犬鍋のヨロマル漫談

ヨロマルとは韓国語で諸言語の意。日本語、韓国語、英語、ロシア語などの言葉と酒・食・歴史にまつわるエッセー。

慶州の焼酎,チャム

2007-10-17 23:19:07 | 韓国便り(帰任以後)
 慶州に行って来ました。

 今まで,ソウルから列車で行ったことはありますが,空路で行ったことはない。国際空港とは言いながら,釜山空港はひなびた田舎の空港といった感じです。

 韓国第二の都市釜山。

 しかし,第一と第二の差は目眩がするほど大きい。一極集中は,日本の遥かに上を行きます。もともと釜山は小さな漁港でした。日本と近いせいで,朝鮮時代に倭館という外交施設が置かれていたのが目立つ程度。それが,日本の植民地になるに至り,日韓交易の中心地として大発展した。しかし近年は地盤沈下が激しく,人口も流出。国立釜山大学もソウルの三流私大の人気に及ばない。若者はみなソウルに向ってしまいます。

 慶州は日本で言えば京都のような古都。

 駅の看板には,「屋根のない美術館」と書かれていますが,京都・奈良には比べるべくもない。遺跡は朝鮮時代,長らく放置されていました。排仏崇儒の世,寺も荒れ果てていた。慶州の学術調査がなされ,発掘が進み,文化財が再発見されたのは,やはり日本の植民地時代です。世界文化遺産に指定されている文化財も多いものの,本気になれば一日で回れてしまいます。

 今回は業務出張なので観光はしませんでしたが,これまで二回来てほぼ見尽くしているので,惜しい気持ちはない。

 初日の夕食に,慶州名物の法酒が出ました。米を原料とした清酒ですが,やや黄濁したその液体は,日本酒より濃厚です。
 いっしょに出た焼酎は,瓶の形も色(緑)も,ソウルの焼酎と同じながら,ラベルをよく見ると「チャム」とある。焼酎は地方ごとに縄張りのようなものがあるらしく,ソウルでは売っていない。度数を見ると19・7度。チャミスルフレッシュが19・9度だったから,その下を行きます。マイルド化の波は地方にも及んでいるようです。

 その翌日,ソウルに行って,チャミスルフレッシュの度数を確かめると,

19・5度! 

 マイルド競争は際限なしです。

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