BSフジ プライムニュース8月16日は馬淵澄夫議員をゲストとして『馬淵議員に問う代表選 消費税は?大連立は』(前編、後編)でした。
馬淵議員の政権構想を聞くのははじめてでした。そこで、馬淵議員が手記を掲載しているという「文藝春秋」9月号も購入して内容を確かめてみました。
馬淵議員が語る国政の方向付け(政権構想)を聞いてみると・・・
○ 被災地の復興財源は、増税ではなく復興債で。復興というのはむしろ、世代間で引き継いでいくべきものである。
○ 復興までの長い道のりの間に、経済成長を前提とした「デフレ脱却」の政策を掲げていく。そのためには金融政策として「量的緩和」を実行するしかない。世界中がお金の流通量を増やしているのに、日本だけがマネタリーベースを下げ続けている。
○ 社会保障に関する政府の一体改革案に、経済成長を前提とした議論が抜け落ちている。本来なら「社会保障と税」ではなく「成長と社会保障と税」を一体に考えていかなければならない。
これら政策は、まさに高橋洋一氏が唱える政策に非常に近いです。
民主党の中で、このような政策が受け入れられるのかどうか。
この2年間の民主党政権を見ていて感じるのは、
“民主党議員は組合に首根っこを掴まれている”
“民主党政権は財務省に首根っこを掴まれている”
というものです。
民主党議員は、たとえ組合出身ではなくても、最初の選挙のときに地元の組合にお世話になっており、なかなか組合に不利な政策を進めにくいのだそうです。
川口マーン惠美氏「原発事故の憂鬱と空疎な議論に関心を奪われて、いまの日本にいると外が見えなくなる」で書いたように、民主党政権は、政権運用能力に欠けているため、特に財務省の力に頼らざるを得ず、半ば財務省の言いなりにならざるを得ない、という状況にあるようです。
もしそうだとしたら、総理候補一人が好ましい政権構想を掲げたとしても、とても代表選で勝利することは難しいことになります。
また、たとえ代表選で勝利して総理に就任したとしても、その政策を実現していく政権を持つことはとても困難なこととなります。
小泉政権が種々の改革を実現できた背後には、まず小泉さんに対する国民の支持がベースにありましたが、それに加え、飯島秘書官と竹中平蔵大臣という優秀なブレーンを抱え、橋本政権時代に用意された経済財政諮問会議というツールを有効活用したことが挙げられます。高橋洋一氏、岸博幸氏らの優秀な改革派官僚を官邸に配置したことも大きかったです。
短命に終わった安倍内閣、福田内閣、さらにはさんざんな評価だった麻生内閣ですら、民主党政権に比べれば改革が推進されました。官邸に配置された改革派官僚として、原英史氏、古賀茂明氏らの存在も大きかったでしょう。
民主党政権は、国家戦略局を司令塔にするとの触れこみで経済財政諮問会議を封印しましたが、今では国家戦略局はどこへ消えてしまったか。改革派官僚を有効に使うことはまったくできず、財務省にあやつられているようです。
馬淵議員の政権構想はとてもおもしろいと思うのですが、一体どうしたら馬淵議員の政権構想を実現することができるのでしょうか。民主党単独政権では無理そうな気がします。
ところで、高橋洋一理論に近いのは、みんなの党の渡辺喜美代表です。自民党でいえば、塩崎恭久、中川秀直氏らでしょうか。
ということは、馬淵議員は民主党内で代表を目指すのではなく、みんなの党、自民党の塩崎・中川ラインと共闘を組む方が、われわれ国民にとっては良い結果を生むのかも知れません。
なお、プライムニュースでは、馬淵議員に以下の項目について質問して欲しかったです。
・改革を進めるツールとして、国家戦略局をどうしようとしているのか。
・増税の前にやるべきこととして、公務員制度改革にどのように取り組むのか。
馬淵議員の政権構想を聞くのははじめてでした。そこで、馬淵議員が手記を掲載しているという「文藝春秋」9月号も購入して内容を確かめてみました。
馬淵議員が語る国政の方向付け(政権構想)を聞いてみると・・・
○ 被災地の復興財源は、増税ではなく復興債で。復興というのはむしろ、世代間で引き継いでいくべきものである。
○ 復興までの長い道のりの間に、経済成長を前提とした「デフレ脱却」の政策を掲げていく。そのためには金融政策として「量的緩和」を実行するしかない。世界中がお金の流通量を増やしているのに、日本だけがマネタリーベースを下げ続けている。
○ 社会保障に関する政府の一体改革案に、経済成長を前提とした議論が抜け落ちている。本来なら「社会保障と税」ではなく「成長と社会保障と税」を一体に考えていかなければならない。
これら政策は、まさに高橋洋一氏が唱える政策に非常に近いです。
民主党の中で、このような政策が受け入れられるのかどうか。
この2年間の民主党政権を見ていて感じるのは、
“民主党議員は組合に首根っこを掴まれている”
“民主党政権は財務省に首根っこを掴まれている”
というものです。
民主党議員は、たとえ組合出身ではなくても、最初の選挙のときに地元の組合にお世話になっており、なかなか組合に不利な政策を進めにくいのだそうです。
川口マーン惠美氏「原発事故の憂鬱と空疎な議論に関心を奪われて、いまの日本にいると外が見えなくなる」で書いたように、民主党政権は、政権運用能力に欠けているため、特に財務省の力に頼らざるを得ず、半ば財務省の言いなりにならざるを得ない、という状況にあるようです。
もしそうだとしたら、総理候補一人が好ましい政権構想を掲げたとしても、とても代表選で勝利することは難しいことになります。
また、たとえ代表選で勝利して総理に就任したとしても、その政策を実現していく政権を持つことはとても困難なこととなります。
小泉政権が種々の改革を実現できた背後には、まず小泉さんに対する国民の支持がベースにありましたが、それに加え、飯島秘書官と竹中平蔵大臣という優秀なブレーンを抱え、橋本政権時代に用意された経済財政諮問会議というツールを有効活用したことが挙げられます。高橋洋一氏、岸博幸氏らの優秀な改革派官僚を官邸に配置したことも大きかったです。
短命に終わった安倍内閣、福田内閣、さらにはさんざんな評価だった麻生内閣ですら、民主党政権に比べれば改革が推進されました。官邸に配置された改革派官僚として、原英史氏、古賀茂明氏らの存在も大きかったでしょう。
民主党政権は、国家戦略局を司令塔にするとの触れこみで経済財政諮問会議を封印しましたが、今では国家戦略局はどこへ消えてしまったか。改革派官僚を有効に使うことはまったくできず、財務省にあやつられているようです。
馬淵議員の政権構想はとてもおもしろいと思うのですが、一体どうしたら馬淵議員の政権構想を実現することができるのでしょうか。民主党単独政権では無理そうな気がします。
ところで、高橋洋一理論に近いのは、みんなの党の渡辺喜美代表です。自民党でいえば、塩崎恭久、中川秀直氏らでしょうか。
ということは、馬淵議員は民主党内で代表を目指すのではなく、みんなの党、自民党の塩崎・中川ラインと共闘を組む方が、われわれ国民にとっては良い結果を生むのかも知れません。
なお、プライムニュースでは、馬淵議員に以下の項目について質問して欲しかったです。
・改革を進めるツールとして、国家戦略局をどうしようとしているのか。
・増税の前にやるべきこととして、公務員制度改革にどのように取り組むのか。
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