今朝の朝日新聞の、“折々のうた“は、閑吟集からでした。
「きづかさやよせさにしざひもお」
“室町歌謡が遊びの気分をたっぷり含んでいたことを一目瞭然示している歌謡。一体何を言っているのか、はじめはわからない。下から逆さに読めば意味は簡単。「思ひ差しに差せよや盃」。思ひ差しとは、わが思う相手に盃をさすこと。なんでもない事のようだが、男女の間の親密さが、こういうことば遊びにも見事に現れている。”と、大岡 信さんが、解説されていました。
入院中、家族ぐるみのお付き合いがある夫の友人が、夫人同伴でお見舞いに来てくださいました。その折、閑吟集に造詣の深い夫人が、もう読み終わったので、古本だけど、よかったら退屈しのぎに。と持ってきてくださった本の中に、“ことば遊びの世界”小野恭靖著があったのを思い出して早速広げてみました。“折々のうた”に出ていたのと並んで、
「むらあやでこもひよこたま」 閑吟集 273 が出ていました。
「また今宵も来でやあらむ」となる“倒言”ということば遊びだそうです。恋人の訪れを願う一種の呪文として、意味内容の反転を願って、逆さまに歌ったもののようです。
このほかにも、文字を並べ替えて別の新たな意味を持つ配列を作り出す”アナグラム“の「いろは歌」と多彩です。
面白かったのは、“嘘字”と“鈍字”です。これはことば遊びというより、文字遊びです。
古くは小野篁の十二の「子」の読解や、「無悪善」の読解にもみられるのですが、「木をかいて、春つばきに、夏ゑのき、秋はひさぎに、冬はひらぎよ」と椿、榎、楸、柊の漢字を短歌形式にしています。これをなぞったパロディーが、木偏を人偏に置き換えて、人偏に春で、うわき、人偏に夏でげんき、秋はふさぎ、冬はいんき、同じく人偏に暮は、まごつき、と、嘘字(うそじ)とよばれる創作漢字は、自分ならどう読むかと考えると、時間が経つのを忘れます。
鈍字(どんじ)は、嘘字と並んで面白い漢字による文字遊びです。これは、実際の漢字の一部を細工改変して、面白おかしく読ませる趣向です。今でも、「社」ヤシロという字を,偏と旁の間をあけて「ネ 土」として、八代亜紀と読ませる遊びもあるようですから、日本語の表記に漢字が用いられる限りは、”浜の真砂は尽きるとも”でしょう。お江戸の鈍字から二つだけ引用します。御用とお急ぎでない方は、雨の日のつれずれにどうぞ。
「きづかさやよせさにしざひもお」
“室町歌謡が遊びの気分をたっぷり含んでいたことを一目瞭然示している歌謡。一体何を言っているのか、はじめはわからない。下から逆さに読めば意味は簡単。「思ひ差しに差せよや盃」。思ひ差しとは、わが思う相手に盃をさすこと。なんでもない事のようだが、男女の間の親密さが、こういうことば遊びにも見事に現れている。”と、大岡 信さんが、解説されていました。
入院中、家族ぐるみのお付き合いがある夫の友人が、夫人同伴でお見舞いに来てくださいました。その折、閑吟集に造詣の深い夫人が、もう読み終わったので、古本だけど、よかったら退屈しのぎに。と持ってきてくださった本の中に、“ことば遊びの世界”小野恭靖著があったのを思い出して早速広げてみました。“折々のうた”に出ていたのと並んで、
「むらあやでこもひよこたま」 閑吟集 273 が出ていました。
「また今宵も来でやあらむ」となる“倒言”ということば遊びだそうです。恋人の訪れを願う一種の呪文として、意味内容の反転を願って、逆さまに歌ったもののようです。
このほかにも、文字を並べ替えて別の新たな意味を持つ配列を作り出す”アナグラム“の「いろは歌」と多彩です。
面白かったのは、“嘘字”と“鈍字”です。これはことば遊びというより、文字遊びです。
古くは小野篁の十二の「子」の読解や、「無悪善」の読解にもみられるのですが、「木をかいて、春つばきに、夏ゑのき、秋はひさぎに、冬はひらぎよ」と椿、榎、楸、柊の漢字を短歌形式にしています。これをなぞったパロディーが、木偏を人偏に置き換えて、人偏に春で、うわき、人偏に夏でげんき、秋はふさぎ、冬はいんき、同じく人偏に暮は、まごつき、と、嘘字(うそじ)とよばれる創作漢字は、自分ならどう読むかと考えると、時間が経つのを忘れます。
鈍字(どんじ)は、嘘字と並んで面白い漢字による文字遊びです。これは、実際の漢字の一部を細工改変して、面白おかしく読ませる趣向です。今でも、「社」ヤシロという字を,偏と旁の間をあけて「ネ 土」として、八代亜紀と読ませる遊びもあるようですから、日本語の表記に漢字が用いられる限りは、”浜の真砂は尽きるとも”でしょう。お江戸の鈍字から二つだけ引用します。御用とお急ぎでない方は、雨の日のつれずれにどうぞ。
![]() |
鈍字では昔と言う漢字を「弘法大師」と読ませています。その解説は、「昔からご縁日」と記されています。 漢字「昔」を分解すると、〔廾(二十)・一・日]21日は弘法さんの縁日です。 瓦版なので、絵は墨の単色摺りで、極めて素朴なものです。 |
![]() |
「次」を「男世帯」と読みます。 ”女の姿が見えない。”と解説されています。 「姿」という漢字から「女」を除いたものです。元の瓦版の刷り上がりが悪いので、見にくいです。 |
「内に人がない」ので、「留守」と読解させるものです。そのほか、口で、人名、田中十内などはわかりやすい鈍字です。 | ![]() |
ご回復を願いこれからも楽しみにしています。
静かなる月日の庭や石蕗の花 虚子
ただいま工事中、ほこりまみれの蛙の目。 こがらしに揺れる黄色が鮮やかです。
こんなこと、前にもありましたね。本当に不思議な縁の糸を感じてしまいます。
手術を受けることを強要した手前、少しやりすぎかなと思えるほど、これ勉めていますが、おかげで、心配した発熱、詰りや、戻しもなく、痩せはしましたが、我慢していると見えて、連れ出す散歩も、しぶしぶながらついてきます。いつまでこの関係が持続しますか。
文字遊び、言葉あそび、気晴らしにうってつけです。
ご主人様、退院おめでとうございます。
これからも、御養生しつつ、何時もの生活に戻られていかれるでしょう。
boa!さん、共々ゆっくり過ごされて下さい、居心地の良い我が家が何よりです。
安心して過ごされている事と思います。
お食事の支度など、慣れるまでは、チョット大変かもしれません、頑張ってください、その内優しい笑顔をサークルの見せてくださる日も・・・・。
ゆっくりお待ちしていますので・・・。
本当に、良かったですね、おめでとうございます。
無事平穏な暮らしをされている証明になりますよね。
happy・happy。
ところで、あの乱世の時代にこんな遊びをしていた事は興味がおこります。イラクやアフガンでこんな余裕があれば少しは救われますがね。
今の日本、殺人事件が目立ちますが、一応治安も安定。ところが、日本語の乱れが気になります。
漢字の苦手な子に興味を起こさせる手段としての
漢字の因数分解は歓迎です。
NHK視点・論点で大学教授が熱弁・・、
臭=自+大であるが、自+犬に戻すべきと。
今年は漢字博士の白川先生が亡くなられました。
暗号解読は情報機関に任せ、やはり美しい日本語に向けて頑張りましょうか?
前から、何事にも意欲を持って積極的にチャレンジされる後姿に、若いってことは素晴らしいなと、羨ましく眺めていました。
講座を長くお休みにしている間、サークルの後では、必ず復習のレポートがブログに出ますので、ありがたく学習させていただいています。あなたの知らないところでも、貢献しているわけですよ。
いつもいい加減なところで妥協して、”まーいいか”と、できないのは、歳に責任転嫁してきた反省もこめての学習です。
お見舞い、そしてお祝いと、サークルのみなさんにもお礼申し上げてください。まだまだ、気の抜けない日々です。
ウロコの「コ」までは、空洞で理解できますが、高度な組み合わせとなると???です。12月を越えて2007年かと考えてみても、06とあるので誤り、月を跨ぎ越してお正月かと、あれこれ模索しているうちにお粥ができあがりました。
単純明快なものしか付いてゆけません。
「厂」を”火消し”と読んでいましたら、解答は”炭俵”で、「火を入れると灰になる」と解説されていました。この落差が私の能力です。
もうしばらくお題を考えて見ます。
お説まことにごもっともで、「話に`」を打って、「点で話にならない」などと駄洒落をとばす輩は、襟を正さねばなりません。
因数分解でも何でも、携帯文字を駆使する若者たちが興味を持つと、また違った漢字文化が派生するかもしれません。
白川博士、惜しい方が亡くなられました。年の終わりが近くなると偉大な仕事を遺された方の訃報が決まってあります。
九文字を先ず=3+3+3か?3+6か?4+5?
書ける・噛める・手洗い・・・。
一つの回答案を見出す。
”相手 欠片 噛める”
そう、口の中で最低40回噛めば何の欠片も食べられるでしょうか?
以前こちら方面に訪れて、拝見させていただいたことありました!
タイトルに惹かれたとも言えますが、確かムイタグラさんがブログ上のネームについてboa!さんのご紹介があったんでした。
そのとき・・・
ちょっと訪れて、あ~ら難しいこと!眠らずにきちんと聞かなければ、テストには悪い点しか取れないかも…
尻尾を巻いてすごすご、黙りこんで深呼吸して帰ったと記憶しています。
でも、何だか似たり寄ったりの所もおありか(すみません)と、
初めてコメントに参加させていただきます。
一言で言うなら、楽しいことが好きな軽いタイプと自己評価です。どうぞよろしく!