こんにちは、いつもご覧いただきありがとうございます。
昨今、お茶を使ったスイーツが多くなりましたが、その中でもキニナル商品がローソンより発売されました。
その名も「Uchi Café 茶師十段関谷祥嗣監修茶葉使用」した、抹茶とほうじ茶のアイスです。
話は聞いていましたが、なかなか手に取る機会がなく、いよいよ買いに走ったら、すでにない店舗の方が多く、
ようやくほうじ茶のフローズンパーティーを見つけましたの購入しました。
例のごとく、外野の高みから偉そうにコメントしたいと思います。
題して【茶師九段が吟味する茶師十段のアイス】
アイスには「第56回の全国大会で九州初の十段・・・」と説明がありました。
56回大会は今から約13年前の大会ですね(今年で69回ですが、約というのは通常年1回ですが、
コロナ禍で試験的に行われたものが回に入ったかどうか未確認の為、スイマセン)
ちなみに私も参加しておりましたが、まだ弐段あたりだったかと思います。
しかし、この13年の間、九州勢の実力がグッと上がってきまして、現在では九州というくくりでの十段は結構いらっしゃいます。
本当は抹茶アイスも試したかったのですが、抹茶アイスの抹茶はなんと宮崎県産。関谷十段のお膝元です。
がしかし、私の認識ですと「宮崎って抹茶生産してたっけ?」というもの。
抹茶と言えば、やはり京都の「宇治」や愛知県の「西尾」がメジャーですが、
最近では輸出にターゲットを絞って鹿児島県が県を挙げて抹茶の生産を奨励しています。(有機など)
調べてみますと、宮崎県も生産していました、勉強不足でしたm--m
ただ篤農家が「県内で唯一の碾茶(抹茶の原料)を生産し・・・」とあり、3軒くらいの茶商が、それこそ有機で盛り上げている最中っぽい感じです。
生産量がどうなのかはわかりませんが、この方々だけで有機のように手間のかかるもの、ましてや抹茶が、全国展開のアイスの原料になるほどの販売量があるとは思えないので、原料には単純に興味がわきました。
ほうじ茶は、焙じる技術は世界的にみても非常に高い付加価値ですが、原料茶は基本「番茶」(収穫時期の遅い大きい葉のお茶。味は渋い。値段は安い)を使うので、まあ、どこでも生産できます。
しかし、抹茶とほうじ茶、お茶ブームの主役ですが、ピンキリですが全然値段も違いますが同じ値段のアイスになるんですね。
衣装の価値で例えるなら、舞踏会に行ったシンデレラと、屋根裏にいるシンデレラの差くらい。(例が悪いですか・・・?)
仮に、ちょっとしたお点前使いたい場合は40g1000円程度がいいかなと思います。ほうじ茶も、そこそこ美味しいのが飲みたいとなると100g500円程度をお勧めします。
グラム単価、約5倍の差です。
前置きが無くなりましたが、食べた感想です。
ほうじ茶を濃くして飲んだ時のような「余韻」は再現できているので、結構味はしっかりつけているなという印象です。
ただ、急須でいれたお茶のように長くは続かないので、全体的にはさっぱり、あっさりした印象です。
決してまずくはないので、お好きな方は小売価格250円超という値段さえ良ければいいのではないかと思います。
一番驚いたのが、上蓋開けたらすぐに食べれるところでした。
通常ですと中に、アルミでシールされたカバー的な蓋がありますが、衛生的な完璧さになれた近頃でしたので
若干の心配はありましたが、まあエコですしこれからこうなるのでしょう、きっと。
しかし、どうでしょうか。「茶師十段」というと話題性と箔がつくので高級品にみえます。
とあるお茶好き方のSNSでは「茶師十段飽和状態」と揶揄されていました。
私自身は現役なので、来年度いよいよ茶師十段への挑戦です。
名前を知ってもらうためには、こういう売り出し方も良いですが、正直「監修」する部分の制約が多いする気がするので、
引き続き、当店の大ベテランの筆頭茶師、先輩茶師の背中を見ながら、この大会で培った見識、日本の各産地のお茶の特徴や茶品種の特性を勘案して、
お客様方に喜んで頂ける、その年の黄金比率のお茶のブレンド(合組・ごうぐみ)が出来るようになっていきたいと思います。
しかしもし、来年以降、私が<茶師十段のパウンドケーキ>とか、大手から出していたらすいません、お許しください(笑)
駄文を長々と失礼いたしました。もし、ローソンで見かけたらお試しください。また感想など教えてくださると嬉しいです。
ありがとうございました。
茶の君野園上野店スタッフ