韓国から出張者が来て、夜食事をしたので、ちょっと前にDVDで見た「妻の誘惑」を話題にしてみました。
「犬鍋さん、あんなの見たんですか」
「ええ。見なかったんですか?」
「いえ、もちろん見ましたけど」
夜7時という、比較的早い時間に始まるので、それを見るために残業せずに早く帰る人が多かったとか。女性だけでなく、男性も見ていたようですね。なにしろ視聴率40%という怪物ドラマですから。
「ああいうのを、マクチャンドラマっていうんですよ」
「マクチャンて、ホルモンの?」
「あ、いえ、それじゃなくて、「行くところまで行く」ドラマっていう意味です」
「ふーん。確かにあまりにもありえない設定だったね。」
「それでもついつい次が気になって見ちゃうんですよ」
マクチャンは、腸の一種ではなく、「マジマク(最後の)ジャン(場)」の略語でしょうか。
「最後の」
「行くところまで行く」
「そこまでやるか」
というような意味だそうです。
マクチャンドラマの代表といわれる「妻の誘惑」がどんな筋かというと…
貧しい家の娘が金持ちのドラ息子と結婚し、
姑からいじめ抜かれ、
妻の幼いときからの親友と旦那が浮気、
お腹に子供がいるのに海に沈められ、
奇跡的に助かり、
別人になりすまして、
旦那と親友に復讐を開始する…。
殺人未遂、自殺未遂、詐欺、賭博、出生の秘密、妹だと思ってたのが実は娘、会社の乗っ取り、失明、癌…
ともかく、なんでもアリです。
家に帰ってから検索してみたら、ちょうど「妻の誘惑」がはやっていた時期(2009年)の新聞記事がありました。(→リンク)
記事の定義によれば、マクチャンドラマとは
非現実的で無理やり作った感じのするドラマ
だそうです。
「簡単な善悪の構図と暴力的な家族関係、生まれの秘密あるいは復讐をめぐり緊張させるサスペンス技法などがこのジャンルの共通言語だ」
「ジェットコースターのように早く展開されるドラマは、毎回新たに登場するアイテムで見る人に休む間を与えない」
「極端な設定と蓋然性のないストーリーテーリング、繰り返される話に比べ過剰なほど真剣に熱演する演技者たち…」
「マクチャンドラマは一つのジャンルとして定着した」
「この貧困なジャンルの勢力は想像力と創意力という言葉さえ贅沢に思える今日、韓国人の怪異な文化生活だけを寂しく照らしてくれるだけだ」
記事はこのドラマに対してずいぶん辛口だけど、面白ければいいんじゃないですかね。
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ふだん使っていないアドレスでしたので確認が遅れ失礼しました。
メールのほうに返信させていただきます。