「もののあはれ」の物語

古き世のうたびとたちへ寄せる思いと折に触れての雑感です。

春の仕様

2005年02月07日 | 季節のうつろい
 立春を区切りにして、お正月の名残りを一新することにしています。
 床の間の掛軸も、雛祭り用のものに換え、玄関、リビング、客間と、つまらないものでも結構取り替えるものがあります。
 これで無理やり「春じゃ,春じゃ」と自分を納得させているところがあります。それでもこの仕事には心楽しい弾みを覚えます。すっかり春の装いに変わった部屋に、ほのかなときめきで若やぐものがあります。この作業が面倒になり、やらなくなったときが老化第二段階だと覚悟しています。

 持ち重りのする額を外して、今年はどの絵にするかに少し迷うのも楽しいものです。自筆の筍が一番新しい作品、これはすぐ決まったのですが、蕗の薹を描いたものは壁にかけると納まりが悪く、描き直すことにして、ここしばらくはお多福のままに置くこととしました。
 一輪挿しの梅もやっとほころび、春を顕示しています。