元・副会長のCinema Days

映画の感想文を中心に、好き勝手なことを語っていきます。

Nmodeのアンプ、X-PM7MKIIを購入した(その1)。

2020-01-25 06:55:10 | プア・オーディオへの招待
 長年使っていたACCUPHASEのアンプがさすがに古くなったので、思い切って買い換えた。当初は同じACCUPHASE製で良いかと思っていたのだが、現行モデルは昔に比べて軒並み高くなっており、予算内で手に入る機種はそれまで使っていたモデルに比べて定格の面で見劣りしたため、他のメーカー品を探してみた。その結果導入したのがNmodeのX-PM7MKIIである。定価は税抜きで30万円だ。

 以前のアーティクルでこのモデルの試聴リポートをアップしたことがあったが、その時点からずっと気になっていた機種だ。決め手はやはり聴感上のクォリティ(情報量・解像度)の高さを店頭で確認したことである。価格はそんなに高くはないが、おそらく他メーカーのワンランク上の価格帯に匹敵する質感を持ち合わせており、コストパフォーマンス(←あまり好きな言葉ではないが ^^;)は上々だと思われる。



 早速自室のプレーヤーやスピーカーと結線して音を出してみると、オーディオマニアが好みそうなハイファイ度を前面に押し出した展開ではないので、ある意味拍子抜けした。フラットで、ケレン味の無い素直なサウンドだ。楽しく聴かせるという点では、前に使用していたACCUPHASE製品の方に分があると感じる。だが、購入して一週間ほど経ってみると、その端倪すべからざる実力を徐々に思い知らされることになる。

 パッと聴いた感じでは素っ気なく思えるのは、音像や音場から余計な“不純物”が取り除かれたからだと合点した。ちょうど十数年前にMARANTZのアンプからSOULNOTEの製品に更改した際と同じような印象を受けたのだ。よく聴けば、音場の広さや音像の粒立ちに関しては、前に使用していたACCUPHASEのアンプよりも上である。聴感上の周波数帯域の広さもかなりのもので、特に低域の伸びは試聴時と同様に目覚ましい。

 ただし、斯様に色付けが少ない聴感上の特性を持っているため、音源の善し悪しは出てくるサウンドにストレートに反映される。つまり、優秀録音は冴え冴えと心地良く鳴り響いてくれるが、録音の悪いソースはクォリティの低さがより一層強調されるのだ。低水準の音源でも何とか体裁を整えて鳴らしてくれることを望むユーザーには、不向きだと言える。



 また、本機は20W×2(8Ω)と、同社のアンプの中では最も高出力だが、100Wクラスのアンプと比べると音圧の面で物足りなく感じるリスナーもいるかもしれない。もっとも、その分ボリュームを上げれば良い話なので、マイナス要因にはならないだろう。なお、デジタルアンプに付き物のノイズは前作のX-PM7よりも遙かに低く抑えられており、普通に聴く分には全く気にならない。とにかく、音質重視のユーザーにとってこのクラスのベストバイになると思う。

 そして、使い勝手に関してはいくつか留意点がある。そのあたりに関しては、次のアーティクルで述べたい。

(この項つづく)

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