2013年8月の読書メーター
読んだ本の数:5冊
読んだページ数:1441ページ
ナイス数:100ナイス
楽園のカンヴァスの感想
大枠は面白いだけに、細部の詰めの甘さというか、ぐだぐだ感がもったいない。完成度が高ければ傑作たりえただろう。『幻詩狩り』が描いた戦間期パリも興味深かったけれど、20世紀初頭のパリも面白そうだ。あと、美術ものでは『ギャラリーフェイク』を読み直したくなった。(☆☆☆☆☆)
読了日:8月3日 著者:原田マハ
残月 みおつくし料理帖 (ハルキ文庫)の感想
ようやく前に動き出したという印象だけれど、禍福は糾える縄の如しという言葉がふさわしいシリーズだけに油断ならない。「ひとの気持ちも物事も、全てのことは移ろうていく。仕方のないことだす」というセリフもこれまでの積み重ねがあればこそ胸に響く。それでもなお、心星の照らす道がたどり着く様を見てみたい。完結まで読みたいと切に思う数少ないシリーズだ。(☆☆☆☆☆☆☆)
読了日:8月4日 著者:高田郁
昨夜のカレー、明日のパンの感想
悪くはない。悪くはないけれど、現代日本のノスタルジーへの憧憬をただ肯定しているだけのようにも感じる。ファンタジーであることはいい。でも、ありきたり。個々の切り口はおもしろいのに。(☆☆☆☆)
読了日:8月9日 著者:木皿泉
図書室のキリギリスの感想
サイコメトラーの設定は必要なの?ってことばかり気になった。それがなくても十分にファンタジーだけれども、ふわふわしただけで終わってしまった印象も残る。もう少し個々のキャラクターを掘り下げれば、おもしろくなったかも。(☆☆☆☆)
読了日:8月9日 著者:竹内真
桜庭一樹短編集の感想
桜庭一樹は文体に力があるので、短編向き、なのかもしれない。ひとつひとつの作品が特段おもしろいというわけでもないが。それでも、読ませる力があるのはさすがの一言。いちばん気になったのは、「猫」の造形。モコにはまったく魅力を感じなかったが、猫はずっと頭に残りそうなキャラクターだった。(☆☆☆☆☆☆)
読了日:8月9日 著者:桜庭一樹
読書メーター
8月前半はいいペースだったのに、後半は全然読めず。ゲームにハマっていたせいで溜まっていたアニメを消化したりしていたせいもあるが。
『楽園のカンヴァス』は☆5つにしたけれど、6にするか迷った作品。5.5というのが妥当な感じ。着想は素晴らしいのに、それを生かし切れていないのが本当に残念。文章、構成、表現、リアリティなどあちらこちらに詰めの甘さがあった。
『昨夜のカレー、明日のパン』の切り口は面白いんだけどね。これでもう少しハッとさせるようなものがあれば傑作になったのに。下世話なところとか日常のばかばかしさなんかは非常に面白かった。ただそれを救いにしてしまうと、昔は良かったなんて話といっしょになってしまう。なんであれ、良いところもあれば悪いところもある。良いところにばあり光を当ててもね。
『図書室のキリギリス』はかなり甘めの☆4つ。感想に書いたように、主人公の能力はまったくの蛇足。ご都合主義は仕方ないにせよ、展開がうまく行き過ぎている。そちらのほうが主人公補正という能力のよう(笑)。
『桜庭一樹短編集』は著者の初短編集。意外に感じるが。6編の中で最も強く印象が残ったのが「モコ&猫」。感想に書いたように、ヒロインのモコではなく、語り手である「猫」と呼ばれる大学生の男の造形が印象深い。決して魅力的なキャラクターではない。嫌なキャラクター。憎々しいと言ってもいい。ゼロ年代男性主人公像に近いが、根本が異なる。もっと酷いキャラクターなら作りやすそうだが、微妙な距離感が独特。さすがは桜庭一樹。本当に、さすが。
ダントラ2はいまだプレイ中。さすがにペースは落ちたけれど。ようやく最終ダンジョンだが、キャラクターの育成もあって時間が掛かっている。9月中にはやり尽くしたいところだけれど、どこまでやり尽くすのか次第だねえ。
2013年7月に読んだ本
2013年6月に読んだ本
2013年5月に読んだ本
2013年4月に読んだ本
2013年3月に読んだ本
2013年2月に読んだ本
2013年1月に読んだ本
2012年に読んだ本
2011年に読んだ本
2013年8月に読んだコミック
『ダイヤのA』36巻(寺嶋 裕二)
『GIANT KILLING』28巻(ツジトモ)
『銀の匙 Silver Spoon』8巻(荒川 弘)
『鬼灯の冷徹』8-9巻(江口 夏実)
『はじめの一歩』104巻(森川 ジョージ)
『帰宅部活動記録』3巻(くろは)
こちらは下旬にちょこちょこ読んだが、積読解消にはほど遠い。
アニメでは、ツイートしたように、「Fate/kaleid liner プリズマ☆イリヤ」が面白い。原作である「Fate/stay night」を読み直したくなるほどだが、さすがに時間とれないかな。
あと、同じようにツイートしたことだが、プレイしたときに作っておいた「グリムグリモア」のシナリオのログを読み直した。こちらは短時間で読み切れる量。面白いゲームだったけど、もう少しボリュームがあれば良かったんだけどね。シナリオは素晴らしかっただけに、よりそんな思いが残る。
読んだ本の数:5冊
読んだページ数:1441ページ
ナイス数:100ナイス
楽園のカンヴァスの感想
大枠は面白いだけに、細部の詰めの甘さというか、ぐだぐだ感がもったいない。完成度が高ければ傑作たりえただろう。『幻詩狩り』が描いた戦間期パリも興味深かったけれど、20世紀初頭のパリも面白そうだ。あと、美術ものでは『ギャラリーフェイク』を読み直したくなった。(☆☆☆☆☆)
読了日:8月3日 著者:原田マハ
残月 みおつくし料理帖 (ハルキ文庫)の感想
ようやく前に動き出したという印象だけれど、禍福は糾える縄の如しという言葉がふさわしいシリーズだけに油断ならない。「ひとの気持ちも物事も、全てのことは移ろうていく。仕方のないことだす」というセリフもこれまでの積み重ねがあればこそ胸に響く。それでもなお、心星の照らす道がたどり着く様を見てみたい。完結まで読みたいと切に思う数少ないシリーズだ。(☆☆☆☆☆☆☆)
読了日:8月4日 著者:高田郁
昨夜のカレー、明日のパンの感想
悪くはない。悪くはないけれど、現代日本のノスタルジーへの憧憬をただ肯定しているだけのようにも感じる。ファンタジーであることはいい。でも、ありきたり。個々の切り口はおもしろいのに。(☆☆☆☆)
読了日:8月9日 著者:木皿泉
図書室のキリギリスの感想
サイコメトラーの設定は必要なの?ってことばかり気になった。それがなくても十分にファンタジーだけれども、ふわふわしただけで終わってしまった印象も残る。もう少し個々のキャラクターを掘り下げれば、おもしろくなったかも。(☆☆☆☆)
読了日:8月9日 著者:竹内真
桜庭一樹短編集の感想
桜庭一樹は文体に力があるので、短編向き、なのかもしれない。ひとつひとつの作品が特段おもしろいというわけでもないが。それでも、読ませる力があるのはさすがの一言。いちばん気になったのは、「猫」の造形。モコにはまったく魅力を感じなかったが、猫はずっと頭に残りそうなキャラクターだった。(☆☆☆☆☆☆)
読了日:8月9日 著者:桜庭一樹
読書メーター
8月前半はいいペースだったのに、後半は全然読めず。ゲームにハマっていたせいで溜まっていたアニメを消化したりしていたせいもあるが。
『楽園のカンヴァス』は☆5つにしたけれど、6にするか迷った作品。5.5というのが妥当な感じ。着想は素晴らしいのに、それを生かし切れていないのが本当に残念。文章、構成、表現、リアリティなどあちらこちらに詰めの甘さがあった。
『昨夜のカレー、明日のパン』の切り口は面白いんだけどね。これでもう少しハッとさせるようなものがあれば傑作になったのに。下世話なところとか日常のばかばかしさなんかは非常に面白かった。ただそれを救いにしてしまうと、昔は良かったなんて話といっしょになってしまう。なんであれ、良いところもあれば悪いところもある。良いところにばあり光を当ててもね。
『図書室のキリギリス』はかなり甘めの☆4つ。感想に書いたように、主人公の能力はまったくの蛇足。ご都合主義は仕方ないにせよ、展開がうまく行き過ぎている。そちらのほうが主人公補正という能力のよう(笑)。
『桜庭一樹短編集』は著者の初短編集。意外に感じるが。6編の中で最も強く印象が残ったのが「モコ&猫」。感想に書いたように、ヒロインのモコではなく、語り手である「猫」と呼ばれる大学生の男の造形が印象深い。決して魅力的なキャラクターではない。嫌なキャラクター。憎々しいと言ってもいい。ゼロ年代男性主人公像に近いが、根本が異なる。もっと酷いキャラクターなら作りやすそうだが、微妙な距離感が独特。さすがは桜庭一樹。本当に、さすが。
ダントラ2はいまだプレイ中。さすがにペースは落ちたけれど。ようやく最終ダンジョンだが、キャラクターの育成もあって時間が掛かっている。9月中にはやり尽くしたいところだけれど、どこまでやり尽くすのか次第だねえ。
2013年7月に読んだ本
2013年6月に読んだ本
2013年5月に読んだ本
2013年4月に読んだ本
2013年3月に読んだ本
2013年2月に読んだ本
2013年1月に読んだ本
2012年に読んだ本
2011年に読んだ本
2013年8月に読んだコミック
『ダイヤのA』36巻(寺嶋 裕二)
『GIANT KILLING』28巻(ツジトモ)
『銀の匙 Silver Spoon』8巻(荒川 弘)
『鬼灯の冷徹』8-9巻(江口 夏実)
『はじめの一歩』104巻(森川 ジョージ)
『帰宅部活動記録』3巻(くろは)
こちらは下旬にちょこちょこ読んだが、積読解消にはほど遠い。
アニメでは、ツイートしたように、「Fate/kaleid liner プリズマ☆イリヤ」が面白い。原作である「Fate/stay night」を読み直したくなるほどだが、さすがに時間とれないかな。
あと、同じようにツイートしたことだが、プレイしたときに作っておいた「グリムグリモア」のシナリオのログを読み直した。こちらは短時間で読み切れる量。面白いゲームだったけど、もう少しボリュームがあれば良かったんだけどね。シナリオは素晴らしかっただけに、よりそんな思いが残る。