弁理士の日々

特許事務所で働く弁理士が、日常を語ります。

はやぶさの近況

2006-12-03 20:53:00 | サイエンス・パソコン
1年前に小惑星イトカワへの着離陸に成功した惑星間探査機はやぶさについて、12月3日の朝日新聞に近況が紹介されています。JAXAホームページにも11月29日付けで近況報告がありました。

  提供JAXA
この11月までは太陽までの距離が遠く太陽電池の発電量が少なく、地球までの距離も遠かったため、運営陣はひたすら耐えていたようです。最近やっと地球に近づき、帰還準備を本格化しています。

姿勢制御用のジャイロがすべて故障し、化学エンジンも燃料をすべて喪失し、リチウムイオン電池が故障しているとのことです。主推進エンジンであるイオンエンジンのみが健在で、イオンエンジン燃料であるキセノンガスで姿勢制御を行っています。3基あるイオンエンジンのうち2基について正常運転が確認され、残る1基の試験を来年早々に予定しています。

JAXAホームページによると、
・すでに重大な故障にみまわられていますが、何とか、地球への航行をさせるべく、努力しています。
・故障したリチウム電池に充電させるべく、慎重な運用を行っています。
・試料格納容器をカプセルに収納する際に使用します。1月に予定しています。
・故障した推進器の温度低下が生じ、12月に再ヒーティング運用を行う予定です。
ということです。

「そして来年3月頃にはイオンエンジンを本格的に噴射し、地球に向かう軌道に入る予定だ。『最悪の状況を脱し、運用チームにも活気がある』と國中教授は言う。」
「はやぶさは、これまでさまざまな苦境を乗り越えてきた。プロジェクトマネージャーの川口純一郎教授は『楽観はしていないが、最大限の努力をし、何としても地球に帰還させたい』と言っている。」(朝日新聞)

満身創痍での綱渡り状況に変わりはありませんが、とにかく一歩一歩着実に歩んでいるようですね。無事地球に帰還することを祈っています。

そしてJAXAでは、「はやぶさ-2」の計画が動き出しているようですね。
コメント (1)
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