます。高倉さんの出演作でとくに印象に残っているのは、ごくふつうに「幸福の黄色いハンカチ」です。若い頃(今も?)マジメだったヌルボはリアルタイムで任侠映画シリーズを観たことがなく、「熱気に満ちた」当時の映画館の雰囲気を体験していないのが残念です。彼については、今日のTBSラジオ「たまむすび」で町山智浩氏が「絶対見てほしい高倉健映画11作品」と題していろいろ語っていて、それを→コチラで読めます。作品を観ていなくても興味深いエピソードがいろいろ語られています。

 忙しい、いそがしい、パップダパッポ。11月に入って忙しい日々が続いています。といっても、大体は自分で忙しくしているだけですが・・・。
 今月はもう観た映画が10本。10月も11本と多かったのですが、それより早いペースです。政権の最初の頃の世相が垣間見られました。中学生は学生服・学生帽に学生鞄だったり・・・。フラフープも流行っていたのかな? その日は午後キネカ大森で「駅馬車」と「消えた画 クメール・ルージュ」も観て、久々の1日3本。それにしても、ポル・ポト政権の支配体制は北朝鮮と共通点が多いな。

 15日は横浜・馬車道の東京芸大大学院で<日中共同制作作品&日韓共同制作作品上映>というのを観てきました。徒歩で行ける所なのに行ったのは初めて。しかし、韓国文化院でも顔を合わせたSARUさんがここまでお出ましとは、さすが並大抵ではないオタクぶり。ジツは翌16日夜なかのZERO小ホールでの「もうひとつの約束」上映会でもお見かけしたんですけどね(笑)。
 この「もうひとつの約束」は、サムソンの半導体工場で労務災害と思われる白血病で亡くなった娘さんのお父さんの会社相手の闘いの記録というべきドラマ。(作品中では「ジンソン電子」となっていますが。) なんとなく思っていたような強い左翼臭(?)もなく、見応えのある映画でした。550席の7割方は埋まっていたのでは? 商業ベースではない作品でもこれだけの観客が集まったのは、関係組織も含めて多くの人たちの力が結集した結果だと思います。内容には直接関係ありませんが、舞台がこの6月に行った束草がということで親近感を覚えました。(あの印象的な蔚山岩はどこからの眺めなのかな?) 大阪上映会で観た方のブログ記事は→コチラ。蔚山岩の画像もあります。東京上映会で観た方の詳しい記事は→コチラです。

 明日(19日)夜は京橋のフィルムセンターで「煉瓦女工」に行かなくちゃ。そして週末から<東京フィルメックス>が始まります。読みさしの本、読む予定の本も貯まってきてるなー。いや、それより優先してやらなければならないことを片付けなければ・・・。

「朝鮮日報」11月14日掲載の「封切映画 ぴったり10字評」 (ハングル文も訳文も10字です。)
 「鉄の夢」鉄の時代に献辞と檄文。 ★★★
 「地獄でなぜ悪い」貴方が期待する園子温。 ★★☆
 「ジ・アザー・ウーマン」女性の敵は女性? 違うよ! ★★☆
 「巨人」痛みさえ贅沢な青春に。 ★★☆
 「ウルブズ」粋で可愛く感じ良く。 ★★
 「ホワット・イフ」可愛いが少しミエミエ。 ★★
 「ザ・バッグ・マン 闇を運ぶ男」主人公はモーテル好き。 ★☆
※「ザ・バッグ・マン 闇を運ぶ男」は、日本では7月に公開されました。他の6作品は以下の記事中で紹介しています。


           ★★★ Daumの人気順位(11月18日現在上映中映画) ★★★

     【ネチズンによる順位】

①誰にでもきらびやかな(韓国)  9.5(30)
②音叉(韓国)  9.5(31)
③ボックストロール  9.3(23)
④60万回のトライ(日本・韓国)  9.3(95)
⑤ジ・アングリエスト・マン・イン・ブルックリン  9.2(31)
⑥ある愛へと続く旅  9.1(25)
⑦弟子、玉漢欣(オク・ハンフム)(韓国)9.0(43)
⑧ぼくを探しに  9.0(131)
⑨カート(韓国)  8.9(456)
⑩巨人(韓国)  8.9(27)

 今回の新登場は①・⑨・⑩の3作品です。
 ①「誰にでもきらびやかな」は、今年5月の第15回全州国際映画祭上映作。慶尚南道の児童福祉機関の支援によって運営されている小学生のためのサッカーチームとその監督を描いたドキュメンタリー。サッカーに対する情熱は誰にも負けないという子どもたちのチーム「希望FC」の最初の監督の指導は厳しく、辞めていく子どもまで出てしまいます。ところが新しく就任した2代目の監督が教えたのは、サッカーの楽しさ。子どもたちをほめて自信をつけさせ、体力もつけながら戦術も学ぶという方式。チームも子どもたちも徐々に変わっていきます・・・。原題は「누구에게나 찬란한」です。
 ⑨「カート」については後述します。
 ⑩「巨人」は、今年の第19回釜山国際映画祭の<韓国映画の今日のビジョン部門>に招請され、市民評論家賞と今年の俳優賞(チェ・ウシク)を受賞した作品。うんざりするような家を出て、保護施設のグループホームで育った17歳の少年ヨンジェ(チェ・ウシク)。施設を出る年齢になったが無責任な父の家には決して戻りたくなくていらついています。善良を施す人はいくらでもひざまずいてあげてひざまずき、陰では後援物品を盗んで売り、嘘で友だちを裏切ったりして日々を送る・・・。そんなヨンジェの姿は、キム・テヨン監督自身の少年時代と重なるとか・・・。原題は「거인」です。

     【専門家による順位】

①6才のボクが、大人になるまで。  9.5(8)
②鉄の夢(韓国)  8.0(5)
③ゴーン・ガール  7.7(8)
④自由が丘で(韓国)  7.7(4)
⑤インターステラー  7.6(9)
⑥FRANK -フランク-  7.2(4)
⑦巨人(韓国)  7.1(7)
⑧地獄でなぜ悪い(日本)  7.0(4)
⑨帰来(カミング・ホーム)  7.0(3)
⑨ボックス・トロール  7.0(3)
⑨上海伝奇  7.0(3)

 今回は②「鉄の夢」、⑦「巨人」、⑧「地獄でなぜ悪い」が新登場です。
 ②「鉄の夢」は、今年2月の第64回ベルリン映画祭で同じ韓国の「ノンフィクション・ダイアリー」(チョン・ユンソク監督)とともにNETPAC(アジア映画振興機構)賞を受賞したパク・キョングン監督によるドキュメンタリー。韓国の産業化を、ポスコと現代重工業を中心に、鉄の観点から描いたもので、蔚山で発見された先史時代の文化遺産「盤亀台岩刻画」のクジラの絵と船舶の形状が似ている点に着目し作品を制作したと制作陣は明かしている、とのことです。原題は「철의 꿈」です。
 ⑦「巨人」については前述の通りです。
 ⑧「地獄でなぜ悪い」は園子温監督作品。2013年9月公開されました。韓国題は「지옥이 뭐가 나빠」です。

         ★★★ 韓国内の映画 週末の興行成績[11月14日(金)~11月16日(日)] ★★★

         「インターステラー」の勢い衰えず

【全体】

順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・・・・・・週末観客動員数・・・累計観客動員数・・・累積収入・・・上映館数
1(1)・・インターステラー・・・・・・・・・・・・11/06 ・・・・・・・・・1,797,165 ・・・・・・・4,843,868 ・・・・・・・38,715・・・・・・1,410
2(28)・・カート(韓国) ・・・・・・・・・・・・・・11/13 ・・・・・・・・・・・292,062・・・・・・・・・423,522 ・・・・・・・・3,135・・・・・・・・544
3(2)・・ファッション王(韓国) ・・・・・・・・11/06 ・・・・・・・・・・・・93,816・・・・・・・・・540,277 ・・・・・・・・4,003・・・・・・・・388
4(3)・・ゴーン・ガール ・・・・・・・・・・・・・10/23 ・・・・・・・・・・・・58,398・・・・・・・1,675,816 ・・・・・・・13,319・・・・・・・・282
5(新)・・ジ・アザー・ウーマン ・・・・・・・11/13 ・・・・・・・・・・・・34,888 ・・・・・・・・・51,983・・・・・・・・・・・398・・・・・・・・329
6(5)・・ボックス・トロール・・・・・・・・・・・11/06 ・・・・・・・・・・・・28,126 ・・・・・・・・・85,151・・・・・・・・・・・614・・・・・・・・202
7(新)・・ウルブズ ・・・・・・・・・・・・・・・・・11/13 ・・・・・・・・・・・・19,856 ・・・・・・・・・28,904・・・・・・・・・・・217・・・・・・・・281
8(新)・・ホワット・イフ ・・・・・・・・・・・・・・11/13 ・・・・・・・・・・・・11,182 ・・・・・・・・・20,183・・・・・・・・・・・153・・・・・・・・137
9(38)・・きかんしゃトーマス・・・・・・・・・11/13 ・・・・・・・・・・・・・8,619・・・・・・・・・・・9,645 ・・・・・・・・・・・・73・・・・・・・・110
         キング・オブ・ザ・レイルウェイ トーマスと失われた王冠
10(8)・・6才のボクが、大人になるまで。・・10/23・・・・・・・・・・・6,886・・・・・・・・・177,153 ・・・・・・・・1,316・・・・・・・・・40
       ※KOFIC(韓国映画振興委員会)による。順位の( )は前週の順位。累積収入の単位は100万ウォン。

 前週に続き「インターステラー」がダントツ。先週よりも動員数が伸び、今日の数字ではすでに500万人を超えています。そのあおりを受けて、3位以下は10万人にも届いていません。
 今回の新登場は2・5・7・8・9位の5作品です。
 2位「カート」は、スーパー(韓国ではマートという)の非正規職の店員たちの解雇問題というドキュメンタリー的なテーマを掲げたドラマ。韓国の代表マートで一生懸命働いてきた店員たち。ところがある日、正職員になる直前だったソニ(ヨム・ジョンア)を始め、シングルマザーのヘミ(ムン・ジョンヒ)、清掃員のスルレ(キム・ヨンエ)たちは会社から突然解雇通知を受けてしまいます。彼女たちは勇気を出して会社に立ち向かうのですが・・・。原題は「카트」です。
 5位「ジ・アザー・ウーマン」はキャメロン・ディアス主演のラブコメ。つき合っていたボーイフレンドのマーク(ニコライ・コスター=ワルドー)が既婚者であることを知ったキャリアウーマンのカーリー(キャメロン・ディアス)は、マークの妻ケイト(レスリー・マン)、そしてマークの出張先での浮気相手アンバー(ケイト・アプトン)と組んで、さらなる浮気に励むマークへの復讐を開始する・・・。韓国題は「아더 우먼」。日本公開は未定です。
 7位「ウルブズ」は米・仏・カナダ合作のファンタジー・アクション。18歳のケイディン・リチャーズ(ルーカス・ティル)は高校フットボール・チームのキャプテンで、全優の秀才。ゴージャスな彼女までいた。しかし、ある夜目覚めると両親が虐殺されていて、自分は獰猛な野生の狼になっていることに気づく。
パニック状態に陥った彼は自分の身に起こったことを解明するため逃走し、やがて2つの勢力が戦争を巻き起こしている人里離れた地にたどりつく・・・。韓国題は「울브스」。日本公開は未定です。
 8位「ホワット・イフ」はカナダ・アイルランド合作のラブコメ。
医大を退学し落ち込んでいたウォレス(ダニエル・ラドクリフ)は、友人の紹介でアニメーターのチャントリー(ゾーイ・カザン.えっエリア・カザンの孫娘!)と出会います。理想の女性!と思ったらあにはからんや(←死語になりつつある?)彼女には同棲中の彼氏ベン(レイフ・スポール)がいて、友だちとしてつきあうことに。しかしいいフンイキの2人、いつまで友人でいられるのかな?・・・というお話。韓国題は「왓 이프」。これも日本公開は未定です。
 9位「きかんしゃトーマス キング・オブ・ザ・レイルウェイ トーマスと失われた王冠」は日本では今年5月に公開されています。韓国題は「토마스와 친구들: 잃어버린 왕관」です。

【多様性映画】

順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・・・・・週末観客動員数・・・・累計観客動員数・・・・累積収入・・・上映館数

1(新)・・ホワット・イフ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・11/13・・・・・・・・・・・・・11,182 ・・・・・・・・・・・・・20,183 ・・・・・・・153・・・・・・・・137
2(38)・・巨人(韓国) ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・11/13・・・・・・・・・・・・・・5,838・・・・・・・・・・・・・・・9,971 ・・・・・・・・76・・・・・・・・・74
3(1)・・ダイビングベル(韓国) ・・・・・・・・・・・・10/23・・・・・・・・・・・・・・2,530 ・・・・・・・・・・・・・35,797 ・・・・・・・252・・・・・・・・・25
4(2)・・誰にもきらびやかな(韓国) ・・・・・・・・11/06・・・・・・・・・・・・・・2,335・・・・・・・・・・・・・・・9,792 ・・・・・・・・73・・・・・・・・・34
5(5)・・帰来(カミング・ホーム)・・・・・・・・・・・・10/08・・・・・・・・・・・・・・・・886・・・・・・・・・・・・・・50,775 ・・・・・・・380・・・・・・・・・・8

 1位「ホワット・イフ」、2位「巨人」、4位「誰にもきらびやかな」の3作品が新登場ですが、いずれも上述しました。

「マセ」とは何!? 韓国版メビウスに、今はなきマイルドセブンの名残り

2014-11-17 21:24:49 | 韓国の文化・芸能・スポーツ関係の情報
 私ヌルボ、一応タバコは吸わない人ということになっています。「一応」というのは、たまにもらいタバコを吸っているからです。
 先日、そのタバコを恵んでくれる人、すなわちお酒の好きな(タバコも好きな)T兄(ヒョン)が1本2本ではなく、メビウスを2箱もくれました。ラッキー!ですが、また一段堕落への階段を下っているという見方もあるでしょう。(ま、それはそれ。)

 このタバコ、元はというと仲間の一人が金浦空港内免税店で買ったもので、メビウス一族の中でもニコチン0.10mg、タール1.0mgという一番軽いヤツです。

 韓国タバコについての→コチラの過去記事で書いたように、韓国でもメビウスの人気は高いようです。で、その記事ではメビウス(MEVIUS)のハングル表記は「메비우스ではなく、本来のドイツ語に拠り뫼비우스となっています」と書きましたが、韓国サイトを見ると메비우스も뫼비우스の4分の1くらいはありますね。つまり間違いともいえないということ。

 ところで、このメビウスが、その表記を見てみると・・・。片側(画像左)にはカタカナで「メビウス」。文字がでかすぎて、「ウ」の大部分と「ス」の全部は隠れてしまっていますが・・・。
   

 そして問題はもう片側(画像右)です。こちらにはハングル。しかし「뫼비우스」でも「메비우스」でもなく「마세(マセ)」となっているではないですか!

 「マセ」とは読めても、何のことなのかわからない人も多いのではないでしょうか? これについても先の過去記事で書きましたが、要するにイルドブン」の略語なんですね。

 そもそも2013年2月に名称を変更した理由が、「マイルド」など、健康への害が少ないと誤解を招くような表現をたばこに使うことを規制する動きがヨーロッパなどで広がってきたからとのことでした。JTが海外での販売拡大を目指して改称にふみきったというわけです。
 ※「ライト」という言葉も同様ですが、こちらは健康への影響を明示したうえで、引き続き使用することになった。
 ※2012年8月のJT社長の説明(→コチラ)によると、新名称MEVIUSはMILD SEVENからMとSを受け継ぎ、進化を意味する英語EvolutionからEとV、さらにブランドとお客様のつながりを意味するⅠ and U(You)からなる造語なんだそうです。(いかにもとってつけたような・・・。)

 韓国では、今年5月(←たぶん)からメビウスのソフトパック限定版に上記のようなイキサツのある「마세(MAH-SHE.マセ)」の呼称をつけて発売したということは、おそらくメビウスへの改称後も「マセ」の愛称は存続してきたということかもしれません。(未確認ですけど。)

 ところでこの「マセ」のケース、開けようとしてちょっと戸惑いました。ふつうのケースと勝手が違うのです。
  

 横の「PUSH HERE」という所を押して内箱をスライドさせ、上部のすき間部分の紙を破って取り出すサイドスライドボックスという型なんだそうで、2004年に都内限定タバコとして発売された「ALPHABET」というタバコがこのタイプの日本最初のものだったそうですが、知らなかったなー。あ、今はないそうです。

 なお、韓国でマイルドセブン関係の話題では、3.11大震災&原発事故の後、「原料のタバコの葉が福島産で汚染されている」ということで避けるべきだとの情報が日本よりはるかに深刻なものとして広がったことがありました。その後国内の原料を使うことで鎮静化が図られたという経緯があったようです。

[韓国:修能試験の第二外国語] 「日本語」選択者は「ベトナム語」「アラビア語」に次いで3位とは意外!

2014-11-16 16:21:22 | 韓国の時事関係(政治・経済・社会等)
 1994年度(1993年実施)にスタートした韓国の大学修学能力試験(修能)で、英語以外に<第二外国語 領域>が導入されたのは2001年度(2000年実施)からです。
 ただ、自由選択なので、この科目の受験者数は2014年度(2013実施)の場合60,209人で、修能全受験生のちょうど1割といったところです。

 選択できる言語は、当初はドイツ語・フランス語・スペイン語・中国語・日本語・ロシア語の6科目でした。
 日本語は、中学校生活外国語(通常1年間履修)と高校文系のカリキュラムで学ぶ第2外国語科目で教えられています。
 高校の第二外国語の中で、日本語履修者の数は2008年の時点では431,837人(63.4%)で圧倒的1位を占め、2位の中国語履修者179,285人(26.3%)をはるかに上回っています。
 韓国人にとって学びやすく、日本アニメ等に関心を持つ「オタク」もけっこういて、修能の<第二外国語 領域>の中でも2008年頃までは毎年最多の3万~5万人程度が選択する科目でした。
 ところが、2005年度からアラビア語・漢文の2科目が追加されて様相が変わってきました。
 アラビア語は最初の受験者はわずか541人だったのがその後どんどん増えて、2009年度には29,278人にまで達し、日本語の27,465人を抜いて最多となったのです。アラビア語言語圏で暮らしてきた受験生も少なく、ふつうの学校はおろか外国語高校でもほとんど教えていないのになぜこんなにわずかの間に激増したのかというと、「文字と基礎的な単語をいくつか覚えれば高得点が取れる科目」という見方が広がったからです。
 一方、日本語は、レベルの高い受験生が多く、相当がんばっても全9等級中の1等級・2等級レベルに達するのは容易ではないということで、かなり減少しています。

 そして2014年度(2013年度)からは基礎ベトナムが新たに加わりました。韓国人とベトナム人との国際結婚はとても多く、ドラマにもなったりしていますね。
 で、2014年度(2013年実施)の受験者数を多い順に並べると次のようになっています。

①基礎ベトナム語22,865人 ②アラビア語9,969人 ③日本語7,884人 ④漢文6,329人 ⑤中国語5,782人 ⑥フランス語2,007人 ⑦スペイン語1,894人 ⑧ロシア語1,745人 ⑨ドイツ語1,734人 

 ・・・つまり、少し前のアラビア語ブームにとってかわってベトナム語ブームが到来したというわけですね。今回(11月13日実施)も基礎ベトナム語の受験生が多かったようです。

 1つ前の記事で、今回の修能「日本語」の出題内容&分析を近々(明日か明後日?)アップするつもりと書きましたが、それはちょっと後で・・・。