(2/4の続き)
中学生といえば思春期のど真ん中です。大人になるための様々な試練がある時です。
そんな時にこれ以上の「責め苦」をこれ以上彼らに味わわせたくはないんです。
絶対にいえる事は、学校の成績よりも健康なんです。
あのぅ、そういったことを、わたくしあのぅ、今後もあのぅ、親にもそしてあのぅ、子供にも呼びかけて行くつもりでおりますので、どうぞ先生方もよろしくお願い致します。
(報告会が終わり、職員室に戻る。用務員に呼びかけられる金八・・・)
坂本先生、すいません、ちょっと・・・
あ、何か・・・? はい?
こんなこと余計な事かもしれないんですけど・・・
あのぅ・・・何かあったんですか?
あのぅ・・・どうぞおっしゃって下さい。
先生のお土産のおまんじゅう、ゴミ箱に捨てて帰った生徒がいるんです。
ゴミ箱に・・・(愕然)
すみません、でも私、あんまりだと思って。
あぁ、いやぁ、ど、どうも、どうもありがとうございました。教えていただいて。
(帰宅中・・・落胆している金八・・・)
ねぇ、どうしたの? 金八先生??
いや別に、えぇ。
だってさっきまであんな熱弁ふるってらしたじゃありませんか。
ねぇ。
どうもすみません。
いやですわ、変ですよ? 金八先生。
いや別に変じゃないですよ。
よっ! おかえんなさい、坂本君。いやぁ、おかえり。
あのー、お母さん悪くなかったんだってねぇ。
あんたイライラ人をさせなさんな、ほんとにぃ。
あ、そうだ。美味しかったよぅ! 焼きまんじゅう。
焼きまんじゅうってのは?
あんたのお土産だよぅ。
交番に届けてくれたの、生徒が。ウマかったなぁ・・・・
ふぐのみりん干しっ!!
あんたの土産はふぐのみりん干しっ!!!
あぁ、そっか、そっか。
あ、あのぅ、交番で待ってるから!
(帰宅後、自宅の部屋にて、坂本龍馬の写真立ての前に座り、酒をつぎ、正座しなおす金八・・・・)
敬愛する坂本龍馬兄。
確かに小さな事ではありますが、人が人として果たして見過ごして良いのでしょうか。
解よ。
(朝の学活風景・・・)
今日は実は3年B組全員に聞いて欲しい話があったんだけれども、カジイダイゴがひとり休んでね。
かまわねーよ、あいつのことなら。
失言してんだろ、山田!
だって、いたっていねーよーなもんだもん。
そういう言い方ってないんじゃなーい? クラスメイトでしょ?
え-!ああいうのが母性本能くすぐるタイプなんじゃ?
気持ち悪いんだよぅ、バキューン!バキューーーン!
(クラス中、ぎゃーぎゃー騒いでる)
しっ、静かに。
またいい子ぶりやがってよぅ。
(怒っている金八に気がついて・・・)ま、まいど、お粗末な事で。(てへ。)
ほんっとにお前たちはお粗末だなぁっ。
何怒ってんの? 先生。
カジイダイゴがね、夜から具合が悪くなって今日は欠席しますとお母さんから連絡がありました。
オオカワアキコはただ一人「クラスメイト」と言ったほか、別にカジイのことを気にしてる様子もない。
えぇ?それどころかお前たちはすぐに茶化してしまう。
それが一体お粗末でなくて何なんだ!?
けどさぁ・・・
けどなんだーーーーぁっ!!
ほら、思い出せ。わずか半年前です。
ねー、先生はそれを“出会い”だと言いました。
つまり長い人生の中で中学3年生、その時期を忘れられない素晴らしいものにするために、「この3年B組という出会いを大切にしましょう」、先生はそう呼びかけました。
そして君たちも応えてくれました。
先生、そう記憶してるぞ? ね?
ところがクラスメイトが一人病気で休むとなんだい? 「いてもいなくても同じだ」っていうのは。
先生は「お粗末」という言葉以外、何も知らなーーーーーーっいっっ!!!
そうじゃないか? ヒサユキ?? (金八の説教は聞かずに単語帳を見ている)
そうです。だけどカジイ君は目立たないから、賑やかなアオキ君が休んだようにはみんな気がつかなかっただけです。
そうすっと、目立たないと無視していいのか?
そうは言っていませんっ。これから気をつけます。
はい、これからみんなも気をつけて下さい。
わかりましたね? 返事は?
ハイ・・・・・
(4/4に続く)
中学生といえば思春期のど真ん中です。大人になるための様々な試練がある時です。
そんな時にこれ以上の「責め苦」をこれ以上彼らに味わわせたくはないんです。
絶対にいえる事は、学校の成績よりも健康なんです。
あのぅ、そういったことを、わたくしあのぅ、今後もあのぅ、親にもそしてあのぅ、子供にも呼びかけて行くつもりでおりますので、どうぞ先生方もよろしくお願い致します。
(報告会が終わり、職員室に戻る。用務員に呼びかけられる金八・・・)
坂本先生、すいません、ちょっと・・・
あ、何か・・・? はい?
こんなこと余計な事かもしれないんですけど・・・
あのぅ・・・何かあったんですか?
あのぅ・・・どうぞおっしゃって下さい。
先生のお土産のおまんじゅう、ゴミ箱に捨てて帰った生徒がいるんです。
ゴミ箱に・・・(愕然)
すみません、でも私、あんまりだと思って。
あぁ、いやぁ、ど、どうも、どうもありがとうございました。教えていただいて。
(帰宅中・・・落胆している金八・・・)
ねぇ、どうしたの? 金八先生??
いや別に、えぇ。
だってさっきまであんな熱弁ふるってらしたじゃありませんか。
ねぇ。
どうもすみません。
いやですわ、変ですよ? 金八先生。
いや別に変じゃないですよ。
よっ! おかえんなさい、坂本君。いやぁ、おかえり。
あのー、お母さん悪くなかったんだってねぇ。
あんたイライラ人をさせなさんな、ほんとにぃ。
あ、そうだ。美味しかったよぅ! 焼きまんじゅう。
焼きまんじゅうってのは?
あんたのお土産だよぅ。
交番に届けてくれたの、生徒が。ウマかったなぁ・・・・
ふぐのみりん干しっ!!
あんたの土産はふぐのみりん干しっ!!!
あぁ、そっか、そっか。
あ、あのぅ、交番で待ってるから!
(帰宅後、自宅の部屋にて、坂本龍馬の写真立ての前に座り、酒をつぎ、正座しなおす金八・・・・)
敬愛する坂本龍馬兄。
確かに小さな事ではありますが、人が人として果たして見過ごして良いのでしょうか。
解よ。
(朝の学活風景・・・)
今日は実は3年B組全員に聞いて欲しい話があったんだけれども、カジイダイゴがひとり休んでね。
かまわねーよ、あいつのことなら。
失言してんだろ、山田!
だって、いたっていねーよーなもんだもん。
そういう言い方ってないんじゃなーい? クラスメイトでしょ?
え-!ああいうのが母性本能くすぐるタイプなんじゃ?
気持ち悪いんだよぅ、バキューン!バキューーーン!
(クラス中、ぎゃーぎゃー騒いでる)
しっ、静かに。
またいい子ぶりやがってよぅ。
(怒っている金八に気がついて・・・)ま、まいど、お粗末な事で。(てへ。)
ほんっとにお前たちはお粗末だなぁっ。
何怒ってんの? 先生。
カジイダイゴがね、夜から具合が悪くなって今日は欠席しますとお母さんから連絡がありました。
オオカワアキコはただ一人「クラスメイト」と言ったほか、別にカジイのことを気にしてる様子もない。
えぇ?それどころかお前たちはすぐに茶化してしまう。
それが一体お粗末でなくて何なんだ!?
けどさぁ・・・
けどなんだーーーーぁっ!!
ほら、思い出せ。わずか半年前です。
ねー、先生はそれを“出会い”だと言いました。
つまり長い人生の中で中学3年生、その時期を忘れられない素晴らしいものにするために、「この3年B組という出会いを大切にしましょう」、先生はそう呼びかけました。
そして君たちも応えてくれました。
先生、そう記憶してるぞ? ね?
ところがクラスメイトが一人病気で休むとなんだい? 「いてもいなくても同じだ」っていうのは。
先生は「お粗末」という言葉以外、何も知らなーーーーーーっいっっ!!!
そうじゃないか? ヒサユキ?? (金八の説教は聞かずに単語帳を見ている)
そうです。だけどカジイ君は目立たないから、賑やかなアオキ君が休んだようにはみんな気がつかなかっただけです。
そうすっと、目立たないと無視していいのか?
そうは言っていませんっ。これから気をつけます。
はい、これからみんなも気をつけて下さい。
わかりましたね? 返事は?
ハイ・・・・・
(4/4に続く)