季節の「うえの」

上野周辺の四季折々の見所や、地元民ならではの楽しい情報を中心に、日本茶に関する話や明日から使える?発見をお届け致します。

木内克アトリエ

2023-07-27 14:40:54 | Weblog

上野は『日本の芸術の中心地』や『芸術の森』などと呼ばれることが多く、実際に、日本を代表する博物館、美術館、音楽ホールがあり、芸術の最高学府も要する地域です。

 

 

世界を見渡しますと「芸術の都」と言えば、フランス・パリの代名詞ですが、ここに多くの芸術家たちが集ったように、上野近辺にも多くの芸術家のアトリエがあります。

 

 

 

そんな中のお一人に「木内克(きのうち よし)」という彫刻家がいます。

 

 

 

木内克は、1892年茨城県水戸市出身

 

 


もともと医者さんの家系でしたが絵が好きで、上京して彫刻を学び、朝倉文夫の彫塑塾に入門し数々入選を果たしています。

 

 


そして、29歳の時にフランス・パリにて彫刻の腕を極めていきます。

 

 

 

滞在中にテラコッタに魅了され、その魅力を日本に伝えた第一人者でもあります。

 

 

 

「なんでも鑑定団」で【猫】の作品が出ていたこともありましたが、3月放送の同番組ではブロンズ像に高額がつけられてことでも

 

(鑑定団より転載)

 

ご記憶の方も多いかと思います。

 

 

 

実はこの方のアトリエは上野にありました。上野と言って、上野の山の奥の院「寛永寺」周辺の上野桜木地区です。

 

 

 

ご存知方も多い「平櫛田中(ひらくしでんちゅう)」のアトリエすぐそばです。

 

 

 

実は、この「木内克」のアトリエ、この7月に老朽化に伴いひっそりと解体されることになりました。

 

 

今までも、後継の方がお住まいでしたので一般に公開されることもなく、宣伝されることもない知る人ぞ知る建物でした。

 

 

内部は、芸術家のアトリエらしく、意匠にあふれ、窯も併設されており、ここでテラコッタ作品が生み出されたそうです。

 

 

ここではまた、建築家の前川國男や丹下健三、黒川紀章らも集まって色々な芸術。建築談議にも花を咲かせていたという、まさにサロンのような家との話を聞きました。

 

「エーゲ海に捧ぐ」

 

残念ではありますが、最後に建物お写真を家主様にご許可を頂き撮影させて頂きました。

 

作品制作の為の回転板

 

知らないだけで、きっとこういう邸宅が多いのも、また見つける楽しみの

 

上野の魅力なのかも知れませんね。


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